2010/07/09 - 2010/07/09
11位(同エリア17件中)
まみさん
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2010/07/09金 クライペダ経由でニダ日帰り観光
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パランガからミニバス20分ほどでクライペダへ、そこからフェリーで対岸のスミルティネへ、そこから長距離バス1時間ほどでニダへ(片道4時間)
<主にサイクリングにて街中散策>
・海岸沿いと桟橋
・トーマス・マン博物館(外観のみ)
・民俗学的古墓地とルター派教会見学
・パルニデス砂丘(トーマス・マンが「北のサハラ」と呼んだ白い砂丘)散策
【パランガ泊:ホテル・プリエ・パルコ(Prie Parko)】
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朝9時半にホテルを出て、クライペダからフェリーでスミルティネに着いたのは11時35分。
30分に一本のフェリーの乗り場に10分前に乗り場に到着したので、切符を買ってからフェリーに乗り込むのにちょうど良いタイミングでした。
ところが、スミルティネからニダに向かうバスは、出発まで40分ほど待つことになりました。
昨日のパランガのインフォメーションのスタッフの話では、ハイシーズンの今はスミルティネからニダに向かうには、定期バスの他に私営バスがたくさん出ている、ということだったのですが、バス停には大型の路線バスしか待機していませんでした。
私と一緒にフェリーに乗ってスミルティネにやって来た乗客のほとんどは、そのバスに乗ることなく、あっという間にスミルティネで散り散りになりました。
40分というのは待ち時間としては長いけれど、よく知らないところを観光するには短すぎるので、私はバスの中で待つことにしました。
バスの出発を待つ間に、フェリーは2度到着しました。
はじめはガラ空きだったバスも、だんだんと乗客で埋まってきました。
思ったよりニダに行く人はいないのかとちょっとシュンとしていただけに、なんだか嬉しくなってきました。
あまりに観光客で混雑したところに行くのは苦手なのですが、かといって、あまりに人が少ないところも、それが初めてでよく知らない場所ならなおさら、それほど魅力がないところなのか、と疑ってテンションが下がってしまうものですから。
スミルティネからニダまではバスで1時間です。
ガイドブックからとっくに知っていたはずなのに、ころっと忘れていて、バスの中で一度確認したときにギョッとしました。
これは、やばいかもしれません。
ここに来るまでのんびりしすぎました。この後は時間配分をきちんと考えて行動しなければなりません。
バスの出発時間は12時15分なので、ニダに到着するのは13時15分か20分頃。
つまり、パランガのホテルからニダまで、片道約4時間かかる計算になります。
夜暗くなるのは22時だけれど、明るいうちにホテルに戻りたいし、夕食をまたホテルのレストランでとるとしたら、20時台には戻りたいです。
だから4時間逆算すると、ニダにいられる時間は……。
いやはや、はじめからこんなに時間がかるところだって計算ができていたら、ニダ行きをそもそも旅程に入れていなかったかもしれません。
もっと簡単に行けるだろうと楽観視したので強行できたようなものです。
でも結果的にはバスターミナルのそばで自転車レンタルをして、3時間走り回って、行きたいところはひととおり行けました。
博物館などに入る余裕はなかったけれど、写真を撮りたいものはたくさん撮れました。
そして同じく4時間かけて20時半すぎにはホテルに戻れました。
なので、最初からこんなに時間がかかる日帰り旅行だと分かっていなくて良かったです。分かっていたらあきらめていた可能性が高いです。
そうなれば、サハラの疑似体験……とまでいかないけれど、白い砂浜の上を歩いたりすることもできず、また、ネットで見つけた旅行記の写真で非常に非常に惹かれた、ニダの可愛いカラフルな風向計を写真に収めることもできなかったでしょう。
4時間かけてやっと到着したニダでは、その念願の風向計の写真をたくさん撮りました。
我ながら飽きずに撮ったので、さすがに全部を旅行記にアップするつもりはありませんが、一枚一枚が大事な思い出と苦労がしみこんだ宝物です@
本当は模型を買いたかったのですが、1番小さいものでも高さが50cmもあって思った以上に大きくて───手のひらサイズくらいのもっと小さなものがあるかと期待していたんです───しかも、ちゃんとしたレプリカだからか100ユーロもするというのであきらめてしまいました。
