2009/05 - 2009/05
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西部旅情さん
黄河とシルクロードが交わる省都――蘭州
甘粛省の省都・蘭州は、黄河に沿って発達した都市だ。黄河の本流が貫く唯一の都市といわれ、黄河を挟んで1kmほどの距離で相対する南岸の泉蘭山と北岸の白塔山との間に東西に細長い市街地が形成されている。中国の母なる大河・黄河と東西文明の交流の道筋となったシルクロードが交差する地点であり、かつて、法顕(4〜5c)や玄奘三蔵(7c)もここから黄河を渡って西域へと旅立った。
また、蘭州周辺では、天水から続く黄土高原(高さ200mに及ぶ黄土の堆積の連なりは世界にも類がない)と、チベット高原、蒙新高原が交錯しており、西の遊牧地帯と東の農耕地帯が接触する地域だともいわれている。
蘭州の起源は紀元前121年、前漢の将軍・霍去病が、河西回廊の匈奴を討った帰途に黄河の岸に「金城」(「金城鉄壁」の言葉に拠る)を築いたことに始まり、その後長く漢民族の西域進出・防衛の拠点として重視された。漢代には金城郡、隋のときに皋蘭山の「蘭」をとって蘭州と呼ばれ、唐のときは五泉県、宋のときは蘭泉県、金・元・明のときは蘭州、清のときは皋蘭県と呼ばれた。唐代末期から一時、吐番、西夏らに支配されたが、その後、明の太祖の子の王府がおかれるなど、政治的にも重要な位置を占めるようになった。
清代には陝西省と分離した甘粛省の省都となり、19世紀後半には中国の毛職物工業の発祥地となったが、都市としての本格的な発展が始まるのは、中華人民共和国成立後、油田の開発によって石油、化学、科学技術、冶金などのさまざまな重工業が建設されてから。
現在は、人口260万人、甘粛省最大の工業都市てあると同時に、中国西北部の航空、鉄道、ハイウェイの拠点都市である。盛んに操業する工場の煙突群、街のなかの高層ビル、黄河の畔の西欧近代的な公園などからは、新しい感覚、新しい都市の息吹が感じられる。その上で、蘭州には、その風土をつくっている黄河や黄土高原の自然から受ける濃厚な印象、あるいはモスクや回民族の人々などシルクロードの記憶を伝える都市の歴史的な顔がある。いわば、これらが渾然と同居しているところに、今の蘭州の街の重厚な魅力がある。
また、海抜1500mの黄土高原に囲まれた蘭州は、肥沃な土地にも恵まれ農業も盛んだ。さまざまな野菜のほか、特に糖度の高い桃、梨、杏、りんご、白蘭瓜、黄河蜜、西瓜などの果物が知られ、蘭州には「瓜果城」の別名がある。
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