世界遺産の街グラーツ【05】欧州文化首都の誇りを示すクンストハウスのニックネームは「フレンドリー・エイリアン」

2010/08/05 - 2010/08/05

2010年8月5日（木）

ハウプト広場でトラムから降りた私は、旅の緊張感から解放されて、すっかりグラーツに馴染んでいることを感じる。

日暮れを迎えて街は人出が多く、みんなの表情がとても平和だ。

ホテルへの帰途は、広場にやって来た時と道を変えて、クンストハウス脇のトラムが走っている橋を渡ることにする。


クンストハウスは、近くから見ると、巨大な繭のように見える。

設計はイギリス人らしいが、こんな不思議な形の建物を、何からヒントを得て考えたのだろうか。

またこんな思い切った建築を、古い街並みの中に建てた勇気にも感心する。


この建物は、グラーツが２００３年に「欧州文化首都」になった記念に建てられた。

ニックネームは「フレンドリー・エイリアン（愛想のいい異星人？）」。


この辺りの文化に、「自主独立の精神」や「進取の気質」が強いことは、それなりに感じ取ってはいたが、クンストハウスはその発露だろう。

古い街並みの保存と並行して、全く新しい風を吹き込もうとしている。

「グラーツが大きく飛躍を遂げるためには、新たな刺激が求められる」と、住民たちは感じたのだろう。


クンストハウスこけら落とし展示会のテーマは、「KEEP IN TOUCH: POSITIONS IN JAPANESE PHOTOGRAPHY」と聞く。

日本の芸術表現に存在する独自の多様性が、この地で理解され、評価されたのだろう。

そう言えばこの建物は、上海万博の日本館に似ている。


夕食は、ホテル一階にあるレストランで、当地料理をいただいた。

二日連泊なので、落着いてグラーツ名物のビールを傾けた。

デザートのチョコレートケーキは、日本の一流シェフに土産にしたいほどの、味だった。


写真は「ソフィー
さんのマイページ」（訪問54カ国、文章1,590件　写真6,770枚）、にあります。
http://4travel.jp/traveler/katase/

スイスの写真が美しい「片瀬貴文さんのマイページ」（文章625件　写真2,400枚）
http://4travel.jp/traveler/takafumi/

ブログの作成日順に並んでいる、文章主体の「片瀬貴文の記録」（文章1,650件）
http://blog.alc.co.jp/d/2001114

（片瀬貴文）

エリア グラーツ(オーストリア)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• グルメ: 3.5

街を歩く人が多過ぎず少な過ぎず
壁模様の立派さよ

グラーツのハウプト広場には
食べものの店が目立つ

こんな狭い道もあり
街の景観に変化を与える

一筋裏の広場も
レストランだらけだ

道行く人を眺めながら

ムーア川の先に
金色に輝く屋根が見えて来た
その左隣りがクンストハウスだ

ムーア川の橋から見た
クンストハウス

クンストハウスをもう少し近寄って見た

目をムーア川の下流に転じて
シュロッスベルクの緑を見る

河沿いの道から
クンストハウスを間近に見る

ムーア川沿いの一郭の
建物や看板のスマートさに打たれて

明日のランチの献立を書く
メッチェン

ホテルのレストランの夕食
ハーブの入った野菜スープの味は
格別だった

夕食のデザート
チョコレートケーキの
自信たっぷりの味は圧倒的だった