2011/08/13 - 2011/08/18
78位(同エリア305件中)
きっちーさん
イタリア旅行記、ヴァチカン編でストップしたっきりでどうしようって感じですけど(汗)。・・頑張る・・。
やっぱ中国好きなんだな。
遅筆だけど、ちゃんと書き終えていってるもんな。
地道に中国東北部めぐりをお送りしておりまっす!
えー、今回は瀋陽の世界遺産、THE墓でゴザイマス。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 5.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
『大師府』にほど近い、←コチラのおススメお粥屋さんで昼食を済ませて、お次の世界遺産は『福陵』ーっ☆
初代皇帝ヌルハチと、生母イェヘナラ氏の陵墓なんですけど、瀋陽中心部からは離れた郊外にあるもよう。
なので、午後いっぱい使って行ってみる事にいたしヤス!
お店の前の道路で、通りがかりのタクシーを停め、
「我想去、ジョール」
『到、福陵』のメモを見せると、運転手さんは盛大に眉をしかめて、
「フーリュ〜?!」
呻きます。
なに?
ダメなのか??
中国ではたま〜にですけど、タクシーごとにテリトリーみたいなのがあって、行き先によっては近くても乗車を断られることがあります。
たんに運転手さんが行きたい方向と逆なのでイヤ、という場合もありますが。
「ブーノン(不能)?」
恐る恐る尋ねると、
「あー、いいよ!のんなっ」
今回は、たんに遠いのがイヤだったようで。
意外に、アッサリ乗せてくれます。
なんだかんだで、東北の人は親切なのだv -
走り始めて20分。
ようやく、運転手さんの「フーリュ〜?!」という、嘆きの意味がわかります。
まだ、つかないよ(汗)。
瀋陽中心部から郊外の『福陵』までは、タクシーを飛ばしてもけっこうなお時間がかかります。
つか、行くのはいいけど、まわりがどんどん民家や商店が減ってきちゃって、帰る方角に乗せていくお客さんが捕まえづらいだろうな、と・・。
ゴメン。
運転手さん。 -
瀋陽市内中心部にある、『大師府』あたりからタクシーで出発すること、30分。
ようやっと到着した世界遺産『福陵』前の大型パーキングには、観光バス1台も停まっておらず、閑散とした光景が広がっています。
一応、福陵って世界遺産で尚且つ『清の関外三陵』であったりもするんですけど。
えと、瀋陽中心部に2代目太宗ホンタイジと奥様の『北陵」があって、そっちのがアクセスが宜しいものですから。
わざわざこっちまで見学に来る観光客は少ないもよう〜。
こっから市内へ戻るお客さんがいてたら良かったのですが・・。
ゴメン。
運転手さん〜。
「まあ、仕方ない」
といったように肩をすくめると、メーターどおりの金額30元(約360円)だけ受け取って、引き返していきます。 -
朝方から降ったり止んだりしていた小雨は綺麗にあがり、夏のまばゆい日差しが石畳に反射します。
「暑い・・」
ママ上、バテ顔。
たしかに雨が降ったせいか、湿気を伴った暑さになってきました。 -
蒸し暑いとはいうものの、そこは中国東北地方!
日陰に入ればサラリとした涼しさで、日本の関東地方のうだるような暑さとは比べるべくもありやせん。
こっちの人が夏に日本へ来たら、ヤバイだろうな色々・・。
チケットを買って陵内へ入ると、石畳の大通りが奥へ奥へ伸びています。
最初は誰もいなさそうなようすでしたが、敷地内を進むとグループ見学者や、スケッチブックを手に熱心に写生をしているおじさんなんかもいて、それなりに出入りがあるみたい。 -
しっかし、歩けど歩けどなかなか墓が見えてきません。
終いには道が蛇腹にアップダウンし始めて、どういうコンセプトなのか判らなくなってきます。
なんなのーっ? -
散々歩かされて、ようやく入り口らしきものが見えてきました。
人一人埋めるのに、こんなスペースいるんかっ。 -
遠目に門かと思われた建物は、碑をおさめた覆堂だったみたい。
-
なかは、こんなん入ってマス。
亀? -
その奥にまた建物。
うん、こっちが門みたいネ。 -
龍?
-
振り返ると、ママ上が消えてます。
うお〜いっ!
どこ行った?!
あわてて亀ちんトコまでもどると、木陰のベンチで涼んでました。
心配するでしょが!
「アンタ、せかせか行っちゃうんだもん」
じゃあ、ゆっくり行きましょ。 -
ここからが初代のお墓スペース☆
-
広っ!
-
ああ、やっぱり北京の故宮に似ていますね。
-
ここで祭礼をおこなうみたい。
-
内部はっちゅーと・・。
-
外に比較するとやや質素か?
