2012/09/30 - 2012/09/30
14位(同エリア28件中)
さんしぇさん
一昨年訪れた、ヴェジネ Vesinetとサン-ジェルマン-アン-レイの
間の駅、Vesinet le Pecq下車。
初秋旅、最終日の午後は“シスレーの道”を辿ります。
- 旅行の満足度
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 徒歩
PR
-
広々したホームを有すRER都市近郊線。
-
ル・ペックを降りると、池と言うか湖、ここを向うへ
ぐるっと回り込みます。 -
お屋敷街だったヴェジネのお隣だけあって、ゆったりした
佇まいが続きます。 -
やがてセーヌ河畔に出れば、そこはポンピドー橋を
眺める右岸側。 -
“シスレーの道”第1弾はシスレーに有らず、
誰あらんそれはシスレー同様、イギリスが母国の
ターナーでした。 -
「サン-ジェルマン-アン-レイ城の眺め」1832
-
城とはこれですね。
このポンピドー橋の向うは、じきにサン-ジェルマン-
アン-レイですが、こうして見ると思いがけぬ近さです。 -
うーん、画像がよくないですね、見えない。
-
因みにシスレールートは、こんな。
(今、赤い①に立っています。)
①Vue du Chateau de Saint-Germain-en-Laye
「サン-ジェルマン-アン-レイ城の眺め」
ウィリアム・ターナー1832ルーヴル美術館
②La Seine et Le Pecq 「セーヌとル・ペック」
モーリス・ドゥ・ヴラマンク 1906 チューリヒ美
③L’inondation a Pont-Marly 「ポール-マルリーの洪水」
アルフレッド・シスレー1876 ケンブリッジ美
④L’inondation a Pont-Marly 「ポール-マルリーの洪水」
シスレー1876 オルセー美
⑤Une rue a Marly ou place du marche シスレー 1876
「マルリーの市場広場の道」マンハイム美
⑥Pont-Marly,le lavoir 「マルりー港、洗濯場」
カミーユ・ピサロ 1872オルセー美
6点のラインナップ、さてどれほど踏破できますやら。 -
の前に、エネルギー充填。^^
マルシェで求めた、BIO野菜とツナのタルト、
う〜ん美味でごじゃりまする。 -
ポンピドー橋を渡ると。
-
西詰には、でっかくもしどけなき肢体のお二方。
-
-
左岸沿いに遡ります。
上流が先日のモネの道に繋がっていきます。
こちらは、ずいぶん開放的で歩いていて何ら不安が
ありません。 -
探す間もなく、橋を振り返る位置に②のヴラマンク。
フォービズム(野獣派)に分類されるヴラマンクを、
私は良く知りません。
パリに生まれ、ここの上流のシャトゥーに住んだよう
ですね。
伝統を拒否し己の才のみを信じた彼が、唯一ゴッホに
だけは影響を受けたと言う。
作品を検索すると、原色をぶつけるようなあれこれが
迫ります。 -
現在では、こんな船溜まりは見当たらず、
セーヌはどこまでも静か。 -
先へ先へ。
-
セーヌ辺りに育つ植生の看板。
-
やがて、セーヌの中州に差し掛かり、狭くなって来たな
と思う辺りに。
19番地とは? -
心地よさそうな、リビングのようですよ。
-
この辺り、“Peniche(ペニッシュ)”と言われる
船上住居が、軒ならぬ舳先を連ねて。
もともと貨物の運搬用に使われていた平底船の事、
やがて廃船になったそれを改造して住居にするのが、
ここ数年、ヨーロッパで大人気とか。 -
少し調べたところ、この辺りで繋留料が¥20.000
ほど、場所が限られるので、常に400隻ものウェイ
ティング状態とか。 -
個々に表札、電気はプラグを繋ぐだけで通電できる
ようですね。
10年毎の船底の掃除が義務付けられ、ガス、水道
などは引かれていないので節約に努め、と様々に制限は
あるものの、ヴァカンスともなればそこは船、気ままに
漕ぎ出していける自由さはすばらしいですね。 -
この辺りは、川幅が狭く流れを止めたような静けさに
包まれています。
辺り一帯、“Le Port-Marly ポール-マルリ”と呼ばれる
界隈、文字通りに訳せばマルリ“港”となるのでしょうが、
港らしい風情と言うよりは、水辺のマルリ、といった
イメージでしょうか。 -
ほどなくやって来ました、③の現場。
-
「ポール-マルリの洪水」アルフレッド・シスレー1876
次の④とは南北逆の向きで描かれています。 -
ここでは左手が、洪水の元凶^^のセーヌです。
-
④
来ました、ようやく立てました~。 -
オルセー美術館を訪れた際の在庫画像から。
