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1日目:5月13日(日)<br /> 前日になってやっとこさ荷造りを終えたのだが、愛用のRIMOWAは全く隙間もないくらいビチビチに詰まった状態になっていた。朝になっても大きい方のRIMOWAにするべきかずっと悩んでいた。大した問題でもないのだが、悩みだしたらきりがない。何度か両方のスーツケースに詰めてみては出し、詰めてみては出しを繰り返した。そして、よくよく考えた末、カップラーメンやらレンジでチンするご飯やらは向こうで消費してしまうので、その分帰りはスカスカになるだろうと考え、小さいRIMOWAで行くことにした。<br /> 11:30頃家を出て快速エアポート成田に乗り一路成田空港へ向かった。今回はプライベート旅行ということで、NEXは利用しなかったが、休日割引があるのでグリーン車で行くことにした。今更になって、乗り換えがないという事が以外に便利であることに気がついた。NEXと比べると40分くらい多くかかってしまうのだが、時間に余裕がある場合は、これで十分だと思った。<br /> 14:45頃成田空港に到着し、空港ロビーでエコノミーのカウンターに列をなす乗客を尻目に、ビジネスクラスのカウンターで待たずしてチェックインを完了した。元来貧乏症のためか、たまにビジネスに搭乗する際は、ついついエコノミーの客を意識して優越感に浸ってしまうのである。ビジネスクラスの快適さと引き換えに、己の器の小ささを痛感させられる一瞬でもある。<br /> 続いて手荷物検査、出国手続きを済ませゲート内に移動。DFSなどを物色した後、本屋にて旅行中の退屈しのぎのために「ルフィと白ひげ(信頼されるリーダーの条件)」というタイトルの本を買った。今後の仕事に役に立つかと思い買ってみたのだが、本当のところは、ドラッガーよりもだいぶハードルが低そうだったので、思わず手に取ってそのまま買ってみただけだった。<br /> 出発まで、まだ2時間近く時間があったので、ラウンジにて飛行機を眺めながら、ビール2杯、サンドイッチ、クラッカーなどを頂いた。<br /> その後、予定通り16:40頃搭乗開始となり、17:10定刻どおり新東京国際空港を出発した。しばらくすると、CAさんからウェルカムドリンクを勧められたのでシャンパンを頂いた。<br /> ちなみに、今回のビジネスクラスのシートは、去年だったか新しくなった、全席通路側が売りのスタッガートシートなるものである。フルフラットになるシートと、17インチタッチパネルスクリーン、iPODなどを接続できるUSB端子を備え、これまでのビジネスクラスを数段上回る快適さであった。期待していた以上の座り心地であった。もうエコノミーには戻れそうにない。<br /> 離陸後ほどなくして、夕食のメニューが配られたが、既に芋焼酎のロックを飲み始めていたこともあり、和食のコースをお願いすることにした。メインは鰆の春野菜の炊合せであった。芋焼酎に良く合い、酒もすすんだ。<br /> 食後は、梅酒のロックをチビチビ飲みながら、のんびり映画鑑賞と相成った。「ALWAYS3丁目の夕日’64」と「幸せのレシピ」を見た。特にコメントもないが、どちらも面白かった。その後仮眠をとり、起きた時には到着までおよそ2時間だった。CAさんが、軽食のラストオーダーとのことで案内に来てくれたが、起きてすぐということもあり、食欲もなかったので、コンソメスープだけをお願いした。まぁ、普通のコンソメスープで可もなく不可もなくという味だった。<br /> さてと、到着まであと少しだ。ロス到着後は乗り換えの時間があまりないので、(到着したらすぐに入国審査の列に並び…、荷物をピックアップして…、国際線ターミナル出口で荷物をドロップして…、ターミナル6に移動して…)と、頭の中で何度もシミュレーションしながら、「何とか次の離陸にまでは間に合うかな」と、自分に言い聞かせる。<br /> やがて機体は着陸態勢に入り、徐々に高度を下げながらロサンゼルスの街を低空で飛行し始めた。山の中腹にはテレビでよく見かけるHOLLYWOODの看板が見えた。ダウンタウンを抜け、ほぼ定刻通りにロサンゼルス国際空港に着陸した。が、着陸してからが長〜い長〜い。ターミナルの混雑からか、なかなかゲートまで辿り着かない。結局、25分遅れの11:15頃の到着となってしまった。しばらくしてドアが開き、ファーストクラスの乗客に続いて通路を小走りに入国審査に急いだ。外では地上係員が、遅延のために乗り換え時間が短くなった乗客向けに「エクスプレスパス」というあらゆる手続きを優先的に行ってくれるという、通行手形みたいな、水戸黄門の印篭のような、大変ありがたいお札を配っていたので、当然のことながら頂戴しておいた。<br /> 入国審査は想像していたよりも列が短く一瞬安堵した。