2011/05/21 - 2011/05/21
254位(同エリア5174件中)
エンリケさん
北京の休日2日目。
この日はまずガイドツアーで明の十三陵と万里の長城を見学。
中国人はでっかいもの好きだな〜ということを再認識。
市街に戻ってからは最近イスラム建築にはまっていることもあって、北京最古のイスラム教寺院(モスク)である牛街礼拝寺を見学。
夜は湖広会館で京劇を観賞し、最後はライトアップされた天安門へ。
北京のふところの深さを感じた長い一日でした。
<旅程表>
2011年
5月20日(金) 羽田→北京(円明園→東直門内鬼街)
○5月21日(土) 北京(明十三陵→万里の長城→牛街礼拝寺
→湖広会館→天安門)
5月22日(日) 北京(故宮→景山公園→北海公園→頤和園
→朝陽劇場)
5月23日(月) 北京(天壇→雍和宮)→羽田
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 3.0
- グルメ
- 3.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 観光バス 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
5月21日(土)
北京二日目は前日の曇天と打って変わって青空が広がるいい天気になりました。
北京は黄砂の影響もあって曇った日が多いのですが、5月と10月は晴れる日が多いんだとか。
さて、この日はあらかじめネットで申し込んでおいた専属ガイドツアーで明の十三陵と八達嶺万里の長城へ。
ツアー代金は1万2千円台とやや高めでしたが、現地の中国人の生の声が聞けると思い、好奇心を満たしてくれそうだったのであえて申し込むことにしました。
8時15分にガイドと運転手(車はフォルクスワーゲン)が迎えに来てくれ、ホテル出発です。
ガイドは30代の男性で、中国人の団体客を連れて何度か日本に来たこともあるとか。
東日本大震災についても励ましの言葉をいただきました。
中国人にとっては、日本と言えば富士山、桜が有名らしく、今回は大震災の影響で桜が観にいけなくて残念だったとも。
この日は土曜日で万里の長城への道が混雑しているというので、まずは予定を変更して明の十三陵を目指します。
中心部を離れると立ち並ぶ高層マンションも見えてきました。
最近の不動産バブルの影響で、普通の人はとても中心部に家は買えないとか・・・こんな不動産のことまでたっぷり話しが聞けて、なにやら取材旅行のようになってしまいました。 -
9時30分、ガイドといろいろ話をしていたら、あっという間に明の十三陵の入口(正確には明の十三陵最初の陵墓、すなわち明の第三代皇帝成祖永楽帝の陵墓である長陵への参道)、神道(しんどう)に到着です。
(入場料は30元=390円でツアー代金に込み)
ちなみに明の初代皇帝太祖洪武帝(朱元璋)の陵墓は当時の帝都南京に、二代皇帝建文帝は靖難の変(後の永楽帝が帝位を簒奪した内乱)で行方不明になったため墓はありません。 -
神獣や功臣など、様々な石像が並ぶ参道への入口、碑楼です。
しかし、青空が広がるいい天気です。
明十三陵と万里の長城観光の日にうまい具合に晴れてくれてラッキーでした。 -
碑楼の中に入ってみると、こんな石碑のようなものがそびえていました。
支えているのは亀のように見えますが龍の子どもなんだとか。 -
碑楼を抜け、神獣が並ぶ参道へ。
両側の柳並木が涼しげで、歩いていて気持ちのよい参道です。
気のきいた演出なのか、柳の奥からは宮廷音楽のような音色も聴こえてきます。 -
さて、神道をゆっくり進んでいきます。
両側には神獣が
まずは獅子座像から。 -
続いては獅子立像。
座り姿と立ち姿が交互に並んでいておもしろいです。
しかしこの像や道は後世に復元されたものなのか、妙にきれいで新しい感じがして、ちょっと歴史のありがたみがないような気もしました。
歴史が感じられるように残す・・・遺跡の保護は難しいですね。 -
神獣の像はまだまだ続き、今度はらくだや象の座像と立像が交互に並んでいます。
-
神獣の像を抜けると、次は功臣の像が待ち構えていました。
まずは将軍の像。
