マテーラ旅行記(ブログ) 一覧に戻る
2014年1月元旦。 朝、9時8分 オストーニ発のインターシティで<br />バーリへ。 バーリ到着後 一度バーリのホテルに預けてある荷物から マテーラの地図を持って来たかったのですが そのまんま マテーラ へ行くことになりました。 なので うろ覚えの 頭の中の地図を頼りに 旧市街を歩きます。<br /><br />アップロ・ルカーネ線は元日運休。変わりに アップロ・ルカーネ社のブルマンで マテーラ へ。<br /><br />11時45分 マテーラ到着、サッシの旧市街へ歩きます。<br /><br />アルベロベッロ、プーリアの白い村々、その素晴らしい印象を脳裏に焼き付けて 行き着いたマテーラの 予想以上の迫力に 圧倒され これまでの旅の思い出が 一瞬にして 後退。<br /><br />マテーラ は 凄い!<br /><br />マテーラの歴史を ほんの少しかじっただけですが 目の前に迫る グラヴィーナ渓谷に積み重なる洞穴住居を目の当たりにしたときの感動。<br /><br />それは 貴族や王族が築き上げた建築物や 聖職者の煌びやかな大聖堂ではなく 生活の貧困にあえぎながらも逞しく根を張って命をつないできた 農民たちの歴史の遺産だったからです。 <br /><br />**********************************<br />柔らかな石質、凝灰岩でできたマテーラの大地を走る 巨大なグラヴィーナ渓谷。<br />その渓谷の斜面の 自然の侵食で出来た洞窟には 既に新石器時代から人々が住み着いていました。<br /><br />グラヴィーナ渓谷を挟む 東斜面の高台に聳えるチヴィタ地区は 古くから要塞風の小さな都市の核でした。<br /><br />8、9世紀頃 イスラム教徒の侵入や迫害を逃れて 移ってきたギリシャからの多くの修道僧が 自然の洞穴を利用し また人工的に掘りながら 修道院を作り 宗教活動を展開する中、修道院の農地を耕す農民や牧人が集まり 洞穴を住居に転ずる方法を教わり 住み着いていきました。<br /><br />こうして崖の上に一列に並び 上へ上へと積み重ねられた高密な居住区は 独特の景観を生み出すことになります。<br /><br />その後 平坦な新市街へと人は移っていき 貧しい農民や 労働者だけが取り残され荒廃が進んでいきます。<br /><br />また、救済のための特別法も制定され 強制的に住民は新興住宅へと移住させられますが 貧しさのあまり立ち退くことも出来なかった ごく一部の家族を除き 人の住まなくなったマテーラの旧市街は イタリアの悪夢 と評されるまでに荒れ果てていきました。<br /><br />1970年台前半 歴史的な都市を保存・再生するための活動が繰り広げられマテーラ市も これに取り組み始めます。<br /><br />こうして 1993年 マテーラは世界遺産に登録。<br /><br />*************************************<br />陣内秀信氏著書『南イタリアへ! 地中海都市と文化の旅』より引用<br /><br />

年末年始 冬のプーリアを巡る (13) 元日のマテーラ 圧巻 グラヴィーナ渓谷 1/1 

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2014/01/01 - 2014/01/01

146位(同エリア408件中)

2

73

ヴェラnonna

ヴェラnonnaさん

2014年1月元旦。 朝、9時8分 オストーニ発のインターシティで
バーリへ。 バーリ到着後 一度バーリのホテルに預けてある荷物から マテーラの地図を持って来たかったのですが そのまんま マテーラ へ行くことになりました。 なので うろ覚えの 頭の中の地図を頼りに 旧市街を歩きます。

アップロ・ルカーネ線は元日運休。変わりに アップロ・ルカーネ社のブルマンで マテーラ へ。

11時45分 マテーラ到着、サッシの旧市街へ歩きます。

アルベロベッロ、プーリアの白い村々、その素晴らしい印象を脳裏に焼き付けて 行き着いたマテーラの 予想以上の迫力に 圧倒され これまでの旅の思い出が 一瞬にして 後退。

マテーラ は 凄い!

