チャイナタウン(i)　ワット・トライミット～泥棒市場　＊ バンコク紀行(2) ＊

2010/05/13 - 2010/05/13

そろそろバンコクを見て歩こうかと思い始め、コース選びを考えると封鎖されている中心部を避けて電車で行けるところーーまずチャイナタウンが挙がりました。

何故、今日の旅行記は1冊なのにチャイナタウンが連番になっているかって？
暑くて街中を見終わるにはきっと何回も通うことになるから。
今日はMSN天気によれば午後1時で38度(体感温度45度)。朝9時に出発して4時間後にホテルに戻ってくる頃には溶けそうでした。

第1回目の町歩きは、地図で測れば楽勝の距離を実際にはどのくらい歩けるだろうかという体力測定。東京の下町でも迷う私は、当然のように路地を彷徨いながら予定より2倍歩いて、チャイナタウン内だけで7kmのサウナ散歩でした。

エリア バンコク(タイ)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: 鉄道

本日のコース

地下鉄MRTフアランポーン駅からワット・トライミットを見学し、破線の部分やら2つの大通りの間を無駄に行ったり来たりして、チャイナタウンのほぼ中央で開かれている泥棒市場まで。

引き返して、かつて日本人バックパッカーが目指した安宿街を通ってスタート地点の駅に戻ります。

西側の緑マークは次回に残して…。

便利なBTS（スカイトレイン）とMRT（地下鉄）

バンコクの中心街サラディーン駅が今滞在しているところから一番近いのですが、現在最も危険な地域。一駅避けてチョンノンシー駅からBTSに乗って、乗り換えだけでサラディーンを通り過ぎるつもりが思わぬ誤算。

地下鉄駅シーロムはサラディーンから一旦地上に出て3分ほど歩かなくてはいけなかった…。
そして今日の午後まさに緊張が高まってきて、18:00からシーロム駅の列車通過と周辺封鎖が発表されました。19時現在、中心街で銃声と爆発音が鳴り響いているという報道がありました。

BTSサラディーン駅　Sala Deang

新しくきれいな駅です。

BTSのスカイスマートパス

券売機でエリアを指定して切符を買う方法と、予めSuicaのような100Bからのプリペイドカードを買う方法があります。

改札の通り方も日本と同じ。

駅構内には懐かしのヤマザキパン

驚くほど多くの日本のチェーン店を見かけます。ヤマザキはファミマでも売り出すそう。

在タイ日本大使館によるマップ

サラディーン〜シーロムがまさに治安部隊と赤シャツが睨み合っている箇所で、M79の有効射程ど真ん中。

巻き込まれていたら申し開きできなかった…。

とは言えこんな状態が長期間続いていたので、シーロム以外の地域では割と普通の生活にはなっているんですけど…。でもこの数日で急展開の気配。

治安部隊

こちらは警察の部隊

暑いので皆さん、だらだらっと座り込んでいたりしますが、この2-3日はデモ集会強制排除の実行が噂されて、いつでも封鎖態勢に入れるように準備をしているようです。

有刺鉄線の準備もよし。

バリケードはいつでも動かせる。

でも街はいつものように商売、商売。駅間を移動する人たちで溢れています。

地下鉄シーロム駅　Silom

駅やショッピングモールでは入り口でセキュリティ・チェックがあります。
始発、終点駅でも乗客が降りた後、駅員が車内をチェックしてから乗せるようにしていました。

地下鉄の切符代わりのトークン

英語表示に切り替え可能な券売機で行き先を押してお金を入れると、真っ黒なプラスチックのトークンが出てきます。

これを改札でやはりSuicaのようにぴっとくっつけるとゲートが開く仕組み。降りる時は改札のトークン差し込み口に入れるとゲートが開きます。

フアラムポーン駅周辺　Hua Lamphong

バンコクの街は大きい！

近代的な駅前を通り過ぎると、すぐにこんな町並みも見えました

群がるタクシードライバー

駅からワット・トレイミットまで歩いて5分ほどの間に、「地図でどこを探しているの？」から「タクシーでどう？」に素早く豹変するトゥクトゥク・ドライバーに声をかけられること4回。パタヤから休暇で来たというおばちゃんに「一緒にお寺巡りしない？」と怪しく誘われること1回。

にこやかに「歩くから」と無視です。

1人は、お寺の前で「お寺にタクシーで連れていってあげるよ〜」と(笑)

ワット・トライミット　Wat Trimit

4階 黄金の仏像拝観料　40B
2･3階 展示見学料　100B　

黄金色の屋根でけばけばしくなるところを、白い大理石の建物が爽やかな印象を足して、荘厳なお寺の雰囲気を作っていました。

鐘楼もタイだとちょっと違うんですね。

2階Exhibition部はチャイナタウンの歴史を模型を使って紹介していました。

小麦や食料を運ぶ船の中から始まります。

船を降りると…

運河沿いに広がるチャイナタウン

雑貨屋さんや点心屋さんが並びます

かつてのチャイナタウンを再現した模型

1m四方ほどのブースは、見学者が通る度にライトと音声が点いていきました

お寺ではお経が始まって…

劇場ではスクリーンに5cmほどの役者さんがまるでその場にいるように演じているのが映し出されます。

3階は黄金の仏像の作り方

1953年にワット・トライミットに移転されるまで漆喰に覆われていた高さ3m、重さ5.5トンの仏像。
あまりの重さにクレーンで持ち上げられずに一晩外に放置されると、雨で漆喰が剥がれ中から純度60％の金の仏像が出てきたそうです。
ビルマ軍の略奪を避けるために漆喰で覆われていたらしいのです。

