1976/07 - 1976/07
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ソフィさん
1976年7月
ナンテイ(ソフトテニス)始球式の日、日本のコンサルタント「ジャーツ」の引き上げが完了し、当面の差し迫った懸案は無くなった。
とはいえ、これからどのようにプロジェクトが展開するのか、五里霧中なのだ。
われわれ日本人にはザイール側の情報は全く入って来ず、仮に入って来ても手掛かりに乏しく、動きようがない。
むしろ私のザイール政府内のポストが決まっただけでも、上出来なのかも知れない。
ヨーロッパ人にとってみれば、アフリカは何代もかかり血と汗を流して開発した、貴重な資産である。
「新参者の日本などに荒らされてはたまらない」と考えても、不思議ではない。
ザイールに住む外国人は、ベルギー人5万人、ポルトガル人、ギリシャ人1万人以上、フランス人でさえ5千人と言われている。
数十人オーダーしかいない日本人では、とても対抗できない。
数だけでなく、根の深さにも大きな差がある。
彼らが数代にわたってここに暮らし、この地を故郷と感じているのに比べ、日本人はせいぜい数年滞在するだけで、祖国に根を残して仮住まいの身分なのだ。
このような日本人のハンディキャップに対する感覚は、日本本国ではあまり理解されていない。
その結果、仕事がうまく回らないとき、ともすれば現地を悪者にする傾向が強い。
今手掛けている、首都キンシャサと大西洋とを結ぶ交通路建設の仕事も、ヨーロッパ人の作っている長期開発計画の一部で、彼らから見れば日本の参画は、加勢と言うよりも割込みの感じなのだ。
日本はこのプロジェクトをきっかけとして、この国との長期的な相互理解関係を構築しなければならない。
われわれの滞在は、プロジェクト自体の完成以上に、10年どころか100年を視野に入れた相互理解関係の構築が、目的なのだ。
私も含め日本人の部下たちは、この地にやって来ていることを「左遷」と受け止めがちである。
ここに勤めたいと希望してきた人は、誰もいない。
「左遷」を不満とするか、日本社会における自己犠牲と見るか、頭を切り替えて成長のチャンスと見るか・・・。
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