2003/07/26 - 2003/08/10
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kazimさん
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ベラルーシの学生ニーナと知り合ったことがきっかけで、2001年にミンスクを旅して、いろいろあったもののこの国の人々が好きになった。その結果、翌年も、その翌年も旅を繰り返した。「ミンスクとベラルーシの社会」編では、その3回の旅行で知ったミンスクとベラルーシ社会のあり方について考えるところを記した。続くこの章では、彼らの生活の一端と、主に1回目の旅で案内された郊外での体験をいくつか紹介する。ミンスク市内で最も好きな場所は植物園だが、郊外では、後半で説明する「ドゥドゥートゥキ」である。
〈写真 日本料理店で、お母さんは初めての刺身〉
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 徒歩 飛行機
- 航空会社
- オーストリア航空 ターキッシュ エアラインズ
-
ミンスクでの生活1
ニーナの一家は、大方のミンスク市民と同じように、郊外の団地に住んでいる。中心から西方向へ地下鉄に乗り10分ほど、さらに歩いて数分の地区だ。完全な住宅街であり、付近には同じように巨大なアパートが多く、私は何度歩いても道を覚えられない。住まいには、バス・トイレ・台所以外に3部屋があり、母と弟と彼女が住むには十分な広さだ。
〈ニーナの自宅にて〉 -
ミンスクでの生活2
彼女の大学もお母さんの職場も市の中心にあり、毎日地下鉄で通う。平坦な街だから自転車通勤を提案したが、「冬は寒いから」と却下される。15キロほどの距離もちょっと長いのか。弟は高校を卒業したばかりで、これから大学を目指すとのこと。中世の戦を再現するクラブに入っており、その部室に案内された。盾や甲冑の模造品が並んでおり、ドイツの古城にまで遠征してパフォーマンスをしたと自慢する。
〈弟の好きな中世の盾や甲冑〉 -
ミンスクでの生活3
彼女たちのアパートから少し歩けば草原や森林が広がる。さらに郊外にも住宅街は続くが、市街化を調整して意識的に自然を残している。そんな道を歩きながら、ニーナは未来を語る。ロシア圏では、仕事を持ちながら少しずつ大学の単位を取り、10年近くをかけて卒業する人が多い。彼女もその道を歩み社会学を専攻しており、将来はお母さんのような公務員になりたいとのこと。
〈郊外の道で〉 -
イチオシ
ミンスクでの生活4
最初の訪問の時、ビザの切れた私が泊まったのはニーナの部屋で、2度目に訪れると、その部屋に日本コーナーができていた。半年の滞在ですっかり日本びいきになった彼女が作ったものだ。写真の中央にある能の人形は、東京の骨董屋で見つけて買い込んだ。しかし、彼女が帰る時にはそのケースを運べず、2度目の訪問の際に、頼まれてケースだけを私が持ち込んだ。
〈浴衣風の和服は私の土産〉 -
ミンスクでの生活5
このケースの運搬には苦労した。空港では預けられず機内に持ち込むしかない。税関で所持金は問われなかったものの、妙なガラス・ケースは目立ちすぎる。「これは何ですか」「人形のケースです」「なぜ人形はないのですか」「ミンスクの友だちが持っています」。係員は疑わしそうにしているが、危険物でも輸入禁止のものでもなく、疑わしそうな面もちで通してくれた。
〈弟と日本料理店で〉 -
ニーナの好きな場所1
彼女に頼まれて持ち込んだものがもう一つ、それは、寿司の付け合わせにする「ガリ」である。日本滞在中に寿司を大好きになり、特にガリばかり食べて店を呆れさせた彼女は、帰国後もたまに自宅で寿司を作ると言う。冷凍の魚を買い、米も手に入る。わさびは大量に日本で買い込んできたが、ガリだけがない。早速寿司パーティーとなったが、それでも満足できず、当時は少なかった日本料理店をせがまれた。
〈お母さんと日本料理店で〉 -
