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多くの想い出が詰まっている。<br /><br />手元に残る数百枚の写真。<br /><br />それ以上に残る、この上ない想い出達。<br /><br />2009年夏、ヨーロッパ。<br /><br />7月18日~21日の4連休。<br /><br />スイスでのラジェシュとの想い出。<br /><br />ジュネーヴへの8時間のドライブ、ラジェシュとの喧嘩、仲直り・・・。<br /><br />晴天のレマン湖ではヨーロッパの楽園を見た。<br /><br />03.08.2009  ダイサク<br /><br />ーーーーーーーーー<br /><br />あれから約10ヶ月が経つ。<br />今振り返れば、昨日のことのように思うのだけど、もう10ヶ月経ったんだな。<br />そう改めて思うと時が刻々と過ぎていく事に、改めて少し切ない気持ちを感じてしまう。それも、今がとても充実しているからだろう。今が、独身で結婚前というのもあるだろう。<br /><br />学生時代を経て、社会人になり、結婚を意識するようになるこの年で過ごす時間はやはりとても充実したもので、それが思いのほかあっという間に過ぎていく事に、少しだけ切なく思う。<br /><br />スイスへ一緒にいったラジェシュは、今はインドで働いている。<br />最重要拠点といっても過言ではないインドの子会社のNo.2として働く彼が、最後に二人で話したときに笑っていってくれた。<br /><br />「ダイさん、インドで働きたくなったらいつでも言ってください。また、結婚することになったら教えてください。是非、式に行きたいです。」<br /><br />今年の4月に2年の任期を終えてインドへ帰国したラジェシュさんとは、独り身同士、また性格があったのか自然と二人で旅行やご飯をするようになっていた。<br /><br />パリ、オランダ、そしてスイス。<br /><br />このスイス旅行で僕とラジュシュさんは喧嘩した。<br />ささいなことと言えばそうだし、異文化の壁といったらそうかもしれないし、お互い疲れがたまっていたのも起因しているかもしれない。<br /><br />それでも、この喧嘩をきっかけにして二人の絆は仲良くなったと思うし、やはり喧嘩するほど仲がいい、雨降って地固まるじゃないけどそういった時間は一段と上の関係になる上で必要なものだとも思う。<br /><br />◆7月18日(土)<br /><br />7、8時間のドライブの果てについたスイス。<br />運転は代わる代わる。<br />ラジェシュは準備が良く、前日にお酒やコカコーラ、その他スナック菓子を大量に買い込んでくれていた。<br /><br />道中のインターチェンジでラジェシュが買ってきたクッキーを食べながら、凝り固まった体を伸ばしてリフレッシュ。<br /><br />道中、これまでの仕事のこと、旅行のこと、結婚のことなんかを話しながら、ラジェシュさんが用意してくれたスペシャルBOX「インドMusic集」を聞く。<br /><br />最初こそいいな~と思いつつ、だんだんと、特に自分が運転するときのインド音楽はきつかった。(笑)<br /><br />ジュネーブへは夕方に到着。<br />ホテルにチェックインし、シャワーを浴びてからジュネーブの街を歩く。<br />夏のヨーロッパは夜の23時前迄明るい。<br />自然と得した気分になる。<br /><br />ジュネーブのほとりにある湖を抜けて、歩いていくと、ちょうどジャズフェステイバルがやっていて、音楽が聞こえてくる。<br /><br />自然とテンションが上がる僕たち。<br />独り身同士、たまの休日にこうして気をゆるせる同僚と旅行できることに嬉しくなる。ラジェシュは家族がいて、一度はこちらに奥さんと2人のお子さんが来たのだけど、ビザがおりずに今は単身赴任という形で滞在している。<br /><br />ラジェシュさんのベルギーでの任期は当初から2年と決まっていて、今思うと、あのときのラジュシュは”これが最後のヨーロッパの夏休みだ”っていう想いを少なからず感じていたのだろうと思う。 ヨーロッパの最後の夏を経たら、最愛の家族と再会できると、どちらかというと家族と会いたい気持ちの方が強かったのではないかと今では思う。<br /><br />それでも、僕たちは奇麗な建物と自然に囲まれるスイス、ジュネーブの街を歩いて、心の底からリフレッシュしていた。<br /><br />古い街を歩いて、イタリアンレストランに行き、ご飯を食べ、それからジャズフェステイバルの会場で音楽を聴きながら飲み直して夜は更けていった。<br /><br />◆7月19日(日)<br /><br />朝起きてから、ラジェシュのベンツで街を走り、街の坂沿いにあるオシャレな喫茶店で朝ご飯を食べる。 ホットコーヒーに、パンに目玉焼き等。 太陽の日差しがあっという間に伸びてきて、そろそろレマン湖ヘ行こうと店を後にする。<br /><br />そこからレマン湖という保養地で有名な風光明媚なリゾート地へ車で向かう。近くにはミネラルワーターで有名な”エビアン”という地もあり、窓からは素晴らしい景色が続く。<br /><br />ラジェシュが言った。<br /><br />”ここは天国だ。”