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 秋は祭りの季節です。貴州省で言えば、ミャオ族(苗族)のイベントが立て続けに行われます。同じ少数民族の多い雲南と比べ、まだまだ注目度の低い貴州ですが、その実力やいかに。今回、凱里をベースに、芦笙祭とミャオ族・新年をチェックしてきました。まずは重安と谷隴で行われた芦笙祭から紹介しましょう。<br /><br /><br />**情報は2010年11月のもの。1人民元=12.2円で計算。<br /><br />==貴州の輝き シリーズ一覧==<br />① ミャオ族・芦笙祭をめぐる旅 (重安、谷隴、苗族) &lt;==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10524183/<br />② ミャオ族新年 雷山開幕式の熱い一日 (苗族)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10572257/<br />③ ミャオ族新年 西江千戸苗寨の歩き方 (苗族)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10572912/<br />④ ミャオ族新年 西江のファンキーなお正月(苗族、鼓蔵節)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10572960/<br />⑤ トン族の里 - 肇興を勝手に観光案内 (鼓楼、風雨橋)<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10517865/<br /><br />==中国少数民族==<br />雲南・少数民族マーケットハンター 全3作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/

貴州の輝き① ミャオ族・芦笙祭をめぐる旅 (重安、谷隴、苗族)

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2010/11/03 - 2010/11/03

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世界攻略者

世界攻略者さん

 秋は祭りの季節です。貴州省で言えば、ミャオ族(苗族)のイベントが立て続けに行われます。同じ少数民族の多い雲南と比べ、まだまだ注目度の低い貴州ですが、その実力やいかに。今回、凱里をベースに、芦笙祭とミャオ族・新年をチェックしてきました。まずは重安と谷隴で行われた芦笙祭から紹介しましょう。


**情報は2010年11月のもの。1人民元=12.2円で計算。

==貴州の輝き シリーズ一覧==
① ミャオ族・芦笙祭をめぐる旅 (重安、谷隴、苗族) <==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10524183/
② ミャオ族新年 雷山開幕式の熱い一日 (苗族)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10572257/
③ ミャオ族新年 西江千戸苗寨の歩き方 (苗族)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10572912/
④ ミャオ族新年 西江のファンキーなお正月(苗族、鼓蔵節)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10572960/
⑤ トン族の里 - 肇興を勝手に観光案内 (鼓楼、風雨橋)
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10517865/

==中国少数民族==
雲南・少数民族マーケットハンター 全3作
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/

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  • [目次]<br /><br /> 芦笙祭とは<br /> 凱里<br /> 重安鎮<br /> 芦笙会@重安<br /> 黄平<br /> 谷隴 - 街の様子<br /> 谷隴 - パレード<br /> 芦笙会@谷隴<br /> まとめ

    [目次]

     芦笙祭とは
     凱里
     重安鎮
     芦笙会@重安
     黄平
     谷隴 - 街の様子
     谷隴 - パレード
     芦笙会@谷隴
     まとめ

  • [芦笙祭とは]<br /><br /> 芦笙祭(芦笙節/芦笙会)は、その名の通り、芦笙の演奏を中心としたミャオ族伝統のお祭り。芦笙とは、長い竹筒で音を共鳴させる楽器で、まあ説明するより写真を見てもらったほうが早いでしょう(表紙の写真)。芦笙祭では、芦笙のコンテストに加え、闘牛、競馬なども合わせて行われます。この芦笙祭で有名なのが、黄平県の重安と谷隴。これを目当てにわざわざ見所の少ない貴州にいるわけです。<br /><br />写真: かつての芦笙会@谷隴。今もここまで盛り上がるのかどうか。

    [芦笙祭とは]

     芦笙祭(芦笙節/芦笙会)は、その名の通り、芦笙の演奏を中心としたミャオ族伝統のお祭り。芦笙とは、長い竹筒で音を共鳴させる楽器で、まあ説明するより写真を見てもらったほうが早いでしょう(表紙の写真)。芦笙祭では、芦笙のコンテストに加え、闘牛、競馬なども合わせて行われます。この芦笙祭で有名なのが、黄平県の重安と谷隴。これを目当てにわざわざ見所の少ない貴州にいるわけです。