これも妙に新しい感じがしてしまいます。 -
続いては品官の像。
やっぱり新しく復元されたものなのでしょうか。
こうして見ると、中国の文官、武官の像はファッション的には遠く紀元前の秦の時代から変わらないようにも見えますね。
本当は当然そうではなく、覇王別姫や三国志演義などの後世に作られた物語が明のファッションを古代人に着させているのでしょうが。 -
神道の見学を終わり、再び車に乗って10時20分、明十三陵のひとつ、定陵へ到着。
入場料は60元=780円(ツアー代金に込み)。
この定陵は明の第14代皇帝神宗万暦帝(在位1572〜1620年)とそのふたりの皇后(孝端皇后と孝靖皇后)の合葬墓となっており、1956年、明十三陵の中で最初に発掘されました。
先ほどの神道では観光客は少なかったですが、こちらは共通の色の帽子をかぶった中国人の団体客が多く、あちこちで記念撮影に興じていました。 -
この定陵には地下宮殿があります。
深さ27m、建築面積1,195?の石造りの墓室で、前殿、中殿、后殿(後殿)、左配殿、右配殿の5殿から成っています。
写真は後殿。皇帝と皇后の赤い棺(本物は1960年代の文化大革命時に紅衛兵により焼失)が収められている地下宮殿最大の部屋で、コンクリートで固めているようにも見えますが、当時の建築技術を結集した堅牢な石造りの構造となっています。 -
后殿に掲げられていた地下宮殿の構造図です。
左配殿から入って中殿を通り后殿までやってきました。
これから再び中殿、そして前殿を通って外に出ます。 -
中殿には万暦帝の宝座が据えられていました。
宝座の縁取りなどには皇帝を表す龍がしつらえられています。
こういう死後の世界に生前と同じような世界を残す風習は兵馬俑で有名な秦の始皇帝時代、いやそれより遥か以前の殷や周の時代からずっと変わらないんですね。
こういう思想や文化の古代からの連続性が中国文明のすごいところです。
ギリシャ文明やエジプト文明は途中、歴史が断絶してしまっているというのに。
逆にそれが文化の停滞となり、新たな発想が抑圧されて近代化の遅れとなったとも言われているわけですが。 -
続いては孝端皇后の宝座。
こちらは皇后なので、宝座の縁取りやレリーフには龍ではなく鳳凰が使われています。
この先には孝靖皇后の宝座もあり、三人仲良く縦に並んでいました。 -
地下宮殿が終わって階段で上へ昇ります。
ここから見ると、なんだか素っ気ない博物館のようにも見えます。 -
10時50分、地下宮殿を出て明楼へ。
外は太陽がまぶしいです。
日に焼けますね。 -
明楼からの眺めです。
ここでも多くの団体客が記念撮影に興じていました。
遥か向こうに見える青々とした山がすがすがしいですね。 -
明十三陵の見学が終わり、11時30分、ドライブインで昼食(ツアー代金に込み)。
内外の団体観光客が多く訪れるところで、たいした料理ではありませんでした。
ビールのみ自己負担でしたが、30元(390円)と街なか(10元)の3倍。ツアーだとこんなものか。
食後の12時30分、万里の長城へ。数ある長城の中でも今回目指すのは八達嶺長城。北京中心部からの交通の便がよく、いちばん人気があるところです。
ガイドによると、北京近郊の高速道路は排ガス規制のため14時まで大型車の通行が禁止されているので、それまでに行くのがいいんだとか。
走るとすぐ、長城が見えてきました。北京市街に最も近い位置にある居庸関長城です。 -
山の端に沿って長城が続いています。
しかし今日は本当に青空で天気がいい。 -
13時、居庸関外鎮に到着。
ここでチケットを買って(45元=約600円、ツアー代金に込み)八達嶺長城に登っていきます。
土曜の午後で観光客は多かったですが、チケットは待たずにあっさり買えました。 -
ガイドと14時30分に待ち合わせる約束をしていざ長城へ。
入口をくぐると長城は二手(北側の傾斜の緩やかな女坂と南側の傾斜のきつい男坂)に分かれていますが、メジャーな方の女坂を目指します。
そして女坂の方を眺めると・・・今まで何度も写真やテレビなどで見た長城の景色が。
やっぱりすごい眺め、壮観です。
デカいもの好きの中国人が大好きなのもよく分かります。 -
長城には途中途中でこんな楼閣があります。