先客は5組ほど、これならいけるかもと思っていた矢先、既に窓口で審査を受けていた何組かの中国人が質問攻めに合っており一向に入国させてもらえない様子だった。「家電製品買いに来たのか?」とか聞かれてんのかな。「何でもいいから、適当に答えて早く入れてもらえよ」とイライラは募る。<br /> 結局、他の窓口がサクサク動き、自分の番になって、目的と滞在日数だけを聞かれ、指紋採取も右手のみという大変あっさりした審査で、並んでから15分くらいで入国審査をパスすることができた。件の中国人はまだ質問攻めに合っていた。その後どうなったかは知らない。<br /> 入国審査をパスしたら次は手荷物検査である。ここも混む。入国審査に比べ窓口が少ないため、既に長蛇の列となっていた。しかしながら、ここで、伝家の宝刀、水戸黄門の印篭が最大限の威力を発揮したのである。一般の乗客とは違うレーンが用意されており、全く並ばずして荷物検査をパスすることができたのだ。結局1分もかからずパスできた。普通に並べば間違いなく30分コースだった。<br /> さらに歩を進め、国際線ターミナル出口で再度荷物をドロップし、国内線ターミナルには徒歩で移動した。フェニックスまでのフライトも成田でチェックインを終えていたので、そのまま手荷物検査を受けゲートインしたのはなんと11:50だった。到着から35分でここまで来れたのは奇跡的である。国際線の到着便が重ならなかったことや、印篭のおかげでもあるが、驚異的なスピードであった。国際線から国内線へのコネクティングタイムが最短で90分に設定されていることを考えても、二度とこの短時間での乗り換えはできないだろうと思われる。ありがたや黄門様。最初からツイている。いい旅になりそうだ。<br /> フェニックスへのフライトは、50人乗りほどの小さいジェット機で、搭乗口は国内線ターミナルの中でも一番端っこに位置していた。予定では12:16の搭乗開始とのことだったが、結局12:30頃に搭乗が始まった。小さい飛行機のため、乗客はあっという間に搭乗を完了し、定刻の12:54に出発した。疲れていたのか、離陸してすぐに眠りにつき着陸寸前まで眠り続けた。<br /> 14:30頃フェニックスにもほぼ定刻で到着した。荷物をピックアップしターミナルの外に出た。建物の外は真夏の暑さだった。強烈な日差しに、日焼け止め持ってこなかったのを少し、ほんの少しだけ後悔した。<br /> レンタカー会社が集まるビルまではシャトルバスが出ている。バス乗り場はすぐに分った。空港から10分ぐらい走ったところにビルはあり、目的のAVISレンタカーは一番手前にあった。並んでいる客はおらず、一番手前の空いているカウンターに行き、予約があることを告げた。日本で予約していたのはミドルサイズだったのだが、カウンターの兄ちゃんに大きいサイズへのアップグレードを勧められた。日本人の悪い癖なのか、言われるがまま「イエス、イエス」と答えていた。しばし端末を操作するカウンターの兄ちゃん。ほどなく、「取引条件や保険などの内容を確認して決済手続きをしろ」とのこと。「了解」と言って内容を確認するものの、金額が880ドルになっていることに気がついた。予約時は360ドルのものが、何でこんなに高くなっているのか理由を聞いたら、(少し考えれば当たり前の話ではあるのだが、)アップグレードは有償で、それに伴って保険も高くなるし、ついでに不要と思われるような保証もバンバン盛られていたためである。いらないものはいらないので、全て元に戻させた。結局、日本で予約した通りの条件で、ミドルサイズの車を360ドルでレンタルできた。気がついて良かった。油断も隙もない。<br /> また、手続きをしている間ずっと気になっていたのだが、カウンターの上に「Welcome! ○○○ Employee …(詳細忘れた)」というチラシがあった。もしや何か特典があるのかもしれないと思い、自分はその会社の従業員である事を伝えたのだが、「だから何?」と言わんばかりに一蹴された。まあいい、予定通りの金額で車を借りるのが目的なのだから多くは期待していない。<br /> 手続きを済ませ駐車場に向かうも指定の場所にアサインされた車がなかった。周りを見渡したがそれらしい車が全く見当たらない、仕方がないので、その辺にいたAVISの制服を着たモーガン・フリーマン風のおじさんに事情を説明したところ、「良くあることなので、別の車に変更してやるよ」と、その場で再度手続きして別の車に変更してくれた。KIAのOPTIMAという車だった。車好きの自分でも知らないメーカーだった。走ればいいだけなので、特に車種にこだわっていたわけではないのだが、せめてシボレーとかフォードとか、知ってる車だったらよかったのになー、と少しばかり思った。ついでに、モーガン・フリーマンに地図がないか聞いてみたら、丁寧にセドナまでの道のりを教えてくれた。