2013/04/20 - 2013/04/21
618位(同エリア2900件中)
ハンクさん
サンクトペテルブルクからの帰途、ミュンヘンに立ち寄った。待ち時間14時間の最悪のコネクションだが、しばしミュンヘンの町に立ち寄ることができる。今回の滞在では、約20年振りにアルテピナコテークとノイエピナコテークを訪れることに決めていた。空港からはSバーンとUバーンを乗り継いで1時間以内である。
アルテ(古い)ピナコテークは20年も昔に訪れて、今は記憶も薄れかかっているが、世界に10数点しか残されていない貴重なダ・ヴィンチの聖母子像、ラファエロのコレクションで印象に残っている。もちろん規模については、エルミタージュやルーブルなどの大美術館に比較することはできないが、1日に鑑賞できる容量には限りがある。その意味では適切なサイズの美術館で、ゆったりと時間をかけて鑑賞できる。見逃せないのはダ・ヴィンチとラフェエロの宗教画や、レンブラント、ルーベンスの巨大な作品、ストロボを使わなければ写真撮影は許されている。入場料はアルテ、ノイエ、モデルン(休館中)、ブラントホルスト美術館の4館共通で12ユーロのTageskarteがお得。なお、この日はブリューゲル兄弟の特別展を開催しており、こちらは別料金で写真撮影は不可である。
一方のノイエ(新しい)ピナコテークについては、フランス印象派など近代の名作の宝庫である。ゴッホ、セザンヌ、シスレー、ルノワールからピカソ、ミロなどの名作が並ぶ。こちらも写真撮影可(ストロボは不可)である。更にこの地区にはモデルンおよびブラントホルストという現代絵画の美術館が隣接しているが、現在モデルン・ピナコテークは改修工事のため閉鎖中で見ることはできない。ブラントホルスト美術館の現代美術作品の価値は、アルテ・ピナコテークの作品とは比較にならないと思うがここは撮影不可、このあたりは理解に苦しむところだ。
美術館を堪能した後に、久々にガスタイクのフィルハーモニーを訪れた。ミュンヘンの誇る文化の殿堂として1985年に完成した座席数2,387席、アリーナ形式を踏襲した非対称の少しつぶれた6角形のユニークなホールである。フルトヴェングラーの後任と目されていたが、カラヤンに破れベルリンを去ったチェリビダッケが、最後にたどり着いた安住の地である。奇跡的な名演はファンの語り草になっており、ロビーには彼の胸像が飾ってある。ガスタイクの開館間もないころ、私は彼のボレロなど小品のコンサートを聴いた。極端に遅いテンポで、隅々まで彫琢された彼の音楽は忘れ難い。類稀な巨匠であった。
残念ながら、ミュンヘンフィルはマゼールと共に日本への演奏旅行中で、この日はアメリカのディヴィッド・ロバートソンの客演指揮で、バイエルン放送響のファミリーコンサートを聴いた。ファミリーコンサートと言っても流石はミュンヘン、演奏曲目はラヴェルの「ダフニスとクロエ」、演奏は第1級であり日本とはレヴェルが違う。子供連れの家族が解説付きで楽しそうに聴いていた。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ANA
PR
-
アルテ・ピナコテークのファサード
-
アルテ・ピナコテークの庭にある彫刻作品
-
アルテ・ピナコテークのカフェテリア
-
アルテ・ピナコテーク ブリューゲル兄弟の特別展のポスター
-
アルテ・ピナコテークの大階段
-
アルテ・ピナコテークの展示室
-
アルテ・ピナコテークのラファエロ 聖家族
-
アルテ・ピナコテークの誇り ダ・ヴィンチの聖母子像
-
アルテ・ピナコテークの誇り ダ・ヴィンチの展示室
-
アルテ・ピナコテークの展示室 ルーベンスの間
-
アルテ・ピナコテークの展示室 ルーベンスの間
-
アルテ・ピナコテークの展示室 レンブラントの間
-
ノイエ・ピナコテークのファサード
-
ノイエ・ピナコテークのロビー
-
ノイエ・ピナコテークの展示室
-
ノイエ・ピナコテークの展示室、ミロなど
-
ノイエ・ピナコテークのフリーアクセス通路、段差がない
-
ノイエ・ピナコテークの彫刻の展示室
-
ノイエ・ピナコテークの展示室
-
ノイエ・ピナコテークのピカソの間に青の時代の作品
-
ノイエ・ピナコテークのゴッホの間
-
ノイエ・ピナコテークのシスレーの風景画、私の好きな画家だ
-
ピナコテーク デア モデルネ (モダン美術館)のファサード、現在改修中
-
ピナコテーク デア モデルネ (モダン美術館)の入り口、現在改修中
-
ブラントホルスト美術館の特徴的な外観
-
ブラントホルスト美術館のロビー
-
ブラントホルスト美術館の内部
-
ミュンヘンの音楽文化の殿堂、ガスタイクのファサード
-
ミュンヘンの音楽文化の殿堂、ガスタイクの入り口
-
ミュンヘンの音楽文化の殿堂、ガスタイクのロビー
-
名指揮者チェリビダッケの胸像
-
ガスタイクのフィルハーモニーホール
-
ガスタイクのフィルハーモニーホール
-
聴衆の喝采に答えるロバートソン
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
ミュンヘン(ドイツ) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
34