これをくぐると・・・。 -
一気に人があふれてきました。
外国人はほとんどおらず、たくさんの中国人でにぎわっています。 -
女坂とはいえこんなに傾斜がついています。
小さなお子ちゃまも家族に連れられて・・・。
加油!! -
振り返るとこんな感じ。
続々と人が登ってきます。
坂は途中から階段状になりだしたのですが、段差がバラバラで、ちゃんと下を見ながら歩かないと足をひっかけて転んでしまいそうです。 -
長城は山の稜線に沿って遥かかなたへと続いていきます。
万里の長城というと、紀元前3世紀に秦の始皇帝が戦国時代の六国を滅ぼした後に各国が作っていた長城をつなげて整備したことで有名ですが、この八達嶺長城は、明代にモンゴルを北方に追いやった後、その侵入に備えて建設されたものです。
【万里の長城八達嶺のHP】
http://www.badaling.gov.cn/ -
先に行っても人、人、人。
中国の経済成長にあわせて観光を楽しむ人々も年々増えているのでしょう。
そういえばガイドは、“震災の影響で日本旅行を断念した中国人のうち北京に来ている人も多い”とも言っていました。 -
13時40分、登り始めて40分、ふと気付くと、こんな高いところまで登ってきてしまいました。
ガイドとの約束の時間もあるのでこれから戻ります。 -
まだまだ登ってくる人は多いです。
帰り道も坂で滑らないよう、注意深く降りていく必要があります。 -
14時、分岐点のある入口まで戻ってきました。
ここで、ガイドとの待ち合わせ時間まで30分余裕があったので、反対側の男坂に登ってみることにしました。 -
男坂は最初はこのくらいの傾斜。
やはり女坂より角度はありますね。
こちらは観光客もそれほど多くなく、スムーズに登っていけるのですが、時間がなくなってきたため途中で引き返すことにしました。 -
14時30分、スタート地点の居庸関外鎮まで戻ってきました。
この日は車移動の時間が長く、前日ほど歩いていなかったので、長城を登り降りしてもそれほど足は疲れませんでしたが、青空の太陽にやられかなり日に焼けました。 -
北京市内に帰る途中、ガイドに“買わなくていいから”と言われながらお茶の店に案内されます。
こんなツアーでも案内されるのかと驚き。
お茶は過去2回の中国旅行でいろいろ買っていたので今回買う気はなかったのですが、日本語のできる真っ赤なチャイナドレスの女性店員が、様々なお茶を立てながら“街中のお茶と違って高級ですよ”とか“安全ですよ”と言ってきます。
“このお店は外国人向けに特別な許可をもらったお店です。安いお茶は置いていないんです”というので“働いてる人は公務員なの?”と突っ込んでみると、はっきりした返事がかえってこず・・・。
そうか、こういうのが利権の構造なのかと思いつつも、なんだかおいしいお茶を飲ませてもらっていい気分になってきたので購入することにしました。
結局、85元(約1,100円)で熟成期間短めのプーアル茶を購入。ほかにも高いものはありましたが今回はこんなものかなという感じです。
そして16時30分、北京市内に戻ってきました。
市内は渋滞です。
国産車に加えてフォルクスワーゲンやアウディといったドイツ車が多い印象です。
ガイドによると日本車はドイツ車に比べて頑丈ではなく、高級でないというイメージがあって金持ちに売れないんだとか。東京と一緒ですね・・・。 -
17時、ガイドツアーの最後に組み込まれていた王府井(ワンフーチン)の観光へ。
歩行者天国になっている北京一の繁華街であり、某ガイドブックには“北京の銀座”と紹介されています(日本の画一的な地方銀座がオシャレな郊外型大型店舗の進出等で廃れている中、何も中国にまで“銀座”をつくらなくても・・・)。
行き交う人は若者が多く、北京では若者が消費の中心であることを感じさせます。
そういえば万里の長城などでも比較的若い観光客が多く、ガイドからは、“日本の観光地は若者が少ないねえ”と言われてしまいました。
・・・日本の大きな課題です。 -
王府井にはこんな清時代の弁髪を結う銅像もあり、アートにも気を遣ってオシャレなストリートたらんと意識している様子が見えます。
この後の17時30分、ガイドと運転手にお礼を言ってホテル近くの地下鉄建国門駅で降ろしてもらいます。