なので、余計にたくさん写真を撮ったわけです。
ちなみに、スミルティネからニダまで1時間かかったバスは、途中でユォドクランテ(Juodkrante)、ペルヴァルカ(Pervalka)、プレイラ(Preila)という3つの村のバス停で停まりました。
バスの車窓からバス停のあたりをチラッと見ただけですが、とても雰囲気がよさそうな村でした。
ユォドクランテにはリトアニアの民話や伝説を題材にした木彫りの彫刻公園があります。
バスなどではなく車があれば、あるいは日程にもっとゆとりがあったなら、ぜひ滞在したかったと思ったくらい、とても惹かれました。
2010年バルト3国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2010年バルト3国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10481279/
詳細版「2010年バルト3国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2010/07/2010-ccbf.html
「クライペダからロシアのカリーニングラード州まで、約100kmに渡って延びる岬があり、クルシュ砂州(あるいはネリンガ)と呼ばれる。ニダはその中心となる町。木々の緑と砂丘の白、屋根瓦の赤が強いコントラストを造り出している。
ニダには独特の伝統的な漁師の家が、今は保養所などに改修されてたくさん残っている。赤い瓦、あるいは茅葺きの屋根に棟飾りを付け、窓枠が青や茶に塗られた木造の建築だ。名前が示すとおり、元来この砂州は“クール人の岬”であり、建築の様式もリトアニア本土とは異なっていた。
クルシュ砂州はドイツ領となっていた時代が長く、作家のトーマス・マンもここを訪れた人々のひとり。今もドイツ人の観光客が多く、ドイツ語がよく通じる。」
(「‘09〜’10年版 地球の歩き方 バルトの国々 エストニア・ラトヴィア・リトアニア」より)
クライペダからスミルティネへのフェリーの公式サイト(英語版)
http://www.keltas.lt/eng
同サイトの役立つURL集のあるページ
http://www.keltas.lt/eng/Useful-information
ニダのあるクルシュ砂州(国立公園)の公式サイト
http://www.nerija.lt/
※ただし、2010年7月の旅行プラン時には英語ページもあったのですが、2010年12月現在、もう一度調べたら見当たりませんでした。
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スミルティネのフェリー・ターミナルの目の前の広場にバス・ターミナルあり
スミルティネからニダまでの運賃は9.00リトアニア・リタスでした。
(旅行前に調べた2010年6月30日現在の換算レート:1.00リトアニア・リタス(Lt)=31.32円)
私が乗り込んだときには出発まで40分ほどもあったせいか、もっと人が少なくて閑散としてたのですが、出発時間が近付くにつれて、だんだんと乗客が増えました。 -
イチオシ
車窓からクルシュ潟の景色
松林と葦が生えるクルシュ潟に、なにやり木彫りの鳥が……!
ちなみに、1時間のバスの道のりのほとんどは松林の中でした。
海が見えたのは時々でした。
車窓からクルシュ潟の景色が見られるかと楽しみにしていたので、その点はちょっと残念でした。 -
車窓から見たユォドクランテのバスターミナル
「ユォドゥクランテ「魔女の丘」
(スミルティネから)20キロほど走ると最初の村にでる。小さな漁港と小さな店がある休暇村で、ここがドイツ時代にはシュバルツオルトと呼ばれた漁村で現在のユォドゥクランテ(Juodkrante)である。教会やスポーツ施設が2キロの浜に点在するこの村のすぐ南に大きな樹の繁る「魔女の丘」がある。そこには雷神、伝説上の人物、魔女、悪魔、教会、頭でっかちの不思議な人形など丸太の一刀彫りが30〜40体、小道に沿っておかれている。みな伝説や民話を題材にした彫刻である。ユーモラスな雷神やエプロンで砂を運ぶ女神ネリンガの側では、遠足の子供たちが行列をつくって一人ずつ順番に、願いをかなえる魔女の耳元に小声で囁いている。この丘は例外的に伐採をまぬがれたところだから樹木は大きい。19世紀に調査で訪れたドイツ人科学者がここで琥珀を見つけたそうだ。」
(「バルト三国歴史紀行 リトアニア」(原翔・著/彩流社/2007年発行)より引用) -
ユォドクランテの彫刻の森への案内看板かな?
