2013/01/11 - 2013/01/11
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ちびのぱぱさん
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どなたかの旅行記で、奈良の土塀について知り、なぜか心惹かれました。
奈良に行くのなら、是非この目で見てみたい……。
それなのに、果たしてどの辺りにあるのかしらと、ぼんやり確かめもせず訪れたのです。
それが、意外な形で自分の前に現れたので、しばし我を忘れて眺めていました。
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- JRローカル 徒歩
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-
夕べ、京都からJRで奈良駅について、駅前のホテルに投宿したのですが、夕食を求めて駅前にゆくと、柿の葉寿司の老舗が売店を出しておりました。
「札幌駅の大丸の地下のと、同じかね。」
「どうだったかね。」
「これ、うまいよね。」
「そうね、となりのローソンでビールとつまみを買ってからね。」
売店の売り子の女性は客引きをするでもなく、他人事のようにすましているのが、ちょっと気にはなったんですが……。
「ビール買っているうちに、店じまいしたりして……。」
「まさか。」
が、そのまさかが現実となり、ほんの5分ほどの間に、売店はシャッターが降りて、売り子の女性は影も形もありません。
時刻は午後7時。
「ははは。」
笑うしか、ないんであります。
もう一度ローソンに入って、納豆巻きやら、千枚漬けやらを買い足してホテルに戻ったんであります。
翌日は、よく晴れておりました。
駅前の、柿の葉寿司の売店も8時には早々と店を開けておりましたが、もはや買う気は失せてしまいました。(写真は旧奈良駅) -
ぬけるような青空がアーケード代わりの三条通商店街は、どちらかというと、生活のにおいの濃い、わたし好みの店が並んでいます。
焼きたてのよもぎ餅を買ったり、「つるっこ」なる干し柿(お正月の飾りに使うらしい)を買ったりして、あっというまに猿沢の池にやってきました。 -
「うん、なかなかいけるね。」
池の畔のベンチに腰掛け、一心不乱に写生をしているご老人のとなりにおじゃまして、買ったばかりの一個百円の草餅をほおばると、熱々のあんこの湯気とともに、ヨモギのほのかな香りが鼻をつきます。
池の水面の三分の一ほどを、薄氷が張っていて、模様ガラスのように弧を描いていました。
「やっぱり寒いんだね。」 -
-
少し先にある公衆トイレとおぼしき優雅な建物の横に、なにか動くものが見えます。
「あ、鹿だ。」
「えっ、もう!?」
鹿の子模様の子鹿です。 -
おかあさんもいっしょ。
-
うちの子に、何かご用?
-
奈良ホテルの横をぬけて公園の方にゆこうと思ったら、ついふらふらと玄関を入ってしまいました。
「いらっしゃいませ。」
「ちょっと、見学をさせていただけますか?」
「はい、どうぞ。」
といって、立派なパンフレットを手渡されました。
ちょうど、開業百年を記念して、一般公開していたようです。 -
ここに泊まれば、それ自体がひとつの旅になりそうです。
けっこうじっくり見てしまいました。 -
荒池の前を通ると、急に日が翳って、ふるえが来て思わずコートの襟を寄せます。
人っ子ひとりいない池の畔は、幻想的な静けさ。 -
-
公園の敷地に踏み込めば、その住人たちの歓迎を受けます。
-
ずいぶん、荒れ果てていますねえ。
実に、いいですねえ。 -
誰が、いつ、何のためにうがった穴?
