中国石窟芸術と世界遺産三昧２＜世界遺産平遥古城＞

2002/04/07 - 2002/04/14

中国石窟芸術と世界遺産三昧の4日目。

前日、太原に宿泊し、本日朝から『祁県民俗博物館(喬家大院)』と『双林寺』に立ち寄り、本命の『世界遺産平遥古城』を訪れる。

平遥は山西省の省都太原の南西100?の所にある平遥県の県都。

今でこそ一地方の田舎町ではあるが、三皇五帝の一人・帝堯の封土であったとされる所なので、歴史は遙か悠久の神話時代にまで遡る。

ただ、今の平遥を有名にしたのは、何と言うても城壁！

古代からあった城壁を、明の洪武３年（1370年）に拡張し、今もその当時の姿を原形のまま保っている箇所も多く残る。

有史以来戦乱著しい中国で、６５０年もの長きに亘って往時の姿を留めている城は、まさに貴重な遺産だ！

今回は、ほの古城へと分け入る。

エリア 平遙(中国)

• 同行者: その他
• 交通手段: 鉄道 観光バス 飛行機
• 航空会社: 中国国際航空 中国南方航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

祁県民俗博物館（喬家大院）の一棟。

広大な敷地に、数十棟もの建物が残されている。

夏暑く冬寒い山西省の風土に合った建築で、壁の厚みは有に１ｍはある！

断熱効果満点や！


ほれにしても、この彫刻の緻密なこと。

葡萄は子宝に恵まれ、子孫繁栄を意味する。

ってことで、これは中国でよく見かける『ダブルハッピネスマーク』。

どういう意味？

新婚さんの家に飾る飾りです。

ウチんくは嫁さんもろうたんや！

って喜びの印なんです。

ほな娘を嫁がせる家は？

ほうです、これ！

『禧』を飾るンです。


余談ですが、この喬さんちは、張藝謀（チャン・イーモウ）監督、鞏俐（コン・リー）主演の映画『紅高粱（紅いコーリャン）』のロケ地になったそうです。

鞏俐のデビュー作です。

けど、私的には、紅いコーリャンよりも『漂亮媽媽（きれいなおかあさん）』を演じた鞏俐が好きです。

障害を持つ息子のために懸命に生きる姿に、涙が出ましたワ。

っと、余談が長すぎたm(_ _)m

喬家大院のお宝

慈禧太后（西太后）から下賜された書。

但し、真筆ではない。

これが真筆だったら、とてつもない価値があるンやけどなあ。

♪お鍋のなからぼわっとぉ、お宝鑑定団登場！

世界遺産平遥古城の鳳儀門（西下門）の上から西大街を見下ろす。

平遥古城の城内に築かれた街並みは1370年の増築当時のままで残っているものが多く、今も４万人の人々が昔ながらの家に住み生活している。

昔建てられた市楼や清の道光23年（1823年）創業で中国最古の銀行の日昇昌票号、その他商家や民家など、
築500年以上経っている建物もここでは珍しくない。


古城内は車輌進入禁止。

自分の足か、電瓶車（電動カート）で移動する。

ちょいちょいフツーの車が見えるンは、ご愛嬌か(*^.^*)ｴﾍｯ

城壁はほぼ四角形で、周囲6.4?、高さ12ｍ、幅は平均で５ｍ。

城楼の間にはほぼ50ｍ間隔で城台（馬面と呼ばれる）がある。

うまづら、ではない〜〜〜〜^^

敵楼（見張り櫓）なのら！

城壁は全体が土を突き固めた版築工法で造られ、側面と上面は煉瓦で覆われている。

周囲は幅深さとも４ｍの濠で囲まれている。

城門は東西に２ヶ所ずつ、南北に１ヶ所ずつ、合計６ヶ所設けられていて、城門の上にはそれぞれ城楼がある。

ここは西の城楼で『鳳儀門』。


城門を突破した敵兵を待ち構えているのは、怖〜〜〜い武器。

突破しても直ぐに城内ではない！

鳳儀門は甕城（前門と後門の二重構造の城門）になっている。

前門を突破した敵は行き止まり！

前進を阻まれた敵を、城楼から射かけて殲滅する。

城壁を這い上がって来る敵兵には、上から棘車をおみまいする。
（この写真の武器）

単純だが極めて残忍な責め方だな。

先鋒は全滅必至┐( -''-)┌

平遥古城の中心にそびえる『金井市楼』。

平遥のメインストリート『南大街』の北端に鎮座！