    写真: かつての芦笙会@谷隴。今もここまで盛り上がるのかどうか。

  • [凱里]<br /><br /> ミャオ族観光の拠点といえるのが貴州省の東に位置する凱里市。北には黄平県、南には雷山県、とミャオ族の多い地方に簡単にアクセスできます。凱里自体は普通の地方都市のため、特にみどころはなし。路上で商売するミャオ族のオバサンを見かけるくらいです。<br /><br /> あえて特徴をあげるとすれば、街中にやたらと成人映画館(写真)があること。試しに入ってみると入場料が2-3元(25-36円)。暗い館内には、オンボロのカップル席が並び、中には若い女性「客」がせわしく巡回していました。オールナイトの設定もあるので、中年男性にとってのネットカフェ的な存在かもしれません。そんなプチ情報はさておき、本題の芦笙祭です。

    [凱里]

     ミャオ族観光の拠点といえるのが貴州省の東に位置する凱里市。北には黄平県、南には雷山県、とミャオ族の多い地方に簡単にアクセスできます。凱里自体は普通の地方都市のため、特にみどころはなし。路上で商売するミャオ族のオバサンを見かけるくらいです。

     あえて特徴をあげるとすれば、街中にやたらと成人映画館(写真)があること。試しに入ってみると入場料が2-3元(25-36円)。暗い館内には、オンボロのカップル席が並び、中には若い女性「客」がせわしく巡回していました。オールナイトの設定もあるので、中年男性にとってのネットカフェ的な存在かもしれません。そんなプチ情報はさておき、本題の芦笙祭です。

  •  凱里まではるばるやってきたものの、わかっているのは祭りの大まかな日程だけ。ちゃんとしたスケジュールは、ネットを探しても見つかりませんでした。そこで頼りになるのが中国国際旅行社CITS(写真)。オフィスに立ち寄り、ずうずうしく今年の日程を尋ねます。訪問した甲斐があり、日程に加え、谷隴の初日にパレードがあるという新情報もゲットしました。

     凱里まではるばるやってきたものの、わかっているのは祭りの大まかな日程だけ。ちゃんとしたスケジュールは、ネットを探しても見つかりませんでした。そこで頼りになるのが中国国際旅行社CITS(写真)。オフィスに立ち寄り、ずうずうしく今年の日程を尋ねます。訪問した甲斐があり、日程に加え、谷隴の初日にパレードがあるという新情報もゲットしました。

  •  最初の目的地は凱里からバスで一時間ほど北にある黄平県の重安鎮。ここでは農暦の9月26日-27日に芦笙祭が行われます。一方、谷隴は9月27日からの2日間。一日ずれているため、距離的に近い両町の芦笙祭を連続して楽しむことができます。<br /><br /> 凱里から行く場合、重安、旧州、黄平、龍場行きのバスが重安を通過します。西郊バスターミナルから一番本数の多い黄平行きバスに乗り出発です。<br /><br /><br />写真: ピンクの点 - 下から凱里、麻塘、重安、谷隴、黄平。

     最初の目的地は凱里からバスで一時間ほど北にある黄平県の重安鎮。ここでは農暦の9月26日-27日に芦笙祭が行われます。一方、谷隴は9月27日からの2日間。一日ずれているため、距離的に近い両町の芦笙祭を連続して楽しむことができます。

     凱里から行く場合、重安、旧州、黄平、龍場行きのバスが重安を通過します。西郊バスターミナルから一番本数の多い黄平行きバスに乗り出発です。


    写真: ピンクの点 - 下から凱里、麻塘、重安、谷隴、黄平。

  • [重安鎮]<br /><br /> このルート上には、革家族の村として知られる麻塘寨があります。アクセスは途中下車(30分、8元=100円)した後、1.5キロ20分ほどの歩きです。個人でも勝手に訪問できますが、これと言って見るものはありありません。団体客の予約でも入っていれば別ですが、ふだん相手にしてくれるのはバティック売りのオバサンくらい。革家とミャオ族は近縁関係にあり、ぱっと見、民族衣装に大きな違いはありません。<br /><br /><br />写真: 麻塘寨の染物工房

    [重安鎮]

     このルート上には、革家族の村として知られる麻塘寨があります。アクセスは途中下車(30分、8元=100円)した後、1.5キロ20分ほどの歩きです。個人でも勝手に訪問できますが、これと言って見るものはありありません。団体客の予約でも入っていれば別ですが、ふだん相手にしてくれるのはバティック売りのオバサンくらい。革家とミャオ族は近縁関係にあり、ぱっと見、民族衣装に大きな違いはありません。