-
まだ肝心のお墓へたどり着いてないんですけど、建物の裏側にまわらなくちゃなようです。
-
ホント、広いな!
墓というよりは、お城みたい。
これじゃ土を盛っただけの古墳なんて、ショボく感じちゃうだろうな。 -
土を盛っただけの・・。
うーん!
こっちも埋葬地点は土を盛っただけなのか! -
ここらへんが、なかなか理解できませんなあ。
お墓の周囲は、ヒクくらい立派な建物をがっつんがっつん建ててるのに、お墓そのものはお椀を伏せたような、ただの土山なんて。
シンプルすぎるとは思わなかったんでしょうかね?
ピラミッドだって建てちゃいそうな勢いなのに。 -
中国のお墓事情って明るくないんですけど、権力者であっても、まあ大きさはともかくとして、土に埋めるのがオクユカシイですかねー?
土盛りのお墓の前には、さらに本殿らしき建物が。 -
なかにはマンチューリアな文字が彫られた石碑。
-
む。
あんまし見えないかな。
マンチューリアな文字が縦書きされちょるんですヨっ(汗)。 -
お墓本体は、こんもりした土山しかないとガッテン承知したのですが、せっかくなのでまわりを一周してみる!
周囲は、土山を城壁のように囲む堅固な石造りの道が続いており、お墓っちゅーよかヴィジュアル的にお城みたい。 -
ヌルハっつあんが眠っているとおぼしき土山は、とくに草刈のようなものはされていないらしく、雑草どころか木まで生えています。
-
なんつーか、雑木林状態?
-
墓を一巡する回廊は、途中行き止まりになることなく、フツーに歩けます。
「この石の組み方は、沖縄や韓国のお寺に似ているわね」
ママ上がマニアックなとこ見てます。 -
お。
元の地点に到着。 -
お墓そのものは非常にシンプルですが、そこに至るまでの周囲の建物に圧倒されます。
-
ヌルハっつあん&マミーの陵墓は、軍閥によって略奪の被害にあったり、現在は現物を見る限り綺麗に修復されていますが、保存(?)の悪かった時期もあるということで。
う〜ん。
まあ、人里離れてるし。
悪いコトしようとする人がいたら、城壁立派でもあんま防げないかもね。 -
ちなみに、墓だけでなく拝殿周囲もぐるりとめぐる小高い城壁を、勝手に歩くことが出来まする。
-
どうすか!
-
ちょっと逆光になっちゃってますけど。
-
福陵の写真を撮るなら、城壁に登るのがおススメです!
とにかく広いのでフツーのデジカメだと、ちょっと撮りにくい。
城壁に登っちゃうと、上から離れたり近寄ったりとアングルの調節が利くので、下から撮るよりラクでしたv -
洛陽で観た、ホンモノの玄室ばかりを集めた(!)『古墓博物館』(『あくまでビギナー④』→http://4travel.jp/traveler/need/album/10415848/)のインパクトは凄かったですけど、あの玄室群がおさめられていたウワモノがこーいう感じだったのかなあ、としみじみ眺めます。
時々、ママ上のお供で日本の歴代政権の権力者のお墓なんかを見物する機会がありますけど、この規模に比べたら大人しいもんだよな~。
ちまっとしてるよな、ちまっと。 -
とりあえず、瀋陽世界遺産ふたつ目クリア!
ちいさな満足に浸りながら、市内へ戻ることにいたします。
「帰りは大丈夫なの?」
来る時の駐車場の閑散っぷりに、ママ上心配そう。
「うーん。いざとなったら、バスでタクシーの多そうな通りまで行こうよ。そこでタクシー拾えばいいじゃん」
あまり自信なく答えながら、門の前のパーキングまで歩いてくると、運良くタクシーで乗り付けてきた観光客ズ発見!
すかさず駆け寄り、入れ違いにタクシーゲット☆
「えーと、我想去『九一八事変博物館』」
タクシーが市内中心部へと、走り出します。 -
やはり市内中心部までは、30分そこそこかかりましたが、無事到着。
運転手さん、謝謝☆
ガイドブックにも掲載されている、巨大なモニュメントが目を引きます。
1931年9月18日の柳条湖事件に始まった日本軍の満州侵略戦争、満州事変(九一八事変)の博物館です。 -
ところで、『九一八事変博物館』はただいま改修工事中のようで、敷地内はガテン系のカッコいいお兄さんや、頑固そうなオジサンたちで溢れています。
つか、完全に工事中です。
なのに、フツーに展示公開中(汗)。
いいの?いいの〜?? -
←工事に伴ってでた廃材(?)かと思ったら・・
-
うおいっ!
