2014/01/13 - 2014/01/13
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ポジーさん
私の大好きな東京国立博物館、2014年もたくさん通いたいと思います。
今年最初の訪問は成人の日、1月13日です。特別展は特に行われていませんでしたが、企画展として「博物館に初もうで」という午年にちなんだ陳列がありました。また新年の国宝室では水墨画の最高傑作と呼ばれる長谷川等伯作の「松林図屏風」を鑑賞できました。その感想は圧巻の一言、一見の価値有りです。
博物館に行く前に立ち寄った修復後の上野東照宮と合わせてお楽しみください♪
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- JRローカル
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トーハクの最寄り駅、上野です。先日の七福神巡りでも来ましたね。
開館時間の9時半に合わせるため、9時前には到着です。 -
朝イチだけあってガラガラです、と言いたいところですが実は桜の木の下には学生がたくさん。どうも吹奏楽部の大会があるみたいで学校ごとに集合していました。
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それはともかくまだ開館まで時間があるので上野東照宮によりましょう。
上野東照宮 寺・神社・教会
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上野東照宮は昨年まで大規模な修復工事が行われていましたが、今年の一月から工事後の姿が公開されています。さて、どうなっているんでしょうか?
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参道を進むと唐門とその奥の本殿が光り輝いています!
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唐門までは近くまで無料で見られますが、本殿は別途拝観料が必要です。
朝イチだったので太陽が当たらず光加減がイマイチ。 -
とはいえ蘇った社殿はとても色鮮やか!
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青空と金色の屋根が映えます。
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極彩色に彩られた獅子。
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上野東照宮は各地の諸大名から奉納された銅灯籠も見所です。
上野東照宮 寺・神社・教会
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ちょっと見づらいけれど上野東照宮の創建に大きく関わった藤堂高虎奉納の灯籠もありますよ。
上野東照宮 寺・神社・教会
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さて、東照宮もそろそろ後にして博物館に向かおう。と思ったら陶器市が開催していました。
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陶器市では有田焼など全国の焼き物が売られていました。ちょっと欲しいけど我慢我慢。
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トーハクに到着です。新年だけあって立派な門松が!
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博物館に初もうでの看板
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それでは本館に入りましょう!
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本館中央階段脇にも立派な生花が飾られて新年気分を思い出します。
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では二階の展示室から回りましょう。
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重要文化財「埴輪 盛装の女子」
全身像の女子の埴輪は稀ということで重文指定される群馬県で発掘された埴輪です。よく見ると服に文様が彫られていたりとディテールも凝っていました。 -
重要文化財「遮光器土偶」
土偶といえばこの土偶を思い浮かべる人もいるのでは?それくらい有名な土偶界のアイコン的存在。大きな目がイヌイットが使用する遮光器に似ていることから名付けられました。宇宙人にも見えるこのフォルムに行き着いた理由は何なんでしょう? -
重要文化財「注口土器」
3000年〜4000年前に製作された縄文時代の傑作です。その名のとおり注ぎ口がある土器ですが、デザイン性の高い作品で一発で見惚れてしまいました。 -
「子持装飾付脚付壺」
壺に小壺を装飾としてつけ、その間にも人や動物の小さな像をつけたデザイン性あふれる古墳時代の壺です。 -
国宝「興福寺鎮壇具」
鎮壇とは堂塔を築く際、その土地の神々を鎮め建物の末永い無事を祈念して行う祭事で、鎮壇具とはその祭事で地中に埋めるための品々のことです。この鎮壇具は興福寺中金堂の基盤部に埋められていたものが発掘されたもので、奈良時代まで遡るものです。
日本の仏教の歴史そのものとも言える興福寺創建時、ゆかりの品ということで貴重なんでしょうね。 -
