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プラハで朝を迎えた。<br />疲労回復のために、レモンの搾り汁を飲んで、いざ街へ繰り出す。<br /><br />8時だというのに、プラハは、いまだ靄を引きずっている<br />それでも構わず、私は外へ出た<br /><br />

プラハの朝

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2009/09/18 - 2009/09/23

3769位(同エリア4267件中)

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15

ヒャク

ヒャクさん

プラハで朝を迎えた。
疲労回復のために、レモンの搾り汁を飲んで、いざ街へ繰り出す。

8時だというのに、プラハは、いまだ靄を引きずっている
それでも構わず、私は外へ出た

旅行の満足度
4.5
観光
5.0
ホテル
3.5
グルメ
3.0

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  • 川沿いを歩く<br />今にも崩れ落ちそうな灰色をした建物と<br />誘導をする警官のベストの蛍光色のコントラストが<br />ヨーロッパだな、と感じさせてくれる<br />

    川沿いを歩く
    今にも崩れ落ちそうな灰色をした建物と
    誘導をする警官のベストの蛍光色のコントラストが
    ヨーロッパだな、と感じさせてくれる

  • 夜景も良かったけれど<br />朝もやの景色もいいものだ<br /><br />カレル橋は修復中で<br />資材やら囲いやらで趣が8割損なっていた<br />この橋は市街地とプラハ城をつなぐ由緒ある橋で、<br />15世紀初めに完成した最古の橋でもある<br />まあ、修復しないとやってられないよね<br />欄干には30体の聖人像<br />中にはあのフランシスコ・ザビエルもいらっしゃる<br />

    夜景も良かったけれど
    朝もやの景色もいいものだ

    カレル橋は修復中で
    資材やら囲いやらで趣が8割損なっていた
    この橋は市街地とプラハ城をつなぐ由緒ある橋で、
    15世紀初めに完成した最古の橋でもある
    まあ、修復しないとやってられないよね
    欄干には30体の聖人像
    中にはあのフランシスコ・ザビエルもいらっしゃる

  • 橋を渡りきるとそこは、マラー・ストラナという地区になる<br />

    橋を渡りきるとそこは、マラー・ストラナという地区になる

  • プラハ城が高台にあるように<br />コノマラーストラナあたりから勾配のある道が始まる<br />マラーストラナに入ると<br />中世に迷いこんだ心地になる<br />

    プラハ城が高台にあるように
    コノマラーストラナあたりから勾配のある道が始まる
    マラーストラナに入ると
    中世に迷いこんだ心地になる

  • 目指すはプラハ城<br />坂道には慣れてはいるものの<br />少し息切れを感じながらも登りきったときに目に入った光景には<br />思わず顔を崩してしまった<br /><br />眼下一面に広がる、石の花、プラハ 百塔の街プラハ<br /><br />手前の青い屋根は教会です<br />

    目指すはプラハ城
    坂道には慣れてはいるものの
    少し息切れを感じながらも登りきったときに目に入った光景には
    思わず顔を崩してしまった

    眼下一面に広がる、石の花、プラハ 百塔の街プラハ

    手前の青い屋根は教会です

  • 百塔の街、不気味さを湛えたゴシックの町

    百塔の街、不気味さを湛えたゴシックの町

  • 日曜の朝<br />考えてみれば<br />キリスト教徒にとっては大切なミサの朝である<br /><br />だから当然、聖ヴィート教会は、観光客には閉ざされている<br />プラハ城の中でもひときわ大きな建物<br />ゴシックな教会が好きな私は<br />内部にアルフォンス・ミュシャ(チェコ語の発音ではムハ)のステンドガラスがぜひともみたかったのだけど・・・<br />しょうがない<br />外装を思い切り楽しもう<br />

    日曜の朝
    考えてみれば
    キリスト教徒にとっては大切なミサの朝である

    だから当然、聖ヴィート教会は、観光客には閉ざされている
    プラハ城の中でもひときわ大きな建物
    ゴシックな教会が好きな私は
    内部にアルフォンス・ミュシャ(チェコ語の発音ではムハ)のステンドガラスがぜひともみたかったのだけど・・・
    しょうがない
    外装を思い切り楽しもう