    写真: 麻塘寨の染物工房

  •  再び道路に戻り、黄平行きのバス(5元=60円)を捕まえます。25分ほど走り重安で途中下車。そこから、川の周りに広がる町の中心まで下りていきます。この重安鎮も普通に特徴のない田舎町。ただ、町の中央に川が流れているため、開放感はあります。<br /><br /> 橋を渡った先にホテルが数軒。そこから左側に進むと、道路と川の間に古い家が建ち並ぶエリアがあります。この辺りだけは、40年ほど前にタイムスリップしたような雰囲気(写真)。その中心には文昌閣という廟があります。

     再び道路に戻り、黄平行きのバス(5元=60円)を捕まえます。25分ほど走り重安で途中下車。そこから、川の周りに広がる町の中心まで下りていきます。この重安鎮も普通に特徴のない田舎町。ただ、町の中央に川が流れているため、開放感はあります。

     橋を渡った先にホテルが数軒。そこから左側に進むと、道路と川の間に古い家が建ち並ぶエリアがあります。この辺りだけは、40年ほど前にタイムスリップしたような雰囲気(写真)。その中心には文昌閣という廟があります。

  •  少し早く着きすぎたので、さらに街を散策します。その古い集落の少し先から対岸に渡る渡し舟(写真)が出ています。その船(1元?)に乗って対岸に行ってみると..対岸には小さな集落と小学校があるだけでした。何しろ何もない田舎なので、これも立派な観光です。

     少し早く着きすぎたので、さらに街を散策します。その古い集落の少し先から対岸に渡る渡し舟(写真)が出ています。その船(1元?)に乗って対岸に行ってみると..対岸には小さな集落と小学校があるだけでした。何しろ何もない田舎なので、これも立派な観光です。

  •  バスを降りた道路まで戻る途中、気になるものを見つけました。川の真ん中にある作業小屋(写真)です。どうも川の水位差を利用した水車で穀物を製粉しているようです。そこで作業している男性が、たまたま道路に粉袋を運び出しにきたので、ついでに乗せてもらいます(10元=120円)。川の水位が低い時間帯だと、川を横切っている堤防のような場所を伝っても、小屋まで行けそうです。

     バスを降りた道路まで戻る途中、気になるものを見つけました。川の真ん中にある作業小屋(写真)です。どうも川の水位差を利用した水車で穀物を製粉しているようです。そこで作業している男性が、たまたま道路に粉袋を運び出しにきたので、ついでに乗せてもらいます(10元=120円)。川の水位が低い時間帯だと、川を横切っている堤防のような場所を伝っても、小屋まで行けそうです。

  •  川の中の小島に上陸。製粉の設備は10基ほどありますが、稼動しているのは3基だけ。石臼がゴロゴロ転がりながら小麦らしきものをつぶします。車輪が通過する度に粉が軌道からはみ出るため、それをホウキで中に戻すのが男性の仕事です。

     川の中の小島に上陸。製粉の設備は10基ほどありますが、稼動しているのは3基だけ。石臼がゴロゴロ転がりながら小麦らしきものをつぶします。車輪が通過する度に粉が軌道からはみ出るため、それをホウキで中に戻すのが男性の仕事です。

  • [芦笙会@重安]<br /><br /> さて、そろそろ芦笙会の会場に向かうことにします。人が集まるのは午後過ぎからということなので、1時ごろに出発します。場所はバスで来た道路を15分ほど戻った先にある川辺の休耕地で、町から少し離れています。会場に到着すると、想像してたよりはるかにショボイ(写真)。出店は沢山出ていますが、民族衣装を来た人がほとんどいません。会場に遊びに来た女性グループや母子が何人か着ている程度です。

    [芦笙会@重安]

     さて、そろそろ芦笙会の会場に向かうことにします。人が集まるのは午後過ぎからということなので、1時ごろに出発します。場所はバスで来た道路を15分ほど戻った先にある川辺の休耕地で、町から少し離れています。会場に到着すると、想像してたよりはるかにショボイ(写真)。出店は沢山出ていますが、民族衣装を来た人がほとんどいません。会場に遊びに来た女性グループや母子が何人か着ている程度です。