<br /><br />インドで生まれ、貧しい家庭に生まれて、必死に勉強して今の地位まで上がっていったラジェシュからしたら、いわんや自分にとってもそこはヨーロッパの楽園と呼ぶにふさわしい景色が続いていた。<br /><br />レマン湖でゆったりし、ビールを飲んでから、湖のほとりにあるお城を見に行く。<br />お城を見るための船に乗る。<br /><br />すごく気持ちよかったのを覚えている。<br /><br />お城を見てからは、レマン湖ほとりを散策し、アイスを食べて、その後ジュネーブへ戻ってきた。<br /><br />そして、市内のレストランでご飯を食べる。<br /><br />明日はインターラケン。<br /><br />この日、ラジェシュと喧嘩することになる。<br /><br />◆7月20日(月)<br /><br />インラーラケンまでの景色は素晴らしく、車内では日本、韓国、中国とインド、アジアの関係等について話したりする。<br />ホテルにチェックインし、おのおのの部屋に向かう際に、ラジェシュがジャケットをカウンターの前の椅子に忘れてきている。<br /><br />ラジェシュにその旨言うと、ラジェシュが<br /><br />”ダイ、ジャケットもってきてください。”<br /><br />という。<br /><br />内心、なんでおれが持ってこなきゃいけないの?と思いつつ、仕方なく持ってきたおれも言う。<br /><br />”自分のジャケットなんだから自分で取りにいくべきでしょ。おれはあなたの召使いじゃないよ。”<br /><br />”召使い”という単語を使ってしまったのは英語に慣れていない事もあっただろう。<br />それでも思った事を伝える。<br /><br />謝るラジェシュ。<br /><br />その後、二人で快晴の空の下、美しい山をケーブルカーで上ろうと歩いていく。<br />先ほどのやりとりが尾を引いていたのか、少しきまずい雰囲気の自分たち。<br /><br />あるホテルのレストランに入ったのだが、ラジェシュはブラックベリーで仕事のメールチェックをしてばかり。彼は関係会社のプレジデントをやっているので、忙しいのは当然、というか自分が彼に敬意を示すのは年齢的にも、社内の地位的にも当然なのだ。<br /><br />会話をしようとする気がなさそうな彼の態度に、自分も少しイライラしてくる。<br /><br />そして言ってしまう。<br /><br />”ブラックベリーって一長一短なところありますよねえ。オンとオフの切り替えできなくなる面もありますし。”<br /><br />今振り返れば、この上ない生意気な一言だろう。<br />27歳の若造に言われたら気分悪いところもあると思う。<br /><br />会話が少なくなっていく自分たち。<br /><br />外に出て歩いているときに、言い合いになり、ラジェシュが言う。<br /><br />”ダイさん、あなたの今の考え、態度は私は好きではない。あなたは私より若いし、経験も少ない、会社内でも地位は下だ。私は会社内での地位の関係でダイさんと接したくはないと思っているけど、人間として年齢も上なのだし、経験もしているのだから、その面で、後輩として、若い者に接する態度で接するのは当然だろう。それが嫌だったら今から別行動しよう。”<br /><br />”日本人同士で一緒に旅行しているときと比較しても、ラジェシュの自分に対する言いようはちょっと上から見過ぎだよ。”<br /><br />そんな言い合いをして、らちがあかない状態にラジェシュがきれる。<br /><br />”ダイサん。私はあなたのこと、性格も考えも凄く好きだけど、今のあなたの考え方は好きじゃない。そうした考え方は間違っている。”<br /><br />ラジェシュもインド人。<br />怒ったときは聞く耳もたないところが多々あるため、こちらの言い分もあまり聞いてくれない。ただ、彼が言っていることもすごくわかる。<br /><br />”自分は大学のときに良く自分のことを見てくれている先輩がいて、その人のおかげで今の自分がある。(ラジェシュは貧しい家の出身で、でもその先輩が目をかけてくれて世話をしてくれて大学トップの成績で卒業したという話を聞いた)私はダイにとっては先輩だし、経験もある。ダイは私のことを年配者として尊敬しなければならなし、礼儀正しくしないといけないのは当然だ。私はダイと旅行するときに会社の関係を持ち込みたいと思ってなくて、人間としての関係を持ち込みたいだけなんだ。”<br /><br /><br />思わず泣いてしまった。<br /><br />ラジェシュの言っていることが間違っていないし、彼が人間として自分を信頼して接してくれようとしてくれているのがわかったのだ。<br /><br />仲直りした僕ら。<br />ロープウェイで山の上迄上る。<br /><br />圧倒的に奇麗な景色。<br />まるで本当に天国だ。<br /><br />あたりではパラグライダーをやっている人もいる。<br /><br />夕方ホテルに戻り、ラジェシュの部屋に行き(今日は部屋は別々)、二人でテラスに出てラジェシュが用意してきたBelgium Beersで乾杯する。<br /><br />ラジェシュが言っていた事で印象に残っている事。