これだからインドは、な旅その４-ガンジス河の死と生命力

2009/04/23 - 2009/05/02

ベナレスにて

エリア バナーラス (バラナシ)(インド)

ベナレス二日目。

朝５時過ぎにガンガーへ。

この子はお菓子をあげたら素直に喜んでくれた良い子。

すごく簡単な仕掛けでも魚が釣れていた。

ガンジスは見た目以上に豊かなのかな。

日の出を見たかったけどちょっと遅かった。

河原を歩いているとボート屋に声を掛けられた。

１時間で100ルピー（200円）だった。

ボートに乗るとき少年が小皿に花びらと蝋燭の乗った灯篭を売りに来た。

２つで４０ルピーだった。

ボートは静かな水面を漕ぎ出す。

ガンガーは聖なる河だけに辺りには清浄な空気が満ち溢れていて・・・・・



すいません、嘘です。
実際は生魚のような生臭い臭いが辺り一面に漂っていて、
水は緑色に濁っていて脂ぎっている感じで触るのも躊躇われる。
この時期は乾季の終わりで水量も少ないから余計に汚かったと思う。

ボート漕ぎのお兄さん。

この人、何度も汚いガンガーの水で口をゆすいでいた。

慣れれば平気なのか?

１時間だと半分ぐらいしか見れないから２時間にしないかと誘われたけど、
２時間も乗っても飽きそうだから断った。

お祈りする人々

洗濯する人々

１時間で満足でした。

宿に戻って一休み。

午後2時ごろから帰国便のリコンファームの為、エアインディアのオフィスへ。

駅までサイクルリキシャで50ルピー。

駅からオフィスに向かって歩いているとバイクに乗ったお兄さんが話しかけてきた。
「何処まで行くんだい？」
「エアインディアのオフィスまで」
「後ろ乗っていきなよ」
「え・・・いくらですか？」
「ははは、お金なんか要らないよ」

信じていいのかな?　インド人嘘つきだしな？

乗せてもらってオフィスに着いた。

「あ、ありがとう」
「それじゃあ」

本当にタダだった。インド人なのに。

この人、駅に向かって歩いている時、道で会ってちょこっと話をして一旦別れた。

その後、チャイを飲もうとしていたら、たまたま再会してチャイをおごってくれた。
ちなみにインド人です。

ごちそうさまでした。

チャイ屋の親父

チャイ屋の隣の店の親父

駅からゴートウリヤーまでサイクルリクシャーで。

この人はサイクルリクシャーマン。
明るい人でいろいろ面白い話をしてくれた。

「俺は韓国人は嫌いだけど日本人は好きだ」
と言っていた。

駅からゴートウリヤーまで30ルピー。

ゴードウリヤーをガンガーに向かっていると日本語の上手な少年に、
「この近くに友達のお店があるんです。見ていってください」
と声を掛けられたけど断った。

ガンガー沿いをマニカルニカー・ガートまでぶらぶら。

歩いていると水際で野良犬が何かを食べていた。

最初は動物の死体かと思ったけど、よく見たら違った。

人間の赤ちゃんの死体だった。

青白く水膨れした死体の手首を引きちぎるように貪っていた。

思考が停止してしばらく呆然と見ていた。

不意に腐敗臭を感じた。
少し高い場所から見ていたからその死体の臭いでは無いとは思ったけどその場所に居る事に嫌な感じがしてまた歩き出した。

マニカルニカー・ガートでは３体の死体が焼かれていた。

布に巻かれているので生々しい感じは無かった。

座って見ていたら男の人が募金を要求してきて、しつこくて面倒くさくなったので少しだけしか見ないでその場を退散。

裏の路地を通ってゴードウリヤーに戻った。

すると、さっきの日本語の上手な少年がまたお店に誘ってきた。
すげなく断ると彼は、

「お前は馬鹿だ！さっき、後でって行ったじゃないか！馬鹿にしやがって。お前は馬鹿だ!」

と日本語で言った。

一瞬、かっとなって言い返してやろうかとも思ったけど、憎しみのこもった目で睨みつけている少年を見ていたらなんだか悲しくなってきて黙って立ち去った。

でも、日本語で言われるとグサッとくるな・・・

宿に向かって歩いていると年老いた僧侶がぶつぶつと呟きながら手のひら差し出していつまでも付いてくる。

ラッシーをおねだりされたのでご馳走した。

なんだか今日もいろいろあった。

死と生についてちょっとだけ考えてみたりして。

ヤモリと一緒に眠りましょ。