2012/05/19 - 2012/05/19
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mas98765さん
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メルク修道院を見学します。
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前の旅行記から続きます。
10時43分、メルク修道院(Stift Melk)を見学します。世界的に有名なベネディクト派の修道院です。マリー・アントワネットがルイ16世のもとに嫁ぐ途中で泊まった場所としても知られています。ここが正門です。
(参考)周辺の地図
http://maps.google.co.jp/?ll=48.228232,15.331432&spn=0.004052,0.010568&t=m&z=17&brcurrent=3,0x0:0x0,1 -
中央にはローマ数字で1718年と書かれています。この正門が完成した年のようです。修道院はもっと古い歴史があり、11世紀頃設立されたようですが、現在見られるのは18世紀前半に建てられた建物のようです。
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左手と
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右手にはこのような像があります。どちらかが聖レオポルドで、どちらかが聖コロマンのようです。
なお、写真の説明は主に、現地で買った日本語版の「メルク修道院」のガイドブックを参考にさせていただきます。 -
正門をくぐると
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正面に「東ファサード」が見えます。
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左手はこんな感じで
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右手はこんな感じです。
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正面を抜けていきます。抜けるところは「ベネディクトの間」という2階建ての空間で、
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天井にはこのようなフレスコ画があります。聖ベネディクトが描かれています。この写真では小さくてわかりにくいですが、下の方にはローマ式神殿と十字架が立つ山が描かれています。
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向こうの方にドームが顔を出していて、外に出ると
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このような中庭に出ます。「高位聖職者の庭」といいます。実は台形をしていて、向こう側の幅は狭くなっていて、奥深く感じるようにできています。
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左手と
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右手はこんな感じで
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噴水もあります。
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ドームはこんな感じです。写真の下の方に見える青っぽい絵は、このサイズでは分かりにくいですが「賢さ」を表しています。この他にも、中庭を囲む別の3辺の真ん中には、「正義」「節度」「勇気」を題材にした絵が描かれています。
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左奥の入口を入ると
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左手に階段があって、
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このようになっています。「皇帝階段」といいます。正面には
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このような像があって「Constantia et fortitudine」(誠実さと勇気を持って)と書かれています。これは修道院に好意的だった皇帝カール6世のスローガンです。この踊り場で折り返し
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2階に上がります。
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11時ちょうど、この入口でヴァッハウ・チケットのメルク修道院入場券を正規の入場券で替えてくれました。先ほどの中庭で写真撮影を頼んだ中国人の3人組とたまたま一緒のタイミングで入ったため、わたしも一緒と勘違いされて、まとめて券を3人組の1人に渡されましたが、紳士的な人たちで静かに券を手渡してくれました。
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ここからまっすぐ皇帝回廊がのびていて、壁にはバーベンベルグ家とハプスブルグ家の歴代のオーストリアの統治者が描かれています。でも、普通はこの回廊をまっすぐ歩いていかずに左の部屋に入ります。
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ここには展示室が並んでいます。11の部屋に分かれていて、それぞれテーマがあるようです。この青い第1室は「聞け そして汝の心の耳を傾けよ」です。たまたま目に入ったところだけ写真に撮りました。
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聖ベネディクトの彫像がどこかにあるようですが、向こうに見えるのがそうでしょうか。
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修道院の戒律を記した中世の写本です。とても分かりやすい英語で解説をしている人がいて、うんうん頷いていたらその人もわたしの方ばかり見て丁寧に解説してくれたのですが、ふと気づくと西洋人の団体のガイドさんでした。一歩下がって他の人に場所を譲りながらも、ときどき盗み聞きさせていただきました(内容は結局忘れてしまいました)。主な展示品にはドイツ語と英語の解説が書かれています。
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緑色の第2室のテーマは「神と修道僧たちの家」です。
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これはメルク年代記です。1089年3月21日にベネディクト派の修道僧が迎え入れられたことが書かれています。
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これは、メルクの十字架の話が記された祭壇のようです。
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これは贈与証明の文書です。メルクは一連の敷地をレオポルド3世から贈与されたと書かれています。すでに所有地となっていた土地を合法化するため、このような記録を後の時代に「偽造」することが多かったようです。
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これは祭壇に描かれていた聖コロマンの像です。
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次の第3室のテーマは「上昇と下降を繰り返す歴史」です。
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これはウィーンの王宮にもあったストーブのようです。
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これは旅行用の聖務日課書です。
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ここには宗教改革についての展示があるようです。次の部屋の入口の両側に対照的な絵があります。左側の絵(この写真ですが斜めだし見てもわからないでしょう)は改革前のもので、僧院の院長や副院長が世俗的な様子なのに対し、右側の絵(団体さんがいたので写真に撮れませんでした)は改革後のもので、美徳が刻まれています。
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第4室のテーマは「生命の木」です。ここにはロマネスク期の木の十字架があります。もともとウィーン最古の教会にあったものです。
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第5室のテーマは「さて、鏡を覗いてみよう」です。美の世界を追及したバロックの感性を表しているようです。
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ここは鏡に囲まれた部屋です。記念撮影にはいいですが、顔出しせずに旅行ブログを書く人は注意が必要です。
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第6室のテーマは「地上の楽園」です。
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これは葬儀用の服のようです。
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この部屋にはベルトレト・ディートマイア修道院長の肖像があるようですが、これがそうでしょうか。
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次の第7室のテーマは「理性の名において」です。ヨーゼフ2世(マリア・テレジアの息子)の時代にオーストリアは啓蒙主義を迎え、バロックの派手な表現をやめて理性を重要視しました。
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これは節約タイプの棺のようです。
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第8室のテーマは「全面的な人間」です。ベネディクト派修道僧の活動を紹介する映像が流れているようです。
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続く第9室のテーマは「未来への道」です。ここには祭壇画が並んだ大きなついたてのようなもの(正式名称が分かりません)があります。