ここに掲載した話のほかにも、日本のメディアではなかなか流れない庶民レベルの話など、いろいろなことが聞けて大満足でした。
やはり中国は近いし、いろいろなことがメディアで取り上げられているということもあって、庶民の考えが実際のところどうなのか気になってしまいますね。
日本は原発事故の被害により節電でたいへんそうだけれども、中国も経済成長に電力供給が追い付かず、節電や停電で困っているんだとか、渋滞防止のため車を買うのは抽選制とか、苦労話も聞かせてもらいました。
庶民レベルの本当の話を聞くことで日中の国際理解につながればと願います。 -
さて、19時30分からネットで湖広会館の京劇観賞を予約しておいたのですが、それまで時間があるので、比較的近くの牛街にある牛街礼拝寺に行ってみることに。
前年秋のエジプト旅行以来、イスラム建築にはまっていたので、ここでも好奇心がはたらいてしまいました。
地下鉄菜市口から歩いて15分ほど(北京の街区はやはり広い)。
17時50分、牛街礼拝寺にやってきました。
駅からは大通りと住宅街を通ってきたのですが、イスラム教徒(ムスリム)の回(ホイ)族が多く住むと言われながら、これまでの北京の街並みとほとんど変わりません。
行き交う人も、普通の漢民族とほとんど見分けがつきません。
それでも、ごくまれにスカーフで頭を覆った女性が歩いているのを見かけましたが。 -
牛街は、“清真寺”ともいわれるこの礼拝寺(モスク)の門前町として元の時代からの歴史を持っているそうで(ただし、礼拝寺自体は北宋時代の996年にアラビアから来た伝道師により創建。現在残っている建物の多くは明代に再建されたもの)、北京在住の回族やウイグル族にとどまらず、遠く海外からもムスリムが礼拝に訪れたり、ムスリム用の食品を買うために訪れるのだそうです。
ここで外から見える礼拝寺の望月楼をパチリ。
六角形のおもしろい建物ですが、一般的なアラビアのモスクのイメージには程遠く、中国風の建築様式になっています。
この望月楼、もともとは人々に礼拝を呼び掛けるミナレットとして建てられたものだそうですが、この礼拝寺には中庭にも邦克楼というミナレットがあるため、飾りの要素が強くなっているそうです。 -
礼拝寺の境内に入ってみました。
中庭のようなものがあり、中央に邦克楼と呼ばれるミナレットがそびえています。
このミナレットも中国風の造りで、“ミナレット”という説明書きがなければそうとは分かりません。
ここでしばらく写真撮影をしていると、18時10分にアザーン(礼拝への呼びかけの合図)と思しき“ウー”というサイレンのような音が境内に鳴り響きました。
すると、中庭でおしゃべりをしていたり、別の建物に入って休んでいた白い帽子をかぶった人たち(=回族:顔は漢民族と同じかやや彫りの深い顔をしていますが、敬虔な方は白い帽子をかぶっており、外形から容易に区別できる)がこのミナレットの向かいにある礼拝大殿に入って行き、礼拝が始まりました。 -
こちらがミナレットの向かいの礼拝大殿です。
これもやっぱり中国風の建物。
ムスリム以外は立入禁止となっているため、観光客は外からしか礼拝の様子をうかがうことはできません。 -
ミナレットのアーチからのぞいた礼拝大殿です。
ガラスを通して天井近くの壁には“イスラム教”を意味する“清真古教”という額が見えます。
赤い柱や梁は金色のアラビア語(おそらくコーランの一節)で埋められ、床には緑色の絨毯が敷き詰められています。
奥には聖地メッカの方向(西)を指すミフラーブ(米哈拉布)も見えます。
ミフラーブの右側の柱の陰にはミンバル(宣諭台:金曜の集団礼拝時に使われる説教壇)もありました。
個々の建物の外観のみを見ると中国古来の建築様式とさほど変わりはありませんが、機能の部分に着目すると、ミナレット、中庭とともに、イスラム教のモスクの基本的な要素は備えており、イスラム建築の普遍性に気付くと同時に驚かされます。 -
牛街礼拝寺、なかなか興味深かったです。
実は北京には20万人ものムスリムがおり、一般公開されているイスラム教寺院は40か所余りあるんだとか。
さすがに元の時代からアラブとの交流の歴史を誇る国際都市ですね。