並べて見ると、先ほどの③の絵は④の状態から
随分水が引いた後のようですね。 -
⑤は見つけられず、⑥が「ポール-マルり、洗濯場」
カミーユ・ピサロ 1872 -
一見のどかな農村風景を破調させるように
下流では工場が黒い煙を吐いて、不穏さが
見え隠れ。 -
古来の洗濯場の画像がありましたのでお借りします。
以前行ったモレ村もそうでしたし、先日のオンフルール
でも公共の洗濯場が、郷土資産として再度日の目を見て
いるようですが、水道が引かれ洗濯機が登場するまでは、
おかみさん達の井戸端ならぬ、川端会議の大切な場所
だったことでしょう。 -
さて今日もまた完遂ならず、毎度どこかに漏れが
あるのは全く私らしい。 -
やがてバス通り、来た道を戻るように爆走すれば
程なく終点のRER駅へ。 -
駅お向かいのこちらが、ターナー描く所の
“サン・ジェルマン城”こと、現、国立
考古学博物館です。 -
お庭からは、ロックだか音楽が洩れ聞こえて来ます。
日曜日の今日は一日中何やらお祭りのようですが、
気持の上で既にフィニッシュを迎えた私は、賑わいを
横目にRERサン-ジェルマン-アン-レイ駅からパリへ。
長々と書き散らして参りました初秋旅も、もはや残す
時間は僅かです。
明日は一気呵成に帰国、の筈が帰るに帰れず(涙)、
更に蛇足の一日へとお付き合い下さいませ。
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この旅行記へのコメント (3)
-
- wiz さん 2012/11/27 19:46:47
- 気持ち良さそう!セーヌ川沿いのお散歩♪
- さんしぇさん、Bonsoir〜。
こんなセーヌ川沿いのお散歩はとてもいいですね〜気持ち良さそう♪
ポンピドー橋というのは、サン・ジェルマン・アン・レイへの
RERが通る鉄道橋のひとつ南側の橋なんですね〜。
サン・ジェルマン・アン・レイからRERでパリへ帰る時、列車の中から、
サン・ジェルマン・アン・レイの高台が良く見えたのを思い出しました(*^^*)
ターナーの「サン-ジェルマン-アン-レイ城の眺め」良かったです♪
さんしぇさんの書かれた、?の現場、は私も見たけれど、
なんだか面影がない感じでしたよね〜。
私も、表紙のお写真の場所に立った時嬉しかったです〜!
(さんしぇさん天気が良くて良かったですね〜!)
それから、ビオマルシェでご購入のタルトはこちらで食されたのですね!
快晴の空の下、外で食べるのが美味しそうです(*^^)v
私がビオマルシェに行った時はこんなに動物いなかったですよ〜。
wiz
- wiz さん からの返信 2012/11/27 19:48:37
- RE: 気持ち良さそう!セーヌ川沿いのお散歩♪
追加^^;
さんしぇさんが見つけられなかった?のシスレー
(私は15番で書いていましたが)
私も見つけられなかったのです〜!!
- さんしぇさん からの返信 2012/11/27 21:32:32
- RE: 気持ち良さそう!セーヌ川沿いのお散歩♪
- wizさま、いつも丹念にご覧頂いてありがとうございます。
最終日に至り、またしても追っかけ致しました。^^
例によって、wizさんを参考にさせて頂いたんですよ〜。
> ポンピドー橋というのは、サン・ジェルマン・アン・レイへの
> RERが通る鉄道橋のひとつ南側の橋なんですね〜。
> サン・ジェルマン・アン・レイからRERでパリへ帰る時、列車の中から、
> サン・ジェルマン・アン・レイの高台が良く見えたのを思い出しました(*^^*)
> ターナーの「サン-ジェルマン-アン-レイ城の眺め」良かったです♪
川越しの遠景というのは文字通り、絵になりますね。
というか、画家諸士もそこらへんは見逃さないのですよね〜。^^
次回、城のテラスから俯瞰する機会を持ちたいと思いました。
> さんしぇさんの書かれた、?の現場、は私も見たけれど、
> なんだか面影がない感じでしたよね〜。
そうでしたね、現場に結びつかない場合は、なんとか辻褄
合わせようと・・。(笑)
?は、せめて絵画そのものを予習しとくべきでした、反省です。^^;
> それから、ビオマルシェでご購入のタルトはこちらで食さ
>れたのですね!
> 快晴の空の下、外で食べるのが美味しそうです(*^^)v
> 私がビオマルシェに行った時はこんなに動物いなかったですよ〜。
あの移動農園は、そういつもではないんでしょうか、和みました。
タルトはBIO野菜の底力か、と〜っても美味しかったですよ!
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