2011/05/13 - 2011/05/19
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アルデバランさん
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イングランド南部で屈指の歴史を誇るウィンチェスター大聖堂は正面から眺めると、先日訪問したヨーク・ミンスターあたりと明らかに違った顔を見せてました。
装飾を排除した地味ながらシンプルな姿は威厳や威圧とは無縁の柔らかさ、繊細さを感じる外観でした。
しかし、いざ中に入ってみると、160m以上という奥行きと上に、上にと伸びる垂直様式の空間。
独特の雰囲気を醸し出してました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ショッピング
- 5.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- レンタカー
-
ウィンチェスター大聖堂。
入るとまず…
このおじさんにチケット購入を促されます。
そして、丁寧に日本語のパンフレットもくれます。 -
で、チケットを購入して身廊の奥に目をやると
これだもんね… -
両側にわけの分からない旗がさがっていますが、
静寂のみが果てしなく広がる空間に漂ってます。 -
横幅は側廊も含めてそんなにない代わりに奥行きは、かなたの人が豆粒のように見え相当なもんです。
-
入ってすぐにここのハイライトが待ってます。
ジェーン・オースティンの墓 -
ジェーン・オースティンは19世紀を代表する女性作家ですが、ウィンチェスター郊外に生まれ、病のためウィンチェスターで療養してましたが、薬石効なく
『高慢と偏見』や『エマ』などの長編小説(LALAテレビで何度も放映したよね)を残して亡くなり、ここに葬られました。 -
北側廊をもう少し進むと…
由緒ありそうな聖水盤
信徒がこの聖なる水で指先を濡らして十字を切る儀式に使われる重要な道具ですが、水が入っていません。
現役を引退したのかな?
それにしてもこの重厚なる大理石凄いですね。 -
更に北側廊を進んで交差廊のところの右側に祠が…
-
聖墳墓礼拝堂です。12世紀に描かれたキリストの壁画があります。
-
南翼廊はノルマン様式の特徴である半円アーチと三層構造の石積みが…
-
南翼廊の礼拝堂
様式的にも一番古い部分でしょう。
軽やかな身廊、側廊と違って重厚な感じがします。 -
聖墳墓礼拝堂は交差廊にありますが、その先、祭壇や奥内陣は一段高くなって階段を上がります…
-
この階段を上がって奥に進むと。
ウィンチェスター・バイブルを紹介しているコーナーがありました。
この大聖堂の至宝は何と行ってもこれでしょう。
ウィンチェスター・バイブルとは美しく彩色した12世紀の聖書です。 -
修道士カドフェルは薬の調合だけでなく絵もたしなんだんですね…
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ウィンチェスター・バイブルだけでなく他のバイブルも紹介してます。
その中でもウチのが、当然一番だと主張しているのでしょう… -
そして、上に目をやるとあんな高い所に棺が…
この棚の上にいくつもの棺が置かれてます。
ノルマン・コンクエストのムッシュ・ウイリアムの息子、赤毛王ルーファスのウイリアム2世の棺かな?
中央塔に埋葬されてたけど、塔は崩れちゃったからね。 -
祭壇の右側の上にも棺です。
兄ちゃんのロバートがノルマンディ、ウイリアム2世のルーファスはイングランドを貰ったのに、3男のヘンリーはどこも貰えなかった…
でもルーファスは狩の最中に矢が刺さってあえなく死亡。近くにヘンリーがいたというから想像できるよね。
ヘンリー1世の誕生です。その後のストーリーはケン・フォレットの「大聖堂」や「修道士カドフェル」に詳しい…
モード王とスティーヴン王の争いです -
あれれ、聖歌隊席にも石棺が。
ウイリアム2世のはこっちです。
ということは先程の棚の上に追いやられた棺はクヌート王の棺ですね… -
立派な祭壇の前にはなぜか鏡です。
①天井を見上げると首が疲れるから
②祭壇を直接観ると怖れ多いから(でも逆さに写ってしまうよね)
③祭壇を前に身だしなみを整える -
十字架上のイエスを中心に12人の弟子たちが並びます。そしてすぐ左にマリア様が見上げます。
そしてさすがウィンチェスター。守護聖人スウィジンがすぐその横の一等席に… -
その祭壇を背にして聖歌隊席
このウィンチェスター大聖堂の特徴は聖歌隊席の向うにある内陣が交差廊を越えて、身廊にまでおよんでいる配置です。 -
聖歌隊席のクワイヤ・スクリーンの柱の木彫り
見ようによってはコワ〜 -
グリーンマンもいました!
-
う〜ん…、渋すぎる。
-
奥内陣です。
ウィンチェスター大聖堂の守護聖人、スウィジンの記念碑。
ここに遺骨は納められ安置されていたが、宗教改革時に破壊されその後は記念碑のみとなったそうです。 -
日本でも善光寺とかにあるよね。
なんとかくぐり。
ウィンチェスター大聖堂も多くの巡礼者に来てもらうために、
ヘンリー・オブ・ブロア司教が善光寺を真似して考えたのが、聖スウィジンの祠堂の下をくぐれば病が治る… -
この奥内陣には大聖堂に貢献のあった司教たちの礼拝堂がたくさんあります。
-
一番奥にあるレイディチャペル
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ウイリアム・ウオーカーの胸像がありました。
彼は潜水夫です。
潜水夫というと海猿を思い出しますが、ここは海ではありません。
湿地帯で地盤がゆるくて大聖堂のあまりの重さに水に浸かって崩壊の危機が…
水に何万回も潜って基礎を直して崩壊の危機を救ったのがこのウイリアム・ウオーカーさんだそうです。
でも、手違いにより顔は別の人の写真をモデルに作ってしまったとのことです。 -
もう一人有名人がここには葬られています。南翼廊にある礼拝堂。
釣り好きな人ならだれもが知ってる『釣魚大全』のアイザック・ウオルトン
彼はウインチェスターを流れるイッチン川でフライを飛ばしたのでしょう。
このステンドグラスの右下が彼だということです。 -
さ、いよいよウインチェスター・バイブルと思って南翼廊の奥。
ライブラリのトリフォリウム・ギャラリにやってくると…
な、なんと閉まってます。
時間が遅すぎたようで、中から出てきたスタッフに開館時間は過ぎたと言われました。
綺麗に彩色した大昔の聖書を見れなくて残念… -
この南翼廊の真ん中には一際立派な記念碑が…
ウィルバーフォース主教の記念碑がありました。 -
では地下室でも見るかと、反対側の半開きのドアの中に入ってみます…
-
するとそこには配管類が何本も通っており、なあーんだと思いましたが、ふと左を見ると…
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半円アーチの地下室は大聖堂で最も古い部分で、真ん中にアントニー・ゴームリーの「サウンド?」
水浸しになると50?の水の中に立っているのが見えるという事ですが… -
ちなみにこれがヨークからエディンバラに向かうニューカッスルの手前で列車から見えた彼の代表作…
「エンジェル・オブ・ザ・ノース」
こんな巨大な作品から地下室にひっそりと立つ作品まで手がけるんですね。 -
西窓のステンドグラス。
細かすぎてなにななにやら… -
そのトリフォリウムから側廊を見下ろします
下から見上げる構図とは少々違った眺めです。 -
西側の入口近くの階段を上がるとトリフォリウム。そこにはお宝とまではいかないかもしれませんが、各種銀製品が展示してありました。
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このあと、
大聖堂の外にある地図を参考に次にグレートホールに行くか、ウルヴジー城に行くか迷います。
なんせ方向は反対側、距離は同じぐらいなので…
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