  •  芦笙祭なのに、芦笙を演奏しているのは1グループだけ(写真)。ある人によると、2日目にコンテストでは、もっと沢山見れるとのこと。確かに、会場に入賞旗のようなものが掲げられているので、なんらかの競技会はあるのでしょう。入賞旗から判断して、芦笙、ホースレース、綱引き、闘牛(水牛、小水牛、黄牛)の6種類のコンテストがあるようです。<br /><br />

     芦笙祭なのに、芦笙を演奏しているのは1グループだけ(写真)。ある人によると、2日目にコンテストでは、もっと沢山見れるとのこと。確かに、会場に入賞旗のようなものが掲げられているので、なんらかの競技会はあるのでしょう。入賞旗から判断して、芦笙、ホースレース、綱引き、闘牛(水牛、小水牛、黄牛)の6種類のコンテストがあるようです。

  •  出店の並ぶメイン会場はただの縁日と変わりません。それとは別に、ひときわ盛り上がっている場所があります。それが、奥の原っぱで行われている闘牛です。成人男性のほとんどは闘牛の周りに集まっています。闘牛と聞くと何か危険な香りがしますが、そばで見ている分にはのどかなものです。<br /><br /> 特にここの闘牛は牧歌的なだけでなく、手際が悪くグダグダ。まず、マッチメークで揉めてなかなか試合が始まりません。試合がが決また後も、やる気のない牛を引っ張ってくるのに一苦労。で、実際の試合はというと、観客の1/3は牛のすぐそばに立って観戦する気楽さです。

     出店の並ぶメイン会場はただの縁日と変わりません。それとは別に、ひときわ盛り上がっている場所があります。それが、奥の原っぱで行われている闘牛です。成人男性のほとんどは闘牛の周りに集まっています。闘牛と聞くと何か危険な香りがしますが、そばで見ている分にはのどかなものです。

     特にここの闘牛は牧歌的なだけでなく、手際が悪くグダグダ。まず、マッチメークで揉めてなかなか試合が始まりません。試合がが決また後も、やる気のない牛を引っ張ってくるのに一苦労。で、実際の試合はというと、観客の1/3は牛のすぐそばに立って観戦する気楽さです。

  •  基本的に牛が人を襲うことはないのですが、100%安全とまでは言い切れません。闘牛は頭同士をつき合わせての力比べ。片方が逃げ出したら勝負ありです。問題なのは、決着がついた後。勝ったほうが、逃げ出した方をさらに追いかけるため、会場が一瞬騒然となります(写真)。ここは田んぼのような場所。牛が本気で逃げれば、どこにでも行けます。実際、ある負け牛は100メートル以上離れたメイン会場まで逃げていきました。

     基本的に牛が人を襲うことはないのですが、100%安全とまでは言い切れません。闘牛は頭同士をつき合わせての力比べ。片方が逃げ出したら勝負ありです。問題なのは、決着がついた後。勝ったほうが、逃げ出した方をさらに追いかけるため、会場が一瞬騒然となります(写真)。ここは田んぼのような場所。牛が本気で逃げれば、どこにでも行けます。実際、ある負け牛は100メートル以上離れたメイン会場まで逃げていきました。

  •  あるウェブサイトによると、重安の人出が2万人で谷隴が3万人。この数字を見て 重安の芦笙祭も谷隴に負けないくらい大規模なものだと思っていました。実際に来てみると、全然違いました。会場は休耕地と狭い空き地。そこに無理やり出店を並べ、牛を戦わせ、馬を走らせて祭りが行われます。祭りの伝統は生きていますが、規模的には村祭りレベルです。<br /><br /> 2日目も見てみたいところですが、パレードのある谷隴の1日目を優先して重安を去ることにします。正直、この会場ではあまり期待できません。<br /><br /><br />写真: 入賞旗。

     あるウェブサイトによると、重安の人出が2万人で谷隴が3万人。この数字を見て 重安の芦笙祭も谷隴に負けないくらい大規模なものだと思っていました。実際に来てみると、全然違いました。会場は休耕地と狭い空き地。そこに無理やり出店を並べ、牛を戦わせ、馬を走らせて祭りが行われます。祭りの伝統は生きていますが、規模的には村祭りレベルです。

