2014/07/16 - 2014/07/25
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luvlyafroさん
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2014年の夏休みは、まさかの2年連続ウズベキスタンとなりました。
まさかと言えば、「もういいや」と思ってから、3年連続の砂漠旅です。
ウズベキスタンには海がなく、カザフスタン、キルギス、トルクメニスタン、タジキスタン、そしてアフガニスタンに接しています。
それならば!
他の「スタン」系の国にも行ってみたい。
アクセスや都市の情報を色々調べた結果、トルクメニスタンの「地獄の門」を見に行くことに決めました。
7月16日 成田→
7月17日 →タシケント→サマルカンド
7月18日 サマルカンド(夜行列車)→
7月19日 →ウルゲンチ→ヌクス
7月20日 ヌクス→アラル海
7月21日 アラル海→ヌクス
●7月22日 ヌクス→ダルヴァザ(トルクメニスタン)
●7月23日 ダルヴァザ→ヒヴァ
7月24日 ヒヴァ→タシケント→
7月25日 →成田
トルクメニスタンは観光ビザが必要です。しかもこのビザを取るには、インビテーション、つまり招待状がないといけません。
日本からインターネットで旅行会社を探し、ちょうどよくウズから地獄の門へ1泊2日のツアーを見つけました。
ウズベキスタンの旅行会社ですが、日本語が出来る担当者がいました。
5日間限定のトランジットビザもありますが、こちらはガイドを付ける必要はなく、もっと自由な旅ができます。
私たちのツアーはトルクメニスタンの国境から始まります。
国境を超えるのは自力で。
陸路での国境越えは初めてです。
これもインターネットで色々調べてから行きましたが、まあ、色々ありました。百聞は一見に如かずとは、よく言ったものです。
出発点はヌクスだったので、まずはヌクスからホジェリ(HOJEILI)という国境の町までタクシーで。
30分ちょっとかかりました。費用は50000スム。
国境が空くのは9:00なので、混雑も考慮して8:30すぎに国境に到着。
しかしそこには誰もおらず…
大きい銃を持った兵隊と、警察と、写真を見たり撮ったりしながら過ごしました。
そして9:00。ついに国境です。
暇そうです…人がいっぱいのこともあるのでしょうが、国境越えをするのは、私たち2人しかいません。
そうなるともう、暇な係員たちが絡みまくってきます。
「この薬はなんだ?」←それぞれジェスチャーで説明。
「ロシア語は出来るか?」←しゃべりたいだけ。
「ガイドブックはあるか?」←しゃべりたいだけ。
「カメラを見せろ」←見たいだけ。
それでもまあ、20分くらいで終わりました。
そして次はトルクメニスタン入国です。インビテーションを見せ、観光ビザを発行してもらいます。手数料は毎年、毎回変わるようですが、今回は67ドル。
トルクメニスタンでは2人とも荷物を開けられました。
相変わらず写真は見たがりますね。「カラカルパクスタン行ったのか?」「これはアラル海か?」など、時々質問されたりします。
私は何もなかったのですが、友人は持っていたタバコに目をつけられ。
ニコチン、タールの量など聞かれました。制限があるようです。あとは暗に賄賂を要求していたり。
一つあげたら、にっこにこです。
結局、トルクメニスタンだけで1時間かかりました。
10:30、いよいよガイドとドライバーと合流し、トルクメニスタン観光スタートです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 5.0
- グルメ
- 3.5
- ショッピング
- 3.0
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
国境を越えました。
ホジェリは、パスポートチェックの建物を出ると、50mくらいゲートまで歩きます。
世界遺産のクフナ・ウルゲンチまでは14km、地獄の門への入り口、ダショウズまでは106km。
ゲートには、ガイドとドライバーが迎えに来ていました。
ガイドはトルクメニスタン人ですが、クセのない英語を話していました。
