2009/09/26 - 2009/10/05
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blauemeerfeeさん
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「美術館と歴史遺産満喫のオランダ旅行 その3」の続きです。
オランダ滞在も早4日目、昨日に引き続き、アムステルダムの市内観光に出かけます。
今日はまず昨日のリベンジ(?)を果たすべく朝一番でアンネの家へ。続いてすぐご近所にある西教会も見学。そして、かねてから訪問を望んでいたゴッホ美術館に入場します。ゴッホ美術館でたっぷり時間をかけるつもりですが、もし余裕があればその後でさらにいくつか美術館・博物館を見学できればいいなと。
朝ごはんをしっかり食べて、いざ出発です!
- 同行者
- 友人
- 一人あたり費用
- 25万円 - 30万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空
-
アンネの家に到着。今日は、臨時休業ではないようです。ホッ。
開館後5分ほどしか経っていませんが、既に家の前には短い列ができていました。
ほどなく列は進み、チケットを無事購入。
(ここではミュージアムカードは使えません)
いよいよ中へ入ります。内部は随所に英語の説明書きが表示されており、わかりやすいです。
「アンネの日記」をお読みになったことがある方なら、『あっ、この部屋は日記に出てきたあそこかな』とピンとくると思います。本棚の後ろに隠れ家への秘密の階段がある、というのも当時のままです。 -
写真正面がアンネ一家の隠れ家、右隣の新しい建物は資料の展示スペースとミュージアムショップになっています。
隠れ家は想像していた以上に小さなスペースで、ここに8人もの人たちが息を潜めて暮らしていたという事実に驚かされます。昼間は、階下にいる人たちに気付かれないよう、トイレに行くことさえ憚られたというのですから言葉もありません。
このような所で、まだ10代の少女が日々死の恐怖と隣り合わせに生活していたのかと思うと胸が痛みました。けれど、アンネは最期まで生きる希望を捨てなかったそうです。
展示スペースは充実しており、アンネの日記の原本も見ることができます。また、アンネの父オットーが後年インタビューに答える映像も流れています。
隠れ家のメンバーでは唯一生還したオットー氏。
どうにか生きて帰ることができたものの、自分以外の家族がみな強制収容所で亡くなってしまったと知った時、どんなにか衝撃を受けたことでしょうか。
戦争や人種差別など、いろいろな問題について深く考える機会を与えてくれたアンネの家訪問でした。 -
アンネの家の見学を終えて外に出ると、入り口前にはご覧の通りの行列が!!
9月末という、比較的閑散期?にあってこの状況なのですから、チューリップの季節などは一体どういうことになってしまうのでしょう・・・。 -
いや〜、かなりすごい行列です。
早めに到着しておいてよかった・・・。
アンネの家のWebサイト上で、チケット購入で並ばなくてもよいオンラインチケットの購入もできるようですので、お急ぎの方はこれを利用するのがいいのかも知れませんね(通常のチケットより50セント高いですが・・・まぁ50セントならいいですよね)。
行列はすごいですが、逆に言えばこれだけ多くの人がアンネの家の展示を見て、戦争・平和について深く考えることになるのはいいことだと思いました。
(↑何か偉そうですね・・・すみません) -
アンネの家の前を流れるプリンセン運河の光景です。
この辺りは街並がとてもきれいです。 -
こちらもプリンセン運河沿いの街並。
やはり美しいです。 -
今度は、アンネの家のすぐそばにある西教会へ。
オランダの黄金期である17世紀に建てられたそうです。写真は、天気が悪いせいもありますが、ちょっと逆光ぎみで暗くなってしまい残念。
西教会の塔は、アムステルダム一番の高さを誇るそうです。この塔には登ることもできます。
ちょうど教会に入ろうとした時、時を告げるカリヨンの音が響いてきました。普通の「ゴーン」という重々しい教会の鐘の音もいいですが、軽やかにメロディを奏でるカリヨンは、ベネルクス独特のもので気分を盛り上げてくれます。 -
教会内部に入ります。西教会は、教会内部の見学だけなら無料です(塔は有料)。
旧教会に入場した際も思いましたが、やはり質素な造りで教会建築としての面白みには欠けるような・・・いやいや、そんなバチ当たりなことを言ってはいけませんね。質素な造りはプロテスタント教会の特徴なのですから。
しかし、このパイプオルガンはなかなか見事なものです。
1966年にベアトリックス女王はこの教会で結婚式を挙げられたそうです。 -
この教会の共同墓地には、晩年、貧困の中にあったレンブラントが埋葬されているそうです。
写真はそのことを記した記念碑。
貧しくなってしまったから、奥様のサスキアさんと同じ所に埋葬してもらえなかったのでしょうか。
(サスキアさんは旧教会に埋葬されています)
ちょっとかわいそう・・・。 -
さて、お次はゴッホ美術館へ。
アムステルダム国立美術館と同じミュージアム広場に面して建っています。
本館は世界遺産「リートフェルトのシュローダー邸」で有名なヘリット=トーマス・リートフェルトの設計、そして特別展が開催される新館は日本の黒川紀章氏の設計とのことです。
ここでもミュージアムカードが使え、無料で入場。
館内はモダンで、明るい空間です。
ゴッホ美術館は内部の撮影禁止ですので、作品の写真などは撮れませんでした。
クレラー・ミュラー美術館と同様、ゴッホの珠玉の名作に対面することができ、感無量。
「ひまわり」「寝室」「黄色い家」など有名な作品がずらり。時間も忘れて夢中で鑑賞しました。