ニーナの好きな場所2
寿司ブームの今、おそらくミンスク市内には何軒もの寿司バーがあるだろうが、当時は彼女が知る限り1軒だけだった。少し郊外の「21世紀(21BEK)」というビジネス地区の店だ。海のないこの国は寿司には適していない条件だが、日本人が作っていたのか、それなりにまともな寿司を出す。ただし値段は日本並みで、この国の物価を思えば異常に高い。
〈何回目かの日本料理店で〉 -
ニーナの好きな場所3
それでも客はそこそこ入っていた。私としても、彼女がミンスクで最も好きだという場所だから、彼女と2人で、あるいは日本料理初体験のお母さんや弟を連れて出かけ、その度に、この国の富裕層らしき他の客とともに(あるいは彼らも外国人だったのか)、大枚をはたいたものだ。
〈太巻きでポーズ〉 -
森へ行きましょう1
ビザが切れて部屋に逼塞していた2日間(「ミンスクとベラルーシの社会」編を参照)のうち、唯一外出したのが、森でのキノコ狩りだった。なるほど、自然の中に入ってしまえば当局に発見される心配はない。お母さんの知り合いのセルゲイ氏の車で、南西郊外の森に出かけた。夏から秋にかけての雨の後がキノコ狩りに最適だと言う。
〈お母さん、キノコを発見〉 -
森へ行きましょう2
たしかに一歩森へ入ればそこここにキノコが生えている。食べられるものと毒キノコの区別がつかない私が適当に拾うと、お母さんやセルゲイ氏に「全部毒キノコだ」と諭される。まったく役立たずの私は、挙げ句の果てに、彼らに発見してもらって「はい、これはOK、取ってください」と、やらせの写真を勧められる始末だ。
〈役立たずの私のやらせの写真〉 -
森へ行きましょう3
キノコを探して俯いて歩き続け、ふとまわりを見ると誰も見えない。生い茂る樹木で見通しが利かず、道らしきものもなく、方向感覚も失う。日本の森なら迷っても斜面を下れば元に戻れるだろうが、平原の国なので傾斜もない。森で迷ったり、人間なるざるモノが森に住んだりするおとぎ話が西洋にあるのは、なるほどこういう感覚かと実感した。私にはベラルーシの森は恐ろしい。
〈キノコを採ったセルゲイ氏〉 -
森へ行きましょう4
キノコ狩りの帰りにジェルジンスクという街に寄った。ミンスクの40キロほど南西にあり、人口は25000ほどの街だが、首都を出るととたんに田舎になるのがこの国、街は閑散としており、石造りの素朴な教会だけが人を待っている。
〈ジェルジンスクの教会〉 -
森へ行きましょう5
教会のすぐ脇には、石積みで囲まれた像があった。これはマリアだろうか。花にも囲まれて、重厚な教会よりもむしろ素朴な信仰の篤さを感じさせる。なお、この日の夕食はもちろんキノコ責めで、バター・ソテーにしたりそのまま焼いたりしたものを満喫した。余ったキノコは瓶詰めにして保存しておくのが彼らの習慣だ。
〈マリア?への素朴な信仰〉 -
空と海に行きましょう1
お母さんが忙しかったある日、セルゲイ氏がやって来て「空と海とどっちが好きだ?」と訊ねた。答えようのない私に「両方に行くぞ」と言って北東方向へ車を走らせる。そして着いたのは郊外の空港だった。「ここでセスナの遊覧飛行に乗ろう」とのこと、つまりこれが「空」だ。当時のレートで2000円ほどで10分間の飛行が楽しめる。
〈セスナを前に飛行士と〉 -
空と海に行きましょう2
「空」の意味は納得はしたものの、小さなセスナが恐ろしくて私は搭乗をためらう。そこで「セルゲイさん、私がお金を払うから、お先にどうぞ」と遠慮した。彼も私の臆病さと、いわば毒味役として自分が先に飛ぶ意義を理解したようで、さっさと飛行を楽しみ「ほら、大丈夫だろ」という顔をしている。これは行くしかない。
〈まさに飛ぼうとするセルゲイ氏〉
-
空と海に行きましょう3
尻込みした私も意を決して飛び立つ。セルゲイ氏の時はかなりアクロバチックな飛行もしたが、「ゆっくりお願いします」というお願いが通じたようで、操縦士は安全飛行をした。ならば天気にも恵まれ、快適な飛行だ。空港のまわりには湖が広がり、岸辺の緑の中に保養所らしき建物が点々と見える。
