2013/12/16 - 2013/12/16
131位(同エリア341件中)
ばねおさん
ストラスブールからコルマールへの半日旅行
ストラスブールのみを考えていたアルザス旅行だったが、パリで知り合った彫刻家のKさんにコルマールの話をしたところ、自分は近々ウンターリンデンの祭壇画を見に行く予定であるとのこと。
その後、Kさんに会ったところ、とてもよかったぜひとも実物を見てくるべきだとの勧めもあり、ストラスブールからコルマールまで足を伸ばすことに決めた。
ウンターリンデン美術館は改修中で、お目当てのグリューネヴァルトの祭壇画は近くのドミニカン教会に移設されていたが、おかげで同教会の「バラの茂みの聖母」を同時に見ることができた。
祭壇画を鑑賞したあとはノエルの市を一巡。
ストラスブールと大きな違いはないが、より郷土色が強く、はじめて目にする物産もあって楽しめた。
訪れた場所はごく一部でしかないので、いつかまた季節を選んで再訪したい。できればワイン街道をドライブしながら、というのが次の夢。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
この時期の電車には
ノエル仕様の時刻表が用意されていた -
ストラスブールからコルマールまでは45分
TERの在来線を利用 -
ホームで待つ人は
ほとんどが旅行者らしき人々 -
電車の車体には図案化した路線図が描かれている
車内は8割程度の乗客であった -
ほぼ定刻通りにコルマール駅に到着
観光客の流れについていくと
途中の大きな公園でモミの木市が開かれていた
シャンドマルス公園
パリの同名の公園は世界遺産にも登録されるほど有名な場所だが
ここも古くは練兵場であったのだろうか -
売られているモミの木は、比較的小さなものが多いのが意外であったが、
大所ではもう飾り付けが終わっている時期なのだろう -
売り場に見事なヤドリギがあった
昨夜、ストラスブールのノエルの市で見かけて
小ぶりな枝を買い求めたばかりなのだが
これは比較にならないほど大きい -
これはジンジャーブレッドマン?
-
こちらは何とお呼びすればよろしいのか?
-
公園の一隅にある立派な回転木馬の建物
-
確かフランスで最大と聞いていたが...
-
説明書きにはヨーロッパで最大と記されている
いずれにしても最大級の大きさであることは間違いない -
残念ながら営業時間外であったが
中を覘くと、なかなかリアルな馬車引きの馬がいた -
公園にはノエルの市の出店らしき小屋小屋もある
夜になれば営業開始ということらしい -
公園を抜けると特徴のある街並みが現れてきた
-
店の軒先にはユニークな看板が掲げられている
-
意匠を凝らしたもの
-
ユーモアを交えたもの等々
いろいろあって面白い -
これがよく紹介されるメゾン・デ・テット「頭の家」
ファサードに頭やら顔の彫刻がたくさん施されている
何でも105個あるそうだが
どれも表情は特になく、はっきり言って不細工である -
頭の家の説明書き
1609年に建てられた歴史的建造物ということで
400年以上も前からあるということになる -
内部はホテルとレストランになっている
評判はなかなか良いらしい -
木組みの家々が建ち並ぶ
-
1階より階上が出ている建物が目立つのは
その昔、道路に面する課税分を少なくするためであったとの由 -
観光案内所の近く
ここから市内観光のバスが出発する
小さな旅行者たちが真剣にあれこれ検討中のご様子 -
さて、お目当てのグリューネヴァルトの「イーゼンハイムの祭壇画」であるが、ウンターリンデン美術館は大掛かりな改修工事中で、祭壇画は近くのドミニカン教会で展示中とのこと
-
早速、展示されているドミニカン教会へ向かう
-
徒歩数分の距離にある教会の途中には
出店やら -
使われなくなった古井戸やら
-
ついつい足を停めては寄り道をしてしまう
-
そしてドミニカン教会へ入場
これが有名なグリューネヴァルトのイーゼンハイムの祭壇画
磔のキリストが苦痛に歪む表情が描かれている
西洋宗教画の傑作のひとつと評されている
もともとはイーゼンハイムの修道院付設の施療院の礼拝堂にあったものなので
今でもその地名を借りていることになる -
その裏面には復活した光輝くキリストの姿が描かれ
表裏の画面が劇的に変化していることになる -
観音開きのように
パネルを開くと違う場面になる構造である
グリューネヴァルトという作者名も実は正しくないのだが
世の中には通り名というものがあるのだから
大した問題ではない -
祭壇画は他にも数多くあり
関心深い人には興味の尽きない宝庫のような場所である
こうした祭壇画は、その時代背景とともに捉えて
はじめて本当に分かるものだと思う -
キリストの一生を描いた説画の数々
-
-
-
文盲が多かった昔の時代でも
絵によって人びとは理解したのだろう -
このドミニカン教会には、さらに別の至宝がある
コルマール生まれのショーンガゥアー作「バラの茂みの聖母」
もともとは近くのサンマルタン教会の所蔵であったが
盗難にあい、以来ここに収蔵されているという
