2010/12/24 - 2011/01/08
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ちゃおさん
日本の国の象徴としては皇居があり、国会議事堂もあるが、そうした伝統的な国の国王なりシンボルを抱かない国では、国民の選挙で選ばれた大統領なり、国家元首がその国を代表する象徴となっている。米国の大統領府、Capital Hill,韓国の青瓦台、同じ様なキャンベラの議事堂、Capital Hillなどえある。
このベトナムもつい20世紀前半までは王権国家であり、このサイゴンへ来る前、元の王都フエで、壮大な王宮跡を見てきたが、第2次大戦後、ベトナムがフランス植民地から独立した際に南北に分断され、北は共産国家、南は自由主義圏の国として、それぞれ別の道を歩むことになったが、その時、南の首都になったのが、ここサイゴンで、このサイゴンの中心地で、国王の権威に代わるものとして建てられたのが、今いるこの大統領府だった。
サイゴンは既に植民地時代、アジアの小パリ(Petit Paris)と呼ばれていた位だから、街並みも整っていて、ショロン港をはじめとする商業も発達していて、政治・行政の中心にするには相応しい場所だった。
外から眺めるこの大統領府。それは以前いく度も新聞、テレビ映像などで見た建物であり、独立して間もない南ベトナムに於いて、政権争奪の戦いは凄まじく、幾たびかの軍事革命、或いはクーデターで、時々映し出されていたものだった。
一歩内部に足を踏み入れると、その豪華さ、壮麗さには圧倒させられる。貧乏国である筈のベトナムに於いて、内部の装飾はそうした貧相さは全く感じさせられず、それは後進国家に一様にみられる特権階級の途方もない贅沢さと軌を一にしていた。
今現在統一後のベトナムの首都はハノイであり、そこには国家元首として共産党書記長、即ち国家主席が国を代表しているが、解放後のこの場所、大統領府は、現在ではサイゴン市内観光の目玉の一つになっていて、思わぬ形での外貨稼ぎに貢献している。贅はそれだけで、価値を失わないのかも知れない。
4階建ての屋上まで上ると、陸屋根の真ん中に迷彩色のヘリコプターが置いてある。革命、騒乱などの際に、最後の逃走手段として置かれているものである。過去の大統領で、何人がこのヘリコプターのお世話になっただろうか・・。共産党政権は、この建物の正面の旗のみ赤い星、ベトナム共産党の国旗に替えてはいるが、その他の内外装、敷地、などは全く当時そのままの状態で、人々にオープンしている。それが歴史から学ぶ本当の姿かも知れない。
屋上正面から眺めるサイゴンの町。噴水の先の大きなブーレバードの青々と茂った大木の先に高層ビルなども見える。バンコク辺りと比べるとまだ数は少ないが、今のベトナムの勢いからすれば、数年後にはこの空の景色も大いに変わっているだろう。ベトナム戦争終結から40年、国の政体は尚共産国家ではあるが、中身は自由な資本主義国家と変わらず、今現在ベトナムが最も頼りにしている国は米国である。皮肉な巡り合わせと言えようか・・。
- 旅行の満足度
- 4.0
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南ベトナム大統領官邸内には、幾つもの大部屋、小部屋に分かれていて、当時の政治状況がピンピンと伝わってくるようだ。
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国会議員等が一堂に会する部屋のようだ。
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副大統領、大臣等の執務室も公開されている。
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外国使節などの謁見の間。
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ここで閣議でも行われたのだろうか・・
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外国要人との会見の場。
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プライベートな寝室なども公開されている。
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寝室の外の中庭、パテオ。
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誰か狩りの好きな大統領でも居たのだろうか・・
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4階屋上に保管されている脱出用ヘリコプター。
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屋上から眺めるサイゴンの町。
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半世紀前、東京の空に一つだけポツンと立っていた霞が関ビル。超高層化の幕開けであり、今都内には数多くの高層ビルが林立している。このサイゴンにも今はたった一つの高層ビルかも知れないが、数年後には、全く違った光景が見られるだろう。
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