2013/04/27 - 2013/04/30
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ハンクさん
ゴールデンウィークの10日ほど前に、急に思い立って4月27日の台北行きのフライトに空席があるのを見つけ、家内と3泊4日で台湾旅行にでかけることにした。子供達はそれぞれの予定があってもう付き合ってはくれない。ホテルはエクスペディアで町中のキャピタルホテルという所を押さえた。連休で混み合っているかと思ったが、意外と日本人の団体に出会うことは少なかった。
これまで海外旅行と言えばヨーロッパとアメリカに目が向いてしまっていて、台湾はまだ入国したことがない。近隣のアジアの国にはいつでも行ける、と思っていたが、特に暑い国には気候のいい時期に出かける方が良い。まずは南の隣国に出かけることにした。
台湾の国土面積はほぼ九州と同じ、人口は2300万人で首都はもちろん台北、人口は260万人で大阪市と同じ都市規模である。大戦後に成立した国家であり歴史は浅く、ユネスコ世界遺産に登録された物件はない。
ふたつの中国がある、と学校で習った。蒋介石(1887-1975)率いる中国国民党は、毛沢東(1893-1976)率いる中国共産党に敗れ台湾に逃れ、1949年に中華民国を設立した。当然国父は彼だと思っていたがさにあらず、三民主義で知られる孫文(1866-1925)を国父としている。国家成立の直後、朝鮮戦争が勃発し、共産化防止の橋頭堡としてアメリカの支援を受けた。もともと勤勉な国民性のため、国際的には孤立しているにもかかわらず、急激な工業化に成功し、パソコン始め先進工業国として重要な地位を占める。その後のアメリカの影響は顕著で、巨大な国父紀念館の孫文像、中正紀念堂の蒋介石像は、ワシントンDCのリンカーン像と酷似している。
故宮博物院は62万点の所蔵品を有し、世界4大博物館のひとつ、と評されることもある。中国最後の王朝である清朝が滅び、中華民国政府がその莫大な財宝類を引き継いだ。1925年にいったん北京で公開されるが、日本の侵略が激化し、財宝類は1937年に上海、南京に移送、その後日本軍の攻撃を避け、大陸奥地に分散して保管された。残念なことに、この話はドイツ軍の侵略を受け、エルミタージュの宝物をロシア奥地に隠したことと共通する。
日本の敗戦により南京に財宝は戻ったが、国民党はその後の共産党との内戦に敗れ、1949年に200万人の国民と共に台湾に逃れる。財宝類も軍輸送艦で台湾に移送された。財宝類は台北の北部に建設された国立故宮博物院を安住の地として、1965年に再公開された。
故宮博物院へは、台北中心部からMRTとバスを乗り継いで1時間ほどかかる。我々は昼時に入館し、まず宝物の中心である3階に向かう。3階の翠玉白菜、豚の角煮にそっくりの肉形石が展示されている部屋は、団体客の行列で非常に混んでゆっくり鑑賞することはできない。しかし夕方5時を過ぎると急激に空いてきて、再度ゆっくり見て回ることができた(開館時間8:30-18:30、無休)。また、王羲之の自筆の書作品を楽しみにしていたが、写真のみの展示でがっかりした。書・絵画類、陶磁器類にははっとさせられる作品も多くあった。もちろん写真撮影は許されていない。展示内容については、大英博物館やルーブル博物館に比較することは難しく、欧米かぶれにとっては少々物足りない気持ちが残った。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 15万円 - 20万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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故宮博物院の入り口、天下為公 孫文 とある
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イチオシ
森の中に建設された故宮博物院、1965年開館
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故宮博物院のロビー、ここ以降は写真撮影禁止である
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故宮博物院の別館、特別展が時々開催される
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故宮博物院から見た入り口の門、背景は少々味気ない
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故宮博物院から近い士林の夜市、若者のエネルギーが溢れている
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故宮博物院から近い士林の夜市、若者のエネルギーが溢れている
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士林の夜市で店に積まれたフルーツ類
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中正紀念堂の入り口の大忠門
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中正紀念堂、中に蒋介石の巨大な像がある
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中正紀念堂の蒋介石の巨大な像、国父紀念館の孫文像ともにワシントンDCにあるリンカーン像に酷似している
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蒋介石が使用していたキャディラック、フィリピン政府により贈られた
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中正紀念堂の内部の展示室
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蒋介石の執務室
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日本との友好の碑 「友好の桜」
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国父紀念館のファサード
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イチオシ
国父紀念館と背景のタイペイ101
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孫文の座像
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孫文の立像
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国父紀念館の巨大な孫文像、中正紀念堂の蒋介石とともにワシントンDCにあるリンカーン像に酷似している
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三民主義 民族、民権、民生
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孫文が支援を依頼しに訪れた国々の紙幣
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孫文の肖像画
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国父紀念館のファサードと花壇
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国父紀念館の横にある市政府
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国父紀念館に近い三越デパートの夜景
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