ほっこり口福（こうふく）　京都＠閑臥庵（かんがあん）

2010/06/23 - 2010/06/23

かねてから念願だった中国風の精進料理である普茶料理を戴きに京都へ。


黄檗宗の禅寺であるここ閑臥庵では、黄檗宗の開祖である隠元和尚が日本に伝えたとされる普茶料理に、京懐石の華やかさを加えた独自の「京懐石普茶料理」が味わえるんです。

ここで少しお勉強
普茶料理って聞きなれないですが、「普茶」とは普（ひろ）く多数の人にお茶を差し上げるという意味だそうです。

エリア 今出川・北大路・北野(京都)

住宅街の中にいきなり山門が表れました

こんな隠れ寺みたいな素敵な場所で普茶料理かぁ〜
ワクワクします

たくさんの羅漢さんがお迎えして下さいました。

アイ〜ン

そのまますすむと・・・

鎮宅堂

安倍晴明開眼の北辰鎮宅霊符神が祀られています
なんでも、十千十二支九星を司る総守護神で、陰陽道最高の神とされているそうです。

とてもふくよかなお顔立ち＾＾

狛犬の台座には陰陽道のシンボルである五芒星が刻まれています
ちょっと写真では見えにくいかも

鎮宅堂を左手に進むと本堂へと続く緑豊かな庭園に石畳の参道が・・・

この手前に食事処があります

通されたお部屋は庭を一望出来る素晴らしい空間が広がっていました。先ほどまで降っていた雨で庭の緑がいっそうその深さを増していました。

砂紋が綺麗です

カラフルな琉球畳のモダンなお部屋

椅子席の個室なので足のしびれと周りを気にせず、どっぷりとこの雰囲気に浸れます。

流れている音楽も尺八ですかね？
雰囲気にぴったりです

まずは、お抹茶で喉を潤します

豆腐と野菜の煮合わせ
一つ一つ野菜本来のしっかりしたお味が、とても優しいお料理です
盛り付けも素敵

揚げ物
ランの花の天ぷらは初めてです
可もなく不可もなくという感じでしょうか。
衣が私の胃には重いです

写真を撮り忘れてしまったんですが、お出汁を生姜あんでとじた中に梅干の天ぷらが
入っていたんですが、この梅干がとても美味しかったです。
梅干ではなく別物になってました。
今度、梅干揚げてみよう。

これは野菜とのくず引きとごま豆腐がのっていたお皿です。
物はすでにお腹の中です。
濃厚なごま豆腐のお味がして美味しかったです。

栗もどき
さつま芋のきんとんを芯にして茶素麺をまぶしたもの
何とも芸術的
お菓子みたいに甘くて美味でした。

酢の物

素麺

和え物

ご飯　汁物

漬物

水物

以上

本日の普茶料理、庭を愛でながらこういった非日常の世界で頂く普茶料理
非常に贅沢な時間でした。
盛り付けも美しく目でも舌でも楽しませて頂きました。

食後、本堂を参拝させて頂きました。

ご本尊　釈迦牟尼仏坐像

天井の雲龍図

今回、拝見したかったのが、開山330年と後水尾法皇の法皇忌を記念し、チベット密教の高僧が製作されたというこの砂曼荼羅なんです。

とても美しく鮮やかな配色
まさに神業です
気の遠くなる作業ですね
イラチの私には無理です。

鼻息で飛ばないように、くしゃみをしないように気をつけながら、息を止めての鑑賞。
真ん中に描かれた大日如来さまかな？がとてもキュートでした。

住宅街の中にひっそり佇む閑臥庵
そこに一歩足を踏み入れると、その小さなお寺の中は
目にも体にも彩り豊かな世界が広がっていました。