     2日目も見てみたいところですが、パレードのある谷隴の1日目を優先して重安を去ることにします。正直、この会場ではあまり期待できません。


    写真: 入賞旗。

  • [黄平]<br /><br /> 夕方5時頃、重安の会場を後にし、黄平行きのバス(5元=60円)を拾います。30分ほどで黄平に到着。比較的大きな街なので宿は沢山あります。谷隴にも宿はありますが、レベルが低く、祭りの日は割高になるのであまりお勧めできません。<br /><br /> 町を歩いていると、ビルの大型スクリーン(写真)に谷隴・芦笙祭の広告が流れているのを見つけました。過去の祭りのハイライトと流しながら、会場内の広告と冠スポンサーを募集しています。これを見て、明日の祭りの流れをだいたいイメージすることができました。

    [黄平]

     夕方5時頃、重安の会場を後にし、黄平行きのバス(5元=60円)を拾います。30分ほどで黄平に到着。比較的大きな街なので宿は沢山あります。谷隴にも宿はありますが、レベルが低く、祭りの日は割高になるのであまりお勧めできません。

     町を歩いていると、ビルの大型スクリーン(写真)に谷隴・芦笙祭の広告が流れているのを見つけました。過去の祭りのハイライトと流しながら、会場内の広告と冠スポンサーを募集しています。これを見て、明日の祭りの流れをだいたいイメージすることができました。

  • [谷隴 - 街の様子]<br /><br /> 翌朝、8時前後のバス(8.5元=100円)に乗り、45分ほどで谷隴のバスターミナルに到着です。会場の場所がわからないので人の流れについていくと、村の端の中学校(写真)まで来てしまいました。実はここが祭りの会場です。<br /><br /> バス停がもう一方の村の端なので、意図せず村全体を歩いたことになります。まだ時間が早いようで、中学校周辺に来ているのは、出店を出す人だけです。

    [谷隴 - 街の様子]

     翌朝、8時前後のバス(8.5元=100円)に乗り、45分ほどで谷隴のバスターミナルに到着です。会場の場所がわからないので人の流れについていくと、村の端の中学校(写真)まで来てしまいました。実はここが祭りの会場です。

     バス停がもう一方の村の端なので、意図せず村全体を歩いたことになります。まだ時間が早いようで、中学校周辺に来ているのは、出店を出す人だけです。

  •  ここに来るまでの通り沿い、中学校の敷地内、近くの丘の上などにいろいろな露天が出ています。一番多いのが射的ゲームやスナック売りの類。学校の前には、なぜか犬肉スープを扱う大型店(写真)が立ち並びます。犬肉というと、朝鮮族の多い吉林省を思い浮かべますが、華南のこの地でも人気があります。

     ここに来るまでの通り沿い、中学校の敷地内、近くの丘の上などにいろいろな露天が出ています。一番多いのが射的ゲームやスナック売りの類。学校の前には、なぜか犬肉スープを扱う大型店(写真)が立ち並びます。犬肉というと、朝鮮族の多い吉林省を思い浮かべますが、華南のこの地でも人気があります。

  •  会場を確認した後、街を見学しながらバスターミナルの方に戻ります。市場などに寄り道しながらゆっくりと。この日は、祭りの日。出店など普段と違う仕事をする人がいる一方で、大半のお店は普段どおり営業しています。

     会場を確認した後、街を見学しながらバスターミナルの方に戻ります。市場などに寄り道しながらゆっくりと。この日は、祭りの日。出店など普段と違う仕事をする人がいる一方で、大半のお店は普段どおり営業しています。

  • [谷隴 - パレード]<br /><br /> 「一体パレードいつ始まるんだ!」と思いながら歩いていると、たまたま小学校の前にやってきました。パレードに参加する子供らが何か準備しているので、中に入って見学してみます。校庭では、パレードの練習が行われていました(写真)。低学年が板凳舞(木製の腰掛イスを両手に持ってダンス)、高学年が鼓笛隊です。<br /><br /> 「はい、おしゃべりしないでよく聞いて」「パレードの動作はこれこれ..」「緊張しないようにね!」と先生の檄が飛びます。子供を相手にする先生の言うことは、どの国も同じのようで、一字一句ぴったりな日本語が思いつきます。

    [谷隴 - パレード]

     「一体パレードいつ始まるんだ!」と思いながら歩いていると、たまたま小学校の前にやってきました。パレードに参加する子供らが何か準備しているので、中に入って見学してみます。校庭では、パレードの練習が行われていました(写真)。低学年が板凳舞(木製の腰掛イスを両手に持ってダンス)、高学年が鼓笛隊です。