  • どこか不気味な美しさをたたえた教会<br />それがこのプラハという街に当てはまる気がするのだ<br />朝もやのかかる、暗い曇り空だったから、なおのこと、そう思ったのかもしれない<br />

    どこか不気味な美しさをたたえた教会
    それがこのプラハという街に当てはまる気がするのだ
    朝もやのかかる、暗い曇り空だったから、なおのこと、そう思ったのかもしれない

  • プラハ城にはこの聖ヴィート寺院、宮殿、そして修道院、黄金の小道がある<br />私がことのほか気に入ったのは、こじんまりとした修道院だ<br />行く前は全く期待していなかったので<br />素通りしようかとすら思っていたくらいだ<br />このヴィートに入れなかったので、入ることに決めた<br />

    プラハ城にはこの聖ヴィート寺院、宮殿、そして修道院、黄金の小道がある
    私がことのほか気に入ったのは、こじんまりとした修道院だ
    行く前は全く期待していなかったので
    素通りしようかとすら思っていたくらいだ
    このヴィートに入れなかったので、入ることに決めた

  • さて、入ろう、としたら、なんとチケットがない!<br />さっき買ったばかりなのに・・・<br />どうやらどこかに落としてしまったらしい<br />再び買って気を取り直してもう一つの聖域、<br />聖イジー修道院に赴いた<br /><br />一見するとおとぎ話の砂糖菓子のような甘さをたたえた教会である<br /><br />しかし、実は歴史は古く、920年の木造建築が始まりとなり<br />1142年に火事で焼失してから現在の形に修復されたとか<br /><br />古代の香りが漂う<br /><br />禿げかかったフレスコ画、たまらなく好きなものだ<br /><br />音響がよいことからコンサートが開かれるとか<br />行きたかったけれど夜にここまで来るのは大変そうだな、と思ってためらってしまった<br />同時に見ていた韓国人の父子もコンサートに興味を持っていたようだった<br /><br />教会の広場を抜けると黄金の小路というところに出る<br />ルドルフ2世が錬金術師を住まわせていたとか、金箔職人たちの住まいだったとか<br />はっきりしないけれど、とにかくそういういわれでこの名前になったという<br /><br />とはいっても今ではお土産屋になっていて<br />観光然としていてさほど面白くない<br />その中にはフランツ・カフカが一時住んでいたという家もある<br />

    さて、入ろう、としたら、なんとチケットがない!
    さっき買ったばかりなのに・・・
    どうやらどこかに落としてしまったらしい
    再び買って気を取り直してもう一つの聖域、
    聖イジー修道院に赴いた

    一見するとおとぎ話の砂糖菓子のような甘さをたたえた教会である

    しかし、実は歴史は古く、920年の木造建築が始まりとなり
    1142年に火事で焼失してから現在の形に修復されたとか

    古代の香りが漂う

    禿げかかったフレスコ画、たまらなく好きなものだ

    音響がよいことからコンサートが開かれるとか
    行きたかったけれど夜にここまで来るのは大変そうだな、と思ってためらってしまった
    同時に見ていた韓国人の父子もコンサートに興味を持っていたようだった

    教会の広場を抜けると黄金の小路というところに出る
    ルドルフ2世が錬金術師を住まわせていたとか、金箔職人たちの住まいだったとか
    はっきりしないけれど、とにかくそういういわれでこの名前になったという