色彩の効果というものが十分に計算された作品ともいえる -
祭壇画の鑑賞を終え
外の広場に出るとノエルの市が待っていた -
並べている品々は
ストラスブールと同じような物も多いのだが
ここで初めて目にするものもある
飾り付けなどが微妙に違う -
伝統的な衣装を身に着けた売り子さん
いいですね -
裏側もおろそかにしていません
-
ローソク屋さん
-
サラミ屋さん
-
口にしなかったが
有名なプレッツエル -
生地屋さん
-
アルザスワイン
-
チーズ屋さん
-
ジンジャーブレッド
-
右はヴァンショー
左はオーナメントを扱う出店 -
どこの町でも必ず見かける
パントマイム屋さん?! -
木製品と魔女を扱う店
卓上に木製品、天井から魔女が吊るされ、中間にはコウノトリが並べられていた
並べている商品の関連性を見出すのは難しいが
なかなか空間活用が上手いビジネススタイル -
天井から吊り下げられた箒に跨った魔女たち
いずれも恐ろしげな表情であるが、中に優しげな魔女さんが居た
きっと、いい魔女さんに違いないと思い
我が家にお迎えすることにした -
こちらが現在、国境を越えて我が陋屋を防備していただいている魔女さんである
もともと住みついているヤモリと共存してくれることを願っている -
食事処として評判を聞いていたのがこのレストラン
すぐ分かるはずがぐるぐる探し回り、やっとたどり着いたのだが
何のことはないウンターリンデン美術館のすぐ近くにあった
どこでどう間違えたか、環状道路を大回りして戻ってきたことになる -
店の名前はテアトル(Le Theatre)
正確にいえばブラッスリーである -
置いてあった店のリーフレットをみると店内でいろいろなイベントが催されるようだ
-
煮込み料理が評判とのことであったが
この時はステーキを注文
1人前450g超とのこと
ひとりでは食べきれないので、店の勧めでシェアすることに
最後にデザート モンブランとタルトタタンを注文したが、ため息がでるようなボリューム
おいしかった -
店を出て道を渡ったところに市立劇場(Teatre)があった。
何のことはない、店名の由来はこれなのだ
夕刻の電車でストラスブールに戻らなければならないため
この辺りで見物は切り上げ、駅へと向かう -
途中にある立派な郵便局
窓口の列に並んでいると局員が用向きを聞きにやって来た
いやいや実に親切
パリの不親切極まりない郵便窓口に比べれば天地の差!
いつもながらパリとフランスは別物だとあらためて思う
コルマールに行ったら郵便局に寄ろう! -
到着時は、ろくろく見もせずに過ぎてしまったが
これがコルマールの駅舎
なかなか味わいのある佇まいである
もっともっと見どころがあるはずなのだが今回はここまでの旅
いつかワイン街道をドライヴすることを夢見て終了
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この旅行記へのコメント (2)
-
- yunさん 2014/05/19 22:33:55
- 美味連鎖
- ばねおさん こんばんは
コルマールもご訪問されていたのですね。
宗教画、ましてや「祭壇画」鑑賞のハードルはオリンピック記録並みに高く感じます。
いつか、スッーと心に入り込む日がやってくるかも知れません。
食わず嫌いは撲滅しなければ・・・。
食べるといえば、ばねおさんが美味しいお店を見つけるのが上手なのはなぜですか?
今回のタルト・タタンとモンブランにもググッと惹かれます。
5月のパリで、独りでも入店しやすく尚且つ美味しいお店を教えていただけば良かった〜などと、厚かましく考えていた事をここに白状します♪
以前の旅行記で紹介してくださったバスティーユマルシェのクレープ店でチーズのガレットを頬張ってきました。行列が長くなっても動じる事無く、じっくり、しっかり時間をかけて焼いていました。列に並ぶ価値ある味でした。ごちそうさまでした。
コルマール、こじんまりとした駅舎が懐かしいです。
yun
- ばねおさん からの返信 2014/05/20 23:16:35
- RE: 美味連鎖
- yunさん こんばんは
> 宗教画、ましてや「祭壇画」鑑賞のハードルはオリンピック記録並みに高く感じます。
宗教画に関して言えば、知識も関心もさほどないのですが、人口に膾炙するものであれば一度は見ておこうという、いたって単純な動機なのでハードルすら存在しません。どうぞご安心を
> ばねおさんが美味しいお店を見つけるのが上手なのはなぜですか?
なんて素晴らしいご質問でしょう!!
たいていの人は私にこう尋ねます
「いつも安いお店をみつけるのが上手なのはなぜですか?」
....
おそらくは天賦の才と経済的事情に由来しているものと自覚しております。
> バスティーユマルシェのクレープ店でチーズのガレットを頬張ってきました
お口に合ってよかったですね。
ガッレトを頬張っているとき、両手にクレープという事態にはなっていなかったことを信じています。
ばねお
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