<br /><br />”とにかく努力を継続すること、勉強を継続する事が大事”<br />”仕事ができる人は性格が悪くても上にいけるだろう。でも性格が良くても仕事ができなければ上にはいけない。自分は双方でありたい。ダイは性格は良いだろうと思う。でも大事なのは仕事で優秀になることなんだ。そうしなければ上にはいけない”<br />”自分はインドで生まれて、こうしてベルギーで働いて、ここで夏期休暇をとれて満足だ。いつ死んでもいい。全インド人で一体どれだけの人がスイスでバカンスを過ごせると思う?自分はリタイアしたら社会のための活動をしたいと思っている”<br /><br />とても貴重な、本音の話だった。<br /><br />この後、最後のよるご飯を二人、ホテルでとる。<br /><br />この夜ご飯が素晴らしく、美味しかった。<br />たぶん、昨年食べた料理で、ベスト3には入るのではないだろうか。<br />ご飯そのものはもちろん、2人の距離が近くなったときに食べたということ、最後の夜だったということもあるのだろう。<br /><br />二人に取ってこの上ない思い出ができた。<br />夜ご飯のあとは二人、暗くなった道を散歩する。<br />虫の鳴き声がする、夏のスイスの夜。<br /><br />◆7月21日(火)<br /><br />朝から車を飛ばしブリュッセルへ。<br />ブリュッセルに着く前、ラジェシュが聞く。<br /><br />”ダイにとってこの旅行はどうだった?”<br /><br />思っていたことをそのまま返す。<br /><br />そして笑顔で、心地よい疲れとともに、一段と太くなった絆を感じて僕らは別れた。<br /><br />その後、12月に僕のアパートに泥棒が入ってPCと一眼レフ等を盗まれてしまったので、あのときの写真はほとんど残っていない。<br /><br />残念に落ち込んでいた僕にラジェシュは心の底から心配してくれ、こう言ってくれた<br />”またスイス一緒に行きましょう!体が無事で何よりだったと思います。”<br /><br />ラジェシュの優しさ、誰に対しても変わらない優しさを尊敬している。<br /><br />28.05.2010 ダイサク<br /><br />ーーーーーーーーー<br /><br />Today, I think again that I am very happy to come here.<br />I think that the most precious thing I could got at here is &quot;PEOPLE&quot;.<br />I could got in touch with lots of people at here. <br /><br />Tonight, I ate dinner with Rajesh, Tatsuno-san and Takei-san at Italian restaurant for farewell party for Rajesh.<br /><br />Rajesh will go back to India tomorrow and to work at Indian AGC related company as Executive directer.<br /><br />For me, I could learned so many things from him during the time with him.<br />I thanks him very much for his support and help and nice travel with him.<br /><br />It is so pity for me to live and work at here without him.<br />He is like my father.<br /><br />He is very honest.<br />He is very kind.<br />His smile is brilliant.<br />I like him.<br />I respect his attitude to other people.<br />I respect his way of thinking.<br />I respect his effort to study and work.<br /><br />From now on, there is no him at the office and near my apartment.<br />But I think we can meet again in the future.<br />I am sure we will meet again at somewhere for bussinees or private.<br /><br />It was really really great thing to meeting you.<br /><br />I hope you can enjoy your life with your family in India.<br /><br />Thank you very much from my heart!!<br /><br />21.4.2010 Daisaku