「とりあえずインターステートハイウェイ(I-17)まで行けば、後は1本道だから何とかなるよ」とのこと。I-17までの道順を地図に書いてもらいいざ出発。時計は15:00を指していた。<br /> 駐車場を出て、教えてもらったとおりに2回交差点を曲がるとI-17に乗ることができた。後はひたすら高速ドライブだ。制限速度は75マイル。日本より幾分か早い制限速度だが、特に問題なく快適なドライブだった。市街地で4車線だった道路が、いつの間にか3車線になり、最後は2車線になっていた。車の数も次第にまばらになり、何一つ建物がない砂漠の真ん中を走っていた。<br /> 休憩を取らず運転し続けること約1時間半、179号の分岐の表示が現れた。ここで降りてセドナに向かう。<br /> 179号は片側1車線の一般道である、にも関わらず、制限速度が55マイルだった。88kmの換算になる。こちらは相当早く感じた。対向車もビュンビュン来るし、気をつけながら端っこを走行した。ここからは40kmくらいの道のりなので30分もあれば到着できる見当である。<br /> しばらく走ると、最初にベルロックが顔を出した。「おおー、写真で見たのと同じや」一人で呟いていた。写真では分かりづらいが、本当に真っ赤だった。<br /> さらに行くと、建物が密集してきて、その中にツーリストセンターの看板を発見した。車を駐車場に滑り込ませ、カウンターにいたお兄さんに宿泊するホテル「Best Western Plus INN of SEDONA」の場所を聞いた。今回も丁寧に教えていただき、地図に印をつけてもらった。<br /> おかげさまでホテルはすぐに分かった。駐車場に車を止めフロントに向かった。受付には、30歳くらいだろうか、キャンディキャンディのような髪型のお姉さんがおり、笑顔でチェックインの手続きをしてくれた。車で来たのかと聞かれて、そうだと答えた。車種とナンバーを聞かれたが、車種何だったかな?と返答に困っていると、「TOYOTA?NISSAN?」と語りかけてくる。「いや、日本車じゃない、アメ車かな?良く分からないんだよね」と答えると、キーを見せろってことで、レンタカーのキーを差し出した。何のことはない、キーにぶら下がっているタグに、車種名とナンバーがしっかり刻印されていた。<br /> チェックインを済ませ、晩飯の買い出しのため再度車で外出した。適当に流してりゃ何かあるだろうと思ってアテもなく出てきてしまったが、すぐにスーパーを発見することができた。オーガニックフードを扱う「ニューフロンティア」というこのあたりでは有名なスーパーらしい。<br />店内をくまなく見て回ったが、特に食べたいものも見つからなかったので、トレッキングに常備するためのミネラルウォーター500mlボトル6本と今晩のおつまみにポテトチップスを購入した。ビールが欲しかったがアルコール類は見当たらなかった。<br /> 店を出て酒屋を探してしばらく車を走らせていたら、またまたすぐに発見できた。何も考えず6本セットになっていたミラーライトの350ml瓶と、カップラーメン用のミネラルウォーター2Lボトルを購入した。1セント端数が出た分は店主がサービスしてくれた。サンキュー。<br /> 部屋に戻り、サンセットを鑑賞しながらビールでも飲むかな、と思いきや栓抜きが見当たらない。「あー、缶にしておけばよかった…」と後悔しても始まらない。昔のように歯で開けようとしたところ、これが堅いのなんのって、びくともしない。このまま続けたら歯が欠けると思って素直に諦めてフロントに向かった。<br /> フロントで再びキャンディキャンディに、ボトルのふたを開ける仕草を交えながら栓抜きが欲しいことを説明していたら、すぐに理解してもらえたようで、ホテルのロゴ入りの栓抜きを貸してくれた。栓抜きって英語でなんて言うのか良く分からなかったが、キャンディキャンディはボトルオープナーって言っていた。あっ、そのまんまなのね。ひとつ勉強になった。<br /> このホテルは、部屋の前が共有のテラスになっており、いくつかのテーブルセットが置かれていた。そのうちの一つに陣取りポテチを食べながらビールを飲んだのだが、このポテチがマズいのなんのって。「よーこんなもん作っとるなー」と感心してしまった。アメリカ人の味覚ってホントに不思議。結局食べきることができず、半分以上捨てる羽目になった。食べ物を粗末にして申し訳ないのだが、罰ゲームでもないので完食は諦めた。しかしながら、絶景とサンセットを肴に飲んだビールは大変美味であった。<br /> 日没後やることもないので、カップ麺と、レンジでチンするご飯を強引にお湯で温めて、今日のディナーとした。明日は早朝から行動開始予定であるため、早々にベッドに入って眠りに着いた。不思議とあっさり眠りにつくことができた。

