2013/01/30 - 2013/02/20
12位(同エリア45件中)
敏じぃさん
2月4日
夕刻 仲間をチューリッヒ空港で迎え、ダボスに1週間滞在してスキーを楽しみました。
ホテルは3星 コンコルディア 私は3回目の滞在になります。
空港にみんなを出迎える前にホテルに私の荷物を預けた際、今回のメンバーの住所、氏名、電話 生年月日、パスポート番号を書いたワードのリストをオーナーに渡しておきました、チェックインの時に全員が書かないでも済むようにという配慮からです、オーナーはそれをみて『perfect!』と言ってくれました、メンバーは私のこういう苦労をわかってくれているんでしょうか?
ダボスのスキーエリアはパルセン~クロスタース、リナ‐ホルン、ヤコブスホルン、ピッシャ、マドリサになります、私より年長者ばかりなので、スキー場全域を滑るためちょっと飛ばし過ぎましたが、このくらいのペースで滑らないと全部走破できません。
雪の良さは特筆に値するでしょう、スイスの東の外れで乾燥した空気でパウダースノーを堪能しました。
折角なので1日くらいダボスからサンモリッツに遊びに行って、スキーを楽しんだ後 セガンティーニ美術館にも連れて行きたい と考えていましたが、セガンティーニの名前を誰も知りませんでした、勿論有名な例の三部作(生、自然、死)なんか知るわけもありません。
この三部作はサンモリッツでしか見ることが出来ないのです。
久しぶりに三部作を見るのを楽しみにしていたので残念です。
ツアーでしか出かけていない連中はガイドブックも読んでこないし事前学習なんかしてこないんですね、がっかりするやら、情けなくなるやら、こういう仲間とは情緒的な感動は共有できない……… これから辛い2週間になるだろうと思いました。
ジョヴァンニ・セガンティーニ(大原美術館所蔵 アルプスの真昼コメントより)
ジョヴァンニ・セガンティーニ(1858-1899)は、北イタリアのアルコ生まれ。 当時のアルコは、オーストリア領に属し、イタリア国内では、彼は外国人とみなされました。
セガンティーニは、幼いときに母を亡くし、父とも別れ、不遇な少年時代をおくります。ミラノのアカデミア・ブレラで絵画を習得。 1883年、25歳のときに描いた「湖を渡るアヴェ・マリア」が、アムステルダム万国博覧会で金メダルを獲得。その後も国際的な賞をいくつか受賞しました。
セガンティーニの作品には、点描をもちいた新印象派風の作品、暗い色調の幻想的な作品があります。とくに、彼の名前を高めているのが、アルプスの澄んだ明るい陽光の下、 働く人々や牛や羊の群れを描いた作品です。彼は、パレットで色を混ぜあわせないで、一筆一筆を細くぬりかさねて描くという筆触分割の手法をもちいました。この手法によって、 草一本の光のかがやきまで表現することに成功しているのです。
セガンティーニは、美しい草原の風景を求めて、国境に近い北イタリアへ、さらにスイス国内の山岳地帯へと、移住していきました。
アルプスの風景は、彼自身の心のうつろいを表現するためのテーマだったのでしょう。その生涯の最後に、人生を象徴的にあらわした風景画 「生」「自然」「死」(1899年、セガンティーニ美術館〈スイス・サンモリッツ〉蔵)の三部作をのこしています。
この「アルプスの真昼」は、スイスのサヴォニンで描かれました。雲ひとつない青空。前面から背景へ一面に広がる草原。突きぬけたような広い空間には、光があふれています。
(参考文献)
「セガンティーニ展」図録 (神戸新聞社) 1978年
アルプスの真昼 エピソード
この作品は、1922(大正11)年3度目の渡欧の際児島虎次郎が購入したものです。 児島は、セガンティーニについて大正2年8月発行の美術新報の「滞欧画談」のなかで次のように語っています。
「あれは実は、デルヴァン先生が、いつも私に、君は一度セガンティーニの絵を見たら敬服するだろうと、度々言はれましたので、其の画が見たくなって居たのでしたが、…(中略)…。 私は思うにセガンティーニの絵は、兎も角も褒めるという度を超えて居ます。仏蘭西ではミレーに比べる人があるけれども、セガンティーニは、ミレーよりも一段上であるかと思います。…(後略)…。」
そしてセガンティーニの作品について、「セガンティーニ以前にセガンティーニなく、セガンティーニ以後にセガンティーニなし」とさえ言っています。 児島は、東京美術学校時代、ミレーに憧れ、自画像の模写を自室に飾っていました。 (Web展示のミレー「グレヴィユの断崖」参照)ミレーが素朴な農民生活と向き合って作品を描いたのに対し、セガンティーニはアルプスの厳しい自然を師として作品を描きました。 「自然を愛するという信念が他と異って居た(滞欧画談より)」ことが、同じく自然を愛する信念を持っていた児島に、ミレー以上の崇高の念を抱かせたのではないでしょうか。
児島は、「アルプスの真昼」購入当時の日記に、 「12月2日(土)・夜九時三十分発列車で、スイス・バーゼルにあるセガンティーニの絵を買いに行く。3日(日)・朝七時半、バーゼルに着く。 ベルリンのハベラトックは昨夜から来て待っていた。4日(月)晴・朝、バーゼルにある所有者ウエンドランド邸訪問。十七、八世紀の古めかしい建築で後庭は広く閑雅である。セガンティーニはよい絵であった。 苦労しただけの甲斐はあった。しかし国境を越えてパリーへ持ち帰る事はなかなか骨の折れることである。(児島虎次郎略伝より)」と苦労とともに感動を綴っています。 初めてセガンティーニの作品と出会ってから11年後、ついにこの絵を購入できたときの児島の感動は、とても大きかったに違いありません。
- 旅行の満足度
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ホテルの部屋からダボスの早朝風景です、私が一人で遊んでいた頃より天気が良いのは嬉しいのですが、ちょっと複雑な気持ちです。
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まずダボスの中心エリアのパルセンで滑ります、予報より遥かに天気が良くなりました。
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快適なロングコースを滑り クロスタースへのコースの途中にあるSchwendiのレストランで一休み。
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可愛いものを作るもんですね。
