再訪ラダック～ヌブラにするか、パンゴンツォにするか～

2011/09/10 - 2011/09/16

11年9月にラダックを再訪しました。
今回はツマも一緒だったため、トレッキングなどは無理。ということで、タクシーをチャーターしたドライブ中心ということはすぐに決まりましたが、限られた有給休暇の日程で、パンゴンツォかヌブラ渓谷のどちらに行くか、非常に悩みました。

同じような悩みを持つサラリーマンは多いと思いますので、どのように旅程を組むのか、個人的な感想を記録します。
何らかの御参考になれば幸いです。

エリア その他の都市(インド)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦
• 一人あたり費用: 10万円 - 15万円
• 旅行の手配内容: 個別手配

【ヌブラ】
ヌブラの魅力は、世界一高い自動車道の峠であるカルドゥン・ラ越えと、ヌブラ渓谷の、渓谷というにはあまりに茫洋とした眺め、さらには印パ国境地帯という「世界の果てに来た」感慨を抱けるということでしょうか。

レーからカルドゥン・ラまでは山肌につけられた九十九折の道をひたすら登っていくのですが、峠からヌブラまでは、深い渓谷と小さな集落が織り成す風景が印象的な道です。

9月のレーの町は、まだ半袖でもＯＫでしたが、カルドゥン・ラは一面の雪景色でした。

写真はカルドゥン・ラから見たヌブラ側方面です。ちなみに、この道は一義的には軍用道路で、コンデションが相当悪いのに加え、軍隊のコンボイが通ると数時間通行止めになったりします。そのため、距離から想定されるよりも多くの時間がかかることを覚悟したほうがいいでしょう。

旅行社のツアーでは２泊３日を推奨されますが、我々は１泊２日（フンダル泊）で回りました。
若干、慌しかったのは否めませんが、十分楽しめました。

【パンゴンツォ】
他の方の旅行記もたくさんあるので詳しくは省きますが、シャクティ谷のおとぎ話に出てくるような村々の風景や、標高が上がるにつれて白い山々が見えてくることなど、チャン・ラ（峠）までの眺めは本当に素晴らしいの一言です。また、パンゴンツォの不思議なほど深いブルーは見たことがない美しさです。

比較的、道もよいのでレーからの日帰りも無理ではありません。

しかし、私としてはパンゴンツォの湖畔に１泊することを強くお勧めします。

斜面に斑紋を描いた月面のような山々や、空の色を映して時間ごとに色を変える湖を眺めていると、現実の世界だとは思えなくなります。早朝の景色も筆舌を尽くしがたい眺めです。湖畔のスパンミック村で民泊できます。（写真の下方に写っている建物が我々が泊まった宿です）

けっこう吹っかけてくるので、素朴な人だろうという思い込みは厳禁（笑）。ちゃんと値切ってください。水は小川の水なので、飲料水と、軽食は持っていったほうがいいでしょう。

このほか、設備が整ったツーリストキャンプがあるほか、設備の整った宿泊施設も建設中でした。

パンゴンツォに行く場合は、見どころが多い上ラダック地方を通るので、朝にパンゴンツォを出れば、帰りにティクセ、ヘミス、それに左の写真のチェムレなどといった名刹のゴンパを巡ることもできます。（追加料金をとられる可能性もあります）

【個人的な日程案】
高度順応が必要ですので、レー到着日は休息、２日目はアルチ・ゴンパなどの観光で、5000メートルの峠を越えるのは早くても３日目でしょう。
その後は・・
残日数が２日：パンゴンツォ１泊２日
残日数が４日：１泊２日のパンゴンツォ＋１泊２日のヌブラ
というのがお勧めでしょうか。なお、パンゴンツォで宿泊する場合、宿泊地の標高が4000メートルを超えるので、高山病に注意が必要です。行きのチャン・ラ越えで頭痛がするようでしたら、日帰りにするのも手かもしれません。

なお、２日目にラマユルまで１泊２日で出かけるのもお勧めです。
いずれにせよ、あまり慌しい旅はラダックには向きません。

なお、９月はラダックフェスティバルが開催されていました。
チャム（仮面舞踊）がレーの町でも見られるほか、世界一標高が高い場所でのポロの大会なども開催され、地元のラダックの人たちと一緒に楽しめますよ。

なお、前回訪問したときに比べ、ホテルやゲストハウスがやたらと増えていたのが印象的でした。
でも映画「幸せの経済学」で言われているほど、まだ俗化はしてません。ぜひともラダックを訪れることをお勧めします。