2009/03/20 - 2009/03/25
66位(同エリア83件中)
ちゃおさん
済南は現在山東省の省都であり、人口も600万人を擁する巨大都市である。
春秋・戦国時代の秦に対抗する合従連衡の盟主、済の国の国都であり、3000年以上前の殷の国もこの近くにあり、黄河の南に位置していて、爾来、華南平原の交通の要衝ともなっていた。
済南の巨大なバスセンターに到着し、先ずはセンター前のホテルにチェックインし、早速行ったところが黄河を見ること。センターからはタクシーで、20元程で行ける、至近の距離にある。
遠くからでも分る巨大な堰堤。高さはほぼ20−30mはあろうか。堰堤の幅、200m。尭、瞬、兎の時代から営々と築き上げられたきたこの土手。
堰堤の上から眺める黄河。3000年の流れがそこに横たわっていた。数々の歴史、悲喜劇、治山治水。それ等一切を飲み込んで、川は悠然と流れていた。雄大な川である。
しかし今は乾季のせいか水量が少ない。或いは上流の取水で、水量が減っているのかも知れない。滔々とした流れを期待していた者にとっては、少しばかりの期待外れだった。
いつか南京の郊外で見た黄河。あの時は、川に行き着く何百メートルも手前から、岩に砕ける濁流の音が、バスの車内まで響いてきて、実際に見た豊富な水量に感動したものだが、今日のこの済南の黄河は、広々とした河川敷はあるものの、濁流が迸る奔流とは程遠いものだった。
しかし悠然とした光景。泰山に登り、曲阜を歩き、今日ここに黄河を見る。これだけでも今回の中国旅行は充分すぎるものだった。
遠くの浮橋をバスや車、人までも往来している。ちょっとばかり、奥多摩のドラム缶橋を思い出したが、近代中国においておや、これも又、数年後には、長大なアーチ橋に変わっているだろう。こんな光景を見るのはもうこれが最後になるかも知れない。
偉大な黄河と中国人。川は歴史を見つめてきたに違いない。
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