Highlight Vol.12 ~ラジェシュと行くSwitz in '09 Summer~

6いいね!

2009/07/18 - 2009/07/21

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ダイサク

ダイサクさん

多くの想い出が詰まっている。

手元に残る数百枚の写真。

それ以上に残る、この上ない想い出達。

2009年夏、ヨーロッパ。

7月18日~21日の4連休。

スイスでのラジェシュとの想い出。

ジュネーヴへの8時間のドライブ、ラジェシュとの喧嘩、仲直り・・・。

晴天のレマン湖ではヨーロッパの楽園を見た。

03.08.2009 ダイサク

ーーーーーーーーー

あれから約10ヶ月が経つ。
今振り返れば、昨日のことのように思うのだけど、もう10ヶ月経ったんだな。
そう改めて思うと時が刻々と過ぎていく事に、改めて少し切ない気持ちを感じてしまう。それも、今がとても充実しているからだろう。今が、独身で結婚前というのもあるだろう。

学生時代を経て、社会人になり、結婚を意識するようになるこの年で過ごす時間はやはりとても充実したもので、それが思いのほかあっという間に過ぎていく事に、少しだけ切なく思う。

スイスへ一緒にいったラジェシュは、今はインドで働いている。
最重要拠点といっても過言ではないインドの子会社のNo.2として働く彼が、最後に二人で話したときに笑っていってくれた。

「ダイさん、インドで働きたくなったらいつでも言ってください。また、結婚することになったら教えてください。是非、式に行きたいです。」

今年の4月に2年の任期を終えてインドへ帰国したラジェシュさんとは、独り身同士、また性格があったのか自然と二人で旅行やご飯をするようになっていた。

パリ、オランダ、そしてスイス。

このスイス旅行で僕とラジュシュさんは喧嘩した。
ささいなことと言えばそうだし、異文化の壁といったらそうかもしれないし、お互い疲れがたまっていたのも起因しているかもしれない。

それでも、この喧嘩をきっかけにして二人の絆は仲良くなったと思うし、やはり喧嘩するほど仲がいい、雨降って地固まるじゃないけどそういった時間は一段と上の関係になる上で必要なものだとも思う。

◆7月18日(土)

7、8時間のドライブの果てについたスイス。
運転は代わる代わる。
ラジェシュは準備が良く、前日にお酒やコカコーラ、その他スナック菓子を大量に買い込んでくれていた。

道中のインターチェンジでラジェシュが買ってきたクッキーを食べながら、凝り固まった体を伸ばしてリフレッシュ。

道中、これまでの仕事のこと、旅行のこと、結婚のことなんかを話しながら、ラジェシュさんが用意してくれたスペシャルBOX「インドMusic集」を聞く。

最初こそいいな~と思いつつ、だんだんと、特に自分が運転するときのインド音楽はきつかった。(笑)

ジュネーブへは夕方に到着。
ホテルにチェックインし、シャワーを浴びてからジュネーブの街を歩く。
夏のヨーロッパは夜の23時前迄明るい。
自然と得した気分になる。

ジュネーブのほとりにある湖を抜けて、歩いていくと、ちょうどジャズフェステイバルがやっていて、音楽が聞こえてくる。

自然とテンションが上がる僕たち。
独り身同士、たまの休日にこうして気をゆるせる同僚と旅行できることに嬉しくなる。ラジェシュは家族がいて、一度はこちらに奥さんと2人のお子さんが来たのだけど、ビザがおりずに今は単身赴任という形で滞在している。

