2014/05/20 - 2014/05/20
4位(同エリア6件中)
さんしぇさん
一人歩きの2日目は、パリから40分ほどの郊外ルヴシエンヌへ。
本日のメニュー
・ようやく、かの水道橋へ
・王様の公園も覗いとこう
・モーリス・ドニ美術館
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
-
昨日に続き、パリ市の外へ。
サン=ラザール駅のコンコースを見上げる場所には時刻表。
これから行きたい Louveciennes への時刻を一体どうやって探すのかと思いきや。サン ラザール駅 駅
-
アルファべ順に停車駅が並ぶ中、“L”を追えば良かったのでした。
とてもシンプルで助かりました。 -
11h02の発車。
発着駅のここサン=ラザール駅では、着後折り返しで発車するので、到着しないことには
発車ホームが判りません。
その間およそ10分ほどで、次から次へと慌しく発車していきます。 -
この6番ホーム、そして右手の7番も同じデザイン同士、同方向へ更に枝分かれした先へ、
時にイル=ド=フランス圏外へ運んでくれます。 -
30分ほどで Louvecienne 到着。
-
フェンスに絡む薔薇が美しい。
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駅前。
地方の駅は概ねこんなに静かで人の気配薄く。
さて、その駅舎を背に辺りを見回すこと数秒で見っけ。 -
ピサロ描く「ルヴシエンヌの春」1870 ロンドン・ナショナルギャラリー
-
google よりお借りしました。
およそ往事が偲べないのですが、恐らく当時はこのマンションの向こうに、絵の背景左に
少しだけ覗く水道橋が見えたのではないでしょうか。
さて、今日はその水道橋を目にしたいと思います。 -
取り敢えずはそちらの方向、西に向って歩き出します。
-
ここを曲がればモンビュイッソン通り、この先もう1点、絵画の現場を探します。
この道標にあるレジデンスとやら、ルーヴシエンヌの地内あちこちで見かけました。
緑豊かな広々とした土地に集合住宅が点在して、後に調べたところ、どうやら高年齢者の
終の棲家のようなのです。
パリ近郊のこの街、高齢者が不便なく暮らすのに適した場所である事は、歩いた後とても
実感した事でした。 -
配色にセンスが。
-
作家のアナイス・ニンが数年過ごしたそうです。
-
シャトーが見えて来ました。
ここを描いたのが。 -
「冬のシャトー・ポン(橋の城)雪の効果」1948 ジャンヌ・ボド
この方、肝心の絵画もプロフィルも検索に掛からないのですが、ルノワールのお弟子だった
方とか。
曖昧模糊としたかたち、モノトーンの凍てた風合いが、瑞々しいばかりの今の季節からは
思いが遠く及ばない程に、甘さを排しています。 -
このシャトーの一帯はなかなか瀟洒な感じの気持のいい場所です。
折りしも水鳥に餌遣りをしておられる老ムッシュに絵についてお尋ねすると、すぐのところに
アトリエがあると教えて下さいました。 -
美しい城館。
-
-
来た道を戻るようにして右に行けば駅方向、教えて頂いたように左手を行くと。
ルノワール御大のアトリエだったんですね。
もともとのジャンヌ嬢の住まいに、17年もの長きに亘って間借りをしていたと言う事
でしょうかしらね。
こちらに来たのでそのままシャペルと思しい方へ歩こうと思います。 -
ルーヴシエンヌ教会。
-
-
緑色濃い辺り。
この標識は言わば“自然道”みたいなものだと思うのですが、あちこちで見かけました。
左の道標はこの後行く予定の“王様の公園”内のさる美術館に通じています。 -
ここから“ヴェルサイユの道”が始まったと道標が据えてありました。
-
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歩くのが楽しくて、どんどん行けてしまう。
-
前方の。
見るともなく見たら、Salle Sisley シスレーホール と。
何々?と行って見れば。 -
地階にそれらしい入り口があるのですがあいにく施錠、特に書かれたもの無く更に人影無し。
-
元の道に戻って更に先へ。
-
見えた!