     「はい、おしゃべりしないでよく聞いて」「パレードの動作はこれこれ..」「緊張しないようにね!」と先生の檄が飛びます。子供を相手にする先生の言うことは、どの国も同じのようで、一字一句ぴったりな日本語が思いつきます。

  •  11時。そろそろパレード開始の時間のようで、小学生軍団が学校から出ていきました。私も後を追っていくと、到着した先はバスターミナル。ここがパレードの出発ポイントのようです。ここには、すでに200人ほどの参加者が待機していました。

     11時。そろそろパレード開始の時間のようで、小学生軍団が学校から出ていきました。私も後を追っていくと、到着した先はバスターミナル。ここがパレードの出発ポイントのようです。ここには、すでに200人ほどの参加者が待機していました。

  •  パレードは、衣装や役割によって数チームにグループ分けされています。それぞれ、「芦笙隊」「銀飾隊」「板凳舞隊」「盛装隊」「腰鼓胴鼓隊」など。よく見ると、パレード参加者のほとんどは女性です。男性は芦笙を吹くオジサンが数人いるだけ。彼ら・彼女らはパレードが始まるまでの1時間、ここで待機させられるため、駆けつけたアマチュア・カメラマンの格好のターゲットになってしまいます。

     パレードは、衣装や役割によって数チームにグループ分けされています。それぞれ、「芦笙隊」「銀飾隊」「板凳舞隊」「盛装隊」「腰鼓胴鼓隊」など。よく見ると、パレード参加者のほとんどは女性です。男性は芦笙を吹くオジサンが数人いるだけ。彼ら・彼女らはパレードが始まるまでの1時間、ここで待機させられるため、駆けつけたアマチュア・カメラマンの格好のターゲットになってしまいます。

  •  先ほどの小学生軍団も暇そうにスタートを待ちます。

     先ほどの小学生軍団も暇そうにスタートを待ちます。

  •  正午になり、いよいよパレードの開始です。バスターミナルから中学校まで、約1.5キロの長い道のりです。

     正午になり、いよいよパレードの開始です。バスターミナルから中学校まで、約1.5キロの長い道のりです。

  •  パレードを追いかけながら写真を撮っていると、一人の男性から開幕式の演目表を渡されました。彼は、手当たりしだい道端の人に配っているようで、たまたまそこにいた私はラッキーでした。<br /><br /> 「あっ、そーか」。このままパレードと同じペースで会場に向かっては、到着してもいい位置で開幕式を見ることができません。それに気がつき、急いで開幕式の行われる中学校に向かいます。

     パレードを追いかけながら写真を撮っていると、一人の男性から開幕式の演目表を渡されました。彼は、手当たりしだい道端の人に配っているようで、たまたまそこにいた私はラッキーでした。

     「あっ、そーか」。このままパレードと同じペースで会場に向かっては、到着してもいい位置で開幕式を見ることができません。それに気がつき、急いで開幕式の行われる中学校に向かいます。

  • [芦笙会@谷隴]<br /><br /> 開幕式は中学校の校庭で行われます。パレード隊の到着の後、1時過ぎに開始です。村長や来賓の挨拶が続いた後、いよいよお待ちかね、各種出し物の始まりです。<br /><br /> これらのプログラムはステージの上で行われるのですが、真正面のエリアは招待客専用で座ることができません。そういうわけで、それ以外の人は、その横か後ろでの立ち見になります。私は早めに来たため、横のそこそこいい位置を確保。出遅れたはずの他の観光客はというと、なぜか招待席を囲むロープの「内側」に陣取っています。取材証のない人が大半なのに! <br /><br /> ステージ上では、パレードに参加した各グループ、地元の先生、外部から招待された舞踊団などが次々と歌や踊りを披露していきます。約2時間ほど続き、開幕式が終わりました。<br /> 

    [芦笙会@谷隴]

     開幕式は中学校の校庭で行われます。パレード隊の到着の後、1時過ぎに開始です。村長や来賓の挨拶が続いた後、いよいよお待ちかね、各種出し物の始まりです。

     これらのプログラムはステージの上で行われるのですが、真正面のエリアは招待客専用で座ることができません。そういうわけで、それ以外の人は、その横か後ろでの立ち見になります。私は早めに来たため、横のそこそこいい位置を確保。出遅れたはずの他の観光客はというと、なぜか招待席を囲むロープの「内側」に陣取っています。取材証のない人が大半なのに! 