ラジェシュさんのベルギーでの任期は当初から2年と決まっていて、今思うと、あのときのラジュシュは”これが最後のヨーロッパの夏休みだ”っていう想いを少なからず感じていたのだろうと思う。 ヨーロッパの最後の夏を経たら、最愛の家族と再会できると、どちらかというと家族と会いたい気持ちの方が強かったのではないかと今では思う。

それでも、僕たちは奇麗な建物と自然に囲まれるスイス、ジュネーブの街を歩いて、心の底からリフレッシュしていた。

古い街を歩いて、イタリアンレストランに行き、ご飯を食べ、それからジャズフェステイバルの会場で音楽を聴きながら飲み直して夜は更けていった。

◆7月19日(日)

朝起きてから、ラジェシュのベンツで街を走り、街の坂沿いにあるオシャレな喫茶店で朝ご飯を食べる。 ホットコーヒーに、パンに目玉焼き等。 太陽の日差しがあっという間に伸びてきて、そろそろレマン湖ヘ行こうと店を後にする。

そこからレマン湖という保養地で有名な風光明媚なリゾート地へ車で向かう。近くにはミネラルワーターで有名な”エビアン”という地もあり、窓からは素晴らしい景色が続く。

ラジェシュが言った。

”ここは天国だ。”

インドで生まれ、貧しい家庭に生まれて、必死に勉強して今の地位まで上がっていったラジェシュからしたら、いわんや自分にとってもそこはヨーロッパの楽園と呼ぶにふさわしい景色が続いていた。

レマン湖でゆったりし、ビールを飲んでから、湖のほとりにあるお城を見に行く。
お城を見るための船に乗る。

すごく気持ちよかったのを覚えている。

お城を見てからは、レマン湖ほとりを散策し、アイスを食べて、その後ジュネーブへ戻ってきた。

そして、市内のレストランでご飯を食べる。

明日はインターラケン。

この日、ラジェシュと喧嘩することになる。

◆7月20日(月)

インラーラケンまでの景色は素晴らしく、車内では日本、韓国、中国とインド、アジアの関係等について話したりする。
ホテルにチェックインし、おのおのの部屋に向かう際に、ラジェシュがジャケットをカウンターの前の椅子に忘れてきている。

ラジェシュにその旨言うと、ラジェシュが

”ダイ、ジャケットもってきてください。”

という。

内心、なんでおれが持ってこなきゃいけないの?と思いつつ、仕方なく持ってきたおれも言う。

”自分のジャケットなんだから自分で取りにいくべきでしょ。おれはあなたの召使いじゃないよ。”

”召使い”という単語を使ってしまったのは英語に慣れていない事もあっただろう。
それでも思った事を伝える。

謝るラジェシュ。

その後、二人で快晴の空の下、美しい山をケーブルカーで上ろうと歩いていく。
先ほどのやりとりが尾を引いていたのか、少しきまずい雰囲気の自分たち。

あるホテルのレストランに入ったのだが、ラジェシュはブラックベリーで仕事のメールチェックをしてばかり。彼は関係会社のプレジデントをやっているので、忙しいのは当然、というか自分が彼に敬意を示すのは年齢的にも、社内の地位的にも当然なのだ。

会話をしようとする気がなさそうな彼の態度に、自分も少しイライラしてくる。

そして言ってしまう。

”ブラックベリーって一長一短なところありますよねえ。オンとオフの切り替えできなくなる面もありますし。”

今振り返れば、この上ない生意気な一言だろう。
27歳の若造に言われたら気分悪いところもあると思う。

会話が少なくなっていく自分たち。

外に出て歩いているときに、言い合いになり、ラジェシュが言う。

”ダイさん、あなたの今の考え、態度は私は好きではない。あなたは私より若いし、経験も少ない、会社内でも地位は下だ。私は会社内での地位の関係でダイさんと接したくはないと思っているけど、人間として年齢も上なのだし、経験もしているのだから、その面で、後輩として、若い者に接する態度で接するのは当然だろう。それが嫌だったら今から別行動しよう。”

”日本人同士で一緒に旅行しているときと比較しても、ラジェシュの自分に対する言いようはちょっと上から見過ぎだよ。”

そんな言い合いをして、らちがあかない状態にラジェシュがきれる。

”ダイサん。私はあなたのこと、性格も考えも凄く好きだけど、今のあなたの考え方は好きじゃない。そうした考え方は間違っている。”

