アルメニア（１）エレバン 鐘の音に導かれ

2012/08/04 - 2012/08/14

何度も諦めかけては「いや、絶対に！」と挫けず叶えたコーカサスへの旅。隣り合う三つの個性的な国々を巡ります。まずはアルメニアから。

驚異の乗継10時間待ちを経て、疲労の絶頂で未明到着の首都エレバン。しかし夢見心地に響くのは近くの教会の鐘の音色…日曜礼拝です。世界で最初にキリスト教を国教にしたアルメニアを訪ねたからには。淡いフラミンゴピンクに彩られた石の都で、幸先の良い第一歩。

エリア エレヴァン(アルメニア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 3.5
• グルメ: 3.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 観光バス 徒歩
• 航空会社: JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配

ワンワールドにこだわったせいで乗継のモスクワで驚異の10時間待ち

くたびれ果ててチェックインしたアルメニア最初の宿で「！！」窓の向こうに教会が

少しウトウトしたら鐘の音色で目覚めました（※厳密に言えば日曜礼拝に訪ねてみたくて元気いっぱい飛び起きた）

教会の中は立錐の余地なし！爺ちゃん婆ちゃんも寝不足気味の若者もママに抱かれた赤ちゃんも肩を寄せ合いひたすらお祈りを

頭上から降る聖歌とオルガンの音色に包まれながらなんと祈りを捧げ続ける事２時間…さすがに周囲のアルメニア人も「何だか一緒に日本人が真似して祈っている」というおかしな事実に気付き笑顔で握手されたりハグされたり

真横の青年Harutと意気投合し「街を案内してあげるよ」シュノラカルチュン！（ありがとう）

毎週日曜は家からバスで街中までお祈りしに来るHarut

「ここもいい教会だから」とても小さくてとても穏やかな空気に満ちたSt.ZoravorChurchに

ここからやや過酷なコース→東京以上に厳しい日差しの下はじまった「像」巡り

エレバン市内では常に視界に数体みえる程しこたま巨大な彫像が立っています

トップバッターはアルメニアが誇る世界的作曲家ハチャトリアン先生

タイトル「相似形」（嘘）…同じようなビジュアルのご婦人方

タイトル「落ち込む人」（嘘）

こちらもアルメニアの誇る建築家タマニアン
この人が今のエレバンの街並みを作り上げたとな

階段上の建造物はカスカード

エスカレーターで延々上の方までのぼれます

各フロアにコメントし難い芸術作品が（美術展示スペースには有料の所もあるけど大半が無料）

最上階からはアルメニアの心の故郷アララト山（今はトルコ領）が望めるはずがガスって時折てっぺんが見えるだけ

「アララトは気高い山だから」そう簡単には姿を見せないと笑いつつも「見せてあげたかった」ひどく残念がってくれるHarut

「日曜は家族と昼ごはんだから」お別れの握手
偶然巡り合わせたおかしな旅人と仲良くしてくれて本当にありがとう

自由広場で見かけた二階建てバス

女子スタッフ「夜７時に発車するから来てね」僕「うん！」即答
この国の女子は総じて美人だらけ

歩いて南へ数分共和国広場
旧ソ連仕様といいますか広場のスケールがデカ過ぎる

そして何といってもこの淡いピンク色の石造りがアルメニア

新旧大半の建物が地元産の凝灰岩で積まれてモザイク状

開発中の新しい大通りだって同系色

薔薇からフラミンゴにサーモンにカラーチャートの桃色周辺のあらゆるピンクで彩られた首都エレバン

週末だけ現れる青空市場は共和国広場から東へ数分

衣類にＣＤ工芸品…食べ物以外の色んな物が並びます

コツコツ熱心な職人さんもいれば、

そうでもない人もいますが総じて客引きも無くのどかな市場

衣類絶賛販売中（≠洗濯物）

二階建てバスの時間

女子スタッフ「待ってわよ！」
僕「乗りに来るって約束したもの」
女子「ありがとう！学生さん？割引あるけど」

卒業してもう十数年たつのに…ちょっと嬉しくて思わず倍ほどチケット代を払いかける

日本語はないけど英語ドイツ語フランス語…各国語のイヤホンガイド付き

大改装工事中の青果市場を通り過ぎ、

暮れなずむ中アルメニア名物のコニャック工場の前を駆け抜け、

郊外に残る遺跡エレブニの麓も少々徐行しつつ通り過ぎる。

基本的にバスツアーは主だったスポットの前を駆け抜けていくだけで唯一停車したのはエレバン鉄道駅

駅前広場で馬に跨るのは間違いなく歴史上の偉い誰かの像なはずなのに、

翌日再訪したら地元キッズたちの憩いの場と化していました。

バスツアーは最後に丘へ登って「アルメニアの母」像の足元をかすめたら灯りのともり始めた市街地への帰途に

所要時間１時間半…終盤は飽きてお喋りに興じる方々やぐったりする方々

でもまぁ夕涼みしながら一気にエレバン周遊できて自分は程々満足

バスを降りたら共和国広場にダッシュ！

観光客だけでなく地元の人たちも大好きな噴水ショー開始

エレバンを称える歌に乗せて色とりどりの噴水が踊って飛び交う…消防出初式っぽい

成田を発って丸二日ほとんど寝ていないのにこのノープランで充実し過ぎたコーカサス初日

朝から真心こめてお祈りしてみるものです