マテーラの歴史を ほんの少しかじっただけですが 目の前に迫る グラヴィーナ渓谷に積み重なる洞穴住居を目の当たりにしたときの感動。

それは 貴族や王族が築き上げた建築物や 聖職者の煌びやかな大聖堂ではなく 生活の貧困にあえぎながらも逞しく根を張って命をつないできた 農民たちの歴史の遺産だったからです。 

**********************************
柔らかな石質、凝灰岩でできたマテーラの大地を走る 巨大なグラヴィーナ渓谷。
その渓谷の斜面の 自然の侵食で出来た洞窟には 既に新石器時代から人々が住み着いていました。

グラヴィーナ渓谷を挟む 東斜面の高台に聳えるチヴィタ地区は 古くから要塞風の小さな都市の核でした。

8、9世紀頃 イスラム教徒の侵入や迫害を逃れて 移ってきたギリシャからの多くの修道僧が 自然の洞穴を利用し また人工的に掘りながら 修道院を作り 宗教活動を展開する中、修道院の農地を耕す農民や牧人が集まり 洞穴を住居に転ずる方法を教わり 住み着いていきました。

こうして崖の上に一列に並び 上へ上へと積み重ねられた高密な居住区は 独特の景観を生み出すことになります。

その後 平坦な新市街へと人は移っていき 貧しい農民や 労働者だけが取り残され荒廃が進んでいきます。

また、救済のための特別法も制定され 強制的に住民は新興住宅へと移住させられますが 貧しさのあまり立ち退くことも出来なかった ごく一部の家族を除き 人の住まなくなったマテーラの旧市街は イタリアの悪夢 と評されるまでに荒れ果てていきました。

1970年台前半 歴史的な都市を保存・再生するための活動が繰り広げられマテーラ市も これに取り組み始めます。

こうして 1993年 マテーラは世界遺産に登録。

*************************************
陣内秀信氏著書『南イタリアへ! 地中海都市と文化の旅』より引用

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
グルメ
5.0
交通
5.0
同行者
カップル・夫婦(シニア)
交通手段
高速・路線バス
旅行の手配内容
個別手配

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  • シャッターが閉まっている この建物が 鉄道のマテーラ中央駅です。<br /><br />バスは この前の 広いスペースの駐車場から 発着します。

    シャッターが閉まっている この建物が 鉄道のマテーラ中央駅です。

    バスは この前の 広いスペースの駐車場から 発着します。

  • 近くの 自販機で お水を買って サッシのある旧市街の方へと歩きます。<br />駅前に 2台停まっていた タクシーの運ちゃん、サッシ行くの? 遠いよ、タクシー乗って行ったら?と声かけられますが 歩きます、と言って断ります。<br /><br />地図を持ってきてないので 不安ですが 人の流れに沿って歩きます。<br /><br />

    近くの 自販機で お水を買って サッシのある旧市街の方へと歩きます。
    駅前に 2台停まっていた タクシーの運ちゃん、サッシ行くの? 遠いよ、タクシー乗って行ったら?と声かけられますが 歩きます、と言って断ります。