    とはいっても今ではお土産屋になっていて
    観光然としていてさほど面白くない
    その中にはフランツ・カフカが一時住んでいたという家もある

  • 黄金小路をさらに抜けると、そこはもう城壁の端<br />不穏な空気を感じて入った場所は<br />昔の牢獄、そして拷問場所<br />ご丁寧に、映画で見たことのある中世の拷問器具まで置かれてある<br />古いヨーロッパの町には、こういう血なまぐさい不気味な場所と<br />その場所が醸し出すオーラが濃厚な密度で漂っている<br />そりゃあ、日本にだってそういう場所はあるけれど<br />なんでも洗い流してしまうのが好きだから<br />跡形なく消し去ってしまうのが日本人<br />(もちろん完全に、というのは無理だけどね)<br />それに反してヨーロッパでは<br />ああ、あそこでだれだれが首を切られて処刑されたとか<br />火あぶりになったとか<br />そういう生々しい話が<br />文化遺産のように語られている<br /><br />朝からそんな不気味な空気を吸ってしまったからか<br />あるいは単に旅の疲れなのか、<br />長い坂を下りて、川沿いにある新しくできたフランツ・カフカ博物館を見ていて、<br />薄暗い照明の中に浮かび上がるカフカ像をなぞっていたら<br />四肢の感覚がおかしくなってしまった<br /><br />カフカの不条理な世界を表現した博物館<br />アーティストによるインスタレーションを一人で回っていたら<br />「これ以上ここにいたら、確実に頭がおかしくなる」<br />と確信して、足早に出入り口に戻った<br />しかも入口には、日本語でも挨拶できるマダムがいるものだから<br />ますますもって、夢なのか現実なのかわからなくなってくる<br /><br />橋を渡れば、元に戻れるのだろうか、と<br />足早に歩いて行った<br /><br />同じく橋を渡っていたアメリカ人が<br />‘That&#39;s charles&#39; bridge’と言うのを<br />カレル橋のことだとわかるまでに、少し時間が要った<br />

    黄金小路をさらに抜けると、そこはもう城壁の端
    不穏な空気を感じて入った場所は
    昔の牢獄、そして拷問場所
    ご丁寧に、映画で見たことのある中世の拷問器具まで置かれてある
    古いヨーロッパの町には、こういう血なまぐさい不気味な場所と
    その場所が醸し出すオーラが濃厚な密度で漂っている
    そりゃあ、日本にだってそういう場所はあるけれど
    なんでも洗い流してしまうのが好きだから
    跡形なく消し去ってしまうのが日本人
    (もちろん完全に、というのは無理だけどね)
    それに反してヨーロッパでは
    ああ、あそこでだれだれが首を切られて処刑されたとか
    火あぶりになったとか
    そういう生々しい話が
    文化遺産のように語られている

    朝からそんな不気味な空気を吸ってしまったからか
    あるいは単に旅の疲れなのか、
    長い坂を下りて、川沿いにある新しくできたフランツ・カフカ博物館を見ていて、
    薄暗い照明の中に浮かび上がるカフカ像をなぞっていたら
    四肢の感覚がおかしくなってしまった

    カフカの不条理な世界を表現した博物館
    アーティストによるインスタレーションを一人で回っていたら
    「これ以上ここにいたら、確実に頭がおかしくなる」
    と確信して、足早に出入り口に戻った
    しかも入口には、日本語でも挨拶できるマダムがいるものだから
    ますますもって、夢なのか現実なのかわからなくなってくる

    橋を渡れば、元に戻れるのだろうか、と
    足早に歩いて行った

    同じく橋を渡っていたアメリカ人が
    ‘That's charles' bridge’と言うのを
    カレル橋のことだとわかるまでに、少し時間が要った

  • 橋を渡るとそこはJosehof,つまり旧ユダヤ人街<br />カフカが生活した場所でもある<br /><br />私はここにある工芸美術館に入った<br />思っていたほど、素晴らしいボヘミアンガラスが見られたわけではなかったけれど<br />チェコの写真家、ヨゼフ・スデックのオリジナルが見られたのは良かった<br />学生のころ、よくこの人が撮る静物写真のようなものを好んで撮っていたっけ<br /><br />トイレの窓から、ユダヤ人墓地が見える<br />幾重にも墓石が折り重なり、扇のように開いた形が所狭しと並んでいて<br />やはり、不気味だ<br /><br />そこからトラムの線路沿いに少し下って右に折れる<br />しばらく行くと、かの有名な旧市街広場に出る<br /><br />たくさんの観光客であふれていて<br />観光客相手の商売も盛んなよう<br />普段ならそういうのに、好意的な目は向けないたちなのだけど<br />なにせ、朝からプラハの不気味な部分に触れてしまったものだから<br />こういうもののおかげで、私はやっと現実の世界に戻れた気がしたのだ<br />