-
かつて、ルイ14世が馬を駆ったに違いない、ヴェルサイユ道を横切れば。
-
行く手はだかる建造物、それが、ルイ14世の遺産「マルリの水道橋」
(4トラの位置情報では“ルーヴシエンヌ水道橋”) -
1600年代後半、ヴェルサイユ宮までの10kmの水路として造られました。
-
かの南仏の水道橋ポン・デュ・ガールは、これが古くて、何と西暦の60年。
しかも彼方60kmの距離を運ぶ規模からして異なりはするのですが、それでも大きな
建造物を目前に感嘆する気持ちは同じです。ルーヴシエンヌ水道橋 建造物
-
足元にはぶどう園などが長閑に広がって、隅っこにはラヴェンダーも。
-
一面のヒドコート、数あるラヴェンダーの中でも香りの良さを誇ります。
ここで、少しだけお土産に摘ませて頂いちゃった。
さて、このまま橋を潜って先へ進めば、先年歩いたマルリーの街ですが、
今日は引き換えして向いたいところがあります。 -
振り返れば、今しがた歩いて来たルーヴシエンヌ。
バス通りでもあるこのヴェルサイユ道を左に行けば、サンジェルマン=アン=レイで
予定のドニ美術館へ真っ直ぐ行けるのですが、今からちょっと道草。
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この旅行記へのコメント (8)
-
- コクリコさん 2014/10/09 17:24:45
- ルーヴシエンヌかマルリーか
- さんしぇさん、
私も地名と位置が良くわからないです。
水道橋以外にもその絵の地名と現在の地名と違うものがありますよね。
ルーヴシエンヌかマルリーなのか、当時はマルリーだったのかしら?
ところで緑の道ヴォワザン・ヴェールの道標各所にあるのですね。
私は一箇所しか見つけませんでしたけど・・・さんしぇさんからコメントがあった場所・・・たどって行けばちゃんと歩けるということでしょうか。
さんしぇさんは2日続けてルーヴシエンヌを訪ねたのですね!
でも雨だったり、サンジェルマン・アン・レーに行ったりもしたのでまるまる2日間余裕で歩いたということはなく、またいつの日かですね!
いやいや、もう十分かしらん?(まだまだ行きたい所たくさんありますものね)。
- さんしぇさん からの返信 2014/10/10 18:30:32
- RE: ルーヴシエンヌかマルリーか
- コクリコさん。
>
> 私も地名と位置が良くわからないです。
> 水道橋以外にもその絵の地名と現在の地名と違うものがありますよね。
> ルーヴシエンヌかマルリーなのか、当時はマルリーだったのかしら?
この河畔は、ルーヴシエンヌに食い込む形でブージヴァルですし、
ヴェルサイユ通りから望める水道橋は思惑に違いルーヴシエンヌと、
今回かれこれ勘違いに気付きました。
もっとも水道橋は現存しない部分で、マルリーそしてヴェルサイユへと
繋いでいく訳ですけど、橋の取っ掛かりがルーヴシエンヌにあるので、
そこからの名称なのかなと思ったりしました。
町の境界を辿って地図をしげしげ見るのもまた一興ですね。
> ところで緑の道ヴォワザン・ヴェールの道標各所にあるのですね。
> 私は一箇所しか見つけませんでしたけど・・・さんしぇさんからコメントがあった場所・・・たどって行けばちゃんと歩けるということでしょうか。
この道標は、ルーヴシエンヌの教会近く2箇所で見掛けましたが、
素直に辿ればきっと行き着けるんでしょうが、これが素直でないので。^^
> さんしぇさんは2日続けてルーヴシエンヌを訪ねたのですね!
仏各所にアンテナを伸ばしたいところですが、パリ近郊でいつも旅を
終えてしまってもったいないような、でもこれで手一杯、私はずっと
こんなかなぁと思います。
その分、コクリコさん始め4トラのみなさんを追っかけて疑似体験
させて頂きます。
さんしぇ
-
- wiz さん 2014/09/29 09:52:13
- ルーヴシエンヌのルノワール
- さんしぇさん、またまたルーヴシエンヌにお邪魔中です。
今、手元に本とか置いて書いているわけではないので、たしかそうだった、という話ですが^ ^; ルノワールのご両親がルーヴシエンヌにお家を買って住んでいたので、その関係でルノワールもその頃ルーヴシエンヌの絵を描いていた、と思います。
http://fr.wikipedia.org/wiki/Voisins_(Louveciennes)#Auguste_Renoir
私もルーヴシエンヌでこんなお家をみつけました。 さんしぇさんも通られたんじゃないかしら?
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=15175045
「ルーヴシエンヌ水道橋」は私がフォートラに施設登録をお願いしたんですけど、wikipediaにそう書いてあったから、その方が分かりやすいのかな?と思い、(登録されるように)その名称でお願いしました^ ^; たしかにルーヴシエンヌに長々と残っているし。 でも、マルリ宮殿(マルリ・ル・ロワ)に水を送っていたから、結局、マルリ水道橋でもあるわけですけど^ ^;
- さんしぇさん からの返信 2014/09/29 20:10:44
- RE: ルーヴシエンヌのルノワール
- wizさん、こちらにまでもありがとうございます!
