2010/02/12 - 2010/02/19
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funasanさん
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アブシンベル神殿の夕暮れと夜に行われる音と光の幻想ショー、そして、夜明けのアブシンベル神殿、これらを見ることが、今回のツアー選択の最大のポイントであった。アブシンベルのホテル宿泊者のみに許される貴重な体験なので、これはお勧めである。
写真:夕暮れのナセル湖畔に停泊するクルーズ船
私のホームページ『第二の人生を豊かに―ライター舟橋栄二のホームページ―』に旅行記多数あり。
http://www.e-funahashi.jp/
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いよいよアブシンベル神殿見学のはじまり。ホテルから5分くらいバスに乗り、神殿の駐車場で下車。そこから神殿入口への広い道(写真)を歩く。
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神殿入り口付近からはナセル湖(写真)が見える。
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神殿入り口の門を入り、しばらく歩いて行くと、眼前に広大なナセル湖と豪華客船(写真)が見えた。素晴らしい光景に感動!
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ナセル湖(写真)はアスワン・ハイ・ダムによって出来た湖で、アブシンベル神殿はダムの湖底に沈む運命にあった。しかし、ユネスコの国際キャンペーンによって救われた。この時以降、世界にある貴重な遺産を後生に残そうという機運が高まり、世界遺産条約が成立した。
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1964年から68年にかけて工事が行われ、神殿は平均重量30トンのブロック1036個に切断され、もとに位置より60m高い岩山にそっくりそのまま移転された。写真:アブシンベル神殿(大神殿)が近づいてくる
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いよいよアブシンベル神殿(写真)とご対面である。一気に期待が高まる。
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大神殿(写真)の前に立つ。高さ20m、両耳の間の幅4m、唇の幅1m、巨大なラムセス2世の巨像4体が座っている。
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アブシンベル神殿は古代エジプト史上最強の権力者、ラムセス2世の建造で、神殿は彼の絶対的な権力と栄光を誇示している。激しい気性でも有名なラムセス2世に誰も逆らえない。実は、アスワン以南のヌビア地方は金(ゴールド)が採れる。永遠に輝く金はファラオの権威の象徴であり、金が採れるヌビア地方は「俺の物だ!」とラムセス2世は、にらみをきかせているのであろう。
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大神殿の中は写真撮影禁止。大神殿内部に入る。大列柱室にあるラムセス2世の8体の柱が見事。周りのレリーフも素晴らしい。側室、前室、を通り「至聖所」に行く。ここで、明日の早朝、「太陽の奇跡」が起こる?
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大神殿から少し離れた所に「小神殿」(写真)がある。これはラムセス2世の妃「ネフェルトアリ」の神殿である。
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小神殿(写真)は大神殿に比べると小さいが、正面にラムセス2世の立像4体とネフェルトアリの立像2体が並ぶ姿は素晴らしい。足もとには彼らの子供たちの像も刻まれている。
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古代エジプトではこれまで王妃のために正面装飾のある神殿は造られてこなかった。よって小神殿は画期的!ラムセス2世のネフェルトアリに対する愛の深さを物語る。しかし、ラムセス2世の子供は100人近くいたというから、おめかけさんも○○人?写真:夕暮れのアブシンベル神殿
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エジプト人の現地ガイドさんが言っていた。「今でもエジプトでは奥さんは4人まで認められています。僕も第2婦人がほしいのですが、奥さんが嫉妬深くて恐い」と。写真:サンセットを待つ人々
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残念ながら夕陽は湖ではなく、アブシンベル近くの丘の背後に沈む。それでも、陽が西に傾くと、ナセル湖の周囲がピンク(写真)に染まり出す。
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美しいナセル湖の夕暮れ(写真)。小型ボートが音もなく岸辺から離れていく。
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観光客が続々と集まってくる。いよいよこれからアブシンベル神殿名物「音と光のショー」がはじまる。
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太陽が沈むと周りはすぐに暗くなり、2つの巨大な岩山(写真)がライトアップされて特設スクリーンになる。
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巨大スピーカーからオーケストラの音楽が響き出し、ショーがはじまる。このバックミュージックがなかなかいい。本日のショーの言語は何と「日本語」。これはありがたい。
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ショーの中身は「まあまあ」というところか。しかし、満天の星の下、古代エジプトの歴史絵巻をアブシンベル神殿(写真)の目の前で見るのも悪くはない。
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驚くべきことは、夜のショーの参加者のほとんどが日本人だったことである。だから、言語は日本語版で上映された。日本人パワー強し!写真:夜のホテルのガーデンプール
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昨今では、欧米の多くの観光地に中国人・韓国人が押し寄せ、日本人の勢いがない。しかし、ここアブシンベルは日本人の天下である。最後の聖域?頑張れ日本人。写真:夜のホテルのガーデンプール
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次の日は夜明けのアブシンベル神殿(写真)観光である。まだ暗い早朝に起きて出発の準備をする。日の出前のアブシンベルは寒い。ジャンバーを着て出かける。
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夜明け前の大神殿(写真)の前に立つ。日の出とともに朝日が神殿の中に射しこみ「太陽の奇跡」が起こるという。今日はその奇跡が見られるだろうか?