おっさんの勤続20周年記念セドナ一人旅(1日目)

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2012/05/13 - 2012/05/19

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7

ラロッカ

ラロッカさん

1日目:5月13日(日)
 前日になってやっとこさ荷造りを終えたのだが、愛用のRIMOWAは全く隙間もないくらいビチビチに詰まった状態になっていた。朝になっても大きい方のRIMOWAにするべきかずっと悩んでいた。大した問題でもないのだが、悩みだしたらきりがない。何度か両方のスーツケースに詰めてみては出し、詰めてみては出しを繰り返した。そして、よくよく考えた末、カップラーメンやらレンジでチンするご飯やらは向こうで消費してしまうので、その分帰りはスカスカになるだろうと考え、小さいRIMOWAで行くことにした。
 11:30頃家を出て快速エアポート成田に乗り一路成田空港へ向かった。今回はプライベート旅行ということで、NEXは利用しなかったが、休日割引があるのでグリーン車で行くことにした。今更になって、乗り換えがないという事が以外に便利であることに気がついた。NEXと比べると40分くらい多くかかってしまうのだが、時間に余裕がある場合は、これで十分だと思った。
 14:45頃成田空港に到着し、空港ロビーでエコノミーのカウンターに列をなす乗客を尻目に、ビジネスクラスのカウンターで待たずしてチェックインを完了した。元来貧乏症のためか、たまにビジネスに搭乗する際は、ついついエコノミーの客を意識して優越感に浸ってしまうのである。ビジネスクラスの快適さと引き換えに、己の器の小ささを痛感させられる一瞬でもある。
 続いて手荷物検査、出国手続きを済ませゲート内に移動。DFSなどを物色した後、本屋にて旅行中の退屈しのぎのために「ルフィと白ひげ(信頼されるリーダーの条件)」というタイトルの本を買った。今後の仕事に役に立つかと思い買ってみたのだが、本当のところは、ドラッガーよりもだいぶハードルが低そうだったので、思わず手に取ってそのまま買ってみただけだった。
 出発まで、まだ2時間近く時間があったので、ラウンジにて飛行機を眺めながら、ビール2杯、サンドイッチ、クラッカーなどを頂いた。
 その後、予定通り16:40頃搭乗開始となり、17:10定刻どおり新東京国際空港を出発した。しばらくすると、CAさんからウェルカムドリンクを勧められたのでシャンパンを頂いた。
 ちなみに、今回のビジネスクラスのシートは、去年だったか新しくなった、全席通路側が売りのスタッガートシートなるものである。フルフラットになるシートと、17インチタッチパネルスクリーン、iPODなどを接続できるUSB端子を備え、これまでのビジネスクラスを数段上回る快適さであった。期待していた以上の座り心地であった。もうエコノミーには戻れそうにない。
 離陸後ほどなくして、夕食のメニューが配られたが、既に芋焼酎のロックを飲み始めていたこともあり、和食のコースをお願いすることにした。メインは鰆の春野菜の炊合せであった。芋焼酎に良く合い、酒もすすんだ。
 食後は、梅酒のロックをチビチビ飲みながら、のんびり映画鑑賞と相成った。「ALWAYS3丁目の夕日’64」と「幸せのレシピ」を見た。特にコメントもないが、どちらも面白かった。その後仮眠をとり、起きた時には到着までおよそ2時間だった。CAさんが、軽食のラストオーダーとのことで案内に来てくれたが、起きてすぐということもあり、食欲もなかったので、コンソメスープだけをお願いした。まぁ、普通のコンソメスープで可もなく不可もなくという味だった。
 さてと、到着まであと少しだ。ロス到着後は乗り換えの時間があまりないので、(到着したらすぐに入国審査の列に並び…、荷物をピックアップして…、国際線ターミナル出口で荷物をドロップして…、ターミナル6に移動して…)と、頭の中で何度もシミュレーションしながら、「何とか次の離陸にまでは間に合うかな」と、自分に言い聞かせる。
 やがて機体は着陸態勢に入り、徐々に高度を下げながらロサンゼルスの街を低空で飛行し始めた。山の中腹にはテレビでよく見かけるHOLLYWOODの看板が見えた。ダウンタウンを抜け、ほぼ定刻通りにロサンゼルス国際空港に着陸した。が、着陸してからが長〜い長〜い。ターミナルの混雑からか、なかなかゲートまで辿り着かない。結局、25分遅れの11:15頃の到着となってしまった。しばらくしてドアが開き、ファーストクラスの乗客に続いて通路を小走りに入国審査に急いだ。外では地上係員が、遅延のために乗り換え時間が短くなった乗客向けに「エクスプレスパス」というあらゆる手続きを優先的に行ってくれるという、通行手形みたいな、水戸黄門の印篭のような、大変ありがたいお札を配っていたので、当然のことながら頂戴しておいた。