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拡大して2つだけ絵を見てみます。左側は「キリストの茨の戴冠」、右側は「エセ・ホモ」という祭壇画で、ともにヨルグ・ブロイという人が描きました。
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裏側にも絵が並んでいます。
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この部屋から次の部屋には直接行けなくて、一旦皇帝回廊に出ます。先ほど見た向こうの方からずっと続いています。歴代の統治者の肖像が並んでいますが、
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反対方向を見ると、ここで終わっています。斜めで分かりにくいですが、みなさんが撮影している最後の肖像画はレオポルド1世のようです。正面に見える廊下の端の入口を入ると
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第10室があります。ここのテーマは「至るところで神に称えあれ」と「丘の上の都市」の2つです。これは宝物を保管する箱のようです。
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「修復のために寄付をお願いします。ありがとうございます。」と書かれています。この箱は現在、寄付金を集める目的で使われているようです。
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第11室のテーマは「活動こそ生命の証し」です。メルク修道院の模型があります。向こう側に見えているのはヤコブ・プランタウアーという建築家の肖像です。この人が18世紀の初めに現在の建物を建築しました。
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右の奥に正門と中庭があって、右側面が今通ってきた展示室の部分です。左側の丸くなっているところにはこの後行きます。
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これはベルトルト・ディートマイア修道院長の肖像です。現在の建物を建てるときに施主だった人です。
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第11室を通り抜けると、このような部屋に出ます。これは「大理石の間」です。客間や祝賀用の食堂として使われていたようです。
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この位置で左手と
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右手を見るとこんな感じです。
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床の真ん中の格子の下には温風ヒーターが収まっているそうです。
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天井のフレスコ画は、空の部分と建物の部分とを別の人が描きました。アテナ(理知的な節度の象徴)とヘラクレス(権威の象徴)の姿があります。
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建物は、壁の延長のような形で描かれています。
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部屋の反対側から振り返ると、こんな感じです。
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メルク市街側の窓です。
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窓越しに修道院の塔が見えます。
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大理石の間を出ます。
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すると、バルコニーに出ます。先ほどの模型で丸くなっていた部分です。現在11時37分。
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周囲の景色が見渡せます。ここに見えているのはドナウ川の支流のメルク川です。ヴァッハウ渓谷の遊覧船の乗り場は、この川に沿って右手前に歩いていき、ドナウ川に出る手前にあります。この話は後ほど別の旅行記で書きます。
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ここに見えるのは、マリア・ヒンメルファールト教会です。実は、先ほどメルク駅から修道院に向かう途中にあったのですが、特に写真に撮りませんでした。
(参考)この教会についてのWikipediaのページ
http://de.wikipedia.org/wiki/Mari%C3%A4-Himmelfahrt-Kirche_(Melk) -
向こうの方に見える大きな川がドナウ川ですね。
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ここで反対側を眺めると、教会のファサードがあって、塔がそびえています。
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中央は「復活したキリスト」の像です。
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建物で囲まれた中庭を見下ろします。「コロマンの庭」というらしいです。
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バルコニーを先に進むと図書館があります。
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この中は残念ながら撮影禁止です。たくさんの古い本が綺麗に並んでいて、天井のフレスコ画も素晴らしいです。
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図書館を抜けると階段があって、下りていくと
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教会内部に出ます。
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左手と
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右手を眺めるとこんな感じです。
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正面に主祭壇があります。
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身廊の天井にはロットマイヤ作のフレスコ画があります。
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中央の人は聖ベネディクトです。
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ドームのところにもロットマイヤ作のフレスコ画があります。
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左手に復活したキリストの姿があります。
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左右の祭壇を片っ端から見ていきます。英語の説明板をもとに名前だけ書きます。これはSt.Nicolasの祭壇です。
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この祭壇の説明を写真に撮っていませんでした。
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St.Michaelの祭壇です。ここには聖人がまつられています。説明板によると1722年にここに運ばれたようですが、誰なのかよく分かっていなくて、クレメンスと呼ばれているそうです。
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Epiphanyの祭壇です。The Epiphanyとは、公現祭(東方3博士がベツレヘムを訪れたのを記念する1月6日の祭日)のことですね。
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これはSt.Sebastianの祭壇です。
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これは、St.John the Baptistの祭壇です。この後、12時のミサの時間となって撮影禁止となりました。
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外に出ると、先ほど見下ろしたコロマンの庭に出ます。向こう側に見えるのがバルコニーです。
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バルコニーの下側から向こうの景色が眺められます。
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教会の塔がそびえています。傍らにベンチがあったのでカメラをのせて記念写真を撮ろうとすると、横の方に座っていた年配の男性がドイツ語で喋りかけてきて、カメラを置いてはダメだと怒られたのかと思ってよく聞いてみたらそうではなく、この辺に置いたらどうだと言っていました。そこで思い切って「よろしければ写真を撮っていただけませんか。ここを押すだけです。」と言うと、タバコを吸って休まれていたにもかかわらず快く引き受けて下さいました。ドイツ語で話しかけられたのは今回の旅行でこれが初めてでした。もう少し複雑なことが話せるはずなのですが、ずっと喋ってこなかったので何を喋っていいかも思いつかず、お礼を言って立ち去りました。今回の旅行は語学の練習という意味では全くダメでした。
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復活したキリストの像です。
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中庭を出て
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帰ります。正門を出た後、ラートハウス広場に向かって下りていく所のこの写真を撮った時点で12時26分。次はヴァッハウ渓谷を遊覧船で下ります。次の旅行記に続きます。
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