2014/01/03 - 2014/01/03
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montsaintmichelさん
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お正月と言えば初詣。今年の干支は「午」ですので、勢いよく駆ける飛躍の年にしたいものです。さて何処に参拝しましょうか?兵庫県の定番は、生田・湊川・長田神社を巡る神戸三社詣。一番人気は縁結びで有名な三宮の生田神社ですが、例年大混雑ですのでここを外した二社詣に勤しみます。神戸のイメージは「異国情緒あふれる街」ですが、古式ゆかしい「和」に触れることもできる街なのです。
そもそも初詣とは、昨年の無事を感謝すると共に新年も良き年となるように祈願するもの。それゆえ、どこへ参拝しようか迷うものです。そんな方には、明治維新に流行った「恵方詣」がオススメ。その年の福徳を司どる吉神 歳徳神の在する方位を恵方と呼び、その方角にある寺社に参拝する風習を言います。2014年は甲午(きのえうま)ですので恵方は「東微北=ほぼ東北東」。でも神戸は我が家からは「西南西」なので恵方とは真逆の方角です。そうした場合は、目標とする神社へ直接向かわず、一度目的の神社が恵方の方角になる地点まで出向き、そこから目的地へ向かえばよいそうです。恵方が加わることでより強いパワーが授かることを願って、「阪急阪神ニューイヤーチケット」を片手にいざ出発!
まず、向かったのは神戸を代表する由緒ある古社 長田神社。神功皇后が新羅からの帰還中に神託を受けて創祀したと『日本書紀』に伝わる1800年以上の歴史がある神社です。地元では「長田さん」の愛称で親しまれ、商売繁盛の神様として有名ですが、厄除解除、開運招福、学業成就などにもご利益があります。長田神社では福運と開運の神 事代主神をポッペンの縁起の良い音で迎え、新年を祝います。「ポッぺン、ポッペン」と鳴る音が、『良く鳴る→良く生る→益々良く成る』との語呂合わせで縁起を担ぐのです。
- 旅行の満足度
- 5.0
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長田神社
高速長田駅を出るとすぐに目に飛び込んでくるのが大きな鳥居風のゲート。ゲートを潜り、露店が立ち並ぶ賑やかな歩行者天国を北へ暫く歩くと長田神社に辿り着きます。
「生田はん」の生田神社、「楠公はん」の湊川神社と並んで「長田さん」と市民に親しまれ、神戸三社参りとして初詣客が多い神社で1800年以上の歴史を刻む由緒ある古社です。東は湊川から西は須磨一ノ谷に至るまでの長田国の中心神社とし、その中央を流れる苅藻川の中州に佇んでいます。ご祭神の事代主神は「出雲の国譲り」伝説を持つ大国主命の子で、一般的には「恵美主」と同一視され、海の神、商業の神として商工業をはじめ、あらゆる産業の守護神、開運招福・厄除解除の神として崇敬される神です。 -
長田神社 東鳥居
神戸高速鉄道「高速長田駅」から徒歩7分程で東鳥居に到着。ここの鳥居は、笠木が五角形の伊勢鳥居。朱色の伊勢鳥居は珍しいかも?
鳥居の右手に聳えるのが夫婦楠ですが、これは後で紹介することにして道を急ぎます。
参拝者はここから少し南にある西鳥居(方角は南ですが西鳥居と言います)から入ります。西鳥居が正式の入口になるそうです。 -
長田神社 西鳥居
こちらは白木の伊勢鳥居です。一礼して鳥居を潜り、神域へ入ります。
境内のマップです。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/a6/2968020e5fcc0934e41f0527183c45b6.jpg -
長田神社 眼鏡記念碑
社務所の正面に建てられたオブジェです。
1959年にご祭神の事代主命が森羅 万象を見通す力を持っていたとの言い伝えから造られたものです。兵庫県眼鏡専門小売店協同組合からの奉納で、彫刻家 新谷英夫氏が製作されています。毎年4月1日に眼鏡感謝祭が開催されているそうです。
当方も眼鏡のお世話になっていますので他人事ではありません。使い古しの眼鏡を供養するようなことができればよいのですが…。 -