 入国審査は想像していたよりも列が短く一瞬安堵した。先客は5組ほど、これならいけるかもと思っていた矢先、既に窓口で審査を受けていた何組かの中国人が質問攻めに合っており一向に入国させてもらえない様子だった。「家電製品買いに来たのか?」とか聞かれてんのかな。「何でもいいから、適当に答えて早く入れてもらえよ」とイライラは募る。
 結局、他の窓口がサクサク動き、自分の番になって、目的と滞在日数だけを聞かれ、指紋採取も右手のみという大変あっさりした審査で、並んでから15分くらいで入国審査をパスすることができた。件の中国人はまだ質問攻めに合っていた。その後どうなったかは知らない。
 入国審査をパスしたら次は手荷物検査である。ここも混む。入国審査に比べ窓口が少ないため、既に長蛇の列となっていた。しかしながら、ここで、伝家の宝刀、水戸黄門の印篭が最大限の威力を発揮したのである。一般の乗客とは違うレーンが用意されており、全く並ばずして荷物検査をパスすることができたのだ。結局1分もかからずパスできた。普通に並べば間違いなく30分コースだった。
 さらに歩を進め、国際線ターミナル出口で再度荷物をドロップし、国内線ターミナルには徒歩で移動した。フェニックスまでのフライトも成田でチェックインを終えていたので、そのまま手荷物検査を受けゲートインしたのはなんと11:50だった。到着から35分でここまで来れたのは奇跡的である。国際線の到着便が重ならなかったことや、印篭のおかげでもあるが、驚異的なスピードであった。国際線から国内線へのコネクティングタイムが最短で90分に設定されていることを考えても、二度とこの短時間での乗り換えはできないだろうと思われる。ありがたや黄門様。最初からツイている。いい旅になりそうだ。
 フェニックスへのフライトは、50人乗りほどの小さいジェット機で、搭乗口は国内線ターミナルの中でも一番端っこに位置していた。予定では12:16の搭乗開始とのことだったが、結局12:30頃に搭乗が始まった。小さい飛行機のため、乗客はあっという間に搭乗を完了し、定刻の12:54に出発した。疲れていたのか、離陸してすぐに眠りにつき着陸寸前まで眠り続けた。
 14:30頃フェニックスにもほぼ定刻で到着した。荷物をピックアップしターミナルの外に出た。建物の外は真夏の暑さだった。強烈な日差しに、日焼け止め持ってこなかったのを少し、ほんの少しだけ後悔した。
 レンタカー会社が集まるビルまではシャトルバスが出ている。バス乗り場はすぐに分った。空港から10分ぐらい走ったところにビルはあり、目的のAVISレンタカーは一番手前にあった。並んでいる客はおらず、一番手前の空いているカウンターに行き、予約があることを告げた。日本で予約していたのはミドルサイズだったのだが、カウンターの兄ちゃんに大きいサイズへのアップグレードを勧められた。日本人の悪い癖なのか、言われるがまま「イエス、イエス」と答えていた。しばし端末を操作するカウンターの兄ちゃん。ほどなく、「取引条件や保険などの内容を確認して決済手続きをしろ」とのこと。「了解」と言って内容を確認するものの、金額が880ドルになっていることに気がついた。予約時は360ドルのものが、何でこんなに高くなっているのか理由を聞いたら、(少し考えれば当たり前の話ではあるのだが、)アップグレードは有償で、それに伴って保険も高くなるし、ついでに不要と思われるような保証もバンバン盛られていたためである。いらないものはいらないので、全て元に戻させた。結局、日本で予約した通りの条件で、ミドルサイズの車を360ドルでレンタルできた。気がついて良かった。油断も隙もない。
 また、手続きをしている間ずっと気になっていたのだが、カウンターの上に「Welcome! ○○○ Employee …(詳細忘れた)」というチラシがあった。もしや何か特典があるのかもしれないと思い、自分はその会社の従業員である事を伝えたのだが、「だから何?」と言わんばかりに一蹴された。まあいい、予定通りの金額で車を借りるのが目的なのだから多くは期待していない。
 手続きを済ませ駐車場に向かうも指定の場所にアサインされた車がなかった。周りを見渡したがそれらしい車が全く見当たらない、仕方がないので、その辺にいたAVISの制服を着たモーガン・フリーマン風のおじさんに事情を説明したところ、「良くあることなので、別の車に変更してやるよ」と、その場で再度手続きして別の車に変更してくれた。KIAのOPTIMAという車だった。車好きの自分でも知らないメーカーだった。走ればいいだけなので、特に車種にこだわっていたわけではないのだが、せめてシボレーとかフォードとか、知ってる車だったらよかったのになー、と少しばかり思った。ついでに、モーガン・フリーマンに地図がないか聞いてみたら、丁寧にセドナまでの道のりを教えてくれた。「とりあえずインターステートハイウェイ(I-17)まで行けば、後は1本道だから何とかなるよ」とのこと。I-17までの道順を地図に書いてもらいいざ出発。時計は15:00を指していた。