さて、またまた歩いて20分以上かかって19時、湖広会館へ。
入口のところでネットで手配していたチケットを受け取り中へ入ります。 -
会館の中には昔の京劇の写真や衣装が展示されている戯曲博物館もあり、少し見学してから劇場へ。
博物館には2008年にこの会館で坂東玉三郎が京劇を共演した際の写真も展示されていました。
劇場はまだ開演の30分近く前なので人が入っていませんでしたが、その隙に格式ある舞台をパチリ。
現在の建物は1980年代に建て替えられたものですが、1807年に建てられた伝統ある建築様式は、当時のままに復元されています。 -
予約した席はいちばん高い赤席(340元=4,400円)で、最前列に案内されました。
役者の化粧もはっきり分かる位置で迫力ある劇が楽しめます。
席にはセットで茶菓子もついてきます。
別にコーヒーや軽食なども頼むことができますが、お茶はおかわりを入れてくれるし、劇に集中していると食べているひまがないので、頼まなくてじゅうぶんだと思います。
また、別料金(40元=520円)で日本語音声ガイドも貸してくれますが、役者の台詞を翻訳してくれるわけでもなく、場面の解説をちょこっと入れるだけで、ほとんど役に立ちませんでした・・・ぼったくりといってもいいくらいです。
言葉が分からなくてもじゅうぶん楽しめるし、イヤホンをつけていると役者の台詞や楽器などの生の音がよく聴こえないので、音声ガイドは借りないほうがよいでしょう。 -
茶菓子を食べているうちにぞろぞろと観光客が集まってきて、後ろの座席の半分ほどが埋まりました。
日本人の団体客もいますが欧米人もけっこういます。
お昼のガイドによると、北京の中国人はチケットが外国人向けに高く設定されていることもあって、ほとんど京劇は観に行かないんだそうです。
テレビ番組には京劇専用のチャンネルがあって、24時間流しているから文化はそれで守られているんだとも・・・。
そして19時30分、公演開始。
本日の公演は“西遊記”より、“孫悟空閙龍宮”(孫悟空が東海の鎮海神針である如意棒を取るため、龍宮で大暴れする物語)と“孫悟空閙地府”(孫悟空が閻魔大王に呼ばれた地獄を脱出するために大暴れする物語)です。
役者が登場して銅鑼の音にあわせながら立ち回り、見栄を切ってくれます。
これがなかなか格好よくて、何度も写真を撮ってしまいました(事前に聞いたら撮影OKとのことだったので)。 -
孫悟空登場です。
右側の黄色い衣装で小さく情けない顔をしているのが孫悟空。
最初はとても主役とは思えませんでしたが、劇が進むうちに立ち回り、大活躍をしていきます。 -
孫悟空は日本でのイメージと同じくコミカルな部分ももった役柄で、すばやい立ち回りだけでなく、時には観客を笑わせたりして楽しませてくれます。
そして20時30分、公演終了。
もっと見ていたいなと思わせるくらいおもしろい内容で、まさにあっという間の公演でした。
また北京に来ることがあったらもう一度見てみたいですね。 -
湖広会館からの帰り道、地下鉄和平門駅へ向かって歩いていたら、途中、ライトアップされているきれいな街並みを見つけました。
ガイドブックをみると“琉璃廠(るりしょう)西街”とあり、書画店など瓦屋根の伝統的な造りの店が並ぶ懐古調の通りで、元や明代に瑠璃瓦を製造する窯が置かれたことからこの名がついたそうです。
現在は書画や印章、雑貨、古道具などを扱う店が多く、古文化を尊重するため、2007年に再整備がなされてきれいになったのだそうです。 -
さて、地下鉄和平門駅に着いたのですが、寒くも暑くもなく気候もいいし、治安もよさそうなので、北京の夜景でも楽しみながら歩いてみようかと思い、地下鉄には乗らずにホテルの方向(北京站)へ向かって歩くことにしました。
(最後には足がくたくたになるのですが・・・。)
15分くらいでしょうか、しばらく歩くと人民大会堂が見えてきました。
中華人民共和国建国10周年を記念して1958年から59年にかけて建造された会議場で、共産党の数々の重要な会議が開かれる建物です。
入口には衛兵もいましたが、外からの写真撮影は普通にできました。 -
続いて正陽門(前門)と箭楼。
両方ともライトアップされています。