南大街界隈は、旅館や土産物屋が密集している。

押すな押すなの大賑わい^^

市楼は上がれますヨん

メインストリートから横道へ入った。

客桟（民宿）発見。

ちょっと覗いてみた。

のっそり入っていったら典型的な四合院造り。

しかも軒天の装飾が原色系ドハデ、いかにも中国風で、良いイイ。

その上総二階建て。

こりゃぁ、かつては相当な御仁の家だったと見たが如何？

正面２階の庭先で立食真っ最中のお姐さんが、飯碗を持ったまますっ飛んできた。

何食べとん？

のぞき込んだら、白ご飯に肉と野菜のごった煮をのせている。
（お決まりの中華ドン風）

唐辛子色で辛そう。

暫し、お姐さんと歓談。

お姐さん＞ご飯食べた？

イスカンダル亜力山大＞食べたよ。
（ホンマは未だやけどな）

お姐さん＞旅行ですか？

イスカンダル亜力山大＞当たり！

お姐さん＞どこから来たの？

イスカンダル亜力山大＞東北だよ。

お姐さん＞ウッソ〜、訛ってるよ、あなた外国人でしょ！


ばればれやし。

日々全国の方言を聞いとうお姐さんは、騙せませんでした
(^^;ゞ

部屋を見せてもろうたら、けっこう清潔だった。

日本の旅館みたいに、一部屋毎に名前があったでワ。


お姐さんに、「泊まってけ」とせっつかれたが、そこら辺ブラブラしてくると言い残してサイナラ。

路地裏に幼稚園発見！

ちょうどお迎え時なのか、とーちゃんかーちゃん、じぃばぁちゃんが大挙して迎えに来てる。

イスカンダル亜力山大、どさくさに紛れて入っちゃったヨ。

ドー見てもお迎えの大哥（アニキ）には見えへん(^ω☆)

お〜ここも四合院造り。

さすが明代の町。

教室を覗いたら、迎えを待つこわっぱ達が押し合いへし合い。

かっわいいネェ。

カメラを向けたら、さすが小さいといえども中国人。

さっとポーズを極める。

ますます可愛いが、無断侵入がばれないうちに退散。

捕まるで(+ω+)

『日昇昌票号』の中庭。

日昇昌票号は清代の1823年（日本は江戸時代）にできた中国最古の銀行。

今は博物館になっている。

それまでは、商売の決済に金や銀を運んでいたのだが、これには多くの危険が伴う。

日昇昌が手形為替決済のシステムを発明して、平遥の商人は世界中に商売を広げたそうだ。

当時平遥には世界の富が集中し、日昇昌票号は世界中に200の支店を持つ大銀行にのし上がったそうだ。

遠くはニューヨーク、近くは東京や大阪神戸にも支店があったとか。

しかも頭取以下重役は世襲制でなく、一代限りのモノだったとか。

進んでるゥ。

建物内部。。。

当時の銀行カウンター。

ちょっと人形がイマイチ。

マダムタッソーに蝋人形の作り方教えてもらえばぁ！


　＜中国石窟芸術と世界遺産三昧３へつづく＞

この旅行記へのコメント （2）

• こまちゃんさん 2011/05/12 05:18:48

  事情で・・・

  2009年9月に同じコースで訪問しました。
  で、太原で一泊し、、、までは同じなのですが、色々あって北京へ直行！(＠灬＠；
  
  本来なら、世界遺産ではないけど、中国人の間では平遥古城よりも人気の高い、
  平遥の片田舎にある「農村」に2泊する予定でした。その後、黄河の滝壺も。
  
  旅行記は、、、
  あああ〜！！五台山へ向かう「懸空寺」手前で停まってました･･･(X灬X；
  宿題してない！！
  
  　こま＠お久です！
  

  イスカンダル亜力山大さん からの返信 2011/05/12 09:28:08

  RE: 事情で・・・

  ♪お久しぶりぃ〜ねぇ〜〜〜
  
  いやあ、ホンマにご無沙汰してますm(_ _)m
  
  
  老い先短いけん（笑）、遅々として進まん牛歩戦術ながら、旅の記録を残しておこうと思いましてネ。
  
  数年ぶりにアップしたンですワ。
  
  東日本大震災で、人々の思い出のアルバムが津波でグチャグチャになっとう映像を見ましてねえ。
  
  ウチの辺りも早晩南海地震に襲われるだろうし。
  
  チョコッとだけでも旅の記録を移しておこうかな、って思うたワケなんです。