2014/10/01 - 2014/10/01
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JIC旅行センターさん
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■ヘルシンキ‐ペテルブルグ間は高速列車アレグロ号で
ご存知だと思いますが、ロシアはとても広い国で、鉄道の車両は伝統的に座席車よりも寝台車が多いです。列車の旅は、家族や友達と一緒に乗って、乗り合わせた他の乗客とおしゃべりして、家でつくった(もしくはお婆さんに作ってもらった)食べ物を持ちこんで、乗務員に紅茶を作ってもらって飲むという具合に、列車の車両は賑やかで、全くソ連時代の共同アパートに似た感じでした。知らない人と同じ部屋で寝起きをともにすると、おもわず同じ家族のように感じることもあったのではないかと思います。
ただし、最近はビジネス旅行が多くなり、長い距離や時間を短縮するために、旅の便利さを追求することが優先されるようになりました。昔と違って、隣の人と話をしようともしない旅人が増えました。目的地までの行程を短くして、途中でできるだけ事件がないようにするやりかたです。昔の「寄り道旅行」や「冒険旅行」とは全然違いますが、便利にはなりました。
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10月にヘルシンキからペテルブルグにアレグロ号で行きました。ヘルシンキ‐ペテルブルグ間の距離は400キロほどで、通常は4時間で行ける距離ですが、途中でフィンランド(EU連合)とロシアの国境があるので、両国のパスポート検査、税関検査で結構時間がかかります。列車の場合もそうです。
最近、ウクライナ問題をめぐる対ロ制裁でヨーロッパからロシアへのチーズや肉の輸入が禁止されたので、ペテルブルグっ子の中でいわゆる「食料品ツアー」が人気になりました。もちろん、持ち込める食料品の量は限られており、その検査をロシアの税関がおこないます。
2010年までは、ヘルシンキ‐ペテルブルグ間を「ヤン・シベリウス」という列車が約6時間かけて走っていました。6時間のうち2時間は国境検査でした。フィンランドのヴァイニッカラ市と、ロシアのヴィーボルグ市で、その検査は大体1時間ずつかかりました。 -
2010年末からは「アレグロ」という高速列車が走っています。移動時間は3時間36分です。まず、フィンランドの国境守備兵はヴァイニッカラの前の駅で列車に乗って、列車が走る間に検査をして、ヴァイニッカラで降ります。列車がロシアに入ると、ヴィーボルグでロシアの国境守備兵が乗って、同様に列車が走る間に検査をしてペテルブルグで降りるのです。さらに、シベリウス号と違って、アレグロ号の速度は220キロです。おかげで乗車時間が大幅に短縮されました。
ヘルシンキからペテルブルグまで飛行機だと1時間ですが、チェックインの時間や中心部から空港までの移動の手間などを考えると、アレグロ号の方が便利です。アレグロ号は、もともとフランスのアルストム工場で製造されるイタリア企画の列車車両です。もちろん、フィンランドとロシアは北国なので、気温が零下40度でも走れるタフな列車です。
アレグロ号はヘルシンキ‐ペテルブルグ間を1日4往復しています。乗車券は、一等134ユーロ、二等84ユーロです。食堂車にはバーもあり、軽食もとることができます。チケットは出発地のオペレーターのWEBサイトで購入できます(Eチケット)。私はヘルシンキ発だったので、フィンランド共和国鉄道(VR)のサイト(www.vr.fi )で買いました。もちろん、鉄道駅では紙のチケットを購入することができます。
19:00にヘルシンキ中央駅を出て、ロシア時間(+1時間)の23:36にペテルブルグのフィンランド駅に到着しました。旅は楽しかったです。アレグロは、イタリア語で「allegro」=「楽しい」と意味します。フィンランド‐ロシアの旅はアレグロ号がお薦めです!
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