蔵王山の高嶺桜（峰桜）

2013/06/23 - 2013/06/24

また、旅をした。先月、みちのくを旧友とグループ旅行をしてから１ヵ月も経たぬのに、一人旅に出かけた。終着駅に近い老爺はもう、ブレーキが効かなくなった。日本一高山に咲く高嶺桜（峰桜）には予てより関心があった。インターネットで蔵王山の高嶺桜を調べていたら、蔵王ロープウェー山頂駅近くに咲くと記してあった。早速、蔵王ロープウェーの会社に電話をかけたら、「今、満開です」と若い男性が親切に応対してくれた。
　６月23日、朝、6時40分長岡駅からローカル線で新潟駅に行き、駅前から8時発の山形駅行きの高速バスに乗ったのである。
　高速バスを使うと新潟から所要時間3時間40分、上越新幹線で大宮駅乗換えで東北新幹線で山形駅に行くのより早く着く。ましてや運賃は3分の１以下（往復￥6800）で済む。
　バスの車体は横3列でトイレ付きのデラックス版。国道311号線の山間をひたすら突っ走る。山また山の山峡は緑一色だけ。むせ返るような6月の深緑（新緑でない）は体までも、緑に染めてしまうのでないかと心配なくらいだった。
　山形駅前で、山形蕎麦を食べ、12時20分の蔵王温泉行きのバスに乗ると40分後に到着してからロープウェー駅まで徒歩１0分でロープウエー駅に到着。電話で親切に応対してくれた、イケメンのＯさんにお目にかかり、更に山頂駅から高嶺桜の咲いている道順を確認させてもらった。
　ロープウェーは途中1回乗り換えて蔵王山頂上(1661ｍ）付近まで上る。右手の木道を歩いて50ｍもたたぬうちに、憧れの高嶺桜にご対面できたのである。　高嶺桜は峰桜とも言う。「峰」といえば、私の姓の一文字が「峰」である。私のご先祖とふか〜い繋がりがあったのだと思うのは道理である。
　ご対面の瞬間、ド、ド、ドと熱いものが溢れてきた。純白の峰桜（高嶺桜）が青空の中で微笑んでいた。「峰桜の側には必ず残雪がある」と書かれていたブログを読んだことがあるが、確かにそうだった。20ｍも離れていない所に真っ白な雪が横たわっていた。蔵王山頂付近には高嶺桜が群生していた。あの、感激は見たものでなければ味わえぬ。高嶺桜の開花はその年の降雪に左右されるので、遅い年は7月中旬まで見られるそうだ。
　以前、ある有名な桜の公益法人が「蔵王山の高嶺桜が一番海抜が高い所に咲くだろう」と、教えてくれたが、立山連峰には海抜2000ｍ辺りに咲いているという記事を何人かのブログで読んでいるので、残念ながら、蔵王山の高嶺桜は高所では日本一になれない。しかし、日本一に適応するところもある。
1、日本一、容易に見れる蔵王山の高嶺桜（ロープウェーから50m以内）
　2、日本一、群生している蔵王山の高嶺桜　（これは綿密な調査が必要）
　いずれにしても、3年後に「桜」の本の続編が発行できたら、「日本一○○」の中に蔵王山の高嶺桜（峰桜）を入れるつもりである。
　私は高嶺桜（峰桜）の下で佇み空を仰いだ。青空の中を白い雲が浮んでいた。高嶺桜の白い花弁と残雪の白さと、真綿のような白い雲が良く似合った。1時間ほど、ペットボトルの日本茶を飲みながら至福の時を過ごした。
　
　　 純白の　蔵王山辺の　峰桜　凛として咲き　気高くもあり　　

エリア 蔵王温泉(山形)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円 - 3万円
• 交通手段: 高速・路線バス JRローカル
• 旅行の手配内容: 個別手配

高嶺桜のＵＰ．花弁は純白で白雪のよう。

青空と高嶺桜はよく似合う。

蔵王山の高嶺桜は群生している。

高嶺桜の側には残雪がある。（全国同じ）

さお胡散の頂上にじぞうそんがある。これを建立してから、遭難者が激減したそうだ。

ロープウェーは、蔵王山の頂上（1661m）近くまで上る。