2007/08/26 - 2007/08/30
658位(同エリア2183件中)
さんしぇさん
香水の街Grasseグラースで、マイ香水を作って参りました。
ニースからグラースへはバスで、そこからスタジオへは
タクシーの予定で動きました。
2日目
・グラ−スへ
・ガリマール社で香水作り
・ニースの海辺
・ホテルのプールで
・ホテルのディナー
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- 友人
- 交通手段
- 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ニース北東のグラースの街、もともと手袋などの皮革
製品工業で繁栄し、そののち手袋のケモノ臭対策に
香水をつける要から、香水および花づくりの街として
発達したのだそうです。
市内には数多の香水製造社がありますが、フラゴナール、
ガリマール、モリナールの三社が御三家のような存在
とか。
このうち、日本語コースの個人を受け入れてくれたのが、
ガリマール社でした。
あらかじめ今日か明日の調香体験コースの希望を打診
すると、今日の10h〜を指定されました。
まずここヴィルフランシュから100番バスでニースへ、
乗り換えて500番でグラースへ、そしてタクシーで
現地スタジオ入りのつもりでいます。
当初、7h過ぎのバスで行けば丁度良いと踏んだの
ですが、頃は日本で言うところのラッシュアワーでも
あり、用心にもう一本早い便で出かけることにしました。
それが、道中どこにもラッシュのらの字もなく、至極
快調に見積もりの1時間半を大きく短縮。
1時間少々でここグラースのターミナルに着いて
しまいました。
料金は我々の持つ“7日間パス”に加えてニース⇔
グラ−ス、1時間が何と、1.30ユーロ(¥200)
でした。 -
さて、ここからの足ですが見渡せどタクシーの影も
無く、バス運転手にタクシー乗り場を聞こうと、
目的地の「ガリマール社」の名前を出したのが
良かった、それを聞きとがめたバス待ちのさる
マダムが、ガリマールならこっちよ、と声を掛けて
くれたのです。
こっち?
「このバスよ、これ(600番)で行ってQuatre
chemins(4つの道)で降りるの。」
奇しくもそのガ社にお勤めのマダムの、9h前の
出勤時間に丁度居合わせたのでした。
合間にインフォメーションで時刻表も貰い、見ると
降車停まで割にすぐのようです。
そして、ものの10分程で到着、降りてすぐが
件のスタジオ。
マダムには親切にして頂き感謝申し上げました。 -
スタジオの扉をくぐると小さなショップと背中合わせに、
調香室があるのが見て取れます。
その中を白衣の数人が準備に余念がありません。
やがて名前を呼ばれ、受講料39ユーロ/1人を
収めるとまもなく、きれいな日本語が出迎えて
くれました。
フィンランド出身のキリスティンさん(以後キリスさん)。
胸もとの名札には使用可能言語がずらり、お国の
フィンランドはじめ、ノルウェー、仏はむろんの事、
英独伊そして日!
この方の指導の許、いよいよこれから香りとの出会い
です。 -
オルガンと言われる調香台。
エッセンスの入った小瓶が並びます。
香りのハーモニーを醸します。
我々、それぞれ一卓づつを与えられ、まずは香りの
簡単なレクチャーから。
パルファン、オー・ド・パルファン、オー・ド・トワレ、
オー・デ・コロンの順に濃度が希薄に。
残香時間に沿って、ベース、ミドル、トップの3つの
ノート(香り)に分類するのだそうで、最も残香の長い
ベースノートから調香を始める事。
また、小瓶のそれぞれはざっと100種類のエッセンス
で成り立っていて、我々が調香を終えた時には、結果と
して15種類ほどの小瓶を混合する事になるので、×
100で1500種のエッセンスの混合液を手にする事
になるんだそうです。
さて、まずテストと称し、それぞれにキリスさんから
9本のサンプルを与えられ、ここから“好み”の3本を
選ぶよう言われます。
これで、個々の香りの傾向がわかるのだそうです。 -
友は3本とも果物系、同じく3本ともお花系が私。
その傾向に沿って、キリスさん、オルガンから選び
取った8〜10本の香りの小瓶を卓上に並べ、
言われます。
「ここから、あなたの好きな香りを3本選んで、
用紙にそれぞれの名前を書き取って下さい。」
これが簡単そうでなかなか決まらない。 -
好き、嫌い、にまず分別。
とは思えど、その“嫌い”がさほどないのです。
それはそうでしょう、どの香りも、香水つくりのエッ
センスとして実際使われているもの
ばかりです。不快な匂いが使われるはずもありません。
こうなると、“好き”に加え“面白い”や“馴染み”
など、自分なりに選択の間口を拡げて、しかもなる
べく第一印象で選び取るようにして行きます。
そこでキリスさん、選んだ香りを一つ一つ説明して
くれます。
私は、まずライラック、これは納得。
次が“琥珀”・・ってあの樹脂の?香りなんて
あったの?
で、最後がなんと“マッコウクジラ”の何やら!