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ナセル湖の対岸から太陽が昇りはじめた。荘厳な日の出(写真)。
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ちょうどその時、飛行機が上空を横切ってきた。夢中でカメラのシャッターを押す。アブシンベル空港発ルクソール行き一番機だろうか?
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いよいよ太陽が輝き出し周囲も明るくなる。太陽の光がナセル湖に写り美しい風景が展開する。
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そして、振り返ればアブシンベル大神殿(写真)が朝日に照らされ、赤く輝いている。
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早速、大神殿の中に入る。確かに、太陽光線が神殿の内部にまで入り、そこだけが明るく照らされる。これは幻想的な雰囲気。写真:朝日に輝くアブシンベル小神殿
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太陽が昇ると光は神殿の奥へと射しこむ。そして、1年に2回だけ「至聖所」に祭られた像に到達する。その日が「太陽の奇跡」。残念ながら、今日(2010年2月16日)の朝日は至聖所の前室の壁でストップしてしまった。あとわずかで至聖所に届くのだが……。
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本当の「太陽の奇跡」とは……。毎年2回、2月22日と10月22の日に地平線から太陽が昇った瞬間、その最初の光が大神殿の入口から一直線に差込み、神殿の最も奥の至聖所の祭壇に鎮座する「ラー・ホルアクティ神、ラムセス2世、アムン・ラー神」を照らす。実は,その両日はラムセス2世の誕生日と戴冠式の日という。
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興味深いことに、朝の光は至聖所にある像4体のうち、一番左にある「闇の神・プタハ」には決して当たらない。永久に闇のまま。そして、20分後には全ての光は消えて至聖所に再び闇が訪れる。何というドラマティックな演出なのか?
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これだけの演出を内包しつつ、巨大な神殿を造り上げた古代エジプト人の芸術性や建築技術の高さに驚くばかりである。写真:朝食ビュッフェより
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参考までに、ラムセス2世の本当の誕生日は2月21日で、オリジナルな神殿での太陽の奇跡はこの日に起こっていた。しかし、神殿の移設によって1日ずれて2月22日になってしまった。(現地ガイドさんの説明)現代の建築技術が古代エジプトの技術に負けた。写真:アスワンダム
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アブシンベルのホテルを遅めに出発して、再び3時間かけてアスワンまでもどる。アスワンに着くとランチである。写真:ランチの前菜各種
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美と健康を保つためにクレオパトラも好んで食べたという「モロヘイヤスープ」(写真)を頂く。うまいものではない。
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本日のメインはコフタ(羊の肉を使った細長いミートボール:写真)。結構いける。添乗員さんが気をきかせて、日本の「しょう油」「ポン酢」を持参してきたので、ポン酢をかけて食べたら抜群においしかった。
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このレストランはアスワン市街の中心にあり、ナイル川に面して作られている。偶然、窓側の席に座ったので、美しいナイルの流れ(写真)を見ながらランチを楽しむことができた。
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正面にエレファンティネ島の唯一の高級ホテル「メーヴェンピック・リゾート・アスワン」(写真)が見える。
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昼食後、アスワンハイダム(写真)に行く。ダムの幅3600m、高さ111m。ドイツとソ連の協力により1970年完成。大きいだけで感動なし。
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アスワンハイダムによって出来たナセル湖(写真)はここから上流に向けて、全長500Kmに及ぶ。湖の面積は琵琶湖の約7.5倍。大きいだけで感動なし。
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その後、土産物屋(パピルス店、ガラス・香水店)に寄り、時間つぶしのためにアスワン市街の高台にある高級ホテル「バスマ・ホテル」で休憩する。バスマホテルの高台からの眺め(写真)が素晴らしい。
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川幅の広いナイル川には小島がたくさんあり、その周りをヨットが浮かぶ。夕暮れのアスワン(写真)の眺めを堪能する。今夜は、エジプト国鉄の寝台列車「アベラ」に乗ってカイロに行く。
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