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私のホストもその友だちもとても敬虔で信仰厚い人たちです。私をガイドしながら、実は自分たちのお参りが本当の目的ではないかと思うくらい、どこに行ってもまずお寺を案内しますし、熱心にお参りします。<br />お寺には色々な種類があります。<br /><br />● ゾン<br />ゾンは複合ビルだと思えばいいです。お寺つき合同庁舎といってもいいかな?外からは侵入しがたい城砦のように見えます。橋を渡らないと入れないものもあります。セキュリティがしっかりしており、大概警察官が護っています。外国人は許可がないと、ブータン人は正装でないとは入れません。基本的に制服の警察官、エンジ色の僧服をきたお坊さん、キラかゴのブータン人だけの世界です。<br /><br />中に入ると、高僧の遺体安置所が独立してそびえていて、祈祷のために集まるお堂も別にある。お堂には国王やお妃、高僧の座る座席が豪華絢爛な装飾に彩られています。プナカ・ゾンのお堂には、仏陀の一生が描かれていて、お堂を一周すると全部見られるようになっていました。<br /> <br />これらの建物を囲むようにしてお坊さんの居所、県庁のような行政機関の部署、裁判所が並んでいて、廊下でつながっています。ツェチェ(お祭り)のときに、巨大な曼荼羅が開帳されるのです。遺体安置のところは、許可を貰って一緒に入りましたが、厳重な荷物チェックがあるお寺もありました。財布とパスポート以外は預けなくてはならなかったところもありました。<br /><br />バターランプの立ち込める内部に入ると、殆どが木造の傾斜のきつく暗い階段を上がって本堂に入ります。床もバターランプのせいかつやつやに黒光りしています。先ず僧の座主に向かって五体倒地を行い、本尊に向かってもう一度五体倒地を繰り返します。お金やお菓子、線香、バターを備えたりします。僧がピッチャーに入った聖水を手にかけるので、それを口に含み、髪へなでます。聖水は杉の葉か何かでいぶされたような香りがします。魔よけとお香のようにお寺の外で過ぎの生木と葉をいぶしているところもあります。<br /><br />私が訪ねたのは、ティンプーのタシチョ・ゾンとプナカ・ゾンです。この2つのゾンにいる僧たちはヒューマン・トランスを行っていて、丁度冬の居所プナカから夏の居所タシチョ・ゾンへ移動の時期に当たりました。プナカへの道すがら、トラックの荷台に載った小坊主さんたちを見かけました。トラックの運転手が僧を見かけると載せるのだという説明でした。<br /><br />プナカで泊まったホテルで夕食を取ろうとしたら、客は私だけで、ホテルは翌々日にティンプーに移動するプナカのお坊さんたちを招待して食事を提供していました。ホテルから一緒に食事をしてはどうかと申し出がありましたが、辛すぎるものは口に合わないことと気恥ずかしかったので、丁寧にお断りしました。<br /><br />ブータン料理は、ホテルでも自宅でもビュッフェスタイルです。料理が冷めないように火を入れた真鍮の丸い入れ物に赤米や唐辛子がたっぷり入った惣菜、きのこの煮物、アスパラガスの炒め物などが並びます。ベジタリアンかと良く聞かれます。ノンベジであったとしても、肉は基本的に野菜と一緒に煮ていますから、そうたくさん肉を食べるという感じではありません。30人くらいの僧が食事をしていましたが、とても静かで送迎会という感じはありません。殆どお代わりをする人もいません。ホテルの支配人が立ち働くこともなく、自分でよそおって席について静かに食べ始めたのです。お祈りもありませんでした。こんな感じならご一緒してもよかったかな?と思いました。<br /><br /> パロ・ゾンやワンデュ・ポダン・ゾンは通りました。遠くからも眺めることができるほど大きく存在感があります。その地域の象徴的な建物と言えます。<br />

ブータン④~プナカ ゾン

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2009/05/21 - 2009/05/22

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scomitcheese

scomitcheeseさん

私のホストもその友だちもとても敬虔で信仰厚い人たちです。私をガイドしながら、実は自分たちのお参りが本当の目的ではないかと思うくらい、どこに行ってもまずお寺を案内しますし、熱心にお参りします。
お寺には色々な種類があります。

● ゾン
ゾンは複合ビルだと思えばいいです。お寺つき合同庁舎といってもいいかな?外からは侵入しがたい城砦のように見えます。橋を渡らないと入れないものもあります。セキュリティがしっかりしており、大概警察官が護っています。外国人は許可がないと、ブータン人は正装でないとは入れません。基本的に制服の警察官、エンジ色の僧服をきたお坊さん、キラかゴのブータン人だけの世界です。