英語の他に、トルクメ語、ウズベク語、イタリア語などが出来ると。凄い。
そして喋りの勢いが凄かった。ほうっておくと、一人でずっと喋ってる…。
ドライバー氏はウズベク人で、ウズベク語とトルクメ語が出来るとか。
トルコ語が結構通じました。 -
トルクメニスタン最初の観光は、言わずと知れたクフナ・ウルゲンチ。
クフナ・ウルゲンチと言いますが、現地語では「キュネ・ウルゲンチ」みたいに発音します。クフナ・キュネは「古い」という意味。
12〜13世紀に栄えた、一大都市です。チンギス・ハンに破壊された後、ティムールによって再建されますが、今度は自然の流れによって廃れていった都市です。
発掘も、修復も、まだまだ進んでいません。
それでもここは、現地の人々にとって聖地なのです。
われわれ外国人は、カメラ付きで1人6ドルかかりました。
結構なお値段…。
テュラベク・ハヌム廟
ここはかなり修復が進んでいました。
「テュラベク」は女性の名前、「ハヌム」は敬称で、「〜さん」という意味。
「テュラベクさんの廟」です。 -
テュラベク・ハヌム廟 外観。
-
テュラベク・ハヌム廟 入口のドーム。
ここは数少ない、修復前の姿が感じられました。 -
テュラベク・ハヌム廟 内部。
ドーム下にある小窓は、全部で12個あります。
これを開け閉めすることで、12の月を表していたのだとか。 -
テュラベク・ハヌム廟 内部。
また、建物には装飾付きの窓があります。
こちらは4つ。
四季を表していたそうです。 -
テュラベク・ハヌム廟 内部。
正面には地下道があります。
今はこの先には行けませんが、テュラベクさんが謁見などする際に、この地下通路を通って、この建物に来たのではないかと言われているそうです。
ここには小さな願かけの石があって、みんなお祈りをしてお金を置いていました。 -
写真を撮るサービスなどもあるのでしょうかね。
私たちが行った時は、誰もいませんでしたが。 -
テュラベク・ハヌム廟を出て、遊歩道を進んでいきます。
遊歩道の両脇は、レンガやタイルなどがたくさん落ちて、あるいは埋まっています。
遺跡の宝庫。
そこを現地の人々はワイワイしながら、私たちは熱心に説明するガイドの話を適当に聞き流しながら歩いていきます。 -
たどり着いたのは、クトルグ・ティムール・ミナレット。
中央アジア最大のミナレットです。67m、確かに大きい。迫力あるミナレットでした。 -
でも実は曲がっているのです、このミナレット。
大きな地震など起きませんように! -
ミナレットの足もとには、聖水が出ていたという場所があって、ここにもお供えが色々されていました。
-
スルタン・テキシュの廟
学業に秀でた人だったとか。なぜか廟の外(左側)にお墓が。 -
現地の人々と同じようなルートで、歩いていきます。
-
イル・アルスラン廟
三角っぷりがかわいい印象ですが、スルタン・テケシュの父親の廟で、なんと1170年代に造られたものなのだとか。
他にも大きいメドレセがあった丘とか、お祈りしている所など見学しましたが、もう気持ちはとっくに地獄へ飛んでましたね。 -
ランチの場所は決まっていました。
UZBOYというホテルです。
私たちが1時間ほどランチ休憩している間に、ガイドとドライバーとで夕食の買い出しに行くとのことでした。
ナンは小さいタイプのが、1人1個ずつ。
ウズボーイサラダというのを頼みましたが、これが結構おいしかった。コーンと、揚げたポテトなど。 -
ローカルフードのお勧めを聞いたところ、このホームメイドヌードルとやらを勧められましたが、これは全然美味しくなかった…。
煮すぎた柔らかい麺が、途中でプツプツ切れて…がっかり麺。 -
こちらはビーフストロガノフ。
まずくはありませんでしたが、やたらとしょっぱかったです。
全体的に、残念な食事でした。
コカコーラ1Lを付けて、2人で10ドル。
どこでもアメリカドルが使えますし、と言っても、クフナ・ウルゲンチとランチでしかお金を使わなかったので、両替はしませんでした。
ウズベキスタンの旅行会社に依頼したツアーだったので、ツアー料金はタシケントに到着した時、空港で全て支払い済みだったのです。
でもお高いツアーになりました。
1泊2日、ガイドとドライバー、車と砂漠でのテント泊、そして大事なインビテーションなど合わせて490ドル。
490ドル!
