2011/06/11 - 2011/06/13
497位(同エリア561件中)
ちゃおさん
大岳避難小屋の標高は1430m、酸ヶ湯温泉は890mだから、標高差は540m。この間、なだらかな湿原地帯が約3キロ続く。上から上毛無岱、真ん中の毛無岱、下の下毛無岱、の3つの湿原に分かれていて、今は丁度水芭蕉の花盛りの季節で、水源のあちこちに群生していた。この八甲田は明治の青森連隊吹雪の遭難で有名になっているが、実は花の名山でも有名になっている。
そもそもこの「毛無岱」、この読みは「ケナシタイ」で、最後の文字「岱」(タイ)は普段殆ど使用されないが、こうした山の地形などには良く使われている。「湿原」とか「沼地」、「沼沢」などを意味していて、先にロープウエイ駅を降りた直後に見えた山「田茂萢」(タモヤチ)などの「萢」も同じような意味合いで、沼沢地等を表わしている。今は日本語もかなり標準化されて所によっては「谷地」などの文字を使っているが、このような昔からの地名は東北各地の山に残されている。
避難小屋を出発して30分も歩くと、ロープウエイ駅に戻る分岐の道に出て、マッチャンはここから駅まで戻り、駐車場に置いてあった車を酸ヶ湯温泉の方まで移動させることになった。彼は既に100名山を達成していて、今回は2回目のチャレンジで同行しているが、全く秩父の山男と言ったら失礼になるが、山に生まれ育ったような頑強な体力をしていて、彼がメンバーに参加していると、当方も安心して参加できる、頼もしい山男である。
マッチャンとはここで別れたが、当方、矢張り足の具合が不調で、皆さんに付いて歩いて行くことができない。皆さんには先に行ってもらい、酸ヶ湯温泉でゆっくり休んでいてもらい、当方、マイペースでゆっくり下山することにする。数百m歩いては、その場でゆっくり休めば、何とか誤魔化しながらも前に進める。その間、花の写真を撮ったり、水芭蕉を愛でたりと。もう一人歩きを決めてからは、何となく心の負担も軽くなり、唯一心配なのは、ここで再び痙攣を起こさないことだった。
長い湿地帯、草原を休み休み歩き、時々後ろを振り返って、今まで歩いてきた長い道のりを確かめ、山が遠くなっていることに安心感を覚え、遂には、この草原を横切って、最後の樹林帯に入り、残り1キロの山道を騙し騙し進んで行く。時々表示が出てきて、酸ヶ湯まで700m、酸ヶ湯まで400mの表示を見ると元気も倍増し、残り300、残り200、と頭で数え、遂には下の駐車場の車の音などが響いてくるようになって、漸く安心することができた。ここで倒れても、ここなら誰かが助けに来てくれるだろうと・・。
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