2010/07/12 - 2010/07/12
391位(同エリア522件中)
ロク69さん
7月12日(月)、今日のハイキングはエヴォレーヌの隣にあるラーナ(Lanna)からチェアリフトでシェムーイユ(Chemeuille、2121m)まで昇って、ピック・ダルジノール(Pic d'Artsinol、2997m)へ向かうハイキングだ。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 20万円 - 25万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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今朝も晴れの天気で始まった。ラーナのチェアリフトの運行開始時間が分からないので観光案内所に8時過ぎに電話を入れてみる。多分9時だろうと予想していたのが、8時30分と聞いて慌ただしく準備をしてアパートを出発した。ちょうど8時15分だった。ラーナへはエヴォレーヌの村の中心から川の方向へ降りていって橋を渡って上っていく。約30分の道のりだ、途中の坂で振り返ると清々しい朝空にダン・ブランシュが「すっく」と気品を持って聳えている。
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だらだらとした登りの車道には、リフトを示す案内板があった。朝一番のこうした登りはかなりきつく感じられる。
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ラーナ付近から見たエヴォレーヌとダン・ブランシュ。村にはまだ陽が届いていないところも多い。ここまで約70mを登ってきた。
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ラーナはとても小さな集落だが、立派な教会があった。まったく観光化されていない素朴でひなびた風情がとても良い。教会の向こう側にリフト乗り場がある。
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リフトはすでに動いているが、誰も人がいないと思ったら小さな小屋から青年が出てきてボンジュールと挨拶してにっこり笑う。2人分の料金を払ってリフトに乗り込む。このリフトのおかげで一気に2121mのシェムーイユまで約700mの高度差をかせいでくれるのでとてもありがたい。
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シェムーイユには15分足らずで到着する、ここからの展望が素晴らしい。左下のエヴォレーヌの村、盟主ダン・ブランシュ、はるか右手にマッターホルンも見えている。ツェルマットから見る姿とは大分ちがうマッターホルンにも少し慣れてきた。右斜面の奥に黒く覘いているのは、ジェヌヴォア、ペロックの山群だ。
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ダン・ブランシュとマッターホルンのズームアップ。朝の爽やかな空気を通して眺めるアルプスの清麗な美しさを称える。
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北方向には右にベック・ド・ボソン(Becs de Bosson、3419m)、すぐ左はポアンテ・ド・ツァヴォリェ(Pointes de Tsavolire、3026m)、ずっと左に四角いピークのラ・マーヤ(La Maya、2916m)が見えている。対照的な山の眺めをじっくりと味わった。
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眺望を楽しんだあといよいよ出発、9時10分だった。案内板(右)の「Pic d’Artsinol 2h30」へ向かう。
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出発後はしばらく草地に付けられた登り道をゆっくりと進む。まもなく酪農の家らしき建物が見えてくる。まだまだ先は長い。
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やがて十字架のあるポイントに到着、ここまでの登りはまだまだゆったりとしていた。周りを一望してさらに進む。後方の山はモン・ド・エトワール(M.de l’Etoile、3370m)だろう。
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おびただしい羊たちが草原や道を歩き回っている、こんなに多くの羊群を見たのは始めてであった。後方は、モン・ド・エトワールの右に ヴワソン氷河が見えている。
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このあたりは、怪異な形をした岩がたくさんある。まるでモダンな彫刻を並べたようで自然の行為の不思議さを思う。
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やがていくつもの谷と山を隔てて、ワイスホルンの山並みが見え出してくる。折り重なる山々が押し寄せる波のようにも見える。右端はジナールロートホルン。
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小さな池が現われて、はるかに山々が遠望できる地点に到着する。左のビスホルン、ワイスホルンからジナールロートホルン、ダン・ブランシュまでの大展望だ。右端手前に、マッターホルンの頭がちょこんと出ている。
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同じ地点から、左端にマッターホルンの穂先からペロックを経てヴワソン氷河方面を見る。右端は、ポアント・ド・ヴアソン(Pointe de Vouasson、3489m)、これらは距離が近いのでくっきりと見える。