 駐車場を出て、教えてもらったとおりに2回交差点を曲がるとI-17に乗ることができた。後はひたすら高速ドライブだ。制限速度は75マイル。日本より幾分か早い制限速度だが、特に問題なく快適なドライブだった。市街地で4車線だった道路が、いつの間にか3車線になり、最後は2車線になっていた。車の数も次第にまばらになり、何一つ建物がない砂漠の真ん中を走っていた。
 休憩を取らず運転し続けること約1時間半、179号の分岐の表示が現れた。ここで降りてセドナに向かう。
 179号は片側1車線の一般道である、にも関わらず、制限速度が55マイルだった。88kmの換算になる。こちらは相当早く感じた。対向車もビュンビュン来るし、気をつけながら端っこを走行した。ここからは40kmくらいの道のりなので30分もあれば到着できる見当である。
 しばらく走ると、最初にベルロックが顔を出した。「おおー、写真で見たのと同じや」一人で呟いていた。写真では分かりづらいが、本当に真っ赤だった。
 さらに行くと、建物が密集してきて、その中にツーリストセンターの看板を発見した。車を駐車場に滑り込ませ、カウンターにいたお兄さんに宿泊するホテル「Best Western Plus INN of SEDONA」の場所を聞いた。今回も丁寧に教えていただき、地図に印をつけてもらった。
 おかげさまでホテルはすぐに分かった。駐車場に車を止めフロントに向かった。受付には、30歳くらいだろうか、キャンディキャンディのような髪型のお姉さんがおり、笑顔でチェックインの手続きをしてくれた。車で来たのかと聞かれて、そうだと答えた。車種とナンバーを聞かれたが、車種何だったかな?と返答に困っていると、「TOYOTA?NISSAN?」と語りかけてくる。「いや、日本車じゃない、アメ車かな?良く分からないんだよね」と答えると、キーを見せろってことで、レンタカーのキーを差し出した。何のことはない、キーにぶら下がっているタグに、車種名とナンバーがしっかり刻印されていた。
 チェックインを済ませ、晩飯の買い出しのため再度車で外出した。適当に流してりゃ何かあるだろうと思ってアテもなく出てきてしまったが、すぐにスーパーを発見することができた。オーガニックフードを扱う「ニューフロンティア」というこのあたりでは有名なスーパーらしい。
店内をくまなく見て回ったが、特に食べたいものも見つからなかったので、トレッキングに常備するためのミネラルウォーター500mlボトル6本と今晩のおつまみにポテトチップスを購入した。ビールが欲しかったがアルコール類は見当たらなかった。
 店を出て酒屋を探してしばらく車を走らせていたら、またまたすぐに発見できた。何も考えず6本セットになっていたミラーライトの350ml瓶と、カップラーメン用のミネラルウォーター2Lボトルを購入した。1セント端数が出た分は店主がサービスしてくれた。サンキュー。
 部屋に戻り、サンセットを鑑賞しながらビールでも飲むかな、と思いきや栓抜きが見当たらない。「あー、缶にしておけばよかった…」と後悔しても始まらない。昔のように歯で開けようとしたところ、これが堅いのなんのって、びくともしない。このまま続けたら歯が欠けると思って素直に諦めてフロントに向かった。
 フロントで再びキャンディキャンディに、ボトルのふたを開ける仕草を交えながら栓抜きが欲しいことを説明していたら、すぐに理解してもらえたようで、ホテルのロゴ入りの栓抜きを貸してくれた。栓抜きって英語でなんて言うのか良く分からなかったが、キャンディキャンディはボトルオープナーって言っていた。あっ、そのまんまなのね。ひとつ勉強になった。
 このホテルは、部屋の前が共有のテラスになっており、いくつかのテーブルセットが置かれていた。そのうちの一つに陣取りポテチを食べながらビールを飲んだのだが、このポテチがマズいのなんのって。「よーこんなもん作っとるなー」と感心してしまった。アメリカ人の味覚ってホントに不思議。結局食べきることができず、半分以上捨てる羽目になった。食べ物を粗末にして申し訳ないのだが、罰ゲームでもないので完食は諦めた。しかしながら、絶景とサンセットを肴に飲んだビールは大変美味であった。
 日没後やることもないので、カップ麺と、レンジでチンするご飯を強引にお湯で温めて、今日のディナーとした。明日は早朝から行動開始予定であるため、早々にベッドに入って眠りに着いた。不思議とあっさり眠りにつくことができた。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
ホテル
5.0
グルメ
2.0
ショッピング
4.0
交通
3.0
同行者
一人旅
一人あたり費用
25万円 - 30万円
交通手段
レンタカー
航空会社
ANA ユナイテッド航空
旅行の手配内容
個別手配
  • 成田のANAのラウンジ。とても好きな場所です。みんなの夢や希望をいっぱい詰めこんで離陸していく飛行機を見るのが好きです。