色々やってもらって嬉しい半面、490ドルが頭をよぎります。ええ、ドけちなもんで。
なにはともあれ、ついに地獄の門に向けて出発です。 -
車を走らせること4時間。
ついに地獄の門に到着です。
延々と続く砂漠の中に、唐突に黒い穴が現れます。 -
18:00くらいですが、まだまだ明るい。
近づくにつれ、轟音と熱風を感じます。
それから、ガスのにおい。 -
サイズ的にはこのくらい。
すごく大きい穴です。 -
ここまで来ると、風向きによっては熱くてじっとしてはいられません。
-
さらに近付くと、炎が立っているのが見えます。
トルクメニスタンは天然ガスが豊富に出ています。
ここも元は、これほど大きくは無い洞窟で、ガスが出ていることがわかりました。
調査を始めたところ、洞窟が崩れ、大きな穴が出来てしまったそうです。
ガスは漏れ続け、被害になるのを防ぐために、火が放たれたとか。それから40年以上たった今も、ガスは出続け、火は燃え続けているそうです。 -
この日は、とにかく強風でした。
テントを張る場所を探しつつ、風が少しでもおさまるのを待ちつつ、ドライバーとガイドは夕食の準備をします。
その間、私たちは小高い丘でのんびり。
いや、強風で実際、のんびりなんて言ってられないくらいだったんですけど。 -
市場で買った鶏肉を、串にさしてバーベキューです。
串を持つくらいの手伝いはしました(笑。 -
そうこうするうち、やっと暗くなってきて、炎が明るく見えてきました。
-
と、ここでお呼びがかかります。
近くにいた遊牧民の人が増えて、いつの間にか3人で準備をしていました。
ドライバーと知り合いだったようです。 -
場所によって火が通ってないところもあったけど、なかなか美味しく頂きました。
ランチより、断然こっち!
定番のトマトとキュウリのサラダを作るつもりだったようですが、風のせいかなくなりました。
トマトも焼いてもらいましたが、それも美味しかったです。
デザートにメロンを切ってもらいました。
この後、ウォッカとビールを飲みながら、異文化コミュニケーション。
みんながみんな、ウォッカを飲むわけじゃないんですね。
つまみはサラダになりそこねたキュウリ。
遊牧民のおじさんは敬虔なイスラムだそうで、お酒は飲みませんでした。 -
コップのウォッカを、こっそり砂漠に捨てながら、いよいよ夜を迎えました。
地獄の門、迫力が違います! -
近づいていくと、熱気が湧き出ているのが写ります。
昼の明るい時に見た時よりも、はるかに恐い。地獄感アップ!
何もない砂漠に、轟音が響きます。 -
友人のシルエット。
-
あんまり近づきすぎないで、と見てるだけなのにソワソワします。
-
中をのぞくと、こんな感じ。
-
奥にいるのが友人ですが、クレーターのすごさ、なんとなく伝わるでしょうか。
-
結局、風が全くやまず、テントは張れませんでした。
なので、遊牧民の家「ユルタ」を借りて泊まりました。
見た事や入ったことはありましたが、泊まるのは初めてです!
ガイドは英語で、遊牧民のことをシェルパと言っていました。
写真は朝。 -
ユルタ内部。
観光向けではないので、飾り気はあまりありません。
ポットや食器などが置いてありました。 -
ユルタ内部には、私たち2人が寝袋を敷いて泊まりました。
ガイド・ドライバー・シェルパの3人は車で寝ているのかと思って外に出たら、3人仲良く、砂の上に絨毯と布団を敷いて寝ていました。
一緒に中で寝てもかまわなかったのにと言ったら、「そんなことは出来ない。ダメだ」と。
そんなこと気にする年齢でもないんですけどねー。 -
朝は一人でぶらぶら。
朝日を見るには遅いけど、朝焼けくらいは見られるかと思って。
砂には狐の足跡がありました。
犬かもしれないけど。 -
イスラム圏で、キリスト教みたいな朝焼け。
-
地平線からの朝日、なんとか間に合いました。
-
友人も起きて追いかけてきてくれました。
砂漠にふたりぽっち。 -
少し歩いて、またクレーターを見に行きました。
やっぱり凄い、けど、夜の迫力にはかないませんね。 -
離れて見ると、こんな感じ。
本当に、唐突に、大きな穴が広がっています。 -
ユルタに戻ったら、3人とも起きていました。
「他にも観光客がいるねって話してたら、君たちだったんだね」と笑っていました。
結構眠れたようです。
朝食をとって、砂漠旅に別れを告げます。
今回の砂漠も厳しかったー。 -
車でダショウズに戻る途中、野生のラクダに会いました。
もう大きいですが、親子です。
左のラクダがおっぱいを飲んでいるんですって。 -