〈セスナからの眺め〉 -
空と海に生きましょう4
無事降りた私にセルゲイ氏は「海が見えただろ」と確かめる。「海じゃなくて湖」と答える私に、「あれがベラルーシの海だ」と説明した。なるほど内陸国のベラルーシに本当の海はなく、これが彼らにとって「海のようなもの」なのだろう。その「海」で遊覧船に乗り、気持ちの良い「航海」を楽しんだ。この国の庶民は、本物の海を一度も見たことがない人が多いとか。
〈ベラルーシの「海」を行く遊覧船〉 -
伝統と草原のテーマパーク1
最初の訪問の時、ミンスクから40キロほど南に位置する「ドゥドゥートゥキ」(現地表記で「Дудуткi」)という博物館、あるいは公園、すなわちテーマパークに出かけた。ベラルーシの自然と伝統産業に関わる展示が多く、強く印象に残っている。特に、出かけた日は霧雨が降っており、かえってそれが幻想的な趣を醸し出した。
〈ドゥドゥートゥキの中の牧場〉 -
イチオシ
伝統と草原のテーマパーク2
テーマパークと言っても、日本のそれのように現地にないものを作り込んだのではなく、むしろ、ほとんど自然のままだ。ベラルーシの人たちが暮らしてきた環境をそのまま残しながら、自然と共にあった生活を再現している。だから、エントランスを入るとしばらくは何も手が入っていない草原が続き、木彫りの像や農家が点在する。
〈入口近くの木彫りの像、奥に風車〉 -
伝統と草原のテーマパーク3
次に現れるのが昔のままの農家と、その横の巨大な風車だ。この風車は14mの高さがあり、100年ほど前にゴメリ地区で建てられ、1970年代まで使われていたらしい。黒い巨体が印象的で、草原の中に屹立する姿は威厳さえ感じさせる。
〈風車の前で〉 -
伝統と草原のテーマパーク4
ビジター・センターの中には、厩舎や鍛冶屋やパン屋、クラフト・センターのような陶芸や木工のコーナー、さらにクラッシック・カーも展示されており、古いスタイルのものは何でも置こうというコンセプトがうかがえる。レストランも併設されており、もちろん地元の料理が味わえる。
〈陶芸コーナーで仕事にいそしむ職人〉 -
伝統と草原のテーマパーク5
中には自家製のウォッカである「サマゴーン」を作るコーナーもあり、蒸留したばかりの濃いウォッカを味わえる。酒好きの私が試飲したのは言うまでもない。「ドゥドゥートゥキ」は、あまり日本に紹介されていないが、ミンスクを訪ねるならば、ぜひお勧めする。以下のサイトに英語版の案内がある。www.dudutki.com または dudutki.by/eng/roadmap.html 後者にはアクセス・マップもある。
〈パン工房にて、「サマゴーン」でほろ酔い状態〉
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お宅訪問1
写真は「ドゥドゥートゥキ」に連れて行ってくれたセルゲイ氏とその知り合いで、立っている女性のお宅だ。ニーナの住まいはもちろん、この街で過ごしていると、元来客好きのベラルーシ人だから、個人のお宅に招待されることがしばしばだ。食べ物や彼らの生活が実感できるので、私としても嬉しい。
〈立っている主は学校の先生〉 -
イチオシ
お宅訪問2
その時に出された料理は、ニシンの「ブテルブロード」(オープン・サンドイッチ)、「ドラニキ」、ベリーなど、典型的なベラルーシの家庭料理だった。主の女性は学校の先生で、宴の終わりに詩を朗々と暗誦する。意味は皆目分からないが、古き良き伝統が残っていることに感動した。
〈典型的な家庭料理〉 -
お宅訪問3
こちらの家は、ニーナのお母さんの知り合いだ。ロシア圏の都会には珍しい一軒家で、背後の本の量に教養が示されている。アパートではないだけに、このあと庭に椅子を出して、うつらうつらしながら長く豊かな午後を過ごしたことが記憶に残る。
〈インテリのお宅での乾杯〉
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