蠟の上から粘土でとられた仏像の鋳型

鋳型を逆さに窯に入れて熱し、内側の蠟を溶かして鋳型を焼く。
空洞になった鋳型の中に溶かした金を入れる。

金の上から漆喰を塗ってカモフラージュ。完成。

寺院の外には見事なレリーフもありました。

いよいよ黄金の仏像、登場。

ピカピカ。

天井もキラキラ

ドアは黄金の仏様

ステンドグラスのようなのに黄金一色。でも端正なお顔で不思議とけばけばしくないのです。

黄色い僧衣はこうして奉納されるんですね。

供えられていたのは全て桃色の蓮の花でした

お寺からチャイナタウンの大門が見えました

1999年に建てられた新しい門です。
タイ経済に深く関わっていながら、華人であることをあまり表に出してこなかった中華系タイ人が、チャイナタウンを見直して門を建て、標識などを整備し始めたそうです。

中華大門のロータリーで迷い、入り込んだのは町工場街

2度と戻れないんじゃないかと途方に暮れ始めた頃、振り返ると真っ赤な門と金色のお寺の屋根が見えました。

カオスの道を渡るのに一苦労

こんな大きな先導者がいると、チャンスとばかりに急いで後に続いているうちに、渡らなくてもいい道まで渡って迷うんです。

軌道修正。タイ風のアーチと中華風の龍の飾りが華やかなGolden Shine Foundation（華人コミュニティ）と…

中華大門よりも賑やかな門の天華医院（華人コミュニティの病院）Thian Fah Hospitalの間のメインストリート、ヤオワラート通りYaowarat Rd.へ。

チャイナタウン？

漢字表記の看板がところどころに見えるけど、サンフランシスコや横浜の中華街とは違って色も匂いもない。普通の町並みに見えるんだけど…。

ツバメとサメの看板。店構えの割に高級食材志向なのかな？

突然金行街出現。チャイニーズっぽくなってきました。

和成興大金行の大きなゴールドジュエリーショップを皮切りに、まばゆい金製品ショップがメインストリートに並ぶようになりました。
1つ1つの店が大きく派手で、しかもぎっしりお客さんが入ってる！

再び道を渡るのが大変。

信号なしでえいやっ！って渡らなくちゃいけない。誰かが渡ってくれるまでじっと待ってます。

ふかひれ〜

食料品市場の路地、イサラーヌパーブ通りへ　Isaranuphap Rd.

乾物やら果物やら魚やら…

半分も使い方がわからないけど、なんか楽しい。

おいしそうな麺の店の前を行ったり来たり…

どうやって頼めばいいものか。うーん、誘惑に勝てず飛び込む。

「チャーシュー、ワンタン、スープ」

ちゃんと出てきました。おいしかったです！
実は都内に数カ所支店を持つ有名店の本店だったことが後になって判明。
40B（115円）

香港ヌードル

泥棒市場　（クロントム）Khlong Thom

屋台には時計と電卓と懐中電灯のオンパレード。こんなにも電卓に種類があったのか！

市場の奥には中華系寺院 Wat Chaichana Songkhram

観光地図に載っていないような小さなお寺のはずだけど豪華絢爛

バンコクでお寺制覇をしようかなと思ったこともあったけど、それは無理…と実感。いっぱいありすぎる。
それとお寺は1日1寺が限度。暑いもの。

ぐるぐる泥棒市場を探し回ってやっと見つけたGrand China Princess Hotel

市場の中の安宿を探していて申し訳ない。ヤオワラート通り沿いの大きなホテルでした。

お目当ては2階のミニチュア・ショップ

タイフードやフルーツの精巧なミニチュアがいっぱい。先日MBKでタイフルーツの篭を買って以来、もっと品揃えがいいと評判のここに来たかった。
でもまだタイフードをあまり食べていないので、1つ1つが何だかわからない。また後で出直しましょ。