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クロスタース駅裏からロープウェイを乗継ぎ、ゴッチュナグラートに登って来ました。
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グルーベンアルプの方向指示板にTOKIO 9,777Kmとありました。
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天気が良いと皆さん笑顔です。
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Furkaの長いTバーに乗り、クロスタースへの滑降コースに出てクロスタースに下ります。
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昼食はクロスタースの街でイタリアン、Pizzeria Felliniに向かいます。。
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ここは味もサービスも◎です。
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仔牛のカルパッチョ, 上に薄く切ったチーズが載っています。
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ピッツァを2枚、皆でシェアしました。
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この日も素晴らしい天気、ワイスフルーヨッホから山頂に向かいました。
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ロープウェイ山頂駅からちょっと登ります、標高は3000mに満たないのですが息が切れます。
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ワイスフルーギプフェル(山頂)2844m このスキー場の最高所です。
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いつもは圧雪されていない黒コース、上部の斜度はありますが幅が広いので快適です。
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この日は16番の黒コース(上級向け)で下山しました、難しいコースではないのですが、コースの幅が狭いので黒にしているようです、望遠レンズで 下ったところにあるウォルフガングのクルム・ホテルを撮りました。
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殆どボーゲンで。
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小さく見えたクルム・ホテル前に着きました。
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バス停の前まで滑れるのは素晴らしい! このバスでプラッツのCOOPのレストランに行きます。
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おなじみCOOP ここのレストランは安くて 広くて 快適 最高です。
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この日はリナ‐ホルンへ、しかしガスと雪で上部はホワイトアウト状態、すぐ下ってきました。
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ここがスキー場入口。
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Davos Glaris でプラッツへの列車を待ちます。
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ストップオンリクエストボタン、これを押さないと列車が停まってくれません。
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プラッツ駅裏にあるヤコブスホルンに移動して今日のスープのランチです。
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今日はちょっとツァー気分を味わってもらおうと、セルネウスへの下山コースを滑ってみることにしました。
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後ろはシーファーのゴンドラリフト乗場。
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レストランの横から下山コースが始まります。
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圧雪はしていません、というか圧雪していても雪が降り続いていてすぐ深雪になってしまうのです。
圧雪した快適なバーンに慣れている人達は苦労していました、 しかし これもスキーなのです。 -
悪戦苦闘してセルネウスの村に下りました。
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バス停でクロスタースに行くバスを待ちます。
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バスの後ろを見るとなんとクロスタースのホテル・シュタインボックの広告が…… かつて奥さんと2回年越しをした懐かしいホテルを思い出しました。
部屋が広くて快適な4星ホテルでした。 -
バス停に人懐こい犬がいました、撫でたら もたれかかってきて気に入られたみたいでした。
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敏じぃは犬好きなのです。
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夕食はプラッツにあるGentianaでフォンデュ・シノワーズ。
人気店らしく混んでいました、この店は当地在住のIさんから評判を聞いてやってきました。 -
ツェルマットで食べたシノワーズより付け合せが少ないかな?
