スリランカうおーかー　トラブル続きの南の島④　ダンブッラ編

2010/03/03 - 2010/03/07

　スリランカ３泊５日の旅も後半戦。帰国便に乗る予定の４日目も朝から観光を詰め込みました。
　前日シーギリア・ロック付近に一泊し、この日は午前９時から世界遺産めぐりに終始します。午前中の目的地はシーギリアから車で３０分ほどにある仏教の町「ダンブッラ」です。
　暑さと長時間の車移動で少し旅の疲れも出始め、昼食もためらったほどですが、ちょっと素敵な出会いに癒されました。

エリア ダンブラ(スリランカ)

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 15万円 - 20万円
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: キャセイパシフィック航空

　ダンブッラといえば石窟寺院。仏教聖地とまでいわれている場所だけにどれほど格調高いところかと思っていたら…ドコノテーマパークデスカ？

　あまりにきらびやかな造りなので何かの冗談かと思っていたら、ちゃんと意味があるようです。
　黄金の像＝「ブッダ」を目指す僧たちの巡礼の様子を模型で表しているそうです。途中に供えるために花を買う僧の姿もあり、芸が細かい。

　寺院と聞いていたので平地かと思い込んでいたら…やられました。ここも結構山の上のほうで、ふもとから２０分ほど歩きました。ふと振り返ると地平線が。
　後で聞いたらシーギリア・ロックも見えるそうです。確かに写真にも写っています。
　かなり暑いです。休みながらも階段を上るとやっと入り口です。入る前に靴を脱いで預け（１人２０ルピー）、ゲートでチケットを見せます。
　そうそう、ドライバーの人に教えてもらえたのでチケットはふもとであらかじめ購入（１２００ルピー）していましたが、寺院入り口ではチケットは売っていません。チェックをするだけです。
　あわれ、一緒に歩いてきた欧米系のおじいちゃんはまた２０分かけて下ることになりました。

　写真が悪くてすみません。逆光でとても人相が悪くみえますが、ダンブッラで修業している僧侶の方です。ふもとから階段を上がる途中、偶然出会い、石窟の巡り方を案内してもらいました。
　とても積極的な人で「どこから来た」「年齢は」「仏教徒か」など質問攻めを受けました。分かりやすい英語で話が弾みました。
　途中で「暑いだろう」と持っていたスイカを分けてくれました。
　寺院へ向かう途中、なぜか時間をやけに気にしていました。

　エクレア状の岩の付け根部分に引っ付くように伸びている建物が世界遺産の「ダンブッラの石窟寺院」です。地元の人も多く参拝に来ていました。
　石窟は５カ所ほどあり、僧侶の方の案内で、奥の方から順番に入っていくことになりました。
　それにしても裸足だから地面が熱い！時間は１１時前で日陰じゃないととても長時間いることができません。

　石窟の入り口あたりに咲いていたスイレン。一服の清涼剤です。

　狭い石窟の中に巨大な涅槃仏が！　雰囲気はタイの仏像に似ていました。
　昔、ここで外国人が仏像に対して粗相をしたとのことで撮影には制限がかかっている−と聞いていたのですが特に問題もなくすんなり撮影させてくれました。
　ただ、仏像に背を向けるのは好ましくないようです。

　石窟は５カ所ほどありますが、天井にもびっしりと仏画がありました。
　暗くてよくわかりませんでしたが、古代スリランカで実際に起こった民族戦争を題材にした物語も描かれているそうです。
　写真を撮って後、ゆっくりとその天井画を見ようと思ったら−。
　係員が数人入ってきて叫びました。「早く出ろ！」

　どうやら仏の食事の時間のようで、その間は石窟は閉鎖されるらしいです。それで先ほどから僧侶の方が時間を気にしていたわけです。
　閉鎖される時間はおよそ１時間。次々と食事が運び込まれ、はやく外に出るように促されました。
　じっくりと仏像を鑑賞する時間もなく、あわてて次の石窟へ向かいました。
　後ろで扉が閉まる重い音が響きました。

　仏像の中にどさくさにまぎれて（？）、ずいぶん俗っぽい像がありました。
　昔ダンブッラをまとめた偉大な王をしのび作られた王の立像だそうです。
　私たちは幸運なことにすべての石窟を駆け足ながら回ることができましたが、少し遅れてきた観光客や地元の学生らしき子どもたちは入り口が閉ざされてしまいました。