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帆船が停泊するユォドクランテの桟橋
あれは現役の船ではなかったかもしれません。 -
車窓から見たクルシュ潟沿いの松林
日本の森林と違って、下生えの草が大人しくて、ずっと明るいかんじがします。 -
4時間かけて、ついにニダに到着!
バスターミナル前のこの三角屋根のインフォメーションは、ちょうど昼休みでやっていませんでした。
トイレ、借りようと思ったのに。
「そして、到着したのがユォドゥクランテから24キロ南のやはり東岸にあるネリンガ最大の町ニダ(Nida)である。人口が2,600人のこの漁村も砂の影響で18世紀に3回も引っ越している。夏の一時期、観光客で賑わい、クラシックのコンサートやポップの音楽祭が開催されるこのリゾート地も初夏は静かである。茅葺き屋根の小さな漁師博物館には、かつてここに住んだ漁民の貧しい生活の写真や漁師が使ったクレーナイ(Kurenai)という小型帆船が展示されている。船には馬の頭の形をした風見鶏がついているが、それが家族によって異なるので種類が多い。貧しい漁民がカラスを食べている写真などもある。」
(「バルト三国歴史紀行 リトアニア」(原翔・著/彩流社/2007年発行)より引用) -
スーパーのとなりにもインフォメーションあり
ニダの地図をもらいました。
インフォメーションのスタッフにお薦めの観光スポットを教えてもらおうと思ったのですが、「なんでそんなことを聞くの?」みたいな顔をされて、あまり乗り気がない様子で説明されました。
「自転車レンタルをしたいのだけど、どこにあるの?」と聞いたら、そのへんにいくらでも、と、ややなげやりに言われた気がしました(確かに自転車レンタルは、ちょっと歩いたら、はいて捨てるほどたくさんありました@)。
でも、トイレは快く貸してくれました。
ニダでレンタルした自転車については、このバルト3国旅行を通じて自転車レンタルでまとめたハイライト旅行記にまとめました。
「2010年バルト3国旅行ハイライトその12:自転車レンタル編」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10488157/
この旅行記の表紙に採用したのが、ニダのクルシュ潟を背景に撮った、ニダで借りた自転車の写真です。
ニダには、バスの中でだいたい予測したとおり、13時25分に到着しました。
渋滞などない道を走っているから、ほぼ定刻どおりだったといえるでしょう。
インフォメーションに寄ったりトイレに寄ったりしたので、自転車レンタル開始は13時40分でした。
パランガのホテルから片道4時間かかったことを考えると、17時のバスでスミルティネに戻るのが理想。
となると、自転車レンタルで町を回れる時間は3時間です。
さて、3時間で、見たいところは見て回れるでしょうか。
ここでも首尾よく自転車を借りられたので、博物館をあきらめれば、町中の見たいものは見られるんじゃないかと、楽観! -
自転車でクルシュ潟沿いをめざしたら、念願の風向計がすぐに見つかった……!
「風向計(おんどりの形をしていないもの)
風向計はクレーナイ(小型帆船)、底引き網や密閉網のボートのマストのてっぺんに取り付けられました。1844年、漁場監督官は、漁師が他人の漁場に入り込むのを防ぐ目的で、他の識別の印とあわせて風向計を採り入れました。
当初、風向計は錫製で、しきたりで決められたとおりに白黒の装飾が描かれ、赤か白の小さな旗が後ろについていました。後に、漁師たちは風向計の前と上の部分を彫刻で飾るようになりました。それはたいてい国や宗教を象徴する典型的な図案や自然がモチーフでした。風向計から、その持ち主の家族や財力を知ることが可能でした。風向計の大きさは決まっていました。長さ114-116 cm(旗と合わせて218-220 cm)、高さ40-45 cmでした。第一次世界大戦後は、サイズが小さくなりました。19世紀末、クルシュ潟の人々はカラフルな風向計を造り出し、それを観光客におみやげとして売るようになりました。科学者はこの風向計に似ているものが他にないか探してきましたが、バルト海でも北海でも大西洋でも見つけることができませんでした。北クルシュ潟の象徴的な風向計は、ネリンガ市の紋章になりました。」
(クルシュ砂州(国立公園)の公式サイト(2010年7月の旅行プラン時にはアクセスできた英語ページ)より私訳)
http://www.nerija.lt/eng -
町の建物などがモチーフとなったカラフルな風向計
風が少し吹いていたので、カメラを向けている最中にくるっと方角を変えてしまうことがあって、複数の風向計をどれもちょうどよい向きで撮影するのはなかなか大変でした。 -
竜や家屋や帆船や教会がある風向計
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カラフルな風向計3つ
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風向計が並ぶクルシュ潟沿いの道
このような、とてもよく整備された、サイクリングしやすい気持ちのよい道がニダの町中にめぐらされていて、とても走りやすかったです。
ただしクルシュ潟より少し離れて内陸側に行くと、ややきつい坂道が多かったです。 -
モチーフは、馬に乗った人と……なにかな?
