2011/05/02 - 2011/05/05
41位(同エリア141件中)
ぬいぬいさん
GW東北旅行の第一歩は、秋田県の小坂鉱山の近代化遺産、明治時代に造られた西洋建築の鉱山事務所とその厚生施設として建てられた、和洋折衷の芝居小屋を見に行きました。
- 同行者
- 家族旅行
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 自家用車 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
今回のGW青森の旅、1泊目の宿泊地をどこにしようかいろいろ探しましたが、結局奥入瀬渓流のそばの十和田湖に決めました。
周りの観光スポットを見ていてみつけたのがここ。
前から、小坂鉱山事務所の存在は知っていたのですが、青森県との境にあるとは知りませんでした。 -
そんな訳で、今回の東北の旅の足跡の第一歩は小坂町。
東京を前の晩9時に出て、とりあえず走れるところまで、行ってしまおうと、がんばって岩手の前沢までたどり着き、そこで仮眠。
2時間ほど休んだあとここ小坂町に到着したのが、朝の8時。
開館時間まで後1時間あります。 -
とりあえず車で寝ている息子たちを残して、外回りからじっくり見学を。
-
小坂鉱山の一番賑わった1908年にこの事務所以外に、ルネサンス様式の小坂鉱山病院が建設されたそうですが、戦後の火災で建物が焼失してしまい、敷地内にあったこの霊安室だった建物が「旧小坂鉱山病院記念棟」として保存されています。
-
明治百年通りを挟んで隣に建っている天使館
-
この平屋の建物は、昭和7年建築されたかカトリック系の保育園。
-
明治時代の建物ではありませんが、小坂鉱山を経営していた藤田組の援助を受けて建てられたものです。
-
中は貸しホールになっています。
-
明治百年通り並んでいる旗。
相撲の興業があるわけではありません。 -
イチオシ
こちらの洋館は小坂鉱山従業員及び家族の慰安施設として建てられた、日本最古の現役芝居小屋です。
-
外観は、正面屋根のアメリカ木造ゴシック建築の影響を受けた軒飾り、唐草がからんだ棟飾りなど、白亜の西洋建築になっています。
-
正面は洋風建築なのに、なぜか側面は和風
-
茶色い板張りの側面だけ見ると、正面の西洋風のファサードは想像できませんね。
中は後ほど見学するとしてまた、小坂鉱山事務所に戻ります。 -
イチオシ
事務所のスタッフのご好意で、開館時間よりも30分ほど早く見せてもらいました。
ちなみに入場料は300円
先ず最初に目に付くのは玄関を入ってすぐのこの螺旋階段 -
この「小坂鉱山事務所」の誕生は、小坂鉱山近代化の歴史に深くかかわっています。
-
江戸時代の末期に発見され、明治時代の近代化の息吹とともに躍動を始めた小坂鉱山。
-
後に日本鉱業界の父と呼ばれた大島高任や「お雇え外国人」として日本鉱業界をリードしたクルト・アドルフ・ネットーらに支えられ、明治初期の「富国強兵」「殖産興業」政策に貢献しました。
-
その流れを引き継いだのは、藤田組。明治17年に払い下げを受け、日本の主要鉱山の地位を確立します。明治38年全盛期の頃に巨額の費用を投じて、日本の近代オフィスのはしりとなる建物が、東北の片田舎に建設されることになったわけです。
-
片田舎と言うと語弊がありますね。当時の小坂町は秋田市に次ぐ、秋田で2番目に大きな町だったそうです。
-
イチオシ
素敵なバルコニーに明治の女性に変身したモデルを2人
実はここは、建物を見るだけでなく700円でノスタルジックなドレスに着替え変身するコーナーがあります。
左が私の女房、そしてその隣が息子の彼女 -
私には頭の上にあるバルコニーの装飾が気になります。
-
そして見事なこの螺旋階段に・・・
-
再び2人のモデルが登場
-
でもやっぱり、螺旋階段そのものが気になります。
-
イチオシ
小坂鉱山事務所を出て、今度は芝居小屋康楽館の中を見学することに。
-
日本で初めての露天掘り方式により飛躍的な発展を遂げた小坂鉱山。
この康楽館は、その厚生施設として誕生しました。 -
柿落としは明治43年8月16日、大阪歌舞伎の尾上松鶴一座により幕を開けました。
-
裸電球の向うに見える衝立は切穴(すっぽん)
奈落から花道へ役者をせり上げるための装置です。役者さんの頭がヌッと出るところが、ちょうど“すっぽん”の首に似ているのでこう呼ばれたとか。 -
回り舞台の仕掛け
舞台中央の円形に切った部分を舞台の地下(奈落)で、ろくろ仕掛けによって回すようにした装置です。
4ヵ所の力棒を押して人力で回すようですが、実際は2人で回しているそうです。 -
田舎の芝居小屋だと思って馬鹿にしてはいけません。
ここの芝居小屋では仲代達也や初代水戸黄門の東野英次郎も芝居をして、尾上一門の歌舞伎の公演も行なわれています。 -
洋風なのは正面のファサードだけでなく、良く見ると客席の天井もおしゃれです
-
こちらは天井桟敷
-
芝居の観劇は別料金
公演中は写真撮影禁止だったため写真はありませんが、ここから
少しだけ観覧させてもらいましたが、どさ回りの田舎芝居と思っていたら、これが結構面白くて笑ってしまいました。 -
鉱山で働く人々の福利厚生のために、こんな立派な芝居小屋があったわけですから、往時の小坂鉱山の賑わいは半端でなかったんでしょうね。
-
先ほど鉱山事務所で古い映画館だったあってものが残っているとの情報を得、さっそく見に行くことに。
-
かなり老朽化が進んでいますが、往時のおしゃれな映画館だった頃のイメージの残るファサード。
あれっ?・・・・・ -
・・・ドラえもんのアニメのポスターが・・・・?
どうやらまだ現役で映画館として機能しているようです。 -
ここ花園館は明治37年創業し、今の建物は昭和初期に改築された建物で、秋田県で最古の現役映画館です。
大正から昭和初期にかけての洋館風デザインをとりいれた、おしゃれな外観です。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
旅行記グループ 近代建築を尋ねて (その他)
0
38