     ステージ上では、パレードに参加した各グループ、地元の先生、外部から招待された舞踊団などが次々と歌や踊りを披露していきます。約2時間ほど続き、開幕式が終わりました。
     

  •  開幕式が終わると観客は他の会場に散っていきます。私は校庭横にある土のグランドへ(写真)。ここには、自主的に芦笙を演奏したり、踊りを披露したりする人たちが集まります。全部で数グループ。その周りを観客が囲んで見学します。

     開幕式が終わると観客は他の会場に散っていきます。私は校庭横にある土のグランドへ(写真)。ここには、自主的に芦笙を演奏したり、踊りを披露したりする人たちが集まります。全部で数グループ。その周りを観客が囲んで見学します。

  •  芦笙の先には、たいてい過去の入賞ペナントが吊るされています(写真右)。彼らは大会本番に向けて練習しているのか、サービスで披露しているのか、それとも実はこれが本番なのか..この辺りはよくわかりません。このグランドでは、芦笙のグループの他、パレードの参加者などもいて、写真撮影に気軽に応じてくれます。<br />

     芦笙の先には、たいてい過去の入賞ペナントが吊るされています(写真右)。彼らは大会本番に向けて練習しているのか、サービスで披露しているのか、それとも実はこれが本番なのか..この辺りはよくわかりません。このグランドでは、芦笙のグループの他、パレードの参加者などもいて、写真撮影に気軽に応じてくれます。

  •  開幕式のプログラムが終わったはずのステージでは、なぜかファッションショーのようなものが行われていました。

     開幕式のプログラムが終わったはずのステージでは、なぜかファッションショーのようなものが行われていました。

  •  この広いグランドにもかなりの人がいますが、それ以上に人がいるのが、道路の向こうの丘の上(写真上)。彼らはあそこで一体何をしているのか..気になったので行ってみます。

     この広いグランドにもかなりの人がいますが、それ以上に人がいるのが、道路の向こうの丘の上(写真上)。彼らはあそこで一体何をしているのか..気になったので行ってみます。

  •  丘の上にいるのは、半分は商品やスナックを芝生の上に広げて商売する人。サイコロゲーム(魚蝦蟹の一種)のテキヤの人もいます。それ以外の人は、ただ、地面に座って友達をおしゃべりするだけ。集団ピクニックといったところです。ここより、さらに人口密度が高い場所もあります。それは、すぐ隣にある闘牛場。丘の下に四角い堀があり、その周りを物凄い数の男性が囲んでいます(写真奥)。

     丘の上にいるのは、半分は商品やスナックを芝生の上に広げて商売する人。サイコロゲーム(魚蝦蟹の一種)のテキヤの人もいます。それ以外の人は、ただ、地面に座って友達をおしゃべりするだけ。集団ピクニックといったところです。ここより、さらに人口密度が高い場所もあります。それは、すぐ隣にある闘牛場。丘の下に四角い堀があり、その周りを物凄い数の男性が囲んでいます(写真奥)。

  •  その頃、丘の頂上付近では、愛鳥家たちによる鳴声比べが行われていました。「わざわざ、祭りの日にやることか!」と思いますが、彼らには彼らの世界があるのでしょう。

     その頃、丘の頂上付近では、愛鳥家たちによる鳴声比べが行われていました。「わざわざ、祭りの日にやることか!」と思いますが、彼らには彼らの世界があるのでしょう。

  •  再び闘牛なわけですが、前日の重安とは観客の数が違います。牛が戦うグランドも4,5倍広く、周りを囲む壁も高めです。観光客は最初のうちは中に入って写真撮影するのを許されていましたが、結局追い出されました。とにかく人が多いので、塀の上で座る場所を探すのはかなり困難です。そう考えると、重安の牧歌的な闘牛も悪くありません。闘牛を見るなら重安、観客を見るなら谷隴ということで。<br /><br /> グランドの端を見ると、赤い腕章をした男性が20人ほど陣取っています。彼らの仕事は、牛を引き離すこと。時間内に決着がつかないと、牛の後ろ足に紐をかけ、数人がかりで紐を引っ張ります。そうしないと牛はいつまでも戦いつづけるのです。実力が接近しているのか、谷隴での闘牛は、引き分け試合の連続でした。そのため、彼らの出番も多々あります。引き分けの場合、判定があるのか、再試合なのか...見ていてもよくわかりませんでした。<br /> 闘牛は中国南部ではポピュラーな競技。街の店では、昨年の試合ハイライトや、貴陽大会のDVDも売られていました。

