イスタンブールとトビリシ-2都市を巡る旅（トビリシ篇その2） 2013 9月

2013/09/03 - 2013/09/12

終日ツアー：グルジア軍道を経てロシア国境近くのカズベギへの小旅行。

日本から予約しておいたExotourというグルジアの旅行代理店のツアーに参加しました。ツアーと言っても、ガイドさんとドライバーを手配するというもので、私１人での参加です。日本で通訳案内士の資格を持っているので、海外のガイドさんがどのように案内するのかに興味があって、今回初めて贅沢なツアーを手配してみました。

グルジア軍道は、グルジア観光のハイライトのひとつです。ロシアとグルジアをつなぐ約210キロの道路で、1797年にロシアが建設を開始し、その後コーカサス経済の発展に寄与した軍道なのですが、今ではコーカサス山脈の山々が目の前に迫る景観が、人気の観光地となっています。

伝えたいことが多すぎて写真が多くなってしまいました！

エリア グルジア軍用道路周辺(ジョージア (グルジア))

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• ホテル: 4.5
• ショッピング: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 20万円 - 25万円
• 交通手段: 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

朝8時にホテルのロビーでガイドさんと待ち合わせでした。男性のガイドとドライバーの方、私の3人で早速車に乗り込み、出発です。街を抜ける間も、目に入る歴史的なことなどを説明をしてくれました。

グルジア軍用道路はトビリシからロシアに向かって北上する軍用道路ですが、途中に所々みどころがあり、ポイントを押さえてその場所に寄ってくれます。
まずはムツヘタという古都で、５世紀までグルジアの首都だったそうです。その後は首都はトビリシに移りました。ここでムツヘタの街を一望できます。

ジュヴァリ修道院。グルジアにキリスト教を伝導したとされる聖ニノという女性にゆかりが深く、６世紀に建てられたそうです。ムツヘタの歴史的建造物群として世界遺産に登録されています。

こちらも同じカテゴリで登録されている世界遺産、スヴェティツホヴェリ大聖堂 。こちらも聖ニノに深い関わりがあります。

グルジアの聖堂の中では古さと大きさの点で群を抜いているそうです。特に大きさはトビリシのサメバ教会の次に大きいということで、2番目ですね。

教会周辺…ですが、朝早くてまだ何も開いていませんでした。

さて、旅は続きます。グルジア軍道にすでに入っているもよう。

トビリシから約７０kmのアナヌリという町にある、シンヴァリ貯水湖。緑がとてもきれいな色です。

１７世紀の要塞だったそうです。城壁が左の方に見えますね。そのほとりにアナヌリ教会が建っています。

写真撮影が許可されていたので、信者の方のジャマにならないように写真を撮りました。消えそうで消えない壁画の数々や…。

聖者のイコンの数々。

正教会で象徴的なイコン。

天井から光が差し込んでいました。

写真は許可されていますが、肌の露出は禁止です。入口にある布で露出された肌や髪を隠して中に入ります。

教会の外ではお土産屋さんが出ていました。自然と一体化したディスプレイで、買い物いよくがわいてしまいます。

だいぶ賑やかで、見ているだけでも楽しいです。

こちらで手作り販売しているのですね。

角杯。これでワインを飲むのが伝統です。テーブルに置けないようになっているから、一気に飲むというのが流儀のようですね(笑)。ここで買おうかと思ったのですが、ガイドさんに「ここは観光客プライスだから高いよ」と言われたので信じてガマンしてみました。実際トビリシ市内のお土産屋さんで買ったほうが少し安かったです。

グルジアの国旗の十字が入った手編みの帽子。

グルジアの民族衣装を着たお人形たち。今見るととてもカワイイので、買っておけばよかった〜とちょっと後悔しています。

またドライブを続ける道すがら「渋滞だよ〜」と言われたので「こんなトコで？！」と半信半疑に思っていたら、羊の渋滞でした。

羊飼いさんも。

旅の途中で撮らせてもらった、ガイドさんとドライバーさん。左がガイドさんです。ガイドになるには資格はいらないそうですが、軍から出た後、ガイドのコースを取って勉強したそうです。若干２３歳という若さでしたが、丁寧に自分の国のことを説明してくれる姿には見習うべきものがありました。ちなみに料金は８時から１７時までのツアーで１７０ドルでした。ちょっと高くつきましたが、ガイドを手配してよかったと思っています。

