（古い記録）1988.1 初オンドルの韓国の冬

1988/01/02 - 1988/01/09

（フィルムのプリント写真を絶賛スキャン中）

冬休み。
じっくりフェリーの中を散策すると、韓国映画が観れる小さなホールや大浴場、ゲームセンターといった施設が揃っていた。
2等室の部屋は上海行の鑑真号と異なり、個室8人部屋でカーテン付き2段ベッドが備えらえれたプライバシーの守れる空間。でも始終室内は空調が悪く息苦しかったので、ガラガラのホールで韓国映画をずっと観ていた。
詳しく覚えてはいないけど、女性哀史系のかわいそうなドラマだったという記憶。
（※この当時の韓国映画はそうなのばっかり。韓流ドラマとはえらい違い）

上陸してから釜山、ソウルと所々で出会った日韓の女子大生と部屋をシェアしながらあちこち泊まり歩いた。その中には格式ある旅館として知られていた雲堂旅館へも。
今はその場所はないけれど、真冬極寒のソウルで旅館のぬくぬくオンドルに寝っ転がる貴重な体験をさせてもらえたもは良い思い出。

釜山ではYHで出会ったソウルから夜行列車で明け方やってきた韓国人の女子のすごい化けぶりを生ではじめて見たのもこの旅でのこと。目が2倍のサイズに変わるアイメイクの時間のかけ方に恐ろしさ（笑）を感じた。
日本人的にはちょっとびっくりな完璧なメイクとバックパックの組みあわせに若干違和感。

東京の美大生とは、ソウルのYH（当時駅三洞ととっても観光的にマイナーな江南にあった）から雲堂旅館までぶらぶら。
スケッチ旅行していた彼女には扶余の良さを教えてもらい、後年訪れるきっかけになる。


【スケジュール】
1月2日（土）大阪南港～[船中（オリンピア88）泊]
1月3日（日）～釜山[釜山泊]
1月4日（月）釜山[釜山泊]
1月5日（火）釜山＝慶州＝釜山[釜山泊]
1月6日（水）釜山＝ソウル[ソウル江南泊]
1月7日（木）ソウル[ソウル安国泊]
1月8日（金）ソウル[ソウル安国泊]
1月9日（土）ソウル（金浦空港）＜大韓航空（ソウルで購入）＞大阪（伊丹）

エリア ソウル(韓国)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス
• 旅行の手配内容: 個別手配

フェリーは撮影しておらず。

釜山に泊まりながら慶州日帰り。前回は釜山だけだったので遠出する。
まずは世界遺産になる前の仏国寺。
釜山はほどほどだったのが、慶州、しかも山がちのこのあたりはとんでもなく大雪。

仏国寺 寺院・教会

多宝塔。
写真見る限りは体が硬直してる…ね。

仏国寺 寺院・教会

大雄殿前に写りこんでる大粒の雪。
とっても湿っている雪で、髪が濡れてその後風邪気味に。

仏国寺 寺院・教会

このときが初仏国寺。
国宝のこの階段も積雪。

仏国寺 寺院・教会

こんな日でも観光してる人がいたので、記念写真。

ダッフルコートに足元は釜山で買ったリーボック。
デニムの下にはタイツはいても、ぶるぶる。

だいたい雪が積もってる場所に行くのは生まれてはじめてなので、寒冷地の雪対策服装なんて知識なし。

平地の冬用じゃだめなのね。
上海旅行で買ったダウン持ってくればよかったと後悔。

仏国寺 寺院・教会

釜山のユースでだらだら過ごし、ソウルへ向かう。

泊まりは駅三洞駅近所にあった半島ユースホステル。（今はもうない）
明洞の栄養参鶏湯で初めてのサムゲタン。
このお店はその後長いリピートとなる。
ユースの部屋にて同室の日本人美大生さんと。

この当時、韓国をひとりで旅行する若い女性はとっても珍しかったので意気投合。
日本の古墳時代から奈良時代に見られる出土品や仏像の研究をしてるとかで、「田舎もいいよ」とすすめられた。

ユースを1泊で出て、同室彼女さんと一緒に外国人に解放された韓式旅館として有名だった雲堂旅館（ウンダンヨグヮン）へ。

外国人にとっても人気の旅館で、空いてるかどうか不安だったものの、小さな部屋確保。
旅館のお庭。（メインの中庭は別にあった）

ソウルでは雪は積もっていなかったけど、身を切る寒さ。
オンドルのある旅館はほんとあったかくて、ユースから移動してよかったと思う。

しかも濡れたコートも早く乾くし。

部屋の韓国家具の鏡と調度品も韓国民芸品が並ぶ旅館。
この旅館が廃業した後、素敵な韓式旅館は少なくなったなぁと思う。

今でいうと北村韓屋村のあるあたりに近い？
（地下鉄安國駅から雲泥洞へ5分程度、徳成女子高大の裏手あたり）

古い韓国の旅行記にときおり登場。
それらに掲載されている部屋の写真を見る限り、やっぱりちょっと狭い部屋だったかもね。
（しかも飛び込みで有名な韓国式朝定食は予約のみとのことで食べれなかったのが心残り。）

日比野克彦のHPにも雲堂旅館のくだりが。（1988年のイベント）
http://hibino.cc/exhibition/item_267.html

あっしが訪れた2ヵ月後に、中庭でパフォーマンスしてたのか。

雲泥洞の路地。

徳成女大・雲泥洞キャンパス 建造物

慶州の大雪と比べて、まったく雪なし。
でも身を切る寒さに凍えている最中。

徳成女大・雲泥洞キャンパス 建造物

光化門。
2013年現在とは位置が異なります。

光化門 史跡・遺跡

徳寿宮。
後ろの西洋式建築は石造殿。

徳寿宮 城・宮殿

世宗大王 銅像 モニュメント・記念碑

ここだけみると、沖縄のコザとほとんど違いがないというか…。
（コザはインド系住民が多いんだけど）

梨泰院 散歩・街歩き

まだ地下鉄がなかったころの梨泰院へ。
ソウルの町のど真ん中、竜山にUN米軍基地があり基地が返還されるまでその周辺には地下鉄が通ってなかった。

急に英語度がアップ。

梨泰院 散歩・街歩き

「実験劇場」にて。今でも活動している歴史ある劇団。
http://www.shilhum.co.kr/

大学路あたりには多くのアトリエがあり、小演劇活動が盛んに行われていると教えてもらっていたけど、舞台は言葉の問題があって結局観る機会がなかった…。

日本でも同時期、夢の遊眠社や第三舞台といった小劇場ブームがあったころ。


映画は字幕や雑誌の解説の助けで何とか訪れている。


余りフィルム持って行かなくて、ここで終了?。

大学路 散歩・街歩き

市庁舎のあたりで見かけた献血車。

400mlのみだった。
人生で200mlしかやったことなかったので、興味はあったけど躊躇。
（今では余裕で400mlをやってます）