バート・イシュル旅行記(ブログ) 一覧に戻る
1: グラーツ(Graz)からクリムル(Krimml)<br />2: クリムルからゲルロス峠(Gerlos pess)を抜けてツィラータール(Zillertal)のリード(Ried)へ。(4泊)<br />3: アッヘン湖(Achensee)<br />4: シュヴァーツ(Schwaz)<br />5: シュタンス(Stans)<br />6: チロルからザルツカンマーグートへ移動。途中ラッテンベルク(Rattenberg)<br />7: クーフシュタイン(Kufstein)<br />8: グムンデン(Gmunden)(1泊)<br />9: バートイシュル(Bad Ischl)(2泊)<br />10: ハルシュタット(Hallstatt)<br /><br /><br />のスケジュールで。<br /><br />旅行記6はバート・イシュル。<br /><br />ドイツ文学者の池内紀さんの文より部分抜粋:<br /><br />バート・イシュルは景勝地ザルツカンマーグートのほぼ真ん中にある。<br />日本流にいえば「イシュル温泉」であって、イシュル川とトラウン川の合わさるところ、クーアハウスと公園を中心にして、美しいホテルやレストランが軒をつらねている。<br />今でこそ、ヨーロッパきっての保養地だが、19世紀初頭までは何もなかった。<br />成分の濃い温泉は、ただ意味もなく流れていた。<br /> ナポレオン戦争の後のウィーン会議が決着をみて、ヨーロッパに平和がよみがえったころ、にわかに海が注目を浴び海水浴がもてはやされた。<br />北海、地中海、アドリア海、黒海に、あいついでリゾート地がひらかれた。<br />しかし内陸部の人々は海水浴に行くためには何日もの大旅行をしなくてもならない。<br /> そこでバート・イシュルの温泉に目を止めた人がいた。<br />海の食塩分はせいぜい3.4パーセントであり、もっとも濃いとされる死海でも24パーセントにとどまるのに対して、バート・イシュルの食塩泉は27パーセント。<br /> さっそくクーアハウスがつくられ、公園や劇場、プロムナードが整備された。<br />町当局は宣伝につとめたが、さしあたりはザルツカンマーグートのおこぼれ客が立ち寄るぐらいだった。<br /> バート・イシュルが飛躍的な発展をみるのは、ハプスブルク帝国の実質的には最後の皇帝フランツ・ヨーゼフが毎年ここに来るようになってからである。<br />フランツ・ヨーゼフは両親がバート・イシュル滞在中に身ごもったといわれ、「塩の王子」などと呼ばれていた。狩りも好きだった。<br />バート・イシュル近辺の山には鹿がどっさりいる。<br /> 皇帝が来れば貴族たちもやってくる。大公、大貴族、ブルジョワたちが競うようにして別荘を建てた。<br /><br />

オーストリア: チロルとザルツカンマーグートの旅  6

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2010/05/12 - 2010/05/19

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Hatsumina

Hatsuminaさん

1: グラーツ(Graz)からクリムル(Krimml)
2: クリムルからゲルロス峠(Gerlos pess)を抜けてツィラータール(Zillertal)のリード(Ried)へ。(4泊)
3: アッヘン湖(Achensee)
4: シュヴァーツ(Schwaz)
5: シュタンス(Stans)
6: チロルからザルツカンマーグートへ移動。途中ラッテンベルク(Rattenberg)
7: クーフシュタイン(Kufstein)
8: グムンデン(Gmunden)(1泊)
9: バートイシュル(Bad Ischl)(2泊)
10: ハルシュタット(Hallstatt)


のスケジュールで。

旅行記6はバート・イシュル。

ドイツ文学者の池内紀さんの文より部分抜粋:

バート・イシュルは景勝地ザルツカンマーグートのほぼ真ん中にある。
日本流にいえば「イシュル温泉」であって、イシュル川とトラウン川の合わさるところ、クーアハウスと公園を中心にして、美しいホテルやレストランが軒をつらねている。
今でこそ、ヨーロッパきっての保養地だが、19世紀初頭までは何もなかった。
成分の濃い温泉は、ただ意味もなく流れていた。
 ナポレオン戦争の後のウィーン会議が決着をみて、ヨーロッパに平和がよみがえったころ、にわかに海が注目を浴び海水浴がもてはやされた。
北海、地中海、アドリア海、黒海に、あいついでリゾート地がひらかれた。
しかし内陸部の人々は海水浴に行くためには何日もの大旅行をしなくてもならない。
 そこでバート・イシュルの温泉に目を止めた人がいた。
海の食塩分はせいぜい3.4パーセントであり、もっとも濃いとされる死海でも24パーセントにとどまるのに対して、バート・イシュルの食塩泉は27パーセント。
 さっそくクーアハウスがつくられ、公園や劇場、プロムナードが整備された。
町当局は宣伝につとめたが、さしあたりはザルツカンマーグートのおこぼれ客が立ち寄るぐらいだった。
 バート・イシュルが飛躍的な発展をみるのは、ハプスブルク帝国の実質的には最後の皇帝フランツ・ヨーゼフが毎年ここに来るようになってからである。
フランツ・ヨーゼフは両親がバート・イシュル滞在中に身ごもったといわれ、「塩の王子」などと呼ばれていた。狩りも好きだった。
バート・イシュル近辺の山には鹿がどっさりいる。
 皇帝が来れば貴族たちもやってくる。大公、大貴族、ブルジョワたちが競うようにして別荘を建てた。

