これまで３度も伊勢を訪れているというのに、<br />伊勢神宮の外宮に行ったことがない！<br /><br />自称・寺社仏閣通ともあろう者が、<br />なんともお粗末なこと。<br /><br />だからといって、<br />路線バスで優雅に周るほと心にゆとりもなく、<br />自転車での旅を決意するのであった。

いせ

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2014/05/07 - 2014/05/07

99位(同エリア2919件中)

#寺社

エリア

伊勢神宮(三重)

旅行の満足度: 5.0

観光: 5.0

グルメ: 4.0

ショッピング: 3.0

交通: 4.0

同行者: 一人旅

一人あたり費用: 1万円未満

交通手段: 私鉄徒歩

２０１４年、初夏。
伊勢神宮では、２０年に１度の式年遷宮。
出雲大社では、６０年に１度の式年遷宮。
・・・その翌年の話。

旅人が立っているのは、宇治山田駅。
伊勢神宮参拝の玄関口である。

実は、伊勢はこれで４回目。
こんなに訪れているのに、
伊勢神宮の外宮に行ったことがない！

というわけで、
内宮と外宮、そして周辺の神社をお参りするのが
今回の旅の目的である。

そのため、まずは自転車を借りに観光案内所へ。
すると、１名しかいないスタッフがとある夫婦の接客中。

待つこと５分。
ようやく話がまとまり、ヨシッ！と軽くガッツポーズ。
すると、

「内宮と外宮では、どちらを見たほうがいいのでしょうか。」

と奥様があほうな質問をする。
おいおいおいおいっ、そんなこと他人に聞くか？
仮にも、あなたの後ろで５分も待っている人がいるんだよ。

結局、あほうな奥様のために、更に２分が過ぎ去った。
思わぬ足止めを食らったが、
午前１１時、ようやく駅を抜け出す。

駅付近は平坦な道がつづく。
走りだしは順調。

ただ１つ順調じゃないのは、
サドルの調節を失敗して、
自転車なのに、ハーレー・ダビッドソン状態。

そんなイカしたスタイルで、月夜見宮に到着。
すれ違う女子たちの視線がマブイ。

月夜見宮寺・神社・教会
サドルを調節したし、
もう女子たちの視線は気にしなくてもいい。

外宮へとつづくまっすぐな道では、
さわやかな風が吹き抜ける。
突如として包み込む小学校の喧騒を抜けると、
心も、身体も、もう外宮。

森の中にたたずむ密やかな鳥居をくぐると、
そこには、静寂を超える静寂が広がる。
そして、今。
移されたばかりの正宮を前に、
静寂から解き放たれる。

正宮の右には、旧・正宮。
２つの正宮が見られるのも、今だけ。

伊勢神宮外宮(豊受大神宮) 寺・神社・教会
そんな外宮に魅せられること２０分。
見てはいけない鳥居を見た。

明らかに入口で見た鳥居より大きい。
ここ、もしかして・・・　表参道？

初めての外宮。
裏口入社をしてしまった。
ところで、読者の皆様は知ってるだろうか？
外宮の片隅に別の神社があることを。

豊川茜稲荷神社。
外宮の境内にあるのに、外宮の管轄外の神社。

そして、その隣には、茶色で満たされた勾玉池。
池のほとりを歩こうとしたとき、

ガサッ！

慌てて辺りを見回すと、
草むらに潜む、うつ伏せのじじい様。

かすかに揺れる指先。
そして、周りには誰もいない。

きっと、ボクはじじい様を見なかった。

伊勢神宮外宮(豊受大神宮) 寺・神社・教会
内宮手前の猿田彦神社までは、約４ｋｍ。
距離的にはたいしたことないが、
地味で長い上り坂が徐々に体力を奪ってく。
しかも、太陽が・・・　熱い！

猿田彦神社に到着したときには、
ポロシャツがワキ汗でぐっしょり。

またしても裏口入社をしてみると、
まず最初に飛び込んできた景色は
お社じゃなく、田んぼ。

猿田彦神社寺・神社・教会
田んぼ・・・　田んぼ・・・
田んぼじゃ、話が広がらない。
内宮はもう目の前だが、
先にランチといきますか。

手こね寿司＆伊勢うどん

どこかで聞いたコンビ名。
セイエ〜ス♪
あっ、そういや奈良で食べたわ。

まあ、そんなことはどうでもよくて、
これから内宮に御参拝。
平日だからか、
参拝者の８割が中高年か外国人。

しかし、
五十鈴川さんだけ、やたら女子率が高い。

五十鈴川自然・景勝地
イチオシ

というエピソードが象徴するように、
４回目の内宮は、感動も控えめ。
イチオシ

しかし、この後。
美人さんに声を掛けられるとは！

宇治橋を渡っていると、

「写真撮ってもらってもいいですか？」

モデルのような出で立ち、天女のようなほほえみ。
これぞ、パワースポットの成せるワザ♪

彼女の白魚のような指先と、ボクとをつなぐカメラ。
生まれたての太陽より熱くなる、胸。
そして、ボクはカメラを構えると、
彼女が美男さんの隣にいるではないか！！

ぱしっ

テキトーに撮りましたが、何か？

伊勢神宮内宮(皇大神宮) 寺・神社・教会

 横からも見てみよう by おま。さん
美人さんの後はいつも、心が乾く。
なぜ？

ため息まじりに自転車を引き、
おかげ横丁を歩く。

おかげ横丁名所・史跡
おっと、赤福氷！
まだ５月なのに、やってたのね〜★

よし。
まだ時間があるから、夫婦岩まで行くぞ！
の流れの、月読宮。
今度は元・美人さんに声を掛けられた。

「お参りする順番とかあるんですか？」

「知りません。」
と元・美人さんには冷たくしたけど、何か？

月読宮寺・神社・教会
そんな言動にバチでも当たったのか、
そこからの道のりは、まさに地獄絵巻。

海へと向かう２３号線は、急な上り坂。
暑いし、疲れたし、震えるほどの殺風景。

やっとの思いで急坂を上り終えると、
悠然とそびえる豪邸が、妙にイラッとくる。
４２号線に曲がっても、地獄絵巻は終わらない。

道はずいぶんと平坦になったものの、
太陽とボクの間に、ジャマするものは何もない。

またしても、ワキ汗がぐっしょりとするなか、
御塩殿神社に着いた。
神事に欠かせない塩を作る施設がある神社。

そんなことより、目指す夫婦岩が見えてきた。
ちょっとだけ気合いを入れてみよう。

遠くに見えるのは、安土城。

あそこまで行く体力は、ない。
それより・・・　なぜ伊勢に？！
着いた〜　二見興玉神社。
ちゃちゃっと参拝して、さざえ！さざえ！

二見興玉神社寺・神社・教会
イチオシ

思い出す〜
小学生のとき、初めて夫婦岩を見たっけ。

近すぎて、ガッカリ〜

夫婦岩(三重県伊勢市) 自然・景勝地
夫婦岩も見たし、さざえ！さざえ！
と思ったら、閉店ガラガラ。
まだ４時２０分だぜ！！

・・・４時２０分？
やべっ、５時までに自転車を返さないと！！

倭姫宮に寄るヒマないじゃん！

５時に閉めてんじゃねえ！

だから、公務員は！！

と悪態をつきながら、旅は終了。
あとは、地ビール飲みながらのひとり反省会。