屋台に食べ物がいっぱい載った丸ごとのミニチュアだと5000バーツ（15000円）近くしていて、夫からそれだけは手をださないようにと釘を刺されてきました。

また駅へ向かって歩き出し、大通りから7月22日ロータリー方面へ

見た目おいしそうな干物を売る行商のおばさん。よく売れているけど、炎天下でちょっと心配。

焼きバナナを作っています

7月22日ロータリー　July 22 Rotary

かつて日本人バックパッカーはこの周辺の旅社（安宿）を目指してやってきたという…。

ロータリーの周りは家具屋さんや看板屋さんが多かったです

タイ文字ってきれい。

旧楽宮旅社

谷恒生の「バンコク楽宮ホテル 」のモデルになったそう。残念ながら読んでいなくて、今は絶版になっているけど中古を手に入れてみようかな。

深夜特急もバンコクがあったかな？

80年代の終わりに学生ボランティアで北部のカレン族の村に行き、バンコクに戻ってきた時はかなり低予算のYMCAだったけど、こんなにひどくなかった。女子学生のギリギリの線はまだまだ甘いかな。「楽宮ホテル」はもう少し古い時代かもしれないが、あの頃のバックパッカーがあえてここを選んで夢見て目指したものって何だろう。

運河は再整備中

ショベルカーで川底をかき回し、古い木材を組む様子は周りの近代的なビルとどこかミスマッチ。面白いところだな。

あーこんなに立派な香港ヌードル支店があった(笑)

駅前に先ほどの麺の店が。ここだったら注文が楽だったかもしれないけど、雰囲気もありますから。

新しい花図鑑が欲しい

今まで見たことがない花がいっぱい。今タイの植物図鑑を探しています。
これはやっとインターネットで名前を見つけました。

「鳳凰木」

すごい名前だな〜。


やっと一人で歩きに行ってヘタレから一皮剥けました。散歩復活です。でも早く安心して歩けるようになって欲しい…。

この旅行記へのコメント （3）

• momotaさん 2010/06/07 01:20:29

  生きてる〜？

  Muffinさん、こんばんは〜！！
  
  本当に行っちゃったんだねータイに。
  最近日本では全然ニュースで流れなくなったけど沈静化したのか
  それとも日本の政権自体がそれどころじゃないのか？
  
  マーケットは不思議なものがいっぱいありそうで楽しそうだね。
  閉鎖されてる地区を除けばまぁまぁで歩けるんだね。
  これってMuffinさん一人で歩いてるんでしょ？
  さすがキモが座ってるって言うか…すごいね〜。
  
  今までと違って英語なんか通じないんでしょ？
  一応観光客も多く来るところなの？
  やっとタイといえばコレっていうようなきらびやかなお寺？がでてきた
  けど中が資料館になってるんだね。
  
  意外なのは結構タイって近代的なんだなって事！
  地下鉄も綺麗だしICチップも使われてるとは。
  これからも知らないタイ沢山リポしてね。
  
  なんか、ものすごく暑そうだけど大丈夫？って言うか逃れようがない
  のよね…。がんばって慣れてね！！

  Muffinさん からの返信 2010/06/07 11:19:33

  RE: 生きてる〜？

  momotaさん、こんにちは
  
  来てくれてありがと〜。
  いろいろセットアップやらでなかなかお邪魔できなかったけど、忘れずにいてくれてうれしいわ♪
  
  この日はなんと夜から銃撃戦が始まる日でして…(^_^;)
  （その翌日からの様子はこちらなんだけど↓）
  http://blog.goo.ne.jp/muffinsf/d/20100514
  渦中の駅のど真ん中で乗り換えをしちゃったわけだけど、強制排除がこお2-3日前から噂されながらものんびりしたもので、乗り換えがよくわからない私をニコニコ案内してくれていたりしました。
  ここから1週間弱、怒濤のバンコクで、またあっという間に元の賑やかさに戻っています。放火が酷かったところはまだ封鎖されているところもあるけど、今は心配ありません。
  
  タイに行ってからずっとホテルに缶詰で煮詰まってきて、チャイナタウンだったらデモ集会から外れているし…とひとりで歩いてきました。（途中のエリアは…というか居たホテルがど真ん中なんだけどね）
  
  英語は日本より通じるけど（買い物していて誰でも何とか金額を英語で言ってくれるぐらい←日本人でもできるはずなんだけど(笑)）、タクシーとかは厳しいね。英語が出来るフロントの人に行き先を言ってタイ語で書いてもらうけど、ドライバーさんは読めない人もいるから簡単な行き先じゃないとドキドキする。
  でも人もいいし、日本人が多くて日本のものもたくさんあるし、ここほど日本人が暮らしやすいところはないんじゃないかと思います。暑いけどねぇ…。もう昼寝が必須です。
  
  これからちょこっとずつ（暑いので1日1カ所の蟻ペース）見て回りたいとおもいます。
  また来てね〜。
  
  Muffin
  

  momotaさん からの返信 2010/06/08 00:01:55

  危ないところだったね！

  
  こんばんは。
  
  忘れる訳ないじゃないのー。
  引っ越してすぐは何かと忙しいかなとのんびりお邪魔したのよ。
  
  別ブログ観ましたよ〜。
  すごいことになってたのね。窓の外で銃撃戦って房総から暴走に
  巻き込まれちゃったのね。どうにか治まってよかったね。
  
  これが日常だなんてよくその変化に対応できるもんだと感心しちゃう。
  
  意外と楽しんでるみたいだし安心したよ♪
  
  また遊びに来ます！