印象西湖。観ずして死ぬのは惜しい。

2010/05/05 - 2010/05/07

　数年前に、全日空の機内誌で「印象西湖」を取り上げていました。独創的な野外劇という印象が強く残りました。いつか行って観たいと思っていました。蘇州に行った後にバスで杭州まで移動し、ホテルでチケットを２２０元で予約しました。
　野外劇自体すばらしいものでした。それに並んで感激したのは、この野外劇は、毎日施設の設営・撤収を繰り返していることです。毎日４時頃から設営が始まり、劇が終わった後は夜を徹して撤収するのです。
　朝になれば、何もなかったかように、国家級名勝地である西湖の自然風景がそこにあるのです。独創的な野外劇と西湖の景観を両立させる数々の工夫があるのです。

エリア 杭州(中国)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 高速・路線バス

印象西湖の舞台づくりは１６時ごろからスタート。

導入通路を移動中。

水上照明の設置。

目隠し用スクリーンの搬入

水上舞台の取り付け

街灯にカバーをして、演出効果かを高める。

イエス・キリストではなく、印象西湖のスタッフ。主舞台はこのように数センチ水中に沈んだ状態。普段は沈めておく。練習時は水上に持ち上げる場合もあり。

裏側から見られないように目隠しスクリーンを張っているところ。

折りたたみ式観客席の搬入。

このような倉庫に日中はしまってある。

直前の練習は、裏側からは見える。

観客席完成。

こちらはVIP席。高低差がないので後ろは見にくいはず。

セキュリティーげートも毎日出し入れ。

１９：４５スタート。この日は１日２回上演。

岳湖という西湖の分湖で行われる。

闇と光の使い方が絶妙。

ストーリーはシンプル。

台詞なしなので外国人でもわかりやすい。

１００人以上の演者。北京オリンピックの開会式を思わせる。監督が同じ、ジャンイモー（張芸謀）。

音楽担当は日本の喜多郎。主題歌が素晴らしい。

サブ舞台として使う。船屋敷。

演者は水だらけ。冬でもビショビショ。

これは腰ぬかし級。

１時間で終了。

翌朝。何もなかったように静まる岳湖。

おじさんは釣りに夢中。

スポットライトの櫓は常設。

VIP席は船。視界がさえぎられて見にくいのでは。でも雨の場合は○。

最初の場面で使われるスクリーン。折りたたんで目立たぬよう。

東屋の中に・・・。

樹木を照らす、照明は常設。

この対岸の位置に客席を設置。普段は駐車場。右端の白い建物が観客席の倉庫。

借景の重要な役割をする、橋の上にある東屋。

ライトの埋め込み。

舞台船。隠さないが風景にマッチ。

他の杭州の風景文物。西湖の周りにはこのようなシビレル湿地帯が多数あり。

他の杭州の風景文物。夜明け前の西湖。

他の杭州の風景文物。西湖の夜明け。

他の杭州の風景文物。西湖に抱かれる杭州のダウンタウン。

他の杭州の風景文物。
岳湖の由来となった、岳飛を祀る廟。岳飛は北宋の武人。異民族の侵入に対して、前線で敢闘するも、役人の讒言で皇帝の信を失い、非業の死を遂げる。外国勢力の理不尽な占拠から国を興した現代中国に重ね合わせて、国家級英雄扱い。

他の杭州の風景文物。
岳飛を讒言で葬った悪人は永遠に償わされている。

他の杭州の風景文物。レンタル自転車システム導入。

他の杭州の風景文物。個人認証するプリペイドカードが必要な模様。自転車のメンテと配車の調整をどのように行うか？

他の杭州の風景文物。
自転車専用信号。左折（中国は右側通行）もあり。

他の杭州の風景文物。
大きな都市のかつての中心、鼓楼。

他の杭州の風景文物。
鼓楼の北側に、観光名所の繁華街、清河街。明清時代の建物と外国租界時代の建物が融合する歩行者専用街。

他の杭州の風景文物。
薬屋が多い。

他の杭州の風景文物。
これも薬屋。通りに対して横を向いているので壁面を露店が埋める。

他の杭州の風景文物。
清河街のマック。

他の杭州の風景文物。
電力会社の啓蒙広告。木を切ると木が電線を切ってしまい、きれた電線が自分にたれてきて、感電するので、木を切ってはいけません。
他にも電線を盗んで売ってはいけない、など秀逸のもの多数。