2009/07/04 - 2009/07/04
161位(同エリア396件中)
ころっつさん
高梁は岡山県の中部、高梁川の中流域に広がる鎌倉時代からの城下町。江戸時代は「松山」と呼ばれ、標高430mの臥牛山には近世の山城が残っており、城下には悠久の歴史を伝える寺院や古いまちなみも残っています。
梅雨の合間に晴れた蒸し暑い7月の上旬にたずねてみました。
- 一人あたり費用
- 1万円未満
- 交通手段
- 自家用車
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岡山道・賀陽ICから国道484号を通り、高梁市内に入って来ると市街地が眼下に見えてきます。写真右側にある臥牛山に備中松山城が建っています。
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山上にある城跡に行く道が狭いため、土日祝日は麓にある城見橋の無料駐車場から送迎バスに乗車して城の登山口まで向かいます。
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送迎バスを降りると案内図があります。
ここからは山道を15分程歩いて登って行きます。平日にはここまでは車で登って来れるようです。 -
とにかく暑〜い、夏の日。日ごろの運動不足もあり、息を切らせながら登ってきましたが、一気に汗だくに…。ひざが痛い…。
きれいに組まれた城跡の高石垣が見えてきました。 -
城のあるこの臥牛山が古くは松山と呼ばれており、四国伊予の松山と区別するため「備中松山城」と呼ばれるようになりました。鎌倉時代に古い山城が創建されて以来、備中国制覇の拠点として攻防が繰り広げられた場所です。土塀にそって本丸へさらに登って行きます。
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ここ備中松山城は標高430mの山上に築かれた素晴らしい城郭を持っています。来城者を圧倒する石垣が残る難攻不落の山城です。
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備中松山城は、現存する城郭としてはもっとも高所に建っており、天守閣や二重櫓などが17世紀後半の築城当時の様子をとどめていることから、重要文化財にも指定されています。
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本丸の入り口には復元された南隅平櫓があります。
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天守は二層造りです。近世山城の歴史を伝える天守は全国でここにしか残っていません。
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本丸には入場料として300円が必要です。ここまで来る価値は十分あります。
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山上にあったことから明治の廃城後放置され、荒れ放題になっていた天守を地元の有志が寄付を集め、昭和初期に解体修理されたものです。その後も何度か改修整備され、天守の中も見学することができます。
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中は簡素な造りとなっており、一階には囲炉裏が残っています。二階には急階段を登って行きます。
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天守二階の窓越からは、はるか眼下に広がる高梁のまちなみが小さく見えます。殿様の気分をしばし味わいます。
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天守の北側には二重隅櫓があります。この建物も江戸時代からの昔の姿をとどめています。
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備中松山城を見学した後、城下の武家屋敷のまちなみ「石火矢町ふるさと村」を訪れました。
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この武家屋敷街は250mほど続いており、歴史ある景観やまちなみは岡山県のふるさと村に指定されています。
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武家屋敷街には公開されている武家屋敷として旧折原家と旧埴生家の2軒があり、内部には武士の暮らしの様子や資料が展示されています。
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次に「頼久寺」を訪ねます。ここは庭園が国指定の名勝で有名な室町時代に足利氏が備中の安国寺として再興した古刹です。
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徳川幕府の支配する時代となり、備中国に奉行として赴任した小堀遠州がこの頼久寺を仮の館としました。その時に作庭した枯山水の庭が縁側から眺められます。
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枯山水の庭はバックにある愛宕山を借景にし、白砂の中に鶴島と亀島の2つの築山を配して石組みした心落ち着く美しい庭園です。
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庭園の端には江戸時代に寄進された石燈籠も建っています。
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枯山水の庭の反対側には池を配した庭があります。
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庭池の石橋の上には笑い顔のユーモラスな表情をした石地蔵もいます。
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本堂の中から石燈篭のある庭を見渡します。
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枯山水の庭の白砂、きれいな模様が描かれています。
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ちょうど拝観客がいなくなったので、本堂側から庭を眺める縁側を撮ってみました。
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「松連寺」は多くの寺が建てられている寺町通りの一番南端にあります。2階建ての楼門が建つお城のような建築を誇る寺です。
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江戸時代1657年に建立された松連寺は、備中松山城の砦の役目を果たすため、松山藩主によりこの場所に移築されたそうです。内部に見学はできませんが外観を眺めるだけでも十分見ごたえのある立派な寺です。
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高梁には岡山県内で最古に建築された「高梁基督教会堂」が建っています。見学しようと思いましたが、扉にカギがかかっており中に入れませんでした。
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明治22年に建てられた教会は、県の重要文化財にも指定されているレトロな雰囲気を持つ洋風建築です。
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高梁市街地を東西に流れる紺屋川沿いの通りは、古い商家や洋館が立ち並ぶ美観地区として知られており、日本の道100選にも選定されています。ここを少し散策してみます。
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紺屋川美観地区には、川沿いに柳などが街路樹として植えられており、土蔵や格子戸を擁する建物が点在しています。
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高梁の市街地には随所に城下町の風情を色濃くあらわしたまちなみが残っています。土塀がいい雰囲気の通り。
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今は市立幼稚園が建っている松山藩の藩校・有終館の跡。高梁は板倉氏の支配する江戸時代後期には山田方谷などの優秀な人材を輩出しています。
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紺屋川沿いに建っている格子戸と虫籠窓を持つ古い民家。
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紺屋町一帯には歴史的なまちなみを保存・再生するため、修景が進められているようで、こうした建物が点在しています。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 熊野古道さん 2009/07/28 00:04:33
- 備中松山城
- ころっつさん、こんばんは。
備中松山城は天守閣など十七世紀の姿を残す唯一の山城なんですね。
また城の周囲にも城の砦として移築された寺院や武家屋敷の町並みなど見所もたくさんですね。
標高が先日行ってきた岐阜城よりも高いところにあり、登るのは大変そうですが是非行ってみたいですね。
熊野古道
- ころっつさん からの返信 2009/07/29 00:06:54
- RE: 備中松山城
- こんばんは。熊野古道さん!いつもご訪問いただきありがとうございます。
備中松山城、岐阜城よりも高いところにあるのですが、眼下の景色は岐阜城の方が勝っていますよ。登るのは大変ですが、駅から歩く但馬竹田城よりは楽ですよ。でも江戸時代からの天守が残っていますので、苦労して見る価値は十分あります。
高梁の郊外には鉱山町の吹屋という素晴らしいまちなみもあります。こちらも実は最近訪れましたので、近々旅行記をアップしたいと思いますので、またご覧ください。
ころっつ
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