    成田のANAのラウンジ。とても好きな場所です。みんなの夢や希望をいっぱい詰めこんで離陸していく飛行機を見るのが好きです。

  • ロサンゼルス上空。厚い雲に覆われているように見えたが、市街地は嘘のように晴天だった。

    ロサンゼルス上空。厚い雲に覆われているように見えたが、市街地は嘘のように晴天だった。

  • フェニックス空港近くのレンタカービル。AVISは一番手前。オフシーズンなのか、時間帯なのか理由はよくわからないが、カウンターはガラガラだった。

    フェニックス空港近くのレンタカービル。AVISは一番手前。オフシーズンなのか、時間帯なのか理由はよくわからないが、カウンターはガラガラだった。

  • これから5日間お世話になるKIAのOPTIMA。5人乗の普通なセダン。2000?くらいと思われる非力な車だったが、クルーズコントロールをはじめ、USB接続可能なオーディオ、携帯電話とBluetooth接続可能なハンズフリー機能など、装備は充実。アメリカでは普通なのか?

    これから5日間お世話になるKIAのOPTIMA。5人乗の普通なセダン。2000?くらいと思われる非力な車だったが、クルーズコントロールをはじめ、USB接続可能なオーディオ、携帯電話とBluetooth接続可能なハンズフリー機能など、装備は充実。アメリカでは普通なのか?

  • I-17からセドナに向かう179号線への交差点です。

    I-17からセドナに向かう179号線への交差点です。

  • Best Western Plus INN of SEDONAからの眺め。

    Best Western Plus INN of SEDONAからの眺め。

  • ホテルからの眺め。どこも真っ赤な岩山である。

    ホテルからの眺め。どこも真っ赤な岩山である。

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