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どなたの屋敷を、あるいは寺院を囲んで、その脇を幾多の人が行き交ったのでしょう。
-
タイの古都アユタヤの遺跡を思い出しました。
うち捨てられ方が、よく似ていて、いいんですよね。
ようやく灼熱の日が傾いて暑さがやわらいだ木陰で、犬が死んだように寝ていました。
-
奈良の盛衰は興福寺とともにあり、明治維新の廃仏毀釈で致命的な打撃を受けたといいます。
だとすると、これらの土塀も、そのときのものなのでしょうか。 -
浮き見堂……
-
-
鎌倉時代の建築、円窓亭
この中に端座し、まあるい窓から吹く風は…… -
東大寺境内
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一月十一日
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南大門の警備をする鹿たち。
-
かなり、誰何されます。
わたしは、A4にプリントして持っていた地図を、少し食べられてしまいました。
鹿も、紙を食べるんですね。
あわてて取り上げると、3センチほど盛り上がった角を、わたしの腰にそっと押し当てて、
「じょうだんだよ。」
っていうかんじに、上目遣いに見るんです。
「ふーん。」
「どうしたの?」
「いや、鹿さんに地図食べられかかってさ。」
「台の上の鹿せんべいには、決して手を、いや舌を出さないね。」
「ほんとね。」 -
-
動き出さないでね
-
大仏殿
-
創建当時、もっと大きかったなんて、信じられない。
大変な建築技術。 -
なんでも大きい。
-
二月堂から見た奈良盆地
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最近、千年という時間の帯を、自分の胴にも締められるのかもしれないと、思うことがあります。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- nakamasananiwaさん 2013/01/30 10:59:49
- ♪
- おはようございますw
シンガポールは青空が広がって、風が心地よいええ朝です♪
奈良駅♪
懐かしいなぁ、この右手んとこの踏み切りを渡って、しばらく行くと三条ってゆうこじんまりしたジャズ喫茶がありまして、そこの良姫さんてゆうお嬢さんとよく大阪のディスコに行きました。
あのころのおいらは色々なルールを自分に課していて、デートしたら必ずウチ、あるいは近所まで送り届けるってのもそのひとつでした。
ある冬、風の冷たい日、深夜に電車で送ってきたのはええんですが、駅に戻ってきたらもう最終が出てしまっていました。
いやたぶんそうだとはわかっていたんですが、つっぱってたおいらはホテルに泊まる金も無くなったのを言いたくなく、送り届けてからちょっと後悔したり。
そのころおいらは奈良の郡山ってゆう、鯉で有名な所にある染色工場に大阪から通っておりまして、朝8時半にはこのあたりにバンが迎えに来てくれることになっています。
っとゆうことはあと8時間少々どこかで過ごせばええわけで。
ところが酔っ払ってたおいらは何をとちくるったか駅のゴミ箱にたくさんあった新聞紙を持って来て、たぶんちょうどこの写真撮ってはるあたりやと思うんやけど、電話ボックスがありまして、その中で寝ることにしました。
なにかで読んだんでしょうね?スカジャンのなかに新聞紙巻いて、風が入るとこには詰めて、床にも敷き詰めて丸くなりました。奈良の夜は人気も無く、頭も寒いんで、なんとわざわざ兜を折ってかぶってたのを翌朝おまわりさんに起こされるまで気が付きませんでした、ははw
ちなみに起きたら9時過ぎていていっぱいの人、おまわりさんには怒られましたが連行されることも無く、しかし工場のバンはもう出た後。
顔を洗いに駅に向かうおいらはなんか饐えた匂いがしておりました。
P.S. 知ってますか? 鹿って笑うんですよ、にやり
- ちびのぱぱさん からの返信 2013/01/30 21:12:19
- RE: ♪
- おばんでございます。
バンドンの旅に出てきたのは、奈良の染色工場ですか?
青春の想い出の地ですね。
あまかったり、すっぱかったり、苦かったりする、年を経るごとに、ただいとおしくなってくるのはなぜでしょうね。
新しい奈良駅は、中堅都市の無個性な建築物で、よくぞ古い駅舎を保存してくれました。
あやうくnakamasaさんの想い出も、葬り去られるところでしたね。
もっとも、そうなったらそうなったで、想い出はいよいよ甘美になるのかも知れませんね。
旧駅舎は、観光案内所になっていて、中にはセント君がいました。
ちなみに、奈良公園の鹿は、一筋縄ではいかないしたたかさを秘めている感じがします。
- nakamasananiwaさん からの返信 2013/01/30 22:30:21
- RE: RE: ♪
- 鹿やら羊やらはいろい
ろあるらしいですね
- nakamasananiwaさん からの返信 2013/01/30 22:31:03
- RE: RE: ♪
- 鹿やら羊やらはいろい
ろあるらしいですね
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