長田神社 神門
国登録文化財に指定されている神門です。
因みに、長田神社には国登録文化財が16もあります。
詳しく知りたい方は、次のサイトを参照ください。
http://www.city.kobe.lg.jp/culture/culture/folk/estate/bunkazai/j_touroku_ken.html -
長田神社 神門
高取山の南東麓に鎮座する長田神社は、神功皇后が新羅遠征に赴いた帰りに事代主神を祀り、山背根子の娘 長媛を奉仕者として創祀されたと伝えられています。『日本書紀』によれば、201年に神功皇后が三韓征服後、新羅より帰還して難波へ凱旋の折り、乗った船が武庫の水門に差しかかった所で突然進まなくなり、それを不思議に思った皇后が占ったところ、「吾を長田国に祀れ」という事代主命の神託を受けたことが始まりです。この伝承により境内は入船形に造られ、舳先が北を指しています。
因みに、天照大神を祀る西宮の廣田神社の縁起にも同じような神話があります。また、廣田神社を創祀した葉山媛は長媛の姉に当たるそうです。 -
長田神社 神門
神門の扉には燦然と輝く菊菱の神紋。
菊の花は、平安時代の中頃に中国から渡来し、往時はとても珍しい花だったそうです。香りの気高いところから人々に愛され、百草の王として皇室の象徴になったそうです。後鳥羽上皇は特に菊を寵愛され、日用品にまで菊花紋を入れられたことは有名です。
後鳥羽天皇は、平氏が持ち去ったために三種の神器が無い中で即位しました。後に、勾玉と鏡は戻りましたが、剣は壇ノ浦に沈み、二度と戻ることはありませんでした。剣の無いことを悔いて自分専用の鍛冶場を庭に造らせ、刀に優美な菊の紋章を入れました。そして倒幕を企てて承久の変を起こし、隠岐に流されその地で崩御する運命を辿ります。台頭する武家社会に抗う朝廷の意地を菊の紋章に認めたのでしょう。
因みに、文豪 夏目漱石の家紋は井桁に菊紋とも言われますが、雑司ヶ谷霊園の墓石にはこれと同じ菊菱紋が見られるそうです。 -
長田神社 拝殿
カメラを構えると、拝殿の屋根に留まってた鳩が一斉に飛び立ちました。
神門・拝殿・本殿は、いずれも神戸市内で唯一戦災を免れたものだそうです。
朝廷との関係を示す延喜式神名帳では名神大社、更に祈雨85座に列され、社に奉祀する神戸41戸によって護持され、今日の神戸発展の守護神と仰がれています。現在まで続く「神戸」の地名は、この神戸職に由来するそうです。 -
長田神社 拝殿
かつてこの地は海岸線だったそうです。
2001年に鎮座1800年を祝った全国有数の名大社 長田神社は、古来より皇室とのゆかりが深く、武門の崇敬も篤かったそうです。鎌倉時代末期には領地問題から南朝側と対立し、足利尊氏側について会下山に布陣する楠木正成の軍勢の退路を断つために足利尊氏軍と長田神社の社人たちが合流して鵯越の警護に当たったとのエピソードもあり、皮肉にも宿敵 楠木正成を祀る湊川神社との因縁関係があります。 -
長田神社 拝殿
広範囲にわたる長田国の中で、何故この地が立地に選ばれたのでしょうか?
「鶏鳴の聞こゆる里は、吾が有縁の地」。つまりニワトリが鳴いている場所が事代主命に縁のある土地だと言うのです。そこで四方八方に人を遣わせて探したところ、現在境内がある所でニワトリが鳴いていたため、この地に神社を創建したそうです。と言う訳で長田神社ではニワトリが神の使者と尊ばれ、奉賽の鶏が境内に60羽程群れ遊び、第二次世界大戦が終わるまでは外国人から「チキン・テンプル」の愛称で親しまれていたそうです。戦後の食糧難の時期にこれらのニワトリは皮肉にも食用として重宝されたそうですが、今では多数の鳩がその面影を偲ばせています。 -
長田神社 拝殿
拝殿の蟇股には鶏と思しき彫刻が極彩色に映えています。
禁忌習俗として、長田神社の氏子は、古来より鶏や卵を食べないそうです。 -
長田神社 拝殿
開運招福の午の絵馬です。 -
長田神社 拝殿
目が覚めるような朱色の拝殿が神聖な心持ちにさせてくれます。 -
長田神社 拝殿
拝殿の脇に立てられた笹には、カラフルな色のおみくじが結わえられています。ここのおみくじには赤白黄色があり、こうして笹に結わえられると七夕飾りの短冊に見紛えそうです。