よく分からないけれど、とてもステキです@ -
碇のマークがあるので、港町でしょうか
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風向計がいつくも立つ地点と、その下に店を構えていた自転車レンタル屋
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どれも町をかたどっているように見える@
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ニダの明るい家屋の屋根と風向計
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もとはニダ独特の伝統的な漁師の家だったと思われる建物
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風向計のあるクルシュ潟沿いの道を行く
自転車にまたがりながらパチリ。 -
イチオシ
ボートがあって車輪がつり下げられているこれは何かしら
自転車なら、どこまでも続きそうなこの道をどんどん走れそうです。 -
いい具合に並んだ風向計がいくつも撮れた@
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手前の風向計のてっぺんには、逆立ちしている白い服の黒人?
サーカスの曲芸? -
逆立ちしている黒人の子供がモチーフかと思ったけれど
よく見たらこれは白い鳥ですね!
コウノトリ? いや、カモメかな。 -
騎馬モチーフのある風向計は目を引きます@
真ん中の赤いとんがり屋根の塔があるやつは、門のようです。 -
白黒と赤だけなのでどこかシックだけど、やっぱりステキ@
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いろんな風向計があって目移りしちゃう!
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こちらもきっと、ニダ独特の漁師の伝統的な家だったもの
屋根の破風板のギザギザが可愛いです。 -
赤い瓦屋根、白いテラスと窓枠、そして茶色い壁の家
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門のような遺跡のような不思議なものがある家
切れ込みが左右で違っています。 -
海岸沿いに生える葦と桟橋
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イチオシ
海に延びる桟橋
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水際に生える葦
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桟橋から眺めた海岸沿いの赤い屋根の家々
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船着場の燈台とヨット
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海岸沿いを再び走り、いいなと思った家
赤い屋根に雨戸が青、そして壁が茶色と白の2色なんて、お洒落@ -
時間がなくてあきらめた博物館の一つ、ネリンガ歴史博物館
実は、トーマス・マン博物館を探しているときに見つけました。
行く前には、琥珀採集の様子に興味がありましたが、いまでは独特な風向計の分類というのを見たかったと切に思っています。
「ネリンガの人々の生活の歴史を集めた博物館。独特の風見の分類や、かつてニダでも行われていた琥珀採集の様子が興味ぶかい。」
(「‘09〜’10年版 地球の歩き方 バルトの国々 エストニア・ラトヴィア・リトアニア」より) -
イチオシ
海岸沿いの高台にある家と風向計
トーマス・マン博物館は、中を見学する時間はなかったので行くつもりはなかったのですが、自転車なら行動範囲が広がるので、建物だけでも見に行くことにしました。
ても、町中からでは見つからなかったので、もう一度海岸沿いに戻りかけました。
この段階では半分あきらめていました。
3時間の自転車レンタルのうち、1番のハイライトの砂丘と、海岸沿いの風向計やトーマス・マン博物館を探すのにかける時間を半分ずつにしようと思っていました。
もうすでに1時間経過。でもまだ大丈夫です。
でも、ここまで来たのでもう少しだけ探してみることにしました。
「2010年バルト3国旅行第6日目(3)ニダ:トーマス・マン博物館や独特な木の墓標のある古い墓地など」へとつづく。
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10532027
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