ラジェシュもインド人。
怒ったときは聞く耳もたないところが多々あるため、こちらの言い分もあまり聞いてくれない。ただ、彼が言っていることもすごくわかる。

”自分は大学のときに良く自分のことを見てくれている先輩がいて、その人のおかげで今の自分がある。(ラジェシュは貧しい家の出身で、でもその先輩が目をかけてくれて世話をしてくれて大学トップの成績で卒業したという話を聞いた)私はダイにとっては先輩だし、経験もある。ダイは私のことを年配者として尊敬しなければならなし、礼儀正しくしないといけないのは当然だ。私はダイと旅行するときに会社の関係を持ち込みたいと思ってなくて、人間としての関係を持ち込みたいだけなんだ。”


思わず泣いてしまった。

ラジェシュの言っていることが間違っていないし、彼が人間として自分を信頼して接してくれようとしてくれているのがわかったのだ。

仲直りした僕ら。
ロープウェイで山の上迄上る。

圧倒的に奇麗な景色。
まるで本当に天国だ。

あたりではパラグライダーをやっている人もいる。

夕方ホテルに戻り、ラジェシュの部屋に行き(今日は部屋は別々)、二人でテラスに出てラジェシュが用意してきたBelgium Beersで乾杯する。

ラジェシュが言っていた事で印象に残っている事。

”とにかく努力を継続すること、勉強を継続する事が大事”
”仕事ができる人は性格が悪くても上にいけるだろう。でも性格が良くても仕事ができなければ上にはいけない。自分は双方でありたい。ダイは性格は良いだろうと思う。でも大事なのは仕事で優秀になることなんだ。そうしなければ上にはいけない”
”自分はインドで生まれて、こうしてベルギーで働いて、ここで夏期休暇をとれて満足だ。いつ死んでもいい。全インド人で一体どれだけの人がスイスでバカンスを過ごせると思う?自分はリタイアしたら社会のための活動をしたいと思っている”

とても貴重な、本音の話だった。

この後、最後のよるご飯を二人、ホテルでとる。

この夜ご飯が素晴らしく、美味しかった。
たぶん、昨年食べた料理で、ベスト3には入るのではないだろうか。
ご飯そのものはもちろん、2人の距離が近くなったときに食べたということ、最後の夜だったということもあるのだろう。

二人に取ってこの上ない思い出ができた。
夜ご飯のあとは二人、暗くなった道を散歩する。
虫の鳴き声がする、夏のスイスの夜。

◆7月21日(火)

朝から車を飛ばしブリュッセルへ。
ブリュッセルに着く前、ラジェシュが聞く。

”ダイにとってこの旅行はどうだった?”

思っていたことをそのまま返す。

そして笑顔で、心地よい疲れとともに、一段と太くなった絆を感じて僕らは別れた。

その後、12月に僕のアパートに泥棒が入ってPCと一眼レフ等を盗まれてしまったので、あのときの写真はほとんど残っていない。

残念に落ち込んでいた僕にラジェシュは心の底から心配してくれ、こう言ってくれた
”またスイス一緒に行きましょう!体が無事で何よりだったと思います。”

ラジェシュの優しさ、誰に対しても変わらない優しさを尊敬している。

28.05.2010 ダイサク

ーーーーーーーーー

Today, I think again that I am very happy to come here.
I think that the most precious thing I could got at here is "PEOPLE".
I could got in touch with lots of people at here.

Tonight, I ate dinner with Rajesh, Tatsuno-san and Takei-san at Italian restaurant for farewell party for Rajesh.

Rajesh will go back to India tomorrow and to work at Indian AGC related company as Executive directer.

For me, I could learned so many things from him during the time with him.
I thanks him very much for his support and help and nice travel with him.

It is so pity for me to live and work at here without him.
He is like my father.

He is very honest.
He is very kind.
His smile is brilliant.
I like him.
I respect his attitude to other people.
I respect his way of thinking.
I respect his effort to study and work.

From now on, there is no him at the office and near my apartment.
But I think we can meet again in the future.
I am sure we will meet again at somewhere for bussinees or private.

It was really really great thing to meeting you.

I hope you can enjoy your life with your family in India.

Thank you very much from my heart!!

21.4.2010 Daisaku

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