都合の悪いおみくじはその場で結びつけてご加護をお願いし、大吉でも凶でも自分にとって良いおみくじは持ち帰っていいそうです。最近は恋愛について悩む人が多いため「縁を結ぶ」という意味もあり、何が出ても結んで帰るという風習になっているようです。木の枝に結び付ける人がいますが、枝が痛んで枯れる原因になることがあるそうです。 -
長田神社 神門
拝殿側から見た神門です。
左手には回廊が伸びています。 -
長田神社
三が日最終日の午前10時と言うこともあり、少々手持無沙汰の巫女さんたちです。 -
長田神社
拝殿西(左)側にある蛭子社と出雲社の間には、恵比須と大黒が満面に笑みを浮かべて親子でお出迎え。珍しい光景です。
境内に大勢の神様が祀られているのは、驚きです。昔は周辺の村や町でそれぞれ奉られていたそうですが、お守りする後継者がいなくなるなどの諸事情があり、こうして一堂に会したそうです。 -
長田神社 楠宮稲荷社
本殿の裏の奥まった所には他の末社よりも大き目の楠宮稲荷神社がひっそりと佇み、樹齢800年と推されるご神木「楠」が聳えています。 -
長田神社 楠宮稲荷社
古伝によると、6世紀の初秋、繁殖のために岸部に寄ってきた赤エイの群が、暴風雨で増水した苅藻川を溯り、水浸しになった境内に迷い込み、村人たちがこれを追ったところ、このご神木の付近で見失ってしまったそうです。それ以来、この楠を神の化身の赤エイが宿る処として崇めてきたそうです。 -
長田神社 楠宮稲荷社
拝殿・本殿をぐるりと回ることができます。
お稲荷さん定番の鳥居ではなく、回廊の天井には奉納された提灯が整然と並べられています。 -
長田神社 楠宮稲荷社
当時、赤エイは瀬戸内海に多く棲み、安価で貴重な蛋白源であり、現在の牛肉にも匹敵する食材でした。しかし、美味で貴重な赤エイを食するのを断ち、諸願を掛け祈ったところ、腫物、特に痔疾に効き目があるとの評判が高くなり、広く信仰されてきたそうです。あらゆる疾病に霊験あらたかと伝わりますが、その90%以上が痔疾平癒の祈願と言うことで楠宮稲荷社は「痔の神様」として名を馳せています。北は北海道、南は沖縄、また韓国や台湾からの奉納依頼も増えているそうです。そんな訳で、赤エイをモチーフとした愛嬌のある絵馬がご神木周囲の透垣に所狭しと納められています。 -
長田神社 楠宮稲荷社
赤エイ絵馬奉納の始まりは1892年頃のことだそうです。楠宮稲荷社の井戸の傍らで茶店を営み、放し飼いにされたニワトリの餌の大豆を売っていた谷本もんというお婆さんが、細長い尾の先端に毒のある棘を取り除いた赤エイを書いた絵馬を作り、参拝客の願掛けに勧めたのが始まりと伝えられています。その茶店は1924年の火災で廃絶し、それ以来神社が意志を引き継いで授与し、今日に至っているそうです。 -
長田神社 楠宮稲荷社
赤エイと痔疾平癒との関係は奇妙なことです。調べてみると、赤エイの尾部の有毒棘に刺されると激痛が走り、その痛さは痔の痛さに匹敵するそうです。漁師は赤エイを捕獲すると先ず最初に尾部を切り落とすそうですが、これを『赤エイの「尻尾」を断つ』と言います。これに『赤エイの「食」を断つ』を引っ掛けて、赤エイ食を断ち祈願すると痔を始めエイの棘に刺された様な痛みを伴う腫物疾患に効くという民間信仰が生まれたということです。 -
長田神社 楠宮稲荷社
本殿裏側に聳える樹齢800年と推される楠のご神木。
幹回り5m、 樹高30mあるそうです。
ご神木に見守られ、透垣に囲まれたこの神聖な空間は、何故か空気が澄んで厳かな雰囲気が濃密です。 -
長田神社 楠宮稲荷社 楠鷹稲荷社
楠宮稲荷神社のその奥には楠鷹稲荷社がひっそりと佇みます。 -
長田神社 本殿 透塀と裏門
本殿の周囲には、趣の深い透塀が巡らされています。
青銅製の燈籠も重圧感があります。 -
長田神社
楠宮稲荷社から、本殿東側に進むと燈籠が2基あります。写真は明治の歌舞伎俳優 中村時蔵が奉納した燈籠の内の1基です。1882年奉納と記されています。
台座には、「波野」の銘があったので不思議に思って調べた所、「波野」は中村時蔵の本名ということです。 -
長田神社 天照皇大御神社