    地図を持ってきてないので 不安ですが 人の流れに沿って歩きます。

  • マテーラの ヴィットリオ・ヴェネト広場までは 徒歩10分程度。<br /><br />タクシーに乗る距離ではありません。

    マテーラの ヴィットリオ・ヴェネト広場までは 徒歩10分程度。

    タクシーに乗る距離ではありません。

  • ヴェネト広場にある ナポリ銀行。<br /><br />中にキャッシングマシーンがあるので ユーロおろせます。

    ヴェネト広場にある ナポリ銀行。

    中にキャッシングマシーンがあるので ユーロおろせます。

  • ヴィットリオ・ヴェネト広場から サッシ→ の矢印を見つけました。

    ヴィットリオ・ヴェネト広場から サッシ→ の矢印を見つけました。

  • 階段を降りてみます。

    階段を降りてみます。

  • 階段を降りていくと サッシ群が見えてきました。

    階段を降りていくと サッシ群が見えてきました。

  • この辺りが マテーラのサッシ地区の中で 一番低い通りの様です。

    この辺りが マテーラのサッシ地区の中で 一番低い通りの様です。

  • 上のほうに見える チヴィタ地区に建つ ドウォーモへ 上っていきます。

    上のほうに見える チヴィタ地区に建つ ドウォーモへ 上っていきます。

  • どんどん 上り坂の石畳や 階段を 上ります。 しんどいです。

    どんどん 上り坂の石畳や 階段を 上ります。 しんどいです。

  • グラヴィーナ渓谷が望める高台に位置するチヴィタ地区からの眺め。<br /><br />サッソ・バリサーノ地区が 見えます。

    グラヴィーナ渓谷が望める高台に位置するチヴィタ地区からの眺め。

    サッソ・バリサーノ地区が 見えます。

  • ロマネスク様式の ドウォーモ。 

    ロマネスク様式の ドウォーモ。 

  • 鐘楼も見えます。

    鐘楼も見えます。

  • 通りを挟んだ 建物の一階に カフェがありました。

    通りを挟んだ 建物の一階に カフェがありました。

  • しっかり歩いてきたので 喉が渇きます。

    しっかり歩いてきたので 喉が渇きます。

  • 一休み。 そして又 歩きます。

    一休み。 そして又 歩きます。

  • なんとなく歩いてきたら・・・

    イチオシ

    なんとなく歩いてきたら・・・

  • 視界が 急に開けてきました。<br /><br />グラヴィーナ渓谷が 目の前に。

    視界が 急に開けてきました。

    グラヴィーナ渓谷が 目の前に。

  • こんなに 厳しい渓谷の山肌に 都市が築かれているなんて<br /><br />圧巻です。<br />

    こんなに 厳しい渓谷の山肌に 都市が築かれているなんて

    圧巻です。

  • ドゥオーモからこの道を降りてきました。

    ドゥオーモからこの道を降りてきました。

  • 山肌に沿って グラヴィーナ渓谷の淵を マテーラを囲むように走る 通り、Via Madinna delle Virtu マドンナ・デッレ・ヴィルトゥ通りです。

    山肌に沿って グラヴィーナ渓谷の淵を マテーラを囲むように走る 通り、Via Madinna delle Virtu マドンナ・デッレ・ヴィルトゥ通りです。

  • マテーラの南方向、サッソ・カヴェオーゾのほうへ歩きます。

    マテーラの南方向、サッソ・カヴェオーゾのほうへ歩きます。

  • 渓谷の向こう側に 自然に出来たであろう 洞穴が見えます。

    渓谷の向こう側に 自然に出来たであろう 洞穴が見えます。

  • マドンナ・デッレ・ヴィルトゥ通りの 向こうの端に サンタ・マリア・デ・イドリス教会が 小さく見えてきました。

    マドンナ・デッレ・ヴィルトゥ通りの 向こうの端に サンタ・マリア・デ・イドリス教会が 小さく見えてきました。

  • サン・ピエトロ・カヴェオーゾ教会の上に聳える 洞窟教会サンタ・マリア・デ・イドリス教会。

    サン・ピエトロ・カヴェオーゾ教会の上に聳える 洞窟教会サンタ・マリア・デ・イドリス教会。

  • マドンナ・デッレ・ヴィルトゥ通りに沿って 立ち並ぶ家並み。

    マドンナ・デッレ・ヴィルトゥ通りに沿って 立ち並ぶ家並み。

  • この通りは 車の往来も結構あって 所々に駐車スペースもあります。

    この通りは 車の往来も結構あって 所々に駐車スペースもあります。

  • 通り沿い、上のほうにレストランが。<br /><br />階段を上ってみます。

