2010/12/24 - 2011/01/08
54位(同エリア62件中)
ちゃおさん
ここがあのカンボジアータイ間で国際紛争にもなっているアランヤプラテートと遺跡とはにわかに信じられないが、運転手の話しによれば、ここは二つの丘で出来ていて、もう一つの丘へ行けばカンボジアが目の下に見える、と言って、先に立って進んで行く。
仏塔のある丘から20m程下った所が二股に分かれていて、確かにもう一つの丘へ行く参道が続いている。そこに立て看板があり、初めて見るような文字で書かれているが、運転手に聞くと、「บ้าน」(バーン・家)、「ห้อง」(ホーン・部屋)、「ศาลา」(サーラー・四阿)があると、当方が知っていそうなタイ語を並べて言ってくれる。有難いことだ。兎も角何かがあるに違いない。運転手に従って、丘まで登る。
丘の上には半ば崩れかけた木造の建物があり、何の目的でここにこうしてあるのかは分からないが、後で、文字板のタイ文字「ทางขึ้นมณฑป」(ターンクーン モントプ)を調べてみると、「มณฑป」(モントプ)は「ピラミッド型の屋根をした四角い建物」を意味していて、「この道は四角い四阿へ登る方向」との意味だった。
・・知らない単語が出て来ると途端に分からなくなるのが、タイ語の難しさだが、成程、この建物を見れば、その意味も納得できた。しかしその建物よりも、もっと興味を引いたのは、この丘のすぐ下に広がるカンボジアの平原で、先刻眺めたアランの平原と変わらぬ姿で、茫然と広がっていた。はっきり言って、カンボジアもタイも全く変わらない平原が広がっていた。勿論国境線などどこにも見えなかったが・・。
丘の上にイガ栗のイガを剥いたような実が木の枝にいっぱいなっている。ダーク色の実が幾つも地面に落ちている。運転手はそれを拾い、当方に渡す。「これはマコーク(มะกอก)の実で、酸っぱいが皮をむいてソムタムに入れたりする。」と説明してくれる。「มะกอก」(マコーク)と言ったら、「บางกอก」(バンコク)の「กอก」(コーク)であり、確かそれは「オレンジ」か「ライム」を意味すると思っていたが、こんな黒ずんだ硬い実とは、運転手に聞くまで知らなかった。ひょっとして運転手は田舎者で、意味も分からず「マコーク」と教えてくれたのかも知れないが・・。
兎も角、この丘からカンボジアを眺め、以前はカンボジアからの参詣路もあった、などの説明を聞くと、又々ここが本当のアランヤプラテートの遺跡かと思い始めるが、仮にそうでないとしても、二つの丘の上から両国の如何にも平和そうな平原を眺めることができ、満足した。「マコーク」の実を幾つか拾い、ポケットに入れて、満足な気持ちでこの丘を下った。
- 旅行の満足度
- 4.0
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石に刻まれたレリーフ。7−8世紀の昔のものか、その後の複製かは分からないが、クメール様式にはこうした石のレリーフが多い。
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名残惜しいがこの遺跡を後にする。
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ここがアランの遺跡としたら、どうしてこれ程観光客が少ないのだろう。誰もいない。
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ツクツク運転手のガイドはもう一つの丘があるからと言って、どんどん先に下りて行く。
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頂上から20m程下った所が分岐になっていて、もう一つの丘への参道がある。
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そこにはこんな標識が出ていた。「ทางขึ้นมณฑป」(ターンクーン 門トップ)?? はてさて何のことだろう。ガイドは家とか建物と言っているが・・
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ああ、丘に登ると、何か建物がありました。
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ああ、これが「มณฑป」(モントップ)なのか・・。後で調べたら、「ピラミッド屋根に四角い柱の家」と出ていた。
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運転手の説明によれば、この木立の向こうがカンボジア領とのこと。うーん、本当にこの丘を挟んで、タイとカンボジアが隣り合わせになっている。
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林の木立に何か実がなっている木がある。
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見ると枝にいっぱいの黒い実を付けている。
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運転手に聞くと、この黒い実が「มะกอก」(マコーク)、タイの「レモン」とのこと。ソムタムに入れるようだ。
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再びカンボジアの茫洋とした平原を眺め、このアランヤプラテートの遺跡を後にする。
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