> 今、手元に本とか置いて書いているわけではないので、たしかそうだった、という話ですが^ ^; ルノワールのご両親がルーヴシエンヌにお家を買って住んでいたので、その関係でルノワールもその頃ルーヴシエンヌの絵を描いていた、と思います。
> http://fr.wikipedia.org/wiki/Voisins_(Louveciennes)#Auguste_Renoir
こちらのヴォワザンの情報、詳しいですね!とても参考になります。
ルノワールは全くの手薄で、滞在先など判らないままなのですが、このウィキを
見る限り、お弟子さんのアトリエに先立つ30年ほど前にwizさんが仰せのように
ご両親がこの地に家を購入されたのですね。
> 私もルーヴシエンヌでこんなお家をみつけました。 さんしぇさんも通られたんじゃないかしら?
> http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=15175045
実は、全く気に留めず前を通過してたんですね〜。
> 「ルーヴシエンヌ水道橋」は私がフォートラに施設登録をお願いしたんですけど、wikipediaにそう書いてあったから、その方が分かりやすいのかな?と思い、(登録されるように)その名称でお願いしました^ ^; たしかにルーヴシエンヌに長々と残っているし。 でも、マルリ宮殿(マルリ・ル・ロワ)に水を送っていたから、結局、マルリ水道橋でもあるわけですけど^ ^;
この点を口コミで触れておられたんでしたか、建造物など複数の街に跨っている場合は
こう言う事起こりますよね。
マルリのマシンの延長なので同じマルリの水道橋、と行きたいところですのにね。
ルーヴシエンヌに花を持たせて、ですね。^^
さんしぇ
- wiz さん からの返信 2014/09/29 20:49:01
- Voisins @Louveciennes
- さんしぇさん、Bonsoir~!
> こちらのヴォワザンの情報、詳しいですね!とても参考になります。
そうなんです! このwikipediaなかなかやりますよね!
私もみつけた時、便利なところみつけちゃった〜と嬉しかったです(*^^*)
印象派の本でよくヴォワザン村と書いてあるので
この地域を調べていた時に偶然みつけました!
ところで、このページの最後の写真を自分でも撮っていて、
ずっと気になっていたので、このページで読めて良かったと思っています。
クチコミで余談として?書いておきました。。。
http://4travel.jp/overseas/area/europe/france-ile_de_france/louveciennes_j/kankospot/10440071/tips/10749032/
実は、私もルノワールの方は、帰ってきてから、
Office de Tourismeのサイトでみつけたんですよ〜^ ^;
- さんしぇさん からの返信 2014/09/30 09:24:47
- ホロコーストの爪跡
- wizさん。
アウシュヴィッツの痕跡がこんな小さな村に残ってるんですね。
村とは言っても、ここがパリからさほど遠くも無い近郊である事から掃討の手から逃れられなかったかもしれず痛ましい事です。
未だ足を運べていませんが、パリ4区にはホロコーストにまつわる記念館がありました。
奇しくも来年がアウシュヴィッツ開放70周年のようですが、何か行事があるでしょうか。
さんしぇ
- wiz さん からの返信 2014/09/30 12:31:13
- RE:
- さんしぇさん、Bonjour〜。
私もルーヴシエンヌにまでこの歴史が及んでいたなんて・・
このプラークを見て何とも言えない気持ちになったのです。。
一方ではデュ・バリーの館があり、
一方にはこのプラークだったもので・・。
(ちょうどシスレーのマシンの道の看板の近く)
さんしぇさんにも見てもらえて良かった。。
マレの記念館は、Memorial de la Shoah ですよね。
「サラの鍵(2010)」という最近の映画にも出ていたと思います。
http://www.imdb.com/title/tt1668200/locations?ref_=tt_dt_dt
ヴェル・ディヴ事件を扱った最近の映画は
「黄色い星の子供たち(2010)」もありましたね。。
こちらの映画はモンマルトルが出てきましたが、
モンマルトルにもやはりこのようなプラークがありました。。
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=30488406
ルーヴシエンヌでもパリでも、けっこうあちこち建物に
記念のプラークが付いているけれど、注意深くしていないと
通りすがることってよくありますよね〜。
帰ってきてから気付くことも多く、次こそはと、しばしば思います。。
- さんしぇさん からの返信 2014/09/30 20:11:42
- パリの黄色い星
- wizさん、懇切にありがとうございます。
フランスの政府が長くこの点について口をつぐんでいた一方で
彼らを救おうと手を差し伸べたのも同じフランスの市井の人達だった
と言う旨のドキュメント映像をパンテオンで見たことがあります。
ホロコーストなどと言うのも口はばったい重たいテーマですけれど、
銘盤にもあったように、忘れないこと、これが後世の我々のできる
せめてものお悔やみでしょうか。
さんしぇ
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