     再び闘牛なわけですが、前日の重安とは観客の数が違います。牛が戦うグランドも4,5倍広く、周りを囲む壁も高めです。観光客は最初のうちは中に入って写真撮影するのを許されていましたが、結局追い出されました。とにかく人が多いので、塀の上で座る場所を探すのはかなり困難です。そう考えると、重安の牧歌的な闘牛も悪くありません。闘牛を見るなら重安、観客を見るなら谷隴ということで。

     グランドの端を見ると、赤い腕章をした男性が20人ほど陣取っています。彼らの仕事は、牛を引き離すこと。時間内に決着がつかないと、牛の後ろ足に紐をかけ、数人がかりで紐を引っ張ります。そうしないと牛はいつまでも戦いつづけるのです。実力が接近しているのか、谷隴での闘牛は、引き分け試合の連続でした。そのため、彼らの出番も多々あります。引き分けの場合、判定があるのか、再試合なのか...見ていてもよくわかりませんでした。
     闘牛は中国南部ではポピュラーな競技。街の店では、昨年の試合ハイライトや、貴陽大会のDVDも売られていました。

  • [まとめ]<br /><br /> 今日一日十分楽しんだので、そろそろ帰ることにします。二日目の内容は一日目と大差ないという話です。5時にバスターミナルに戻ると凱里行きのバスはもう終わっていました(黄平へは5時半くらいが最終)。幸い、中学校近くを通る私営の乗り合いワゴンに乗り込むことができ、その日のうちに凱里に戻ることができました(15元=180円、45分)。<br /><br /> 凱里発一泊二日の芦笙祭めぐり、何とか無事終わりました。2つの芦笙祭を見た感想としては、やはり谷隴がお勧めです。華やかさと素朴さが共存していて、いい感じです。では重安はというと.. 闘牛士の気分を味わいたい人はぜひどうぞ! 人生一度くらいは牛に追いかけられるのも悪くありません。

    [まとめ]

     今日一日十分楽しんだので、そろそろ帰ることにします。二日目の内容は一日目と大差ないという話です。5時にバスターミナルに戻ると凱里行きのバスはもう終わっていました(黄平へは5時半くらいが最終)。幸い、中学校近くを通る私営の乗り合いワゴンに乗り込むことができ、その日のうちに凱里に戻ることができました(15元=180円、45分)。

     凱里発一泊二日の芦笙祭めぐり、何とか無事終わりました。2つの芦笙祭を見た感想としては、やはり谷隴がお勧めです。華やかさと素朴さが共存していて、いい感じです。では重安はというと.. 闘牛士の気分を味わいたい人はぜひどうぞ! 人生一度くらいは牛に追いかけられるのも悪くありません。

  • [リンク集]<br /><br />==中国旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&amp;level1=1&amp;level2=2&amp;level3=&amp;sort=when<br /><br />==海外旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&amp;sort=when&amp;view_mode=list<br /><br />==国内旅行記一覧==<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/?dmos=dm&amp;sort=when&amp;view_mode=list<br /><br /><br />==少数民族関連==<br />雲南 少数民族マーケットハンター 全3作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/<br />中米の民族マーケット 全15作 + 2作<br />http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10688306/<br />

    [リンク集]

    ==中国旅行記一覧==
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=2&level3=&sort=when

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    ==国内旅行記一覧==
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    ==少数民族関連==
    雲南 少数民族マーケットハンター 全3作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10573334/
    中米の民族マーケット 全15作 + 2作
    http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album/10688306/

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この旅行記へのコメント (1)

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  • ぎっ太さん 2018/01/06 12:34:30
    子供たちはどこの国もかわいいですね。
    世界攻略者さんこんにちは。
    興味深い旅行記を有難うございます。
    中国の辺境というのは自由に外国人が旅行できるのですか。ビザはどうしてるのですか。まず空路で北京に入ってそこから国境の町に移動するのですか。中国の場合その辺が気になります。

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