これも鎮壇具の一部。歴史の授業でおなじみ、和同開珎です。お金まで神様に捧げたということか。
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重要文化財「響銅八重椀」
大きさを一回りずつ小さくした椀八つを1セットとしたもので、使わない時は一番大きな椀の中に全て収める仕組みになっています。要はマトリョーシカみたいな構造ですね。
法隆寺所蔵の仏具です。 -
そして今回のお目当ての宝物、国宝「松林図屏風」です。
安土桃山時代を代表する芸術家、長谷川等伯の代表作であり、水墨画の最高傑作と呼ばれる逸品です。屏風は左右一対で描かれておりこちらは左辺。墨の濃淡だけで描かれた松林ですが、その中に光と風を感じることができます。 -
こちらが右辺。非常にシンプルな色合いだけに逆に緊張感を感じさせる構図です。雪山か雪に覆われた砂浜に並ぶ松林か…。見ているこちらも冷たい風を感じさせるようです。
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近づいてみるとその筆圧に驚かされました。おそらく下書き無しに一気に筆を進めた等伯の気迫が迫ってくるようでした。まるで筆で風を起こしているかの如く、松に吹きつける風が下から吹き上げています。
漫画でもこのような表現方法がある気がするのですが、この屏風はその元祖かな? -
屏風の全景です。ちょっとぶれてしまいましたが…。
朝イチの博物館でもこの作品の周りにはたくさんの人が集まっていました。本作品の展示はすでに終了しています。次の展示予定は来年の新年のようですからその時には是非! -
重要文化財「不動明王像」
愛知県甚目寺所蔵の平安期を代表する雅な宗教画ですが、ガラスに灯りが映り込んでしまいました。 -
新春特別公開の一つ、国宝「万葉集(元暦校本)巻第九」
五大万葉集の一つとされ、全歌集の六割以上が収められているとのことこです。このような貴重な書物が受け継がれたからこそ、日本の歴史が今に伝わっているんですよね。 -
こちらも新春特別公開の一つ、水墨画の大家雪舟作の国宝「破墨山水画」
先ほどの松林図屏風と違った柔らかみのある表現ですね。雪舟76歳の作。 -
一休さんでおなじみ、一休宗純作の「一行書」
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ここからは武具ゾーン。
重要文化財「黒韋肩妻取威胴丸」
室町時代の作で古式ゆかしい伝統的な武士の甲冑って感じですね。 -
重要文化財「太刀 備前一文字弘」
鎌倉時代の作です。 -
こちらは先ほどの拵である、重要文化財「黒漆打刀」
武田信玄の父である信虎が上杉謙信に贈ったとされ、跡継ぎの上杉景勝御手撰三十五腰の一つ。シンプルながらも各所に意匠を感じさせる逸品です。 -
国宝「備前国宗」
鎌倉時代を代表する刀工の作品。 -
国宝「桐紋蒔絵糸巻太刀」
先ほどの国宗の拵です。非常に装飾性豊かで江戸時代には贈答や奉納に用いられることが多い糸巻太刀の典型です。こちらは日光東照宮に奉納された逸品です。 -
「紅糸威二枚胴具足」
このユーモアさを感じる兜はサザエの形を表しています。全体的に紅色を配色して鮮やかな鎧ですね。 -
重要文化財「許由巣父図」
狩野派でも最も著名な狩野永徳作と伝わる水墨画。 -
新春特別公開の一つ、国宝「楼閣山水図屏風」
江戸時代の文人画家、池大雅の代表作。中国の有名な景勝地を描く山水図ですが、人物などに群青や朱色を使うことでより対象が引き立ち、金箔地でも強調されています。 -
こちらは岳陽楼。建物の中の朱色の人物がとても目立っています。
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こちらは酔翁楼。山々の群青が美しいです。
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「隷書福寿」
江戸時代の儒学者佐藤一斎、7歳の書。ていうかうますぎでしょ…。 -
「宝船の七福神」
葛飾北斎の浮世絵です。 -
「日の出に松に鷹」
歌川広重の浮世絵です。新年らしい何ともおめでたい絵。年賀状に使いたいデザインですね。 -
さて、ここからは新年特別企画、「博物館に初もうで」です。今年は午年なので馬にまつわる展示物が集合しています。
重要文化財「牧馬図屏風」
長谷川等伯作の華やかな屏風です。松林図屏風とは対象的ですね。 -
武士たちが山野で馬を調教する様子を描いています。
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当時の武士たちの生活がしのばれる絵ですね。
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「遠山五匹馬図真形釜」
胴に五匹の馬を表した茶釜。楽しそうに遊ぶ馬の姿が魅力的な茶釜です。 -
重要文化財「芦穂蒔絵鞍鐙」
天下人豊臣秀吉所用と伝えられる鞍と鐙です。芦穂が大胆に描かれた秀吉らしい豪壮な逸品。 -
重要文化財「獅子螺鈿鞍」
夜光貝による螺鈿で様々な獅子を表す鞍です。鎌倉時代の作できらびやかなデザインがとても印象的です。 -
国宝「十六羅漢像(第五尊者)」
西遊記のモデルとされる玄奘法師になぞらえた羅漢像。白馬と猿を連れたその姿は西遊記に通じるものがありますね。 -
「聖徳太子絵伝断簡」
聖徳太子の事蹟を描く絵巻物。太子を驚かせてしまった黒駒が思い悩み飲食もしなくなったので、太子は使者を送り慰めの言葉をかけたところ、黒駒は元気になったというお話。
馬にまで尊敬された聖徳太子ってすごいな。 -
重要文化財「十二神将 午神」
神奈川県曹源寺蔵の十二神将のうち、午をあらわす神様です。以前に十二神将全てが揃った作品を紹介しましたね。頭の上に馬が乗っています。 -
「三彩馬」