けっこー大切なもんなんと違うん?! -
←こ、これも・・。
大事かどうかは別として、展示物に見えず。 -
一応、ピカピカの解説プレートで区別しているもよう。
そか。
でも、まわりが工事中だとフツーにスルーしてしまいそう。
こう、なんていうか。
日本だとこの規模の改修中は立ち入り禁止にしそうだけど、工事の邪魔じゃなければ自由にっていうのが素敵だと思いました。
無料だし。 -
さて、モニュメントの内部もパネル展示室になっていましたが、照明が暗すぎて見学に来ている中国の人たちも困っていました。
暗すぎて読めないよ〜。
工事の方に電気持ってかれてるのかな??
仕方なく、本館へゴー。
本館周囲は修理が終わっているみたいで、キレイになっています。 -
『九一八事変博物館』なので、きっとメインは中国の民衆の戦中展示みたいなもんかと思っていたのですけど。
んん?
『日本のマンガ家100名』って書いてないか?? -
展示室へ入ると、落ち着いた色合いの美術館のような内装です。
壁には額装された日本の著名人のイラストと、直筆文章が!
すぐそばに、中国語で訳とプロフィールが紹介されています。 -
写真クリックのアップでご覧下さい。
←赤塚不二夫!! -
←永六輔!!
-
中国語訳。
あ、コレ絵は別の人が描いてる?
東京新聞・中日新聞などで描いてる人らしい。 -
←山田洋次って満州出身なんだ。
-
『男はつらいよ』の中国タイトルは、『寅次郎的故事』(笑)?
ちなみに、寅さんって長男っぽいのに、なんで「次郎」なんですかね? -
「でも、山田洋二とかってマンガ家ではないよな・・」
と思っていたら、出ました大御所!!
ジョー・・立つんだジョ〜・・。
←ちばてつや☆ -
←ちばてつやは、1枚だけじゃない!
おお〜。 -
ちばてつやの紹介パネル。
名前、読めないよ(汗)。
ひらがなの読み方を中国発音したのが、この漢字なんでしょうね。 -
もう、次々と超有名人がならびます!
←松本零士だぜ☆ -
『銀河鉄道999』は、読めます(笑)!
-
←ご存知『釣りバカ日誌』、北見けんいち!!
-
好きなマンガ家さんなので、丁寧に撮ってきまちたv
-
テーマは重いですが、絵がどことなく可愛くて好き。
-
これだけの層々たるメンバーが参加している企画が、日本でまったく知られていないのは驚きです。
関東でやってないだけで、関西とかで同じ内容でやったりしたのかなあ〜。 -
←里中満智子!
-
今回の展示テーマは、『敗戦の8月15日、自分は〜だった』みたいな中身のようで、それぞれの方がそれぞれの視点で描かれています。
里中さんのように、戦後世代のひとも参加していて興味深いです。 -
里中先生、プロフィール。
-
展示室前の看板をみると、九・一八事変80周年を記念しての企画が、この「日本側の庶民の視点」を紹介したものである事に、非常に心を動かされます。
私個人は、中国政府に対してとまどいや反発を感じるときや、自国民への態度に色々思うところもあったりもするのですが。(もちろん日本政府にも!)
中国で目にするこういった戦争展示については、時々ハッとさせられます。
当時、侵略者であり敵国だった相手(日本)を、帝国主義的なモンスターと位置づけるのは、まあ合っているし簡単ですが、そうせずに中国と同じようにひとりひとりの人間がいたんだと強調する姿勢。
そういう他者をステレオタイプ化せず、相手を多角的に理解しようとする姿勢は見習うべき部分だと強く感じます。
日本の戦争展示だと、「自分ら苦労したんだ」「戦中戦後は大変だったんだ」的な部分はよく伝わってきても、じゃあ相手はどうだったんだろう?その大変な事態を引き起こした、そもそもの原因は?「敵」であった相手は、同じ時どうだったんだろう?
そういった他者への配慮や自己認識が薄いように感じることが多いです。 -
また、中国政府とそこに暮らす想像もできないほど大人数の中国の人たちの考えはちがうだろうし、省によっても戦中戦後、同じ時間を過ごしても異なる体験をしたことによって、日本に対する心情は温度差があると思います。
一律に、中国政府の姿勢と中国で暮らす人々を「同じ中国人」とひとくくりにするのは、抵抗があります。
それでも、中国側の記念企画として日本側の声を大規模に展示しているのには、正直、度量がちがうよなーと感じました。 -
たとえば日本の有名記念館で、こういった中国のフツーの市民の視点で大規模な展示やったら、それだけで大騒ぎになりそうだもんな。
なので、この『九一八事変』をあつかう博物館でおこなわれていた日本のマンガ家展は、かなり衝撃的でございました。
コレだけの有名人が参加してるってのも、ビックリ。
みんな、隠れたところで(?)スゴイことしてんだなー。 -
そんなこんなで、中国の人たちも日本の人たちも、やるときゃやるじゃない☆
次回『東北王朝~⑦』は、メインといっても過言ではなかとです!
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