    橋を渡るとそこはJosehof,つまり旧ユダヤ人街
    カフカが生活した場所でもある

    私はここにある工芸美術館に入った
    思っていたほど、素晴らしいボヘミアンガラスが見られたわけではなかったけれど
    チェコの写真家、ヨゼフ・スデックのオリジナルが見られたのは良かった
    学生のころ、よくこの人が撮る静物写真のようなものを好んで撮っていたっけ

    トイレの窓から、ユダヤ人墓地が見える
    幾重にも墓石が折り重なり、扇のように開いた形が所狭しと並んでいて
    やはり、不気味だ

    そこからトラムの線路沿いに少し下って右に折れる
    しばらく行くと、かの有名な旧市街広場に出る

    たくさんの観光客であふれていて
    観光客相手の商売も盛んなよう
    普段ならそういうのに、好意的な目は向けないたちなのだけど
    なにせ、朝からプラハの不気味な部分に触れてしまったものだから
    こういうもののおかげで、私はやっと現実の世界に戻れた気がしたのだ

  • 旧市庁舎の時計は有名である<br />12人の使徒像の天文時計というのが正しい名前なのだけれど、<br />この時計、毎日12時になると動き出して、<br />中から12人の使徒が出てくる仕掛けになっている<br /><br />時計を見ると5分前、これは見なくてはと、<br />フランス語でごった返す人ごみの中に入っていく<br />

    旧市庁舎の時計は有名である
    12人の使徒像の天文時計というのが正しい名前なのだけれど、
    この時計、毎日12時になると動き出して、
    中から12人の使徒が出てくる仕掛けになっている

    時計を見ると5分前、これは見なくてはと、
    フランス語でごった返す人ごみの中に入っていく

  • 1分にも満たない仕掛けだけど<br />終わった途端、みんな拍手<br />中にはそんな瞬間に、プラハにいられて幸せ!とばかりに抱き合う人たちも<br />一人旅してると、そんな時、一抹の寂しさがよぎります<br />場合によっては、知らない者同士でも、喜びを分かち合えたりしますが<br /><br />そろそろおなかも減ったと思いながらも、<br />なかなかうまい具合に食べる場所が見つけられないのが、一人旅の常<br /><br />結局旧市街をぐるぐる歩き回った<br />夕方見るマリオネットのチケットを買ったり<br />ナチュラルハンドメイド雑貨のお店で、ビールから作られたハンドクリームと<br />エッセンシャルオイル配合の石鹸を買ったり<br />入場料を払ってクレメンティヌム(イエズス会の寄宿学校、現在は国立図書館)の骨董市に行ったり<br />こうして実際に歩くことで、<br />迷路のような旧市街に自分なりに地図を作っていく<br /><br />気が付いたら2時近く<br />朝からもう、6時間近く歩いている<br /><br />観光客相手の市場を抜け、<br />誰もいない小道を歩く<br />今度こそ本当に迷路にはまってしまったようだ<br />自分なりに方角の検討をつけて<br />めでたく大通りに出る<br /><br />結局その日はピザのテイクアウトだった<br /><br />その後、うとうとと昼寝<br />

    1分にも満たない仕掛けだけど
    終わった途端、みんな拍手
    中にはそんな瞬間に、プラハにいられて幸せ!とばかりに抱き合う人たちも
    一人旅してると、そんな時、一抹の寂しさがよぎります
    場合によっては、知らない者同士でも、喜びを分かち合えたりしますが

    そろそろおなかも減ったと思いながらも、
    なかなかうまい具合に食べる場所が見つけられないのが、一人旅の常

    結局旧市街をぐるぐる歩き回った
    夕方見るマリオネットのチケットを買ったり
    ナチュラルハンドメイド雑貨のお店で、ビールから作られたハンドクリームと
    エッセンシャルオイル配合の石鹸を買ったり
    入場料を払ってクレメンティヌム(イエズス会の寄宿学校、現在は国立図書館)の骨董市に行ったり
    こうして実際に歩くことで、
    迷路のような旧市街に自分なりに地図を作っていく

    気が付いたら2時近く
    朝からもう、6時間近く歩いている

    観光客相手の市場を抜け、
    誰もいない小道を歩く
    今度こそ本当に迷路にはまってしまったようだ
    自分なりに方角の検討をつけて
    めでたく大通りに出る

    結局その日はピザのテイクアウトだった

    その後、うとうとと昼寝

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