    通り沿い、上のほうにレストランが。

    階段を上ってみます。

  • 天気は イマイチですが 素晴らしい眺めです。

    天気は イマイチですが 素晴らしい眺めです。

  • 感動です。<br /><br />洞窟教会とカヴェオーゾ教会が 一つのモニュメントのように迫ってきます。

    感動です。

    洞窟教会とカヴェオーゾ教会が 一つのモニュメントのように迫ってきます。

  • レストランへの階段途中からの眺めは 素晴らしい。

    レストランへの階段途中からの眺めは 素晴らしい。

  • グラヴィーナ渓谷。

    グラヴィーナ渓谷。

  • お洒落な レストラン兼ホテルです。

    お洒落な レストラン兼ホテルです。

  • と、ここで レストランの従業員が出てきて 今日は休業です。と。

    と、ここで レストランの従業員が出てきて 今日は休業です。と。

  • ここまで上がってきて ランチは食べ損ないましたが 絶景に出会いました。 

    イチオシ

    ここまで上がってきて ランチは食べ損ないましたが 絶景に出会いました。 

  • さて、下に降りましょう。 

    さて、下に降りましょう。 

  • サン・ピエトロ・カヴェオーゾ教会の前、とても広いです。

    サン・ピエトロ・カヴェオーゾ教会の前、とても広いです。

  • 上に見える サンタ・マリア・デ・イドリス教会へは どこから上るんだろう。。。

    上に見える サンタ・マリア・デ・イドリス教会へは どこから上るんだろう。。。

  • サッソ・カヴェオーゾ地区に 入ります。<br /><br />この辺りには カフェが並んでいます。

    サッソ・カヴェオーゾ地区に 入ります。

    この辺りには カフェが並んでいます。

  • その中の一つに 入ります。

    その中の一つに 入ります。

  • パン 美味しい。

    パン 美味しい。

  • お店の人 おススメの マテーラで作られている 少し甘い 赤ワインです。

    お店の人 おススメの マテーラで作られている 少し甘い 赤ワインです。

  • コロナビール これも旨い! 喉越し爽やか。

    コロナビール これも旨い! 喉越し爽やか。

  • ボンゴレ・ビアンコ、と。

    ボンゴレ・ビアンコ、と。

  • ステーキを注文。

    ステーキを注文。

  • ボリュームタップリの ジェラート。 濃厚で 美味しい。

    ボリュームタップリの ジェラート。 濃厚で 美味しい。

  • カフェ・アメリカーノ。

    カフェ・アメリカーノ。

  • カフェのアイドル、『パパゲーノ君』 彼、イタリア語ぺらぺら。

    カフェのアイドル、『パパゲーノ君』 彼、イタリア語ぺらぺら。

  • サンタ・マリア・デ・イドリス教会へは このカフェ近くの階段から 行けるみたい。 さぁ 上ってみよう。

    サンタ・マリア・デ・イドリス教会へは このカフェ近くの階段から 行けるみたい。 さぁ 上ってみよう。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • conomy1さん 2015/05/02 14:54:05
    参考にさせていただきました
    年末年始の一人旅。
    私も今年の年末年始に訪れようかと思い立ち、参考にさせていただいてます。

    このマテーラという街が訪れた街の記憶を消し去ってしまうほどステキな街。

    1泊と思っていましたが、2泊にいたします(笑)

    ありがとうございました。

    ヴェラnonna

    ヴェラnonnaさん からの返信 2015/05/02 15:24:40
    RE: 参考にさせていただきました
    conomy1さん

    はじめまして。

    沢山の投票と コメントも頂き ありがとうございます。

    私にとって マテーラは衝撃的でした。
    今も思い出すと 感動がよみがえります。

    興味の赴くままに  ヨーロッパのあちこちを覗き歩いてきましたが
    数年前までは 廃墟と化していた 街並みは ここでしか見られないものだと思います。

    私は いつも駆け足の旅なので 一泊できず 残念。

    是非是非 マテーラを 堪能してきて下さいね。


    Boun viaggio!
    お気をつけて。

    ヴェラnonna



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