中国−ベトナム越境の旅　その４　国境越え編

2006/09/16 - 2006/09/25

旅のルート
香港、マカオ、深せん、桂林、陽朔、南寧、ピンシャン、ハノイ

4回目はいよいよ中国からベトナムへ国境越えです。

エリア 中国

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス

2006.09.21（木）ベトナム越境
パワー復活、気合も入る。今日はついに国境越えだ。8:00発の列車で国境の町「ピンシャン」へと向かった。列車は硬座のみの超ローカル線（17元=250円）、車内は地元民で溢れかえっている。

お姉ちゃんがリンゴをくれたが、私が食べ終わると窓からゴミをポイッ、ついでに空のペットボトルも袋もポイッポイッ。。。ちょっと抵抗があったが特にコメントはやめておいた。

しかしここまでくると、漢人ぽい顔はあまり見なくなり、インドシナ系の顔が目立つ。隣のお姉ちゃんと筆談で会話を試みるがあまり理解できない。どうやら「ベトナムはよくない、ホテルや車は気をつけて」と言っているようだが。。。

11:30、電車はやっとピンシャンに到着。駅には無数のリキシャが客を待ち構えている、いっせいに取り囲まれ「ええ〜っいウザイ散れ！！」と振り払うのに必死。が、相手も必死だ、腕やバックに喰らいついてくる。ふと視界に白人3人を発見し、走り寄り声をかける。

「国境？一緒に行きません？　違う違う、日本人だってホントに」

どうやら西洋人には俺も中国人も一緒に見えるらしい。
彼の名はTom、オージーらしい。2人で付きまとう相手を振り払い、一台のリキシャに10元で乗り込む。

走り出すリキシャに相手もさすがに諦めたかと思いきや、走りながら最後の切り札を出してきた。
そこには日本語と英語でこんな事が書いてあった。

「その人は嘘をついています」

誰だこんな日本語教える奴は。。。思わず笑ってしまったが、トムは真顔で運転手に何度も行き先と料金を確かめていた。

リキシャの最大速度は30kmくらいだろうか、なのに我々は高速道路上にいる。高速道路は建設途中で、新しいところと舗装途中の道路が交互にやってくる。路上にはベンツも走ってるかと思いきや、牛や少数民族なども歩いており、中国の縮図がここにあるように思えた。

景色は段々と山深くなり、こんな所に本当に国境があるのかと、やや不安を覚えた頃、国境（友誼関）が見えてきた。リキシャを降りると今度は両替屋が寄ってきた、ここで100元を180000ベトナムドン（VD）に交換。

先に着いていたイギリス人のおじさん2人とも合流し、中国側の出国手続きに向かう。中国側はあっさりと通過し、ついに国境を跨いだ。感無量である。

次はベトナム側の入国であるが、4人いる職員のうち、3人は携帯いじったり、ボーっとして仕事をしてくれない。唯一仕事をしている彼も、ものすご〜くダルそう。スタンプを押すかと思いきや横を向いておしゃべりが始まる始末で、なかなか順番は回ってこない。

なぜならここは超社会主義国家ベトナム、そして時刻は午後12:30、そう昼休みだったのだ。

10人ほどの客に約30分をかけ無事入国完了。次に我々を待ち構えていたのは白タク。トムは8ヶ月ほどハノイに住んでいた事があるらしく、簡単なベトナムで交渉を始めた。最寄りのランソン駅まで1人10000ドン（75円）だと言う。

タクシーが走り出し20分ほどした頃、郊外のガススタンドに停まった。ガスでも入れるのかと思うと、絶妙なタイミングでミニバスがやって来て「ここで降りろ、このバスに乗ってハノイへ行け」と言う。

「ふざけるな、駅まで行くと言ったじゃねーか、金は払わん」
「言ってない、金をよこせ」
「払うわけねーだろ、歩いていくからいいよ」
「駅は遠いし、今日の列車はもう終わった、これに乗れ」
「Fuck off !!」トムも切れた。

しばらく言いあいが続いたがラチがあかない。しかしよく聞いてみるとハノイまで50000ドン（380円）で、そんなに高くないうえ、電車の倍ほど早く着くらしい。

「なあんだ、早く言ってよ。」って感じで白ミニバスで行くことになった。
途中、食器やら鳥やら地元民も乗り込み、ハノイには5時頃に到着した。