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初めての人は珍しいのでしょう、楽しんでもらって良かった。
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ピッシャへ、ここはロープウェイとティーバーだけのスキー場です。
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だんだん天気が良くなってきました。
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草大会が行われていました。
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ホテル・コンコルディア滞在中 2回夕食を摂りました、オーナーシェフが勧めるだけあってなかなか美味しいです。
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スイスのドイツ語圏は大味、塩辛い………ことが多いのですが、ここの料理は別です。
そして盛り付けが繊細で感心しました。 -
これはサラダ・ビュッフェ。
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今夜のメニュー 最後にお勧めのワインが出ていますが、ポルトガルのワインのよう。
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折角ですから地元グラウビュンデン州のワインにしました。
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ホテル・コンコルディア近くの元タイ料理店の電飾。
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この日も素晴らしい天気です、パルセンからシーファーまで快適に滑り、長ーいゴンドラリフトでワイスフルーヨッホに戻りました。
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何処のコースを滑るか? 敏じぃ検討中です。
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クロスタースとシーファーへの分岐。
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ヨッホから山頂に登りました、 ロープウェイから。
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オーストリアの山々。
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クロスタースへの緩斜面 相当飛ばさないと途中で漕がなければなりません。
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クロスタースに降りてバスでマドリサに行ってみました。
初めて行ってみた山小屋でランチ。 -
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黒の下山コースを全員で滑りました。
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途中から快適なバーンになります、これでダボスの全域を滑ったことになります、全員無事で良かった!
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クロスタース・プラッツ駅でダボスへの列車を待っています。
これでダボスでのスキーを終わりました。 -
ちょっとサービス過剰気味だったがフレンドリー且つ快適だったホテル・コンコルディア、ここは冬だけの営業なのが残念です。
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私が一番最後にホテルを出ました Mr.&Ms.Koller夫妻を撮影、お世話になりました。
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オーナーのMr.Kollerが私にお土産をくれました、友人5人を連れてきてくれたからだそうです。
このカップ、持ち上げるとヨーデルが流れます、有難う! -
膨大な荷物はオーナーが運転して駅まで運んでくれました、勿論チップをはずみました。
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ダボスからツェルマットへのチケット、数日前にプラッツ駅でこういうチケットがあることを窓口の係員が教えてくれました、朝9時以降の出発が条件でスイス国内列車、船、バスが1日乗り放題、1等1/2で96CHFという安さです。
ただし週末、祭日を除く月曜日から金曜日しか使えません。
チューリッヒ、フィスプ経由のノーマルルートの1等1/2が138CHFですからずいぶん得です。
20回以上スイスに来ていて初めて使いましたが、9時以降の列車というのがミソですね。
旅行者の移動は朝早いことが多いですから。 -
この切符は発売後1年間有効で乗車前に 『バリデイト』をしなければなりません、しないと不正乗車になります。
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この荷物で大移動、乗換が憂鬱です さあこれからツェルマットだぁ!
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MGBの列車もずいぶんきれいな車両になりました、もうすぐツェルマットです。
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追加です、これがセガンティーニがスイス東部のダボスにも近いサボニン村で描いた『アルプスの真昼』です。 倉敷の大原美術館に所蔵されています。
私はこの『アルプスの真昼』を見るためだけに倉敷の大原美術館に行ったことがあります、原画は空の青さが実に美しい色合いでした。
http://4travel.jp/traveler/toshijii/album/10759142/ に続きます。
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