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頂上付近まで登ってきた、最後の登り(稜線まで)はかなりきつく感じる。稜線に出てからピークまではやや勾配もゆるくなってくる。しかしなかなか頂上に着かないので時間が長く感じられる。左から、ダン・ブランシュ、マッターホルン、手前の黒い山脈は、ヴェージヴィ、ペロック、ジュヌヴォアの山群、その奥にはダン・ディラン(Dent d’Herense、4171m)の頭、その右にはエギュイーユ・ド・ラ・ツァの針峰も見える。
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奇岩の向うには、ジナールロートホルンがある。
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ピック・ダルジノールの頂上(2998m)へは、11時35分に到着、リフトを降りて歩き出してから2時間半の登りだった。眺望は360度の素晴しさ、好天のもと名だたる名峰がはっきりと望まれる。これまでの辛い登りも吹っ飛んでしまう景観を大いに楽しむ。頂上の十字架の足元左には、遠くグラン・コンバン(Grand Combin、4135m)が見える。中央あたりの斜面の後方にはモンブラン・ド・シェイロン(M.Blanc de Cheilon、3870m)、さらに左奥にはエギュイーユ・ルージュ・ダローラの突端が覗く。
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頂上から東〜東南方向、左のワイスホルンからジナールロートホルン、グラン・コルニエ、大きな三角のピークのダン・ブランシュ、雲の下にマッターホルンと続き、その手前右にはペロック、ジュヌヴォアの山群が続いている。
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さらに右手は南方向、モン・ド・エトワール(M.de l’Etoile、3370m)、尖ったルージュ・ダローラ(Aig.Roujes d’Arolla、3644m)の頭、右手前はポアント・ド・ヴアソン、右の稜線後方にモンブラン・ド・シェイロン、右端にグラン・コンバンと続く。手前のダム湖はディス湖(Lac de Dix)が見える。
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西方向、左からル・プルルール(Le Pleureur、3704m)とラ・サール(La Sale、3646m)はほとんど重なっている、左遠方のグラン・コンバン、真ん中の左部が黒い三角ピークはローザブランシェ(Rosablanche、3326m)、そしてその右側のはるか遠方に白い山塊モンブラン(Mont Blanc、4810m)も望むことが出来る。
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モンブランのズームアップ、ヨーロッパの最高峰としての存在感は大きい。
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ここからの眺望の中心は何と言ってもダン・ブランシュに止めを刺す。そのどっしりとした三角の大きな安定感は他の山々の盟主的な役割を果たしているからだ。
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北西〜北方向の眺め、特徴ある山々が連なっている。
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ダン・ブランシュとマッターホルン、ツェルマットでの主役が後者ならここではやはり前者がメインだろう。落着きと気品ある佇まいがその理由だ。頂上で持参したおにぎり弁当を食べて12時に下山開始する。
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降りは、途中から登ってきたコースとは違う道で進む。出発点のシェムーイユには13時25分に着いた、所要1時間25分だ。近くからのベック・ド・ボソンとポアンテ・ド・ツァヴォリェのズームアップ、光線の加減か朝よりくっきりと見えている。
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チェアリフトに乗る前に、展望の良いレストランで休憩をする。サスネール(右)、ベック・ド・ボソン(中央)、ラ・マーヤ(左)を美しく眺めることが出来る。
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喉の渇きを感じて、ビールを注文する。心地よい疲れに染み渡るビールの味わいは最高だ。
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リフトでラーナに戻ってきた、リフトを降りて振返って撮った写真。思うにほとんど乗客がいなくても連続運転している様子で、他人事ながら採算が心配になった(昼間は止まっている)。
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エヴォレーヌの村までは下り坂の一本道、正面にダン・ブランシュを見ながら歩く。先ほどより高度が下がったせいか、山の高さが一層感じられる。
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途中の民家の軒先には、美しい鉢花があった。
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無事エヴォレーヌに帰着、14時20分だった。今日の行動時間は、4時間25分(標高差880m)だった。アパートの前を通り過ごして、反対側の村はずれにあるCOOPまで買い物に行く。
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夕食は、チキンスープ(トマト、オニオン、チーズ入り)、グリーンサラダ(ポテト付き)、高野豆腐の卵とじ、素麺、さば缶にビールとヴァリス州産の赤ワインで大満足だった。
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