3時間半ほどで、ダショウズの町に戻ってきました。
ガスマネーのあるトルクメニスタンは、本当によく道路が整備されています。 -
絶対見たかった、初代大統領の像。
ニヤゾフ大統領です。2006年に亡くなるまで、「中央アジアの北朝鮮」と言われるほどの独裁政治を行った人です。 -
町はずれには小さな民家もありますが、買い取られ、新しい住居に移動させられます。トルクメニスタンは家や車は国から支給されるのです。
工事はどんどん進められていて、次々に新しい建物ができています。
車はトヨタが多かったです。 -
大きい建物は、公共のものが多いです。
図書館とか、学校とか、政府の建物とか。
見た目も色々。こちらは、いかにもイスラムな感じ。 -
たしか競馬場。
トルクメニスタンは騎馬民族の国でした。今でも馬は有名です。 -
こちらは何やらヨーロピアンな建物。
-
建設中。
勝手なイメージですが、社会主義っぽい建物ですねー。
この後、ウズベキスタンのシャバットという国境へ向かい、さらにヒヴァを目指しました。
今回のメイン「地獄の門」堪能しました。
人災で出来た、しかも放置されている場所だというのに、旅行者には魅力満載の場所です。
トルクメニスタン自体、1泊2日の短い滞在でしたが、他の町にも行ってみたくなりました。
行くのは難儀ですけど、迷っている人がいたら、是非。トルクメニスタン、いいですよ!
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この旅行記へのコメント (6)
-
- Kazuhiro Maedaさん 2018/10/15 16:31:14
- ごめんなさい
- コメントした後に他の方のコメントに気づきました。
申し訳ありません。
-
- Kazuhiro Maedaさん 2018/10/15 16:30:21
- 教えてください
- 旅行記拝見しました。
不躾な質問なのですが、よろしければ使用された旅行会社のアドレスと概算費用を教えて頂けますか。
地獄の門に行ってみたいのですが、なかなかトランジットビザにチャレンジする程はお休みが取れずツアーに頼るしかないのかと考えています。
よろしくお願い致します。
-
- コタローさん 2017/04/24 21:35:54
- 旅行会社について
- 「地獄の門」旅行を計画中です。
ウズベキスタンの旅行会社を利用されたと書いておられますが、
どちらの旅行会社を利用されたのでしょうか?
よろしければ教えて頂ければ幸いです。
- luvlyafroさん からの返信 2017/04/25 19:27:13
- RE: 旅行会社について
- はじめまして。旅行記見ていただき、ありがとうございます。
利用したのはこちらです。
http://open-uzbekistan.blogspot.jp/?m=1
http://open-uzbekistan.blogspot.jp/2013/05/darvaza.html?m=1
写真の女性が日本語できて、タシケントで飛行機の到着時間に来てもらいました。
自由な旅をするなら、旅行会社のツアーよりは断然オススメですよ。
トルクメニスタンでは英語です。
国境越えは自力で。国境は英語微妙です。
隣り合っていても、全然違う雰囲気の国で、楽しかったですよ。オススメです。
> 「地獄の門」旅行を計画中です。
> ウズベキスタンの旅行会社を利用されたと書いておられますが、
> どちらの旅行会社を利用されたのでしょうか?
> よろしければ教えて頂ければ幸いです。
-
- worldspanさん 2014/08/31 21:07:08
- 私は日帰りで・・・
- luvlyafroさん
こんにちはちょうど同じ時期に数日違いでトルクメニスタンに入国されていたのですね!私は時間的にも金銭的にも泊をする余裕がなかったので、クフナウルゲンチへの日帰りだけで断念しましたが、本音を言えばメルヴやアシハバートまで足を延ばしてみたかったです。
続きを楽しみにしています。
worldspan
- luvlyafroさん からの返信 2014/09/02 12:33:00
- RE: 私は日帰りで・・・
- 旅行記何度も拝見しました。
「ルート似てるなあ」と思ってたのですが、旅行時期も同じだったのですね!
行くまではそれほど興味のなかったトルクメニスタンですが、行ってみると面白そうな国でしたね。私も他の都市に行ってみたいです。
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