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  • バート・イシュル。<br />私たちが泊まったホテルの近くにある「カフェ・ツァウナー」。<br />皇室御用達の菓子店で、1832創業のカフェ。チョコレートの種類も豊富。<br />

    バート・イシュル。
    私たちが泊まったホテルの近くにある「カフェ・ツァウナー」。
    皇室御用達の菓子店で、1832創業のカフェ。チョコレートの種類も豊富。

  • 公園の奥に見えるのはクーアハウス(劇場)。 

    公園の奥に見えるのはクーアハウス(劇場)。 

  • 町を歩いていて見た、ケーキ屋のショーウィンドウにて。<br />センスは良くない。カフェ・ツァウナーのほうがおしゃれだ。<br />

    町を歩いていて見た、ケーキ屋のショーウィンドウにて。
    センスは良くない。カフェ・ツァウナーのほうがおしゃれだ。

  • お金持ちの家か別荘なんだろうな・・・。

    お金持ちの家か別荘なんだろうな・・・。

  • 町を走る観光客用ゴールドのトレイン。

    町を走る観光客用ゴールドのトレイン。

  • これは走らないね。

    これは走らないね。

  • 木から首が!よく見ると葉が輪になっていてハローを表わしているようだ。<br />もしかしたらハローではなくてキリストの冠なのかな。これも芸術作品?<br />

    木から首が!よく見ると葉が輪になっていてハローを表わしているようだ。
    もしかしたらハローではなくてキリストの冠なのかな。これも芸術作品?

  • 町で見かけたネズミ。

    町で見かけたネズミ。

  • 時計屋の看板ライオン。

    時計屋の看板ライオン。

  • ライオンの身体に描いてあったプロビデンスの目。

    ライオンの身体に描いてあったプロビデンスの目。

  • 時を知らせる鐘らしいが、聞くことはできなかった。

    時を知らせる鐘らしいが、聞くことはできなかった。

  • 直前まで雨が降っていてベンチが濡れていたので、背もたれのところに座っている学生たち。

    直前まで雨が降っていてベンチが濡れていたので、背もたれのところに座っている学生たち。

  • レハール・ヴィラ。 <br />オペレッタの作曲家・レハールが1919年から1948年に亡くなるまで暮らした家。<br />

    レハール・ヴィラ。 
    オペレッタの作曲家・レハールが1919年から1948年に亡くなるまで暮らした家。

  • カイザーヴィラ。<br />皇帝フランツ・ヨーゼフ(在位1848〜1916年)は、その生涯のほとんど毎夏をバート・イシュルで過ごした。<br />妃となるエリザべートと婚約をしたのもこの地でのことだった。<br />カイザーヴィラは1854年、皇帝の両親からフランツ・ヨーゼフとエリザベートの結婚記念として建てられた。<br /><br />見学はガイドツアーでまわる。<br />内部撮影禁止。<br /><br />門からヴィラまでの道。<br />

    カイザーヴィラ。
    皇帝フランツ・ヨーゼフ(在位1848〜1916年)は、その生涯のほとんど毎夏をバート・イシュルで過ごした。
    妃となるエリザべートと婚約をしたのもこの地でのことだった。
    カイザーヴィラは1854年、皇帝の両親からフランツ・ヨーゼフとエリザベートの結婚記念として建てられた。

    見学はガイドツアーでまわる。
    内部撮影禁止。

    門からヴィラまでの道。

  • カイザーヴィラ。

    カイザーヴィラ。

  • ヴィラの周りは庭園になっていて散策できる。

    ヴィラの周りは庭園になっていて散策できる。

  • 写真博物館。<br />カイザーヴィラの庭園を上がったところに建つ大理石の小城。<br />エリザベート皇妃がティーハウスとして使用し、詩を書いたり、写真を整理したりした。<br />彼女は写真が大好きで、風景や人物の写真をコレクションしていたが、自分の写真を撮らせることは無かった。<br />

    写真博物館。
    カイザーヴィラの庭園を上がったところに建つ大理石の小城。
    エリザベート皇妃がティーハウスとして使用し、詩を書いたり、写真を整理したりした。
    彼女は写真が大好きで、風景や人物の写真をコレクションしていたが、自分の写真を撮らせることは無かった。

  • バート・イシュルで泊まったホテルは「ゴルデネス・シフ」。<br />4つ星のはずなのだが、せいぜい3つ星ランクかな。<br /><br />夜、雨が降っていたので外に出ずにホテルでディナー。<br />

    バート・イシュルで泊まったホテルは「ゴルデネス・シフ」。
    4つ星のはずなのだが、せいぜい3つ星ランクかな。

    夜、雨が降っていたので外に出ずにホテルでディナー。

  • おろし器と一緒に出てきたのはチーズ・岩塩・ディップ。

    おろし器と一緒に出てきたのはチーズ・岩塩・ディップ。

  • パン。

    パン。

  • 行者にんにくのクリームスープ。

    行者にんにくのクリームスープ。

  • シュニッツェル。

    シュニッツェル。

  • 魚。

    魚。

  • デザートはパフェを頼む。

    デザートはパフェを頼む。

  • パフェにかけるベリーのソース。

    パフェにかけるベリーのソース。

  • チョコレートの部分アップ。 柄が綺麗。 

    チョコレートの部分アップ。 柄が綺麗。 

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