本殿瑞垣内には、2つの境内社があり、社殿に向かって左側が八幡社で応神天皇、右側が天照皇大御神社で天照大御神を祀っています。天照皇大御神社は、本殿東方に位置し、切石3段積の基壇上に建っています。一間社流造で屋根は銅板葺、軒は一軒繁垂木です。
透塀の上に見えるのは本殿です。三間社流造で切石積基壇上の亀腹上に建ち、柱は円柱で四方に跳高欄付切目縁を廻らしています。組物は平三斗、軒は二軒繁垂木、妻飾は豕叉首で棟を千木と勝男木で飾っています。木部は丹塗を施し要所に錺金具が打たれています。設計は香川定太郎氏。 -
長田神社 新門東回廊 萬福グージーモニュメント
ケヤキや長田神社の楠で彫られたグージーファミリー5体が、宝船の上に並んでいます。グージーとは、長田神社前商店街の震災復興のシンボル・マスコットで、神社の杜に夏に飛来して棲むというアオバズクに烏帽子をかぶせたものです。このモニュメントに触ると御利益があるそうです。因みに、2010年のお披露目式では井戸兵庫県知事が「触り初め」を担ったそうです。
中央奥の背の高いのが、「長杜(ながもり)グージー」(由来:宮司)で開運招福を担います。その手前左が「長杜シン<おとん>」(由来:神)で商売繁盛。手前右が「長杜キミコ<おかん>」(由来:貴巫女)で家内安全。最前列左が「長杜ミーコ<姉>」(由来:巫女)で恋愛成就。最前列右が「長杜コグージー<弟>」(由来:小宮司)で無病発育に霊験あらたかだそうです。 -
長田神社 夜泣き石
参集殿と儀式殿に囲まれた中庭にある、富士山の形をした大きな石です。外部から拝むことはできませんが、祭事がない日であれば社務所にお願いすると中庭が見える所へ案内していただけます。
昔、長田から苅藻川を遡っていくと、白川に通じる長坂越えと呼ばれる山道がありました。その道端に富士山を彷彿とさせる立派な石がありました。「長田神社の庭石にしよう」と、村人は苦心してその石を運び降し、神社に納めました。ところが神主は、「神社には沢山の庭石があるから、この見事な石は我が家にもらい受けることにしよう」と、自宅へ持ち帰りました。夜も更けた頃、神主の家では、どこからともなくすすり泣くような声が漏れ聞こえます。「庭で誰かが泣くような声がするが…」。「長田へ帰りたい…」。庭を覗いても誰もいません。幾夜もそんなことが続いたある日、神主は夜通し庭で見張りをすることにしました。そしてその夜も、泣き声が聞こえてきました。声の主を辿ってみると、庭に置いた石から聞こえてくるようでした。見ると、石の表面がじっとりと濡れています。翌朝、神主は、村人に頼んで石を運ばせ、これを夜泣き石と呼んで境内へ安置したそうです。 -
長田神社 夫婦楠
神戸市天然記念物に指定されている楠の古木です。
東鳥居の右側に2本仲良く聳え立っています。
露店が幅を利かせているため、全体像が分かり難いのが残念です。 -
長田神社 夫婦楠
説明板には、(右)幹周:6.2m、樹高:22m、(左)幹周:5.12m、樹高:20mと記されています。2本の楠は1mも離れておらず、根っこは一部が合体しています。800年も連れ添ったとは恐れ入ります。右の木は、高さ2m程の所から幹が2本に分かれています。 -
長田神社 夫婦楠
この写真では露店の幕が邪魔でよく判りませんが、2本の楠の根っこが地上で結ばれています。 -
長田神社 夫婦楠
ノキシノブが寄生し、髭をたくわえたやさしい仙人のようなオーラを感じます。ゴツゴツしたコブも年季が入っています。見上げれば、レース模様のような美しい葉のシルエットを青空に投影しています。パワースポットとは言われていませんが、木の生命力が伝わってくるようです。ありがたいことに新年早々に何かしら力をいただいた気がします。これが、長田神社のご利益なのかもしれません。 -
長田神社
左下が今回活躍した「阪急阪神ニューイヤーチケット」(¥1000)です。
上が、このチケットでいただいた長田神社の「福銭」です。
記念品の引換場所は、楠宮稲荷社の受付になります。 -
長田神社
結び緒の美しさに思わず買い求めたお守りです。
皆様にも幸運が訪れるよう祈念させていただきました。
この続きは<後編>湊川神社でお届けします。
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