左側の正陽門は明の永楽帝時代の1420年に造られ、現在の故宮にあたる紫禁城を中心とした内城を囲む城壁の9つの門のひとつでした。
右側の箭楼の方は正陽門の防御門として造られました。 -
正陽門を左に曲がると遠くにどこかで見覚えのある建物が見えました。
そう、天安門です。
まだ昼間に訪れていなかったので、ライトアップされた姿が初めて見る姿になってしまいました。
この正陽門から天安門までの道は、夜の21時過ぎながら、百人以上ものたくさんの観光客(99%中国人)が写真を撮ったりおしゃべりしたりしながらたむろしており、こんな時間でもこんなに集客力があるほど、天安門は中国の象徴であり観光スポットなんだということを再認識させられました。 -
天安門の近くにはこんな公衆トイレもあります。
もちろん無料で、中は比較的きれいに掃除されています。
歩き疲れたのでちょっと休憩。
昼間のガイドも言っていましたが、北京のまちは公衆トイレが多く、観光していて困ったことはありませんでした。 -
天安門のすぐ近くまでやってきました。
ここも遅い時間ながらたくさんの観光客でいっぱいです。 -
中央には毛沢東の肖像画が飾られ、いつ見ても変わりない姿を照らし出しています。
門の近くには公安(警察)がおり、写真撮影も規制されるのかなと思っていましたが、まったく自由でした。 -
時計を見るともう22時過ぎ。
結局この夜は北京のビッグな街路を歩きまわっただけで時間が経過してしまい、食事もろくにとれませんでした。
もういいかげん歩き疲れて足が痛くなってきたので地下鉄を使ってホテルへ戻ります。
翌朝もまた故宮を見にここに来ます!
(北京の休日三日目に続く。)
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この旅行記へのコメント (2)
-
- Medinaさん 2011/06/12 11:52:34
- 万里の長城はやはり何時見ても良いですね!
- エンリケ様
こんにちはMedinaです。
私も中国本土大好きでよく出かけておりました。ここ3年間両親の体の具合が悪いために海内に出られず国内でSLを追いかけておりますが、本当は海外組の者です。
私も北京は6回行きました。以前は友人が北京大学に留学していた為です。
万里の長城は私は真冬に行きました。それも2月頃。北京の真冬も寒いですが万里の長城(八達嶺)の真冬の凄さは驚きました。
小雪でしたが、風が強く冷たい風が耳に当たると、なんか耳が切れそうなくらい痛かった思いをしました。
エンリケさんの5月の万里の写真を見てやはり、オンシーズンに行くべきだなあ〜〜と思いました。
それとご存知かわかりませんが、天安門広場の紫禁城の入り口にある毛沢東さんの顔、この顔毎年微妙に変わっていることご存知でしたか?
昔より段々顔つきが優しくなってきております。10年くらい前の写真と比べるとよくわかります。地元に聞いた話では、毎年旧正月明けの深夜に取替えられているみたいですが、北京の真冬は氷点下ー10度くらいあるので、地元はわざわざ見に行く事はないそうです。
それと、これも聞いた話でこの毛沢東さんの顔に卵を投げつけた者がおります。その人間は未だに刑務所入りでなんか精神異常と判断されて社場に出てこないそうです。
中国は意外と厳しいところもあるので注意が必要ですね。
またお邪魔させて貰いますね。
Medina
- エンリケさん からの返信 2011/06/14 21:22:29
- ご訪問ありがとうございます。
- Medinaさん
ご訪問ありがとうございます。
Medinaさんはお名前のとおり、イスラム圏が好きでいらっしゃるんですね。
北京にも6回も行ってらっしゃるとは。
5月の万里の長城は空が青くて気持ちよかったです。
中国のかたの観光を楽しんでいる姿も印象的でした。
世界第二位の経済大国になって余裕感が出てきたようにも見えました。
天安門広場の毛沢東の肖像画が昔より温和な顔つきになっているのも、そのことと関係あるかもしれませんね。
わたしもまたMedinaさんの迫力あるSLの写真を見に訪問させていただきます!
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