中に入ると、高僧の遺体安置所が独立してそびえていて、祈祷のために集まるお堂も別にある。お堂には国王やお妃、高僧の座る座席が豪華絢爛な装飾に彩られています。プナカ・ゾンのお堂には、仏陀の一生が描かれていて、お堂を一周すると全部見られるようになっていました。
 
これらの建物を囲むようにしてお坊さんの居所、県庁のような行政機関の部署、裁判所が並んでいて、廊下でつながっています。ツェチェ(お祭り)のときに、巨大な曼荼羅が開帳されるのです。遺体安置のところは、許可を貰って一緒に入りましたが、厳重な荷物チェックがあるお寺もありました。財布とパスポート以外は預けなくてはならなかったところもありました。

バターランプの立ち込める内部に入ると、殆どが木造の傾斜のきつく暗い階段を上がって本堂に入ります。床もバターランプのせいかつやつやに黒光りしています。先ず僧の座主に向かって五体倒地を行い、本尊に向かってもう一度五体倒地を繰り返します。お金やお菓子、線香、バターを備えたりします。僧がピッチャーに入った聖水を手にかけるので、それを口に含み、髪へなでます。聖水は杉の葉か何かでいぶされたような香りがします。魔よけとお香のようにお寺の外で過ぎの生木と葉をいぶしているところもあります。

私が訪ねたのは、ティンプーのタシチョ・ゾンとプナカ・ゾンです。この2つのゾンにいる僧たちはヒューマン・トランスを行っていて、丁度冬の居所プナカから夏の居所タシチョ・ゾンへ移動の時期に当たりました。プナカへの道すがら、トラックの荷台に載った小坊主さんたちを見かけました。トラックの運転手が僧を見かけると載せるのだという説明でした。

プナカで泊まったホテルで夕食を取ろうとしたら、客は私だけで、ホテルは翌々日にティンプーに移動するプナカのお坊さんたちを招待して食事を提供していました。ホテルから一緒に食事をしてはどうかと申し出がありましたが、辛すぎるものは口に合わないことと気恥ずかしかったので、丁寧にお断りしました。

ブータン料理は、ホテルでも自宅でもビュッフェスタイルです。料理が冷めないように火を入れた真鍮の丸い入れ物に赤米や唐辛子がたっぷり入った惣菜、きのこの煮物、アスパラガスの炒め物などが並びます。ベジタリアンかと良く聞かれます。ノンベジであったとしても、肉は基本的に野菜と一緒に煮ていますから、そうたくさん肉を食べるという感じではありません。30人くらいの僧が食事をしていましたが、とても静かで送迎会という感じはありません。殆どお代わりをする人もいません。ホテルの支配人が立ち働くこともなく、自分でよそおって席について静かに食べ始めたのです。お祈りもありませんでした。こんな感じならご一緒してもよかったかな?と思いました。

 パロ・ゾンやワンデュ・ポダン・ゾンは通りました。遠くからも眺めることができるほど大きく存在感があります。その地域の象徴的な建物と言えます。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
交通
4.0
同行者
一人旅
交通手段
タクシー
旅行の手配内容
個別手配

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  • 橋を渡ってゾンに入ります

    橋を渡ってゾンに入ります

  • ゾンの建物から下を見下ろす

    ゾンの建物から下を見下ろす

  • ジャガランダが満開でした

    ジャガランダが満開でした

  • ブータン一長いつり橋、プナカゾンの少し上流にあります<br /><br />この人は、プナカゾンを守る警察官で、友だちの夫の後輩。<br />ゾンと吊り橋を案内してくれた。

    ブータン一長いつり橋、プナカゾンの少し上流にあります

    この人は、プナカゾンを守る警察官で、友だちの夫の後輩。
    ゾンと吊り橋を案内してくれた。

  • プナカのホテル、夕食のスープ

    プナカのホテル、夕食のスープ

  • ブータン料理はとてつもなく辛いので、ひとり分だけ辛くないのを作ってもらいました。<br />

    ブータン料理はとてつもなく辛いので、ひとり分だけ辛くないのを作ってもらいました。

  • あま〜〜いデザート。

    あま〜〜いデザート。

  • 朝ごはんのパン粥

    朝ごはんのパン粥

  • パンとバナナ、炭水化物たっぷり

    パンとバナナ、炭水化物たっぷり

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