ドライブは続きます。山が多くなってきましたね。

ガイドさんがカズベギ山頂で食べるためのランチを買うために寄ったスーパーで。
グルジアヨーグルト。コッソリ写真を撮っていたらスーパーの人に見つかって、身振りで「ダメです」と怒られました。反省してますが、スーパーは魅力的なんですもの…。

まだ土ぼこりを感じるようなトンネルを何回か通ります。ドライバーさんには窓を閉めてもらうようにお願いしましょう。ゲホっ！

少し走るとグルジアロシア友好記念碑というのがあり、ここも降車観光スポットとなっています。

グルジアロシアと言ってもロシアが造ったもので、ガイドさんの話によると「僕たちの関係は良好だよ〜」というロシアのプロパガンダみたいなものだ、と言っていました。壁画の右側がロシアで左側がグルジアだそうです。ちなみに、ガイドさんが「緑色の服を着た男はロシア人で、女性にひどいことをしたヤツなんだ」と憤慨していました。

いろいろなモチーフが描かれています。

もっと進むと、山の色が１ヶ所だけ突然違う、鉱山泉が湧き出ているところに行き当たります。

つるっつるになった岩肌に、天然水が流れています。

ここではなく、別に連れて行ってもらったところで天然水を飲んでみましたが、どろっとしていて、飲みにくいお水でした〜

ドライブは続きます。何だか道が悪くなってきた…

舗装がまだ終わっていない？急に道路がガタガタになりました。ガイドさんに聞いたら、ずーっと舗装作業をしているそうです。元は軍用道路だから頑丈なはずだと思ったのですが…。

こんな大物トラックまで出動しています。

作業員さんたち。

山が近くなりました。写真中央の山頂てっぺんに建物が２つ見えます。今から向かう場所です。

カズベギに到着、ここからは普通の車では行けないので馬力の強い車に乗り換えます。

サメバ教会、と書いてあります。さっき山のてっぺんにあった教会です。ちなみにカズベギというのは昔の名前だそうで、今はステパンツミンダというのが正式な名前です。でも浸透していないみたいで、現地の旅行代理店のページにもカズベギツアーと書いてあります。バスケットボールストリートが浸透しない「センター街」みたいなもの？(笑)
ちなみにロシアの国境へはここから８キロほどだとのこと。

ロシア製の車でデコボコ道を登る、登る。狭い車だったので、車内に頭をゴツンゴツンとぶつけながらの旅、約20分。車酔いする方にはちょっとキツいかも…。

なんと、歩いている方もいます。トレッキング？その人の体力などにもよりますが、山頂まで約４、５時間かかるそうです。

ふと見る風景にも心がなごみます。

あともう少し！さっき米つぶほどだった教会が大きく見えます。この山はクヴェミムタ山という名だそう。

着いた〜。下に置いて来た車が見えます。

山頂は風が強くて少し寒かったのですが、この景色を見ながら、ガイドさんが買ってくれたチーズ入りのパンを頬張りました。

こんな風景にも出合えました。

山頂のサメバ教会。１４世紀に建てられたそうです。

ロシアの作家プーシキンも訪れ、その美しさを賞賛したという…。

目前に迫る山、山、山！
しばらく山を眺めてから下山。

帰りも下りの道をガタゴト。

ロシア製の愛車と一緒に、運転手のおっちゃんさんの写真を撮らせていただきました。

山の天気は変わりやすいのです。途中ところどころで、曇天と雨。山頂では晴れてよかったですが、9月上旬でも山は寒いのでジャケットが必要ですね。私は持っていなかったため、ガイドさんにジャケットを貸してもらいました。

山から離れていきますが、帰路も美しい〜

あ、また雨雲。

なだらかな山々。空の色と山の緑のコントラストが、もう何とも言えません。

トビリシに戻って来ました。一風変わった建物は、グルジア銀行だそうです。ジェンガ？

ガイドさんの話によると、現在のグルジアの建築物の９０％はソ連統治時代のものだそうです。このラディソンホテルも元ソ連の典型的な建築を、ホテルに改装したものだそうです。

こちらにもヘンテコ建築がありました。何の建物か、聞くのを忘れた…。

１７時にホテルに着いて、ツアー終了です。ガイドさんからいろんな話を聞けてよかったです。現地に友達もいなくて１人旅の場合は、こういうツアーに参加してガイドさんを独り占めして情報をまず聞き出してから１人で行動、というのも今後はひとつのテかな、なんて思いました。
いよいよ明日はトビリシ最終日です。