中国唐時代の典型的な唐三彩。当時の貴族が中国から取り寄せたものでしょうか? -
「ヴァージィムカ立像」
ヒンドゥー教の神様、ヴィシュヌ神が馬の姿に化けた時に名付けられる神様だそうです。まさに人馬一体? -
「轡」
イランで発掘された紀元前1000年以上を遡る馬の轡です。この当時から実用面だけでなくデザイン面も考えた馬具ってあるんですねぇ。 -
「埴輪 馬」
その名のとおり馬の埴輪です。馬が昔の日本でも人々の生活に密着していたことがうかがわれます。 -
国宝「素環鏡板付轡」及び「輪鐙」
熊本県江田船山古墳で発掘された馬具です。この古墳は豊富な副葬品が出土されたことで知られ、出土品は一括して国宝指定されています。
ここまでで「博物館に初もうで」は終わり。引き続き通常展示を見学します。 -
重要文化財「不動明王立像」
片目をつぶり口を真一文字に結びにらみつける姿はまさにお不動様そのもののイメージ。 -
睨まれると身動きできなくなりそうです。
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重要文化財「子日蒔絵棚」
本阿弥光悦作と伝わる優美な蒔絵作品です。源氏物語の幾つかの場面を表している意匠なんですって。 -
「左義長蒔絵硯箱」
こちらも本阿弥光悦作と伝わる蒔絵作品です。左義長とは宮中で古くから行われている火祭りのことで、その祭りを象徴する光景をクローズアップした図柄だそうです。肝心の左義長をよく知りませんが、かなり大胆な構図の蒔絵ってことはとても感じました。 -
重要文化財「檜扇紋散蒔絵手箱」
鎌倉時代の作で檜の扇を組み合わせた文様が散りばめられています。 -
重要文化財「塩山蒔絵硯箱」
図柄と文字を組み合わせて一つのテーマを暗示する手法で飾られた室町時代の作品です。古今和歌集の歌の歌詞が隠されている意匠とのこと。
時代によって蒔絵の趣向も色々と変化があることが分かる展示群でした。 -
「自在置物 龍」
自在置物とは金属工芸の一種で、関節や節足などまで極めて精巧に作り上げる工芸品です。この龍も胴のクネクネした動きが素晴らしい。 -
「自在置物 蛇」
今にも動き出しそうなリアルな造りに見ほれました。鱗単位にパーツが別れているため、形も自由に変えることができます。 -
「自在置物 伊勢海老」
自在置物で最もよく作られたものが伊勢海老だそうです。作りがいのある複雑なフォルムに縁起物ということでよく作られたんですかね。 -
国宝「太刀 長船景光(号 古龍景光)」
景光は鎌倉時代末期の刀工で、この太刀は景光の傑作にあげられる逸品です。 -
刀の元には小さな龍が浮き彫りにされています。
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国宝「刀 相州貞宗(名物 亀甲貞宗)」
鎌倉時代末期の作品です。 -
重要文化財「色絵月梅図茶壺」
野々村仁清作の傑作です。梅の花を大胆にデザインした装飾豊かな茶道具です。 -
「大壺」
平安時代、北陸の珠洲で焼かれた大きな壺。斜めに広がる放射線がとても目を引かれました。 -
ここからは本館を離れて東洋館に移動です。
こちらはアジア各国の仏教美術などを楽しむことができます。 -
「菩薩立像」
中国は北斉時代の作品。日本の仏像とはだいぶ印象が異なりますが、柔和な表情がなかなかいいですね。 -
こちらはガンダーラの仏像。ヨーロッパの影響も感じる表情です。
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やたらとイケメンですなぁ。
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「龍女をさらうガルーダ」
龍女って何なんでしょう? -
大きな鼎。項羽と劉邦で項羽が巨大な鼎を持ち上げるエピソードを思い出した。
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コミカルな犬の置物。ブサ可愛いですね。
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そんなこんなで今回も色々な作品を楽しむことができました。
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帰りの途中、国立西洋美術館敷地内の彫刻もチラ見。
こちらはロダンの地獄の門。一度入ったら二度と出られなそう。国立西洋美術館 美術館・博物館
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最後はご存知、考える人。
朝昼晩、雨の日も雪の日もずっと考え続けるんでしょうねぇ。でも服は着たほうがいいよ(笑)
以上、長々とお付き合い頂きありがとうございました。
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この旅行記へのコメント (1)
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- tamayuraさん 2014/02/15 16:19:55
- 小さなお子さんとご一緒の観賞いいですね
- はじめまして ポジーさん
この度は、長谷川等伯“松林図屏風”観賞の旅行記に訪問・投票有難うございました。
ポジーさんの旅行記を拝見し、小さなお子さんをお連れになっての観賞で
こんなに精力的に、廻っていらっしゃって・・・
感動しました。とっても 素晴しい事だと思います。
どうぞ これからもご子息に日本の本物を見せてあげて下さいね。
きっと ご子息の心の宝物になっていくと思います。
tamayura
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