特にオーヴェール・シュル・オワーズで最晩年に描かれた「カラスのいる麦畑」は強く印象に残りました。
何とも言えない寂しさ、不安感が絵を通して伝わってくるようで・・・。
かつて私もオーヴェール・シュル・オワーズを訪れたことがあるのですが、「あの小さな町でこの絵を描いたんだなぁ」と感慨にふけってしまいました。
ミュージアムショップでカタログを購入し、大満足で美術館をあとにしました。 -
ゴッホ美術館で長く時を過ごしてしまい、時計を見るともう14時。考えてみると、まだお昼ごはんを食べていませんでした。
アムステルダム滞在も明日が最後、出来る限り今日中にいろいろな所を見ておきたいので、時間は惜しいです。しばし悩み、またコロッケの自販機を利用することに。
人の集まる所には店舗があるだろうと、トラムでライツェ広場に移動。やはりありました。
昨日とは異なり、今日のお店はFEBO。こちらのコロッケも美味しかったです。すっかりオランダのコロッケにハマってしまった私たち。
さて、次はどこへ行きましょう。ガイドブックを広げてしばらく思案し、Willet Holthuysen(ヴィレット・ホルトハイゼン)美術館という小さな美術館へ行くことに。
写真は、美術館の入り口です。レンブラント広場のすぐ近くにあります。
ここでもミュージアムカードが使え、無料で入れました。 -
このヴィレット・ホルトハイゼン美術館は、19世紀の大富豪ホルトハイゼン氏の邸宅だった建物を美術館として公開しているものです。
ホルトハイゼン氏の死後、相続人がいなかったことから夫人が市に寄贈したとか。
建物自体は、17世紀後半に建てられた古いもののようです。
邸内はきらびやかなシャンデリア、美しい細工の施された調度品、高級磁器の数々・・・と贅沢な雰囲気で、かつての上流階級の暮らしぶりを窺い知ることができます。
ちょっとパリのジャックマール・アンドレ美術館に似ているような?
写真は、2階から庭を眺めた様子です。
庭もきちんと手入れがなされていて、美しいです。 -
次は、オープンしたばかりのエルミタージュ・アムステルダムへ。ヴィレット・ホルトハイゼン美術館から歩いて行けます。マヘレの跳ね橋のすぐ近くで、私たちが泊まっているThe Bridge Hotelと同じエリアに位置しています。
エルミタージュ・アムステルダムは、2009年6月に現在の場所にグランドオープンしたばかり。
17世紀に養護院であったアムステルホフという建物を利用しているそうです。
ロシアのサンクトペテルブルクにある本家のエルミタージュ美術館から選りすぐりの作品を借り受け、公開しているとのこと。ロシアって日本から近いようで、未だにビザが必要だったりとそう簡単には訪れることができない国なので、ロシアの美術品をアムステルダムで見られるというのはありがたいことかも知れません。
ここでもミュージアムカードが使用でき、無料で入場。ミュージアムカード大活躍です!! -
正面入り口を入り、中庭を抜けると美術館の入り口に到着です。
私たちが訪れた時には「ロシアの宮廷展」というテーマで展示が行われていました。
ロシアの宮廷、というだけあり、中に入ると歴代ロシア皇帝・皇后の肖像画がずらり。
有名なピョートル大帝、エカテリーナ2世、ニコライ2世はもちろんのこと、ほかの皇帝たちの肖像画も多数展示されています。個人的には、ニコライ1世皇后アレクサンドラ・フョードロヴナの凛とした意志の強そうな眼差しに惹かれました。
そして、皇帝や皇后の華やかな衣裳の数々。まるで舞踏会の会場にでも紛れ込んだようです。
美術館内には、エルミタージュ美術館の美術品だけでなく、17世紀当時のアムステルホフの様子を再現した部屋などもあり、興味深かったです。 -
古い建物だけあり、建物自体にも趣があります。
このエルミタージュ・アムステルダム、今後も興味深い企画展が次々と開かれるようですので、要チェックかも知れません。
ちなみに、2010年3月からは「モダンアート展」が開かれるそうで、エルミタージュ美術館所蔵のピカソやマティスの絵画も展示される模様。こちらもまた面白そうですね!!
詳しくは、公式サイトをご参照下さい(英語あり)。
http://www.hermitage.nl/ -
さて、美術館をたっぷりと楽しみ、そろそろ夕食の時間です。
今日の夕食はオランダ料理レストランの老舗ドリウス(Dorrius)へ。
以前、アムステルダムに1度だけ滞在した折に同行者に連れていってもらい、すごく美味しかったのです。ブラウンカフェ風のクラシックな内装も素敵でした。
入り口までやって来ると・・・何やら様子が変です。以前はこの扉が入り口だったはずなのですが、堅く閉じられてしまっています。おかしいな、とキョロキョロしていると、1枚の貼り紙が目に入りました。
なになに・・・「入り口はこちらではありません。建物北側へおまわり下さい」と書かれています。どういうことなのだろう?と疑問に思いつつも、表示の通りに進んでみました。 -
たどり着いた先は“Restaurant New Dorrius”。
なんと、クラシックな内装は影も形もなく、モダンでおしゃれなレストランに姿を変えてしまっていました。
正直、ちょっとがっかりしたことは事実なのですが、気を取り直して中へ入ります。
そしてお料理を食べてみて、やはり今も変わらぬ美味しさに感激!!
結果的に、大満足のディナーとなりました。
このレストランについてもクチコミを投稿させていただきましたので、もしよろしかったらご覧になってみて下さい。
また長々と書き連ねてしまいましたが、最後までお読み下さった方、本当にありがとうございました!!
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