何なのかは説明なし。
面白いと思って選んだモノがクジラとは・・。
で、キリスさん、目分量で(鼻分量?)3つそれ
ぞれに数字を書き込んでいきます。
例えば、ライラックは15、クジラが10とか。 -
次にシリンダーの目盛りに合わせ、数字通り15ml、
次に10mlと次々と加えていきます。
やがてこの時点で、40ml、総量
100mlの“オー・ド・パルファン”になるそう
なので、このベースの容量だけで半ば近くを占める
訳です。
いかにベースが大切かってことでしょう。
ここで一旦ビーカーに移し替え、再びシリンダーに
戻しという混合
作業を経て、キリスさんと一緒に香りを検めます。
正直、私には、「・・?」
クジラか?^^;
キリスさん、ここにバニラを5ml入れるよう指示を
されました。
香りを和らげる効果があるそうで、本来は受講者の
好みで入れるのだそうですが、私の場合は、入れる
ようはっきり指示がとびました。
ここらへんの匙加減がさすがのプロの業、香りが
ぐっと好ましいものに変わりました。
さて、この要領でミドル、トップと計量混合を繰り返し、
合間に“鼻のための”休憩を挿みながら約1時間45分
で全行程を終えました。
友のは、一貫してフルーティーで甘さの際立つ、いわば、
おいしそうな香りです。
私のは、刻々印象が変わって取りとめがなかったのですが、
最終的には女らしい優雅な印象とキリスさんに講評頂き、
胸を撫で下ろしました。
出来上がりを詰める瓶、茶色の薬瓶仕様なら無料、別の
飾り瓶なら応じて有料とのこと。
小瓶の中で醸され続けるこの香り、2週間先から向こう1
年半くらいで使いきれると理想的とのこと、まずは2週間は
我慢です。 -
キリスさん、ご自分の日本語向上の助けにと、先ほど
仕上げた我々のレシピの仏単語の横に日本語訳を漢字も
加えて添えて欲しい、と仰います。
電子辞書を引きつつ、抹香鯨・・、へ〜、こう書くんだ
と、逆に学ぶ始末。
質問や雑談を交わすうちにも命名した名前のプリント
されたマイ香水を、はやばや渡されました。
目前のオルガンに居並ぶ小瓶と同じラベルがおしゃれ、
とってもずっしりと嬉しい気分です。
帰る頃には思わぬ“お免状”も授与(笑)されて。
キリスさんのお陰で、充実した時間でした。
ちなみに配合のレシピはストックされ、今後の追加注文
にも応じてくれるのだそうです。 -
ガリマール社のすぐにマックを見かけたので
フランスで初めてのマック体験してみました。
5ユーロ余りのセットメニュー、日仏格差は
あまり無いんじゃないでしょうか。 -
グラースから戻る途中のニース海岸で降りてそぞろ
歩いたのが、目抜き海岸通りのプロムナード・デ・
ザングレ。
波際までびっしりデッキが並んでいる有料所と、無料の
浜とが交互に位置しています。
無料のこちらが気楽で良いのですが、甲羅干しも朝夕に
留めておかないと、パラソルなどを持参しない事には、
大やけどが待っています。
つい、アイスクリームを口にしたくなるこの陽射し。
撮影もそこそこにしないと、溶ける溶ける。 -
ニースに道草しつつホテルに帰って来た時には、16h
をまわっていました。
今晩はホテルのディナーを予約しているので、今から
浜まで行くのは何とはなしに慌しい。
それで、部屋からのぞきこめる階下のプールで過ごす
事にしました。
プール際にタオル等は用意があるそうです。
水着の上にパレオ巻きつけ、ぞうりをぱたぱた言わせ、
部屋から直行のこの手軽さが嬉しいところ。
滞在客が他に2組、挨拶を交わすくらいで、何ら干渉
されませず。 -
ロジ・ド・フランスの“かまど”マーク、加入ホテルの
質、特に食事のランク付けで、ここホテル・フロールは
最上級のかまど3つを獲得しています。
ただし、“美食”ほどではない、と言うのが口コミ情報。
約束の7h30、先客が2組、席は特に予約席が設け
られていた訳ではなく、お好みでと言うので、窓際を
頂きました。
男性1人のお世話なのでいささか煩忙、その分ゆっくり
時間が流れます。
我々、ムニュ(定食)32ユーロ。
前菜+メイン+デザートのコース。
ここは、海辺だし魚もいいかなと思えど、どちらのお皿も
お肉系を選びました。 -
魚!と、謳ったお店以外でフランスでおいしい魚に
出会えた試しが余り無く、幸い生ハムに、うさぎ、
どちらも食べたいお皿だったので。
ピーマンの盛り合わせに生ハム添え、ピーマンが主役
扱いのようなメニューですが、はて?
で、さすが野菜の底力、分厚いピーマンの果肉がとろり
と甘いこと。 -
骨抜き兎のポルシェッタ、マッシュルーム煮の詰め物。
ニースあたりの名物にporchettaと言う豚の詰め物が
ありますが、このメニューもそれのようです。
と言う事は、スライスされていて今や不明ですが、
ひょっとしてこれ、さっきまで兎の姿をしてたかも。
だからか、詰め物がふんわりとしてジューシーで。 -
このティラミス、大きいってば。
デザートが半分量なら、到って円満に食事を終えられる
のに、とはいつも思う事。
苦しくも、収まってしまう今やフランス慣れ(?)した、
頼もしきは我が胃袋。
食事に、おしゃべりに夢中になっては、ふと海に目を
やる度に色合いが深まり、それと共に岸辺の灯